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今週のAIニュース(2026年9月第1週)──Fable 5.1・GPT-6 Astra・Gemini 3.8 Flash・Muse Spark 1.3、フロンティア4社が同じ週に新モデルを出した7本

2026年8月31日〜9月6日のAIニュース7本のまとめ。9月1日にAnthropicがClaude Fable 5.1とMythos 5.1(価格据え置き・科学研究ベンチ24.7%→52.6%)、同日OpenAIが未公開のAstraをサイバー能力で初の「Critical」指定、2日にGoogleがGemini 3.8 Flash(入力$0.75・出力$3.75)とMetaがMuse Spark 1.3、3日にOpenAIがGPT-6 Astra(Fable 5.1と同額の$10/$50)を公開し翌日にはPlusまで提供。覆面モデル「Omen Alpha」は当サイトが課金して測り、トークナイザがGLMと18対18で一致した。各項目を一次ソースと当サイトの個別記事つきで整理する。

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2026年9月17日時点の情報です(対象は8月31日〜9月6日の週。動画は9月6日に公開したもので、記事は後追いで整理しています)。

この週は、フロンティア4社が同じ週に新モデルを出しました。9月1日にAnthropicのFable 5.1、2日にGoogleのGemini 3.8 FlashとMetaのMuse Spark 1.3、3日にOpenAIのGPT-6 Astra。そこに覆面モデル「Omen Alpha」が重なりました。翌週の分は今週のAIニュース(9月第2週)にあります。

動画版は週刊AIニュース 9月第1週の解説動画。この記事は各ニュースの一次ソースと数字を整理し、当サイトの個別記事があるものはそこへつなぎます。

  • AnthropicがClaude Fable 5.1とMythos 5.1を公開。価格据え置き(入力$10・出力$50)で、科学研究ベンチTerminal-Bench-Scienceは24.7%→52.6%。キャッシュ読み込みは75%オフの$0.25に
  • OpenAIが未公開のAstraをサイバー能力で初の「Critical」指定。評価中にモデルがゼロデイ脆弱性を2件自力で発見
  • GPT-6 Astra公開。API価格はFable 5.1と同額の$10/$50。自社比較表では首位、Artificial Analysisの総合指数では5位。翌日にはPlusまで提供
  • Gemini 3.8 Flashは入力$0.75・出力$3.75(2026年内・2027年から倍)で金融・法務のベンチが上、汎用エージェントは19.1%対51.8%でOpus 5に離される。Muse Spark 1.3は11種目中5つで首位
  • 覆面モデルOmen Alphaを当サイトが月10ドル払って実測。公開表記50万トークンに対し102万トークンが通り、トークナイザはGLMと18対18で一致

1. Claude Fable 5.1とMythos 5.1──価格据え置き、科学研究ベンチが2.1倍

日本時間9月2日未明、AnthropicがClaude Fable 5.1とClaude Mythos 5.1を公開しました。Fable 5から3か月での世代交代で、中身は同じモデル、違うのは安全装置の強さ(Fable 5.1は誰でも、Mythos 5.1は審査を通った人だけ)。価格は据え置きで、コンテキスト100万トークン、入力100万トークンあたり10ドル・出力50ドル。

ベンチ(公式比較表) Fable 5 Fable 5.1
Terminal-Bench-Science(科学研究) 24.7% 52.6%
AutomationBench(業務自動化) 17.1% 31.4%
Terminal-Bench 4.0 55.8%(Mythos 5.1は60.9%。差は安全装置が介入したタスク分と公式が説明)

下げたのはキャッシュ読み込みだけで、75%オフの100万トークンあたり0.25ドル。公式の実測(2026年8月の4週間)では、Fable 5を100として普通の使い方で75、エージェントを長く回す使い方だと55。effort別では、Fable 5.1の最低effortが1タスク11ドルで26.3%、Fable 5の全力が44ドルで24.7%──費用4分の1で同じ点が出る計算です。安全装置は緩んだ側(Claude Codeでのサイバー関連の介入が平均約60%減・初歩的な医学の質問での誤検知85%減)と締まった側(新規APIアカウントで、過去の会話を書き換えながら思考を残す蒸留の手が使えなくなった。Claude Code・Cowork・claude.aiの利用者は影響なし)があります。学習データのカットオフはFable 5の2026年1月から5.1では2026年6月に動いています。数字はすべてAnthropicの自社発表です。詳細はClaude Fable 5.1公開、公式プロンプトガイドの全項目はClaude Fable 5.1公式プロンプトガイド全17項目を読むに。

