Zed v1.21.0、Opus 5.5とGPT-6 3モデルにBYOK追加──SuperGrokサインインも新設
コードエディタZedは2026年9月23日公開の週次アップデートv1.21.0で、Claude Opus 5.5・GPT-6 Astra・GPT-6 Sol・GPT-6 LunaへのBYOK(自分のAPIキーでの直接利用)対応を追加した。Claude Opus 5.5とGPT-6 Sol/Lunaは本家の公開日(9月22日)の翌日、GPT-6 Astraは本家公開(9月3日)から20日後の対応になる。SuperGrok購読者向けのサインイン追加、エージェント実行中のスリープ防止設定、DeepSeek Flash 4.1対応も同リリースに含まれる。

目次
2026年9月25日未明(日本時間)時点の情報です。コードエディタ「Zed」は2026年9月23日、週次アップデートv1.21.0を公開し、Claude Opus 5.5(Anthropic)・GPT-6 Astra・GPT-6 Sol・GPT-6 Luna(いずれもOpenAI)の4モデルに、BYOK(Bring Your Own Key、自分のAPIキーを持ち込んで直接呼び出す方式)でのアクセスを追加した。zed.devの公式リリースノートとGitHubのリリースページを直接開いて確認したところ、両者は一字一句同じ文面だった。本家モデルの公開日と比べると、Claude Opus 5.5とGPT-6 Sol/Lunaは公開の翌日に対応が入った一方、GPT-6 Astraは公開から20日後の反映になっている。
3行まとめ
- Zedはv1.21.0(2026年9月23日公開)で、Claude Opus 5.5・GPT-6 Astra・GPT-6 Sol・GPT-6 LunaへのBYOK対応を追加した。自分のAnthropic/OpenAIのAPIキーで、Zedの課金を通さずに4モデルを呼び出せる。Zedの公式ドキュメントでは、APIキー経由の利用は無料のZed Freeプランでも使える。
- 本家の公開日と比べると対応の速さにばらつきがある。Claude Opus 5.5(Anthropic公式ページで9月22日公開)とGPT-6 Sol/Luna(OpenAI公式Changelogで9月22日公開)はいずれも翌日にはZedのリリースに反映された。GPT-6 Astra(同Changelogで9月3日公開)は、そこから20日後の反映になる。
- 同じv1.21.0には、SuperGrok購読者向けのサインイン追加、エージェント実行中にシステムスリープを防ぐ
agent.prevent_idle_sleep設定(既定で有効)、DeepSeek Flash 4.1への対応も含まれている。
v1.21.0で追加されたBYOK対応と周辺機能
リリースノートの「Features > AI」節に載っている項目のうち、この記事が扱う範囲を表にした。
| 変更 | 内容 | PR |
|---|---|---|
| BYOK: Claude Opus 5.5 | Anthropic APIキーでの直接利用に対応 | #64627 |
| BYOK: GPT-6 Sol / GPT-6 Luna | OpenAI APIキーでの直接利用に対応(1件のPRで両モデル) | #64628 |
| BYOK: GPT-6 Astra | OpenAI APIキーでの直接利用に対応 | #64420 |
| SuperGrokサインイン | SuperGrok購読者がAgent PanelでGrok系モデルを使えるように | #63248 |
agent.prevent_idle_sleep |
エージェントのスレッド実行中はシステムのアイドルスリープを防止(既定で有効) | #53130 |
| DeepSeek Flash 4.1 | 対応を追加(PRの題は「Update DeepSeek Flash to V4.1」で、既存のDeepSeek Flashの更新) | #64014 |
リリースノート冒頭の要約はこう書かれている。
"This week's release includes faster rendering in syntax-highlighted files and Markdown code blocks, a language server command picker, a setting that keeps your system awake during long-running agent turns, and BYOK support for Claude Opus 5.5 (Anthropic) and GPT-6 Astra, Sol, and Luna (OpenAI)."
