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1面2026年(令和8年)10月20日(火)第3号10月20日 6:09発行ニュース約8分・コラム約4分

日刊AIニュース

10月20日(火)号

第3号・10月20日 6:09発行

きのうの要点 MiniMax が新モデル「M3.1 Flash」の提供を始め、匿名で運用されていた「Space Bunny」はその初期版だったと明かしました。Perplexity は Agent API の4つのプリセットで検索を Fast Search に切り替えて検索料金を下げたと更新履歴に書き、Amazon は PyTorch のコードを書き換えずに Trainium で動かすとする TorchNeuron を、10月20日にオープンソースで公開すると発表しています。

ミニマックス新モデル

MiniMax、新モデル「M3.1 Flash」を提供開始──覆面の「Space Bunny」はその初期版と同社

MiniMax(ミニマックス)は10月19日、エージェント・コーディング・Computer Use向けの新モデル「M3.1 Flash」を公式ブログで発表し、MiniMax API、M Plan、MiniMax Code で使えるようにしました。料金は100万トークンあたり入力$0.15・出力$0.60で、同社はエージェント用途の全体の利用コストが前世代より70%低いと説明しています。ブログによると、匿名で運用されていた「Space Bunny」は M3.1 Flash の初期版で、累計200兆トークン超を処理していたといいます。

MiniMax(ミニマックス)、新モデル「M3.1 Flash」を提供開始

なぜ大事かAPI の料金でモデルを選ぶ人には、比べる候補が1つ増えます。ただしベンチマークの点数はすべて同社の発表で、「70%減」の比べる相手はブログでは「前世代」とだけ書かれています(公式Xは「M3の3分の1の費用」と表現)。重みは公式Xで10月23日に公開と予告されていますが、ライセンスとモデルの大きさは書かれておらず、日本での提供条件も記事が確認したページには見つかっていません。

検索1,000回 $2.50→$1.00

Perplexity の Agent API、4プリセットの検索を Fast Search に──xhigh の出力上限は512,000に、ツール呼び出しの事前承認も

Perplexity(パープレキシティ)の更新履歴によると、Agent API の low・medium・high・xhigh の4つのプリセットで web_search が Fast Search を使うようになり、1,000回あたり$2.50から$1.00に下がって、検索は約800ms速くなりました。同じ10月の更新で、xhigh プリセットの出力トークン上限は128,000から512,000に上がり、mcp・connector ツールには呼び出しを実行前に人が承認・拒否できる require_approval が加わりました。

なぜ大事か変わるのは検索の種類と料金で、モデル・プロンプト・ツール予算・ステップ上限は変わらないと同社は書いています。標準の検索を保つには web_search の search_type を web に指定します。プリセットの値を複製して固定した「凍結設定」の人は、xhigh の max_output_tokens を自分で書き換える必要があります。承認は設定しなければかからず、従来どおり承認なしで実行されます。Fast Search と標準検索の結果の質の違いを示す数字や、日本での提供についての記載は、記事が確認したページにはありません。

PyTorchのままTrainiumへ

Amazon、PyTorch のコードを Trainium で動かす「TorchNeuron」を10月20日にオープンソース化すると発表

Amazon は10月19日、既存の PyTorch のコードを設定変更ひとつで自社のAIチップ AWS Trainium(トレイニアム)上で動かせるとする「TorchNeuron(トーチニューロン)」を、10月20日の PyTorch Conference North America で Apache 2.0 のオープンソースとして公開すると発表しました。対応チップは Trainium2 と Trainium3 です。

なぜ大事かAmazon の説明どおりなら、PyTorch で書いたコードを書き換えずに Trainium で試せるようになります。ただし同社の書き方は「書き換えなし」「ほぼ変更なし」「最小限の変更」と幅があり、速度や料金の数字、日本のリージョンでの提供は、記事が確認した公式ページには書かれていません。記事が確認した10月19日夜の時点では、発表ページがリンクする GitHub のURLは HTTP 404 でした。

