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1面2026年(令和8年)10月23日(金)第6号10月23日 6:11発行ニュース約13分・コラム約3分

日刊AIニュース

10月23日(金)号

第6号・10月23日 6:11発行

きのうの要点 OpenAI が利用ポリシーを11月20日付で更新し、モデルルーターや AI ゲートウェイのように第三者が OpenAI のモデルへ直接アクセスできるサービスは、提供前に同社の審査と承認が必要になると発表しました。Anthropic は、Agent Skills を Linux Foundation 傘下の AAIF に寄贈すると発表し、同社が運営する Claude API を Google Cloud のプロジェクトから使える提供形態も始めています。

ルーター、事前承認に

OpenAI、利用ポリシーを11月20日付で更新 モデルルーターや AI ゲートウェイは事前の審査・承認が必要に

OpenAI は10月21日(日本時間22日朝)の公式ブログで、利用ポリシーを2026年11月20日付で更新すると発表しました。新しいポリシーでは、モデルアクセスの仲介プラットフォームなど、第三者が OpenAI のモデルに直接アクセスできるサービスを運営する場合、事前に OpenAI の審査と承認を得る必要があります。ブログは例としてモデルルーターと AI ゲートウェイを挙げています。一方、アプリが機能を動かすために OpenAI のモデルを組み込んでいるだけでは、この要件は適用されないとポリシーに書かれています。あわせて、OpenAI のモデルや出力を使って、OpenAI の代替となることを意図したモデルの学習素材を作ることを禁じる条項も明確にしました。研究、ソフトウェア開発、モデルの評価やベンチマーク、製品開発での利用は、この範囲内で認められると明記されています。

OpenAI、利用ポリシーを11月20日付で更新

なぜ大事か影響が出うるのは、社内や顧客向けにマルチモデルのゲートウェイを運営している事業者、OpenAI のモデルを再販している事業者、他社モデルの開発に出力を使っている開発チームなどです。自社のアプリに組み込んで使っているだけなら、この承認の要件の理由にはならないとポリシーは書いています。ただし、承認の申請窓口・審査期間・費用、「直接アクセス」の細かな線引き、既存事業者への猶予期間は、記事が確認した公式ページには書かれていません。判断には、ポリシー本文と OpenAI との契約内容の確認が必要です。

Agent Skills、AAIFへ寄贈

Anthropic、Agent Skills を Linux Foundation 傘下の AAIF に寄贈 70以上の基盤が対応と同社

Anthropic は10月22日、AI エージェントに手順や専門知識を渡すオープン規格「Agent Skills(エージェントスキルズ)」を、Linux Foundation 傘下の Agentic AI Foundation(AAIF)に寄贈すると発表しました。スキルは SKILL.md というファイルを含むフォルダで、寄贈の対象は規格そのものと、名称・ロゴ、GitHub 組織、agentskills.io ドメインです。同社によると、ChatGPT、Cursor、GitHub Copilot、VS Code を含む70以上のエージェント基盤が組み込み、公開されたスキルは100万件、インストールは約2.8億回です。メンテナは Anthropic、Google、OpenAI などのエンジニアが個人として務めます。

なぜ大事か寄贈の対象には規格の名称やドメインも含まれ、Anthropic は AAIF を規格の「中立的な拠り所」と説明しています。AAIF に参加しなくても、規格の利用や貢献は続けられるとも書いています。ただし、どの製品のどの画面で使えるかは製品ごとに違います。70以上・100万件・約2.8億回はいずれも同社の発表の数字で、数え方は書かれていません。版管理やセキュリティ指針のロードマップは「提案した」段階で、時期は示されていません。

Google CloudでClaude

Anthropic 運営の Claude API を Google Cloud のプロジェクトから IAM で権限、Marketplace で請求

Anthropic はリリースノート(10月22日付)で、「Claude Models on Google Cloud (Anthropic managed)」を始めたと発表しました。Anthropic が運営する Claude API を、利用者の Google Cloud プロジェクト経由で使う提供形態で、アクセスの制御は Google Cloud IAM、課金は Google Cloud Marketplace が担います。この形態では Claude Opus 5.5(オーパス)の Fast mode も使えると書かれています。

なぜ大事かGoogle Cloud を使っている会社にとっては、Anthropic が運営する Claude API を、Google Cloud の権限管理と請求の仕組みの中で使う選択肢が加わります。ただし10月22日の項目には、料金額、対応リージョン、日本での提供、一般提供かプレビューか、Opus 5.5 以外のモデルの対応状況は書かれていません。詳細ページは、記事がログインせずに取得した時点では「Page not found」でした。既存の「Claude on Google Cloud」と機能やデータの扱いがどう違うかも、確認したページからは判断できないと記事はしています。