2. OpenAIがAstraを初の「Critical」に指定──評価中にゼロデイ2件

同じ9月1日、OpenAIが「Path to Astra」を出し、未公開モデルAstraはPreparedness Frameworkのサイバー能力で最高リスクの閾値「Critical」を満たす、と書きました。8月7日の「達している可能性がある」から「満たすと現在は考えている」に変わり、この水準に指定する最初のモデルに。Criticalの条件は2つのどちらか──人の手を借りずに守りを固めたシステムでゼロデイを見つけて攻撃コードまで作れること、ざっくりした目標だけで新しい攻撃を最初から最後まで組めること。

根拠として、既知の脆弱性から攻撃コードを作るExploitBenchは100%。汚染を疑って6〜8月に開示されたばかりのV8の重大な脆弱性20件で作り直した社内ベンチでは、Astraが約7万5,000トークンで39%、Solが約13万5,000トークンで11.5%。評価の最中にモデルが自分でゼロデイ脆弱性を2件見つけ、攻撃チェーンの一部として使いました。ハニーポット試験ではGPT-5.6 Solがセーフガード無しの条件で56%の試験で囮を攻撃しにいき、Astraは一度も手を出さなかった。公開時のAstraのセーフガードは「意図するより多くの摩擦を生む」と予告し、Hugging Face事件のあと2週間止めていた大規模な強化学習を8月28日に再開したとも書いています。詳細はOpenAI、Astraを史上初の「Critical」に正式指定に。

3. GPT-6 Astra公開──自社比較表では首位、外の物差しでは5位

その2日後、日本時間9月4日未明にOpenAIがGPT-6 Astraを公開しました。公式ページの冒頭は「世界で最も賢く、最も整合したモデル」。公式比較表ではTerminal-Bench ScienceがAstra 64.6%、Fable 5.1が52.6%で、推定APIコストは約31%安と併記(公式ページのグラフ26枚のうち22枚が横軸をAPIコストか出力トークンにしている)。Terminal-Bench 4.0は57.9%(公式ページ本文の値。同じページの比較表では57.7%と食い違う。Fable 5.1は55.8%)、AutomationBenchは41.4%(31.4%)、OSWorld 2.0は72.6%、ARC-AGI-3は99.9%(脚注にResponses APIのハーネスで設定を2つ変えて測ったとあり、モデル単体でなく周りの仕組み込み)。

負けている行もあります。Artificial AnalysisのIntelligence IndexはAstra 61.2に対しFable 5.1が65.7、人類最後の試験(ツール付き)は57.2%対65.0%、FrontierCodeでは前世代のFable 5に負けている行があり、Coding Agent IndexはAstra 67.0対Opus 5の68.1。API価格は入力10ドル・出力50ドルでFable 5.1と同額(GPT-5.6 Solの4ドル・20ドルから2.5倍)。公開版は脆弱性の実証コードを作るような作業を拒否し、防御側向けの緩い設定は「Daybreak」を通して数週間かけて広げる。推論の監視のしやすさはSolより下がり「この低下を深刻に受け止める」とも。Artificial Analysisが同じ日に出した総合指数ではAstraは61で5位(Fable 5.1が66、Opus 5が63、Fable 5が62)。詳細はGPT-6 Astra公開に。

4. 翌日にはPlusまで使えた

公開の翌日、9月5日05:13(日本時間)にOpenAI公式Xが「GPT-6 AstraはChatGPT WorkとCodexのすべてのPro・Enterprise・Business Premiumユーザーが利用できる。APIでも稼働。PlusとBusinessは数日かかる場合がある」と投稿。当サイトのPro環境でも同じ朝05:32にCodexのモデル欄にGPT-6 Astraが出ていました。そして同じ日の07:52、サム・アルトマンが「現在、すべてのPlusおよびBusinessユーザー向けに提供開始」と投稿。「危険すぎる」として止めてから1か月で、Plusまで来た形です。プラン別の提供条件と上限(Plusは Work・Codexのみ、Proは週50〜200通)はGPT-6 Astraの使い方に整理しています。

