NVIDIA、GTC BerlinでDGX Spark 64GBを10月23日に提供開始DGX Station for Windowsは12月、コーディングモデル Recursive Flint(リカーシブ・フリント)も公開と発表
日刊AIニュース10月21日(水)号:前日のAIのニュース18本を短くまとめました(約11分)›
NVIDIAは2026年10月21日、GTC Berlinでローカル向けAI機器の新情報を発表した。DGX Spark 64GBは10月23日に$4,999から、DGX Station for Windowsは12月に出荷予定。Recursive Superintelligenceの40B(アクティブ2.5B)モデル Recursive Flint も、NVIDIAのブログで紹介された。

目次
NVIDIAは現地時間2026年10月21日(日本時間では同日夜)、ドイツで開催中のGTC Berlinに合わせ、ローカルで動かすAI機器の新情報をまとめて発表した。公式ブログによると、DGX Spark(ディージーエックス・スパーク)の64GB版は10月23日(金)に提供が始まり、DGX Sparkのクラスターは手動構成で最大8台に対応する。Windows版のDGX Station for Windowsはメーカーから12月に出荷される見込みで、Recursive Superintelligence(リカーシブ・スーパーインテリジェンス)のコーディングモデル Recursive Flint(リカーシブ・フリント)もオープンウェイトで公開されたと紹介している。ブログの公開は協定世界時10月21日10時50分(日本時間19時50分)。
3行まとめ
- DGX Spark 64GBは10月23日にAcer・ASUS・Dell・Gigabyte・HP・MSIから$4,999からで提供開始(NVIDIA発表)。手動構成で最大8台のクラスターに対応し、合計1TBと説明
- DGX Station for Windows(GB300、最大748GB)は12月にメーカーから出荷予定。Linux版は現在出荷中
- Recursive Flint(40B・アクティブ2.5B)はApache 2.0のオープンウェイトと説明されたが、日本時間20時台に確認したHugging Faceの同社ページには公開モデルが表示されていなかった
本記事の内容は、日本時間10月21日20時台(20:10〜20:11)に公式ページで確認したものです。
今回、何が発表されたのか
発表の中心は、NVIDIAが「ローカルAI」と呼ぶ3つの機器群です。ブログは、先週発売のRTX Sparkを「Windows PCで個人用エージェントを動かす」もの、DGX Sparkを「Linuxで開発者がアプリを作り広げる」もの、DGX Stationを「Linuxでフロンティア級の処理を動かす企業チーム」向けのものと位置づけています。主な項目は次のとおりです。
| 項目 | NVIDIAの説明 |
|---|---|
| DGX Spark 64GB | 10月23日(金)にメーカー各社から出荷開始。$4,999から |
| DGX Sparkのクラスター | 手動構成で最大8台。NVIDIA Syncの Cluster Assistant と、今月中に出る Model Launcher |
| DGX Station for Windows | 12月にメーカーから出荷予定。対応アプリにSiemens・Dassault Systèmes・MathWorksなど |
| DGX Station(Linux) | 出荷中。企業向け管理ツールとの連携を7件追加 |
| Recursive Flint | 40B(アクティブ2.5B)のMoE。Apache 2.0のオープンウェイト |
| 推論の高速化 | llama.cppでQwen 3.8 Flash Nextのエージェント処理が最大1.4倍(RTX PRO 6000 Blackwell)、vLLMでQwen3.8 27Bが最大1.3倍(DGX Spark) |
ほかにブログは、Underdog Desktop AgentのRTX Spark向け提供開始、DGX Sparkの10月ソフトウェア更新(Wi-Fi Assistantの追加)、ロボティクス向けのオープンソース参照ワークフロー3本、Linux版DGX Stationで早期アクセスに入る NVIDIA Cloud Functions なども挙げています。
DGX Spark 64GBはいつ・いくらで買えるのか
10月2日付の別のNVIDIA公式ブログによると、DGX Spark 64GBはAcer・ASUS・Dell・Gigabyte・HP・MSIから10月23日(金)に、$4,999からで提供されます。この構成は「メーカーパートナー経由のみ」とされ、GB10 Grace Blackwell Superchip、DGX OS、NVIDIAのAIソフトウェア一式は128GBモデルと同じだと説明されています。64GBで動かせるモデルは「最大1,000億パラメータ」とのことです。
10月21日のブログは、64GB版で動かせるモデルとして Nemotron 3.5 Bolt 74B 24GB、Qwen3.8 27B、Gemma 4 26B-A4B を挙げ、パートナーからの出荷が10月23日に始まる(rolling out)と書いています。
| 項目 | 内容(NVIDIA発表) |
|---|---|
| 提供開始 | 2026年10月23日(金) |
| 価格 | $4,999から |
| 販売元 | Acer・ASUS・Dell・Gigabyte・HP・MSI |
| メモリ | 64GBユニファイドメモリ |
| 2台接続時 | 128GB、最大200Bパラメータ、1台比で最大1.7倍(NVIDIAのQwen 3.8 27Bテスト) |
