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AIエージェントの作り方【2026年9月版】ノーコード(Dify・Lindy)、SDK(Claude Agent SDK・OpenAI Agents SDK・Google ADK・LangGraph)、任せる型(OpenAI Agents API・Claude Managed Agents)の3段階と、最初の1本を動かすまでのコード、暴走と課金を止める4つの安全装置

執筆:約18分で読めます

日刊AIニュース11月6日(金)号:前日のAIのニュース2本を短くまとめました(約4分)›

「AIエージェントを作りたい」には、①ノーコードで業務を自動化したい、②自分のアプリにエージェントを組み込みたい、③長時間走る自律エージェントを運用したい、の3つの段階がある。この記事は、OpenAIの「Agents」ガイド(Agents API/Agents SDK/Responses APIの比較表)、AnthropicのClaude Agent SDK概要・クイックスタート(Python/TypeScript、`query()`と`allowed_tools`・`permission_mode`で最初の1本が動く)と、当サイトの記事(Dify・LangChain/LangGraph・Google ADK・Claude Managed Agents・Agents API・MCP・Skills)をもとに、段階ごとの選択肢、最初の1本を動かすまでの手順、そして暴走と課金を止める安全装置(許可するツールの限定、LLM呼び出し回数の天井、セッションのドル上限、サンドボックス)を整理する。

AIエージェントの作り方【2026年9月版】──ノーコード(Dify・Lindy)、SDK(Claude Agent SDK・OpenAI Agents SDK・Google ADK・LangGraph)、任せる型(OpenAI Agents API・Claude Managed Agents)の3段階と、最初の1本を動かすまでのコード、暴走と課金を止める4つの安全装置
目次

2026年9月18日・日本時間時点の情報です。 「AIエージェントの作り方」で検索する人が求めているものは、実は3つに分かれる。ノーコードで業務を自動化したい人、自分のアプリにエージェントを組み込みたい開発者、長時間走る自律エージェントを運用したい人。道具も、費用も、気をつける点も違う。この記事は、OpenAIとAnthropicの公式ドキュメントと当サイトの記事をもとに、3段階それぞれの選択肢と、最初の1本を動かすまでの手順、そして暴走と課金を止める安全装置を整理する。エージェントという言葉自体の意味はAIエージェントとは、用語の索引は/terms。

3行まとめ

  1. 3段階で選ぶ。 ①ノーコード(Difyのワークフロー/エージェント、メールとカレンダーを捌くLindy、ChatGPT・Codexのカスタムエージェント)、②SDK(AnthropicのClaude Agent SDK=Claude Codeのツールとループをライブラリ化、OpenAIのAgents SDK=自分のアプリの中でループを回す、GoogleのADK、LangGraph)、③任せる型(OpenAIのAgents API=Codexのハーネスとサンドボックスを1回のAPIで借りる、AnthropicのManaged Agents=Anthropicがエージェントとサンドボックスを運用)。
  2. 最初の1本は10行で動く。 Claude Agent SDKのクイックスタートは、pip install claude-agent-sdk(またはnpm install @anthropic-ai/claude-agent-sdk)→APIキーを環境変数に→query(prompt=…, options=ClaudeAgentOptions(allowed_tools=["Read","Edit","Glob"], permission_mode="acceptEdits"))をasync forで回す、で「バグを見つけて直すエージェント」が動く。OpenAI側の比較表は、Agents APIが統合の手間「低」、Agents SDKが「中」、Responses API直叩きが「高」。
  3. 安全装置を先に入れる。 許可するツールを限定する(allowed_tools/権限プロファイル)、LLM呼び出し回数の天井(Google ADKは既定500回)、セッション単位のドル上限(Claude Managed AgentsのSession Budgets)、サンドボックスで実行する(Agents API・Managed Agents・Codexは既定で用意)。エージェントの事故は「止まらない」型が多く、完了後も9分で3,460万トークンを溶かした実例がある。