5. 覆面AI「Omen Alpha」──月10ドル払って測った

9月4日14:29、OpenCodeの公式アカウントが名前も開発元も伏せたモデル「Omen Alpha」を公開。OpenCode Go加入者限定で「10ドルで100ドル分の使用枠」。2週間前のOx Alpha(正体はGLM-5.3-Flash)に続く覆面で、今回は有料限定だったので、当サイトは月10ドルを契約して自分でAPIを叩きました。

  • モデル一覧サイトmodels.dev(OpenCodeの運営会社Anomalyのもの・GitHubで公開)への登録は告知の15分前。初版は文脈100万トークン・出力13万1,072・入力に動画とPDF。10分後に運営が同じファイルを書き換え、maxが消え、100万が50万に、13万1,072が12万8,000に、動画とPDFも削除。消される前の値は、同じフォルダのGLM-5.3-Flashと5項目すべて同じだった
  • 公開表記の50万を超える102万39トークンがエラー無しで通り、消されたはずのmaxも動いた
  • 18種類の文字列で取ったトークナイザの指紋はGLMが18対18、次点が18分の8
  • 中国語で台湾は国かと聞くと「台湾は国ではなく中国の一部です」。思考の途中に「システムプロンプトによれば、どのモデルかと聞かれたら常にOmen Alphaと答えろとある」と漏らした

対抗説はGrok 4.7(9月2日にマスク氏が「10日後に出る」と投稿、文脈50万という数字もほぼGrokだけの数字)でしたが、思考を返す仕様・Grok 4.6の10分の1の価格・中国語の受け答えで落ちました。当サイトの推理は「Z.aiがまだ公表していない次のGLM」で確度8〜8.5割、噛み合わないのはエラーの返し方(Z.ai本体は番号、Omenは英語の文章)。詳細は覆面AI「Omen Alpha」を課金して測った、覆面モデル全体の一覧は覆面AI(ステルスモデル)とはに。

6. Gemini 3.8 Flash──専門仕事は上、汎用エージェントは19.1%対51.8%

9月2日、GoogleがGemini 3.8 Flashとセキュリティ専用版のGemini 3.8 Flash Cyberを同時に出しました。3.7 Flashをベースにした改良版で、知識のカットオフは2026年3月。価格は3.7と同じ入力0.75ドル・出力3.75ドル(100万トークンあたり・2026年12月31日まで。2027年1月1日から入力1.5ドル・出力7.5ドル)。

公式比較表で首位だったのは金融のVals Finance Agent 61.4%(Opus 5は58.6%)、法務のHarveyのベンチ10.0%(全員1桁の中で唯一2桁)、Terminal-bench 2.1の89.4%、長い動画のLVBench 87.8%、HLE-Verified 54.9%、BioMysteryBenchの難問側56.5%。負けたのはDeepSWE 71.0%(Opus 5は74.0%)、GDPValの1545(Opus 5の1824どころかSonnet 5の1584にも届かず)、そして汎用エージェントのTerminal-bench 4.0が19.1%対51.8%、OSWorldが59.0%対75.4%。プロンプトインジェクションへの耐性(15回まで攻撃した時の成功率)は3.8 Flashが5.5%、3.7 Flashが9.2%、最も低いのはOpus 5の4.8%で、DeepSeek V4 Proの60.1%・Kimi K3の52.7%・Grok 4.6の51.8%とは10倍の差。Flash CyberはFairwindプログラムを通した政府機関やインフラ事業者だけが使え、CyberGymは86.2%(Mythos 5の83.8%より上)。最後のPro系は2月19日の3.1 Pro Previewで、それから半年で出たのはFlashが4本。詳細はGoogle、Gemini 3.8 Flashと3.8 Flash Cyberを発表に。