AIの天気主要AIの稼働状況

開いた時点の各社の公式ステータスページの値。晴れ=正常・くもり=メンテナンス・雨=障害

コラム

医師22%、MAI-DxO 83%の前に読みたい「試験の作り」

医師の試験と聞くと、米国の医師免許試験(USMLE)のように、症例の情報が最初から全部そろっていて、選択肢から1つを選ぶ形を思い浮かべるかもしれません。Microsoft AI が Science への掲載を発表した診断AI「MAI-DxO」の研究は、まずその試験の形を変えるところから始まっています。同社のベンチマーク SDBench では、受ける側は診断名を伏せた短い症例の要約しか渡されません。そこから、何を尋ねるか、どの検査を頼むかを自分で選びます。公式ページによると、やり取りには3つの役があります。受ける側の「診断エージェント」、質問や検査の依頼に症例の全文から答える「ゲートキーパー」、確定した診断を正解と照らして1〜5で採点し、4〜5を正解とみなす「ジャッジ」です。測るのは診断の正確さに加えて、求めた証拠と、推定した検査費用だと同社は書いています。検査を頼みすぎれば費用がかさみ、聞き足りなければ外す。この試験は、答えだけでなく、そこへたどり着くまでの道筋も採点しようとしている、と読めます。MAI-DxO もそれに合わせた作りです。同社の説明では、仮想の医師たちが診断案を出し、役に立つ質問や検査を選び、出てきた見立てに異論をぶつける議論を数ラウンド重ね、検査ごとに見込める価値を費用と照らします。同社が示した結果が、NEJM の複雑な304症例で正答率83%、医師は参考資料なしで22%、ありで36%という数字です。救急の典型的な症例では80%対47%でした。ただ、この数字を読むとき、試験の作りがもう一度効いてきます。症例の記録にない検査を頼まれたとき、ゲートキーパーは「現実的な合成結果」を返す仕組みです。本物の患者なら結果は1つですが、ここでは記録にない部分を作って埋めています。この設計が成績にどう影響するかは、今回の資料からは評価できない、と本サイトの記事はしています。同じ研究は2025年6月にもプレプリントとして紹介されていて、当時は最良の構成で85.5%、比べた米英の現役医師21人は平均20%でした。今回は83%と22%です。差がなぜ生じたのか、評価の設定が同じかどうかは、2つのブログには書かれていません。論文本体は、記事を書いた時点では Science のページが開けず、確かめられていません。次の段階は、ボストンの Beth Israel Deaconess Medical Center での前向き研究だと同社は説明しています。患者がシステムと直接やり取りし、その結果を医師の独立した評価と比べる計画です。質問に答える側が、症例の全文を持つゲートキーパーから、目の前の患者に代わる、ということだと筆者は読んでいます。試験の作りが変わったとき83%がどう動くのかが、次に見るところになりそうです。

コラムは筆者の見方を含みます。事実はリンク先の記事と、その出典によります。

きょうの仕事のAI

仕事で使う道具の変更を、影響の大きい順に2件。各項目に公式の出典があります
  1. ChatGPT 障害ChatGPT・Codex・APIで性能が低下
  2. Claude 新機能Claude Duetのリサーチプレビューを開始
2面ほかのニュース・これからの期限・きょうの1問10月23日(金)号

開発と管理の道具

OpenAI、Decisions API を一般提供に 質問は1回400件まで

OpenAI は API の変更履歴(10月22日付)で、テキスト・画像・JSON を評価して型付きの答えを返す Decisions API を、gpt-6-luna で一般提供にしたと記しました。1リクエストの質問数は200から400に増え、ガイドによると入力は100万トークン $0.10 で、出力トークンは課金されません。記事

Copilot の管理画面に「同業他社との比較」

GitHub は、Copilot impact dashboard に、エージェント利用の定着度などを同規模・同業種の企業の中央値と比べる「Industry comparison」を加えたと発表しました。参加はオプトインで初期設定は無効、集計されたベンチマークは30日後に削除されると同社は説明しています。記事

Google Cloud の API Gateway、ストリーミングに対応(プレビュー)

Google は、API Gateway が SSE・WebSocket・gRPC などのストリーミングに対応したと、パブリックプレビューとして発表しました。gateway の作成時に --enable-streaming を付けて有効にし、既存の gateway は後から切り替えられないとドキュメントにあります。記事

SageMaker AI、学習ループを自分の Python で

AWS は、SageMaker AI に、学習ループを手元の Python で書き、GPU の確保や障害からの復旧は SageMaker AI が担う「training session APIs」を加えました。課金は処理したトークン数で、対応モデルは4つ、記事が確認した公式ページに東京リージョンの記載はありません。記事