段階1:ノーコードで作る

道具 向いていること 記事
Dify RAG・ワークフロー・エージェントをGUIで組む。オープンソースで自前ホストも可 Difyの使い方
Lindy メール・カレンダー・フォローアップを自然言語の指示で自動化 no-codeのメール/カレンダーエージェント
ChatGPT・Codexのカスタムエージェント/スケジュール済みタスク ChatGPTの中で定期実行や社内ツール接続 ChatGPTの使い方/Codexの使い方
Claude Code(対話で使う) 手元のファイルとコマンドを使う作業を、コードを書かずに任せる Claudeの使い方

ノーコードで足りるかの判断は「外部のシステムに書き込むか」「人の承認を挟む場所があるか」で決まる。読むだけ・下書きを作るだけなら段階1で十分で、書き込みが入るなら段階2以降で権限を設計したほうがよい。

段階2:SDKで自分のアプリに組み込む

選択肢の整理。 OpenAIの「Agents」ガイドの比較表を要約すると次のようになる。

Agents API Agents SDK Responses API
用途 長時間のタスクをOpenAIが運用し進捗を保存 自分のアプリの中で、独自ツールとワークフローのエージェントを組む モデルを直接呼ぶ、またはゼロからエージェントを組む
どこで動くか OpenAIが運用するCodexハーネス SDKがアプリの中で動く 自分のアプリ(ホスト側のオーケストレーションは任意)
統合の手間 低 中 高
タスク間の状態 セッション設定・ターン・アイテムを保存 自分のストレージとSDKセッション、またはResponsesの会話状態 手動の履歴・レスポンスの連鎖・Conversations
実行環境 OpenAIホストのサンドボックス/自前サンドボックス/なし 自分のランタイムとサンドボックス連携 自分の実行環境

Anthropic側も同じ切り分けをしている。Claude Agent SDKの概要は「ツールのループを自分で実装せずにエージェントを作る→Agent SDK」「APIを直接呼んでループも自分で書く→Client SDK」「サンドボックスやセッションを自分で管理せずに長時間・非同期で動かす→Managed Agents」と表にしている。SDKはPythonとTypeScriptのみで、他の言語からはCLIを-pと--output-format jsonでサブプロセスとして呼ぶ。

Claude Agent SDKで最初の1本(公式クイックスタート)。

  1. mkdir my-agent && cd my-agent
  2. Python: pip install claude-agent-sdk(uvならuv add claude-agent-sdk)/TypeScript: npm install @anthropic-ai/claude-agent-sdk(どちらもClaude Codeのバイナリを同梱するので別インストールは原則不要)
  3. Claude Consoleで発行したAPIキーを環境変数に入れる(SDKは.envを自動では読まない。Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry経由の認証も可)
  4. バグ入りのutils.pyを置き、次を実行
import asyncio
from claude_agent_sdk import query, ClaudeAgentOptions, AssistantMessage, ResultMessage

async def main():
    async for message in query(
        prompt="Review utils.py for bugs that would cause crashes. Fix any issues you find.",
        options=ClaudeAgentOptions(
            allowed_tools=["Read", "Edit", "Glob"],   # 自動で許可するツール
            permission_mode="acceptEdits",            # ファイル編集を自動承認
        ),
    ):
        if isinstance(message, AssistantMessage):
            for block in message.content:
                if hasattr(block, "text"): print(block.text)
                elif hasattr(block, "name"): print(f"Tool: {block.name}")
        elif isinstance(message, ResultMessage):
            print(f"Done: {message.subtype}")

asyncio.run(main())

公式の説明では、queryがエージェントのループを作る入口で、async forが「考える→ツールを呼ぶ→結果を見る→次を決める」を回し、SDKがオーケストレーション・ツール実行・コンテキスト管理・再試行を引き受ける。ループはタスクが終わるかエラーで止まる。SDKで使えるのはClaude Codeと同じ組み込みツール・フック・サブエージェント・MCP・権限・セッション・Skills・プラグイン。注意点として、Agent SDKで作った製品にclaude.aiのログインやレート制限を使わせることは、事前承認がない限り認められていない(APIキー認証を使う)。