クラスターは何台までつなげるのか
ここは出典同士で表記が揃っていません。
- 10月21日のブログ: 手動構成で最大8台。1TBのユニファイドメモリになり、GLM 5.3のようなフロンティア級モデルも動かせるとしています。8台で1TBという数字は、128GB機を8台つなぐ場合の計算と合います(128GB×8=1,024GB)。なおこの数字をどの構成で出したかは、ブログに明示されていません。
- 同じブログの冒頭の一覧: 「NVIDIA Sync to support eight DGX Sparks」(NVIDIA Syncが8台に対応)と書く一方、本文では「手動構成で最大8台」としています。
- 10月2日のブログ: 64GB機2台をCluster Assistantで追加設定なしにつなぐ例を説明。QSFPケーブルで直結し、メモリは128GBにまとまるとしています。
- build.nvidia.com の手順書(最終更新2026年9月24日と表示): 「2〜4台」が前提で、直結または200Gb/sポートのスイッチ経由。DGX OSは2026年4月版以降が必要とあります。
つまり、Cluster Assistantで簡単に組める範囲と、手動構成で到達できる最大台数は別の話として書かれているように読めます。ただし、手順書が8台に更新されているかは、今回取得した版では確認できませんでした。
NVIDIA Sync Model Launcher は今月中に提供予定です。ブログによると、モデルとコンテナを自動でダウンロードしてOpenCodeにつなぎ、トラブル対応や公式ドキュメント参照のための DGX Spark Skills も読み込みます。
DGX Station for Windowsは何が違うのか
DGX Stationは、GB300 Grace Blackwell Ultraを載せたデスク脇用のAIスーパーコンピューターです。10月21日のブログは、DGX Stationについて748GBのコヒーレントメモリとAI性能最大20ペタフロップス、30人以上へのサービス提供を挙げ、ASUS・Dell・GIGABYTE・HP・MSI・Supermicro・Exxactから出荷中としています。
Windows版については、製品ページが「Coming in Q4」と表示し、通知登録を受け付けています。ブログは「12月にシステムメーカーから」と書いています。製品ページの仕様は次のとおりです。
| 項目 | 製品ページの記載 |
|---|---|
| AI性能 | 最大20ペタフロップス(FP4、スパース性あり)。スパース性なしでは15 |
| メモリ | 最大748GBのコヒーレントメモリ(GPU側252GB HBM3e、CPU側496GB LPDDR5X) |
| モデル規模 | 最大1兆パラメータ |
| 追加GPU | RTX PRO 6000などを1枚追加可能(対応は機種によって異なる) |
| 消費電力 | システム全体で1,600W、20A回路が必要 |
| OS | Microsoft Windows。WSLでLinuxのAIツールも利用可 |
ブログによると、Windows版では nTop・Dassault Systèmes・Keysight・MathWorks・Rockwell Automation・Siemens・Synopsys・Unity・Altera の製造・設計系アプリに対応し、Hermes Agent・Perplexity・Aible のエージェントをオンプレミスで動かせます。出荷予定のメーカーはASUS・Dell・GIGABYTE・HP・MSI・Supermicroの6社で、Linux版の販売元とは一部異なります。
Recursive Flintとは何か
Recursive Superintelligence は、NVIDIAのブログで「フロンティアAIラボ」と紹介されています。ブログによると、Recursive Flintは総パラメータ40B・アクティブ2.5BのMoE(Mixture of Experts)モデルです。主張は次のとおりです。いずれもNVIDIAのブログの記述で、筆者は検証していません。
- 64GBのRTX Sparkで毎秒220トークン超
- SWE-Bench Pro v2、Terminal-Bench 2.1、SWE-bench verified などのエージェント系コーディングで「best-in-class」のスコア(具体的な点数はブログに載っていません)
- 同社の自動AI研究システム「Eureka Machine」が作ったカーネルで、重みを変えずにRTX Sparkでの生成速度が55%向上
- Hugging FaceでApache 2.0のオープンウェイトとして入手でき、RTX Spark・DGX Spark・GeForce RTX・RTX PROで実行可能。NeMo AutomodelでSFT・LoRA、NeMo RLでGRPOの追加学習ができる
筆者が公式ページで確認できたこと
日本時間20時11分17秒に、ブログが示す同社のHugging Faceページ(huggingface.co/RecursiveSI)を取得したところ、「models 0 / None public yet」(公開モデルなし)と表示されていました。ブログは「Today ... released」と書いていますが、取得した時点のこのページには Recursive Flint の重みは見当たりませんでした。別のリポジトリ名で公開されているのか、公開がこの後なのか、ページの表示が遅れているのかは、今回の取得だけでは判断できません。ダウンロードを試す場合は、このHugging Faceのページを改めて開いて、公開されているか確認してください。