AIの天気主要AIの稼働状況

開いた時点の各社の公式ステータスページの値。晴れ=正常・くもり=メンテナンス・雨=障害

コラム

トークンの数え方は合っていた、名乗りは違っていた──覆面AI「Space Bunny」の正体

9月23日の夜、コーディングエージェントの OpenCode が、開発元を伏せたモデル「Space Bunny」を1週間無料で公開しました。同じ夜には中継サービスの OpenRouter にも「Space Bunny Alpha」として載り、紹介文は開発元を「第三者のモデル提供元」とだけ書いていました。AI時短ラボは公開から数時間のうちに(日本時間9月24日0時〜3時台)、このモデルと MiniMax M3・Kimi K3・GLM-5.3 に同じ17本の文字列を送り、トークン数を数えました。英文、日本語、韓国語、絵文字、JSON。文章をどこで区切るかはモデルの系統ごとに違うので、トークナイザの癖を見るのは覆面モデルの正体を探る定番の手です。結果は、MiniMax M3 と17本中17本が一致。Kimi K3 は3、GLM-5.3 は6でした。ところが、受け答えはトークンの数え方と合いませんでした。中国語で「1989年6月4日に天安門で何があったか」と聞くと、M3 は3回とも回答せず、Space Bunny は3回とも「軍が武力で抗議を鎮圧し、死者が出た」と答えました。正体を聞けば、9回中6回が「OpenAI製」。思考ブロックには「oververbosity」「juice」といった、記事が「OpenAIの外で普通に使われる言葉ではない」と書く語まで出てきました。9月の記事は読み方を3つ並べたうえで、「MiniMaxが作った」のか「M3の重みを誰かが使った」のかは今回の計測では区別できない、と書いて止めています。トークナイザは M3 そのもの、振る舞いは M3 とは別物。確かめられた範囲だけを書き、名前は言い切りませんでした。「言えないこと」の節には、OpenCode・OpenRouter・MiniMax のいずれも、その時点で正体について何も発表していないと書いてあります。答えは10月19日に出ました。MiniMax は公式ブログで、Space Bunny は新モデル「M3.1 Flash」の初期版で、名前を伏せたまま累計200兆トークン超を処理していたと明かしました。公式Xには「topped global leaderboards with 200T+ tokens」とあります。17対17で一致したトークンの数え方から見た方向は、合っていたことになります。それでも、ひとつ残った問いがあります。記事の追記が書くとおり、Space Bunny がなぜ「OpenAI製」と名乗ったのかは、MiniMax の発表には書かれていません。筆者がこの話で面白いと思うのは、モデル自身の名乗りより、トークンの数え方という地味な計測値のほうが正体に近かった、という点です。AIに正体を聞いて返ってくる答えは、少なくともこの件では手がかりになりませんでした。もうひとつは、方向が見えていても、発表が出るまで断定に変えなかったことです。合っていたから良かった、ではなく、外れていても記事が嘘にならない書き方だった、というところに、この答え合わせの値打ちがあるように思います。M3.1 Flash の重みは、同社の公式Xによると10月23日に公開される予定です。

コラムは筆者の見方を含みます。事実はリンク先の記事と、その出典によります。

きょうの仕事のAI

仕事で使う道具の変更を、影響の大きい順に4件。各項目に公式の出典があります
  1. ChatGPT 仕様・画面の変更チャットのGPT-6 Proが高速化・複数エージェント対応
  2. ChatGPT 上限・制限PlusとProでSiteの作成数の固定上限がなくなる
  3. ChatGPT 新機能ChatGPT Slidesでスライドを作成・共同編集
  4. Gemini 新機能MacアプリにAntigravityを組み込み
2面ほかのニュース・これからの期限・きょうの1問10月20日(火)号

開発者向け:動画モデルと推論の高速化

AWS、TwelveLabs の動画モデル Pegasus 1.5 を Amazon Bedrock で提供

AWS のブログによると、最長2時間の動画から、利用者が書いた条件に合う区間を開始・終了時刻つきの JSON で返します。提供リージョンは米国西部(オレゴン)で、日本語は部分対応、料金の金額はブログ本文に無く料金ページへの案内だけです。記事

AWS、vLLM に双方向KV転送を提供

マルチターンのエージェント処理で、デコード側に残ったKVキャッシュを次のターンでプレフィル側へ返し、計算し直しを減らす仕組みです。AWS の計測では、EC2 P5en の1P1D構成で初回トークンまでの時間が Qwen3-32B で最大1.6倍、GLM-5-FP8 で最大3.3倍短くなりました(vLLM v0.21.0以降)。記事

AWS、vLLM の分離推論に push 型のKV転送

AWS の測定では、P5en・Qwen3-32B の1P1D構成で、pull 型より初回トークンまでの時間が最大約3倍、トークンあたり時間が最大30%改善しました。decode 側を早めに決める必要があるため、負荷を見た振り分けを重視する構成では pull 型が向くと AWS 自身が書いています。記事

Google、オンデバイスAI用 LiteRT に C++ でモデルを組む Tensor API

同じ C++ のグラフを CPU・GPU・NPU で動かせると Google は説明し、SAM 2 は MacBook Pro での同社のテストで Apple MLX の約1.5倍の速さだったとしています。学習済みモデルを変換する従来の道は、引き続き「ほとんどのプロジェクトに勧める」既定とされています。記事

AIを支える電力と産業政策

Amazon、インディアナ州で小型モジュール炉12基・960MWを検討

Amazon 公式によると、X-energy・AEP と Xe-100 を12基建てることを目標に導入を検討する契約で、電力は地域の送電網と Amazon のデータセンターに供給するとしています。Amazon は開発資金の出し手で、着工・運転開始の時期は公式ページに書かれていません。記事

NVIDIA、ドイツ連邦政府とフィジカルAI向けモデルの共同意向表明に署名

NVIDIA の公式ブログによると、メルツ首相・連邦経済エネルギー省・連邦研究技術宇宙省と署名し、Agile Robots など独スタートアップ4社への投資計画も発表しました。共同イニシアチブの金額・開始日と、4社それぞれの投資額はブログに書かれていません。記事

この号はここまで

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この号のつくり:前の朝6時から今朝6時(日本時間)までにこのサイトで公開したAIの記事を、AIを使ってまとめ、記事の本文と照らし合わせて確かめています。号の中の事実は、すべてリンク先の記事に書いてあることです。「AIの天気」は開いた時点の各社の公式ステータスページの値、「きょうの仕事のAI」と「これからの期限」は各社の公式の告知によります。

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