他の選択肢。 Google ADKはReflectAndRetryプラグインやModel Armorのガードレールを標準搭載する。LangChain/LangGraphは入門記事に。ツール接続の共通規格はMCP、手順を再利用させるSkillsは「知識を足すから」ではなく「手順の道しるべになるから」役に立つ、という8,135件の実験結果がある。

段階3:運用を任せる

  • OpenAI Agents API(パブリックベータ):タスク・モデル・ツール・環境を指定して1回のAPI呼び出しでセッションを作ると、OpenAIがハーネスの運用・文脈の自動圧縮・ツール検索・サブエージェントの並列化(既定で同時6)を引き受ける。実行環境はOpenAIホストのサンドボックス(記事)
  • Claude Managed Agents:AnthropicがエージェントとサンドボックスをホストするREST API。セッション単位のドル上限Session Budgets、リポジトリの.claude/skillsの自動読み込みと信頼境界の警告、推論地域の固定、記憶を整理し直すDreamsがある

任せる型は「動かし続ける」ことが目的なので、次の安全装置がそのまま運用の設計になる。

暴走と課金を止める4つの安全装置

  1. 許可するツールを限定する。 Claude Agent SDKのallowed_toolsとpermission_mode、Codexの権限プロファイル(:read-only/:workspace/:danger-full-access)。指示ファイル(AGENTS.md・CLAUDE.md)は「お願い」で、境界は権限側で引く(両方置くとどちらが勝つか)
  2. LLM呼び出し回数の天井。 Google ADKは既定で500回で止まり、ADK_MAX_LLM_CALLSで変えられる(記事)
  3. ドル建ての上限。 Claude Managed AgentsのSession Budgetsは上限で新しいモデル要求を止め、上限を変えれば再開する。「少し超えて」止まる設計と明記(記事)
  4. サンドボックスで動かす。 Agents API・Managed Agents・Codex cloudは隔離環境が既定。ローカルで動かすなら、書き込める範囲とネットワークを権限側で絞る

実例として、Codexのcode-mode execが完了後もwaitを呼び続けて2,161万トークンを消費した件、Desktopのサブエージェントが「running」のまま残って週次枠の90%を溶かした件は、いずれも「止まる条件」が欠けていた型である。文脈の設計そのものはコンテキストエンジニアリングに。

コードは公式の写し・自分では未実行

この記事の下調べで、筆者はOpenAIの「Agents」ガイドとAnthropicのAgent SDK概要・クイックスタートのMarkdown版を9月18日に取得し、上の比較表とコードがその原文どおりであることを確認した(Anthropicのドキュメントはplatform.claude.comからcode.claude.comへ転送される)。掲載したコードは公式クイックスタートの写しで、筆者がこの記事のために自分の環境で実行して動作を確かめたものではない。段階1〜3の切り分けは筆者の整理である。

料金とOpenAI側のコード例は別記事

  • 各SDKの料金(SDK自体は無料で、消費するのはモデルのAPI料金。単価は料金台帳に)
  • OpenAI Agents SDKのコード例(この記事はAnthropic側のクイックスタートだけを載せた。OpenAI側は公式の「Agents SDK quickstart」に)
  • Google ADK・LangGraphのインストール手順(それぞれの記事に)

出典はOpenAIとAnthropicの公式ドキュメント3ページ

  • OpenAI「Agents」(Agents API/Agents SDK/Responses APIの比較表)
  • Anthropic「Agent SDK overview」「Quickstart」(code.claude.com。いずれも2026年9月18日取得)
  • 各製品の詳細は当サイトの各記事(それぞれ一次ソースへのリンクあり)
  • 本記事は各社のエージェント基盤の入口や安全装置が変わったら更新する

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