また、同じブログは「Windows版のDGX Station」を「12月」、製品ページは「Q4」と書いており、この2つは矛盾していません。一方、クラスター台数は前節のとおり出典によって2・4・8台と記述が分かれていました。
日本での提供や、未確認のこと
- 日本での提供・価格: 今回取得した6ページには、日本での提供時期や日本円の価格、国内の販売店に関する記載は見当たりませんでした(「Japan」「日本」で検索)。$4,999は米ドルの表記です。
- DGX Station for Windowsの価格: 今回の製品ページには載っていません。
- 性能の数字: 毎秒220トークン、1.7倍、1.4倍、1.3倍、55%向上、30人以上への提供はいずれもNVIDIAまたは関係企業の説明で、第三者の測定は確認していません。
- 8台クラスター: 条件(手動構成か、ネットワーク機器や推奨モデルは何か)の詳細は、取得したページには書かれていませんでした。
- Recursive Flintのベンチマーク: 「best-in-class」とされるスコアの数値と比較対象は、今回のページに載っていません。
- 試用: 筆者は今回の機器やモデルを実際には動かしていません。
関連して、同日のGTC Berlin関連では NVIDIA、欧州向けにオープンモデル群を一括発表 や、先週のRTX Spark搭載Windowsノートの 世界発売の記事 も公開しています。
出典と確認時刻
日本時間2026年10月21日20時10分〜20時11分に、以下のページを取得して確認しました。
- Bringing the Spark to Europe: Local Intelligence Powers Next Wave of Agents(NVIDIA公式ブログ、2026年10月21日)
- NVIDIA DGX Spark 64GB Gives Developers More Ways to Build and Scale Local AI(NVIDIA公式ブログ、2026年10月2日)
- NVIDIA DGX Station for Windows(NVIDIA公式製品ページ)
- RecursiveSI(Hugging Face)
- Connect Multiple DGX Sparks for Distributed Workloads(build.nvidia.com)
- NVIDIA Sync — DGX Spark User Guide
本記事は続報があり次第更新します。
この記事でよく聞かれること
- DGX Spark 64GBはいつ、いくらで買えますか?
- NVIDIAの公式ブログによると、DGX Spark 64GBは2026年10月23日(金)にAcer・ASUS・Dell・Gigabyte・HP・MSIから$4,999からで提供される。この構成はメーカーパートナー経由のみで、GB10 Grace Blackwell Superchipと128GBモデルと同じソフトウェアを備えると説明されている。日本での価格・販売は、今回確認したページには記載がなかった。
- DGX Sparkは何台までつなげますか?
- 10月21日のブログは、手動構成で最大8台のクラスターに対応し、合計1TBのユニファイドメモリになると説明している。一方、同日に取得した build.nvidia.com の手順書は「2〜4台」を前提にしており、10月2日のブログは NVIDIA Sync Cluster Assistant で2台を追加設定なしにつなぐ例を説明している。表記が食い違っているので、使う前に最新の手順書を確認したい。
- DGX Station for Windowsはいつ出ますか?
- NVIDIAは12月にシステムメーカーから提供される見込みと説明している。製品ページは「Coming in Q4」で、通知登録の受付中。最大748GBのコヒーレントメモリ、FP4で最大20ペタフロップスのGB300を載せる。価格は今回確認したページには載っていなかった。
- Recursive Flintとは何ですか?
- Recursive Superintelligenceが公開した、コーディング向けのローカルLLM。NVIDIAのブログによると、総パラメータ40B・アクティブ2.5BのMoEで、重みはHugging FaceでApache 2.0で入手でき、RTX Spark・DGX Spark・GeForce RTX・RTX PROで動く。ただし日本時間10月21日20時台に確認した同社のHugging Faceのページには、公開モデルはまだ表示されていなかった。
出典・参照資料
- 一次資料Bringing the Spark to Europe: Local Intelligence Powers Next Wave of Agents — NVIDIA公式ブログ ↗
- 一次資料NVIDIA DGX Spark 64GB Gives Developers More Ways to Build and Scale Local AI — NVIDIA公式ブログ ↗
- 一次資料NVIDIA DGX Station for Windows — NVIDIA公式 ↗
- 一次資料RecursiveSI (Recursive Superintelligence, Inc.) — Hugging Face ↗
- 一次資料Connect Multiple DGX Sparks for Distributed Workloads — NVIDIA build.nvidia.com ↗
- 一次資料NVIDIA Sync — DGX Spark User Guide — NVIDIA公式 ↗
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