Amazon Polly、新ボイス14種 料金と API は据え置き

AWS は音声合成 Amazon Polly の Generative エンジンを更新し、新ボイス14種を加え、ヒンディー語とフィンランド語が Generative で初めて一般提供になったと発表しました。AWS によると料金・音声名・API 呼び出しは変わりません。記事が確認したボイス一覧に日本語の音声は載っていません。記事

MiniMax Code に常駐する「Mini App」

MiniMax は、デスクトップアプリ MiniMax Code に、バックエンドが動き続け、エージェントと相互に呼び出せる「Mini App」を加えたと発表しました。macOS・Windows のローカルセッションで使え、コードは自分の権限で手元のマシンで動くため、信頼できる提供元のものだけを入れるよう同社は求めています。記事

NVIDIA の発表

DGX Spark、8台のクラスターを公式サポート

NVIDIA の技術ブログによると、DGX Spark を8台つなぐ構成が公式サポートになり、統合メモリは計1TBになります。同社の測定では Qwen3.8-27B のデコードが1台比で最大4.43倍になり、NVIDIA Sync での8台対応は「年内に提供予定」としています。記事

AI ファクトリーの障害を予兆から見る「Minerva」

NVIDIA は、GPU・ネットワーク・ジョブなどの計測データをつなぎ、障害の予兆検知や原因の絞り込みを行う AIOps 基盤「Minerva」を発表しました。IREN、IBM、Tesla など8社が利用または導入予定とされ、料金と日本での提供は記事が確認した資料に書かれていません。記事

物理AI向けの Cosmos に、データ作りの設計図5種

NVIDIA は、ワールドモデル基盤 Cosmos に、自動運転データや欠陥画像などを作る5つのブループリントを加えたと発表しました。推論用の Cosmos 3 NIM は、検証済みの構成で品質を落とさず最大2倍速いと同社は説明しています。記事

欧州の公共部門向けに、合成ペルソナのデータセット

NVIDIA は、英国とドイツ向けの合成ペルソナのデータセット(各100万件規模)と、ポーランド・フランス・ギリシャなどの公共部門での導入計画を公式ブログで紹介しました。ブログは欧州の事例だけで、日本での提供には触れていません。記事

地球を見るAI

森林を6タイプに分ける世界地図 ForTy

Google DeepMind などは、世界の土地を原生林・植林地・農園など6タイプに10m単位で分ける地図 ForTy を、2017〜2025年の時系列とともに Google Earth Engine で無料公開しました。9,000地点超の検証で、森林タイプの正解率は90%と同社は説明しています。記事

Ai2、衛星画像の埋め込み OlmoEarth v1.3

Ai2 は、衛星画像の埋め込みモデル OlmoEarth v1.3 を重み・事前学習データ・コードごと公開し、10m解像度の全球の年次データも配布しました。比較した27評価のうち20で最高だったとするのは、Ai2 自身の評価です。記事

欧州の雲を10分間隔で予測する StormScope EU

NVIDIA は、欧州の衛星観測を使って雲の変化を10分間隔で予測する短期予報モデル StormScope EU を、Earth-2 に加えたと発表しました。今回のブログに、予測精度を示す数字は載っていません。記事

研究

診断AI「MAI-DxO」、Science に論文

Microsoft AI は、診断AI「MAI-DxO」の研究を Science に発表したと公式ブログで明らかにしました。同社のベンチマークでの正答率は NEJM の難症例で83%、医師は資料なしで22%、ありで36%で、患者を対象にした試験はこれからです。記事

IBM、時系列モデル4種を束ねる Granite Timeseries Ensemble r1

IBM Research は、Granite の時系列予測モデル4種を再学習なしで組み合わせるレシピを公開しました。同社の評価で集計 MASE は0.683と、単体最良の0.685をわずかに上回り、推論時間とメモリは単体より増えるとしています。記事

セキュリティの続報

PHP の穴、攻撃の試みは公開の4日前から

PHP の重大な脆弱性(php2shell)の修正版公開から一夜、各社の告知で確認できた範囲では、止めたサービスを戻すまでの時間は約50分から16時間10分まで分かれました。Amazon は、攻撃の試みが公開4日前の10月17日にあったと発表し、調べるなら少なくとも10月17日からと呼びかけています。記事

この号はここまで

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この号のつくり:前の朝6時から今朝6時(日本時間)までにこのサイトで公開したAIの記事を、AIを使ってまとめ、記事の本文と照らし合わせて確かめています。号の中の事実は、すべてリンク先の記事に書いてあることです。「AIの天気」は開いた時点の各社の公式ステータスページの値、「きょうの仕事のAI」と「これからの期限」は各社の公式の告知によります。

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