(今週のリリースには、シンタックスハイライトされたファイルとMarkdownのコードブロックでの高速化されたレンダリング、言語サーバーのコマンドピッカー、長時間実行されるエージェントのターン中にシステムのスリープを防ぐ設定、そしてClaude Opus 5.5〈Anthropic〉とGPT-6 Astra・Sol・Luna〈OpenAI〉向けのBYOK対応が含まれる)
BYOKの3行は個別の項目としてもこう書かれている。
"Added BYOK support for Claude Opus 5.5 with an Anthropic API key."(Claude Opus 5.5にAnthropic APIキーでのBYOK対応を追加) "Added BYOK support for GPT-6 Sol and GPT-6 Luna with an OpenAI API key."(GPT-6 SolとGPT-6 LunaにOpenAI APIキーでのBYOK対応を追加) "Added BYOK support for GPT-6 Astra with an OpenAI API key."(GPT-6 AstraにOpenAI APIキーでのBYOK対応を追加)
3件のPR本文によると、変更の中身はZedに組み込みのモデル一覧への追加と、各モデルのAPI仕様への対応だ。Opus 5.5のPR #64627は、adaptive thinking・サンプリング・tool choice・Fast mode・compactionなどの要件をAnthropic向けの共通リクエスト処理に反映したと書いている。AstraのPR #64420は、Astraがtemperatureを受け付けないこと("Astra rejects temperature")など、レビュー中に見つかったAPIの挙動の違い2点にも対応したとしている。
BYOKで何が変わるのか──Zed-Hosted Modelsとの違い
「BYOK対応の追加」がなぜニュースかは、Zedのモデルアクセスの仕組みを踏まえないと分かりにくい。Zed公式ドキュメント「LLM Providers」は、モデルへのアクセス経路を5種類(Zed-Hosted Models/API Access/既存サブスクリプション/ゲートウェイ/ローカルモデル)に分けて表にしている。今回に関係するのは次の2行だ(表のセルをそのまま引用)。
"Use Zed-Hosted Models | You want models billed through Zed" "Use API Access | You have provider API access, credits, or usage billing"
(Zed-Hosted Modelsを使う=Zed経由で課金したい場合。API Accessを使う=自分でプロバイダーのAPIアクセスやクレジット、利用料金を持っている場合)
前者のZed-Hosted Modelsは、Zedの有料プランの課金を通じて主要モデルを使える経路で、公式ドキュメント「Zed-Hosted Models」はこう説明している。
"Zed's plans offer hosted versions of major LLMs with higher rate limits than direct API access."
(Zedのプランは、直接APIアクセスするより高いレート制限で主要LLMのホスト版を提供する)
同ページの価格表には、この4モデルが「Provider Price」(提供元価格)と「Zed Price」の2列で載っており、Zed価格はいずれも提供元価格の1.1倍になっている(Claude Opus 5.5は入力100万トークンあたり$4.00→$4.40、出力$20.00→$22.00。GPT-6 Astraは入力$10.00→$11.00。GPT-6 Solは入力$2.00→$2.20。GPT-6 Lunaは入力$0.10→$0.11)。提供元価格の欄は、Anthropic公式ページ(Opus 5.5の入力$4・出力$20)、OpenAIのChangelog(Sol入力$2・Luna入力$0.10)、OpenAIのGPT-6 Astraのモデルページ(入力$10)の数字と一致する。同ページの注記では、Zed ProとZed Businessは表の全モデルを含み、Studentプランには Claude Opus と GPT-6 Astra が含まれない。
これに対して今回のBYOK対応は、Zedの課金を通さず、自分のAPIキーで各社のAPIを直接呼ぶ経路だ。Zedの「Plans & Pricing」ページの表では、「Zed-hosted AI models」は無料のZed Freeプランでは使えない一方、「AI via own API keys」はFreeを含む全プランで使えるとされている。つまりZed Pro/Businessに加入していなくても、Anthropic・OpenAIのAPIキーがあれば4モデルを組み込みの選択肢から選べるようになった、という変化になる。
なお「Use API Access」ページには、組み込みの一覧に無いモデルを設定ファイルに手で書き足す方法(Custom Anthropic Models/Custom OpenAI Models)も以前から載っている。今回の変更は、4モデルが組み込みの一覧に入り、上に書いたAPI仕様の違いがZed側で処理されるようになった点にある。
本家の公開日から数えると、対応の速さにはばらつきがある
各モデルの公開日を、Zedのリリースノートとは別に、モデル提供元の公式ページで確認した。
- Claude Opus 5.5: Anthropic公式ページ(claude-opus-5-5)は公開日を「September 22, 2026」と表記している。
- GPT-6 Sol / GPT-6 Luna: OpenAIの公式API Changelogは「Sep 22」の項で「Released GPT-6 Sol (
gpt-6-sol) and GPT-6 Luna (gpt-6-luna).」(GPT-6 SolとGPT-6 Lunaを公開した)としている。 - GPT-6 Astra: 同じChangelogの「Sep 3」の項に「Released GPT-6 Astra, our most capable model, built for the hardest end-to-end work.」(最も難しいエンドツーエンドの作業向けに作った、最も高性能なモデルであるGPT-6 Astraを公開した)とある。
Zed v1.21.0の公開日は9月23日なので、Claude Opus 5.5とGPT-6 Sol/Lunaは本家公開の翌日にBYOK対応が反映されたことになる。一方GPT-6 Astraは、本家公開から20日が経ってからの反映だ。
PRが出た日とマージ時刻を見ると、Astraだけ別の流れだった
GitHubに残っている3件のPRの作成・マージ時刻(UTC)を並べると、20日の差の中身が少し見える。
| PR | 作成 | マージ |
|---|---|---|
| #64627(Opus 5.5) | 9月23日 0:39 | 9月23日 1:37 |
| #64628(Sol / Luna) | 9月23日 0:41 | 9月23日