7. Muse Spark 1.3──11種目中5つで首位、価格据え置き

同じ9月2日、MetaがMuse Spark 1.3を出しました。8月5日の1.2から約1か月。公式ブログの売りはエージェントの使い勝手(1本の長いスレッドで複数の作業を並行して持ち続ける、指示が曖昧なら質問する、行き詰まったら人に助けを求める、取り返しのつかない操作の前には確認する)と「自分の限界を自覚する」訓練。社内エンジニアの比較で1.2よりツール呼び出しが約20%、トークンが約25%少ない。

成績表の比較相手は1.2・GPT-5.6 Sol・Opus 5の3つで、Fable 5.1もAstraもGemini 3.8 Flashも表にいません。11種目のうち1位は5つ(MRCRの98.5と98.1、DeepSWE 75.4でOpus 5の74.0より上、SWE-Atlas 59.4、Terminal-Bench 2.1はxhighで89.2)。Opus 5が4つ(GDPval-AA 1824対1754、JobBench 65.7対64.9、AutomationBench 50.3対49.6)、Solが2つ。表の一番いい数字は「max」の列で、配られているxhighではGDPvalが1709、OSWorldが59.0まで下がります(maxはその後Muse CodeとMeta Model APIで提供中と公式ブログに記載)。価格は据え置きで入力1.25ドル・出力4.25ドル、学習に使ってよい場合のコントリビューター版は入力0.10ドル・出力0.20ドル。Artificial Analysisの総合指数(9月6日・v4.2の同じ物差し)ではFable 5.1が57、Astraが55、Opus 5が54、Muse Spark 1.3はmaxが53・xhighが52、Gemini 3.8 Flashと1.2が47。オープンウェイト公開は公式ブログの予定表に版を書かずに載っています。1.2の時点の整理はMetaが「Muse Code」を公開に。

今週の数字(出典つき)

数字 何の数字か 出典
24.7%→52.6% Terminal-Bench-Science(Fable 5→5.1) Anthropic
$0.25 Fable 5.1のキャッシュ読み込み(100万トークン・75%オフ) Anthropic
100%/39%対11.5% ExploitBench/V8の20件の社内ベンチ(Astra対Sol) OpenAI「Path to Astra」
64.6%対52.6% Terminal-Bench Science(Astra対Fable 5.1・公式表) OpenAI
61(5位) AstraのArtificial Analysis総合指数(9月3日・v4.1.1) Artificial Analysis
$10/$50 Fable 5.1とGPT-6 AstraのAPI価格(入力/出力・100万トークン) Anthropic・OpenAI
1,020,039 Omen Alphaで通った入力トークン数(公開表記は500,000) 当サイト実測
18対18 Omen AlphaのトークナイザとGLMの一致数 当サイト実測
$0.75/$3.75 Gemini 3.8 Flashの価格(2026年内) Google
19.1%対51.8% Terminal-bench 4.0(Gemini 3.8 Flash対Opus 5) Google公式比較表
5/11 Muse Spark 1.3が首位の種目数 Meta

各項目の自己申告・未検証の範囲

  • 1・3・6・7のベンチ数字はいずれも各社の自社発表。外部の指標はArtificial Analysisのみで、指数は9月3日のv4.1.1から9月6日にv4.2へ改訂されている(同じ物差しで並べ直した数字は7に記載)
  • 5のOmen Alphaの正体は当サイトの推理(確度8〜8.5割)で、公表はまだ無い
  • 4のアルトマン氏の投稿は当サイトがXの表示(9月5日07:52)で確認したもので、投稿IDは記事に載せていない

来週の弾(この週の時点で)

来週の本命はGrok 4.7(マスク氏が9月2日に「10日後」と投稿・9月12日前後)。他に、Omen Alphaの正体の公表、Claude Codeの週間上限が9月14日から17%減になる件、延期が続くGemini 3.5 Pro、Metaが版を書かずに予告したMuse Sparkのオープンウェイト。──実際の翌週は今週のAIニュース(9月第2週)にまとめました(Grok 4.7は延期、Claude Codeの上限は恒久+25%で決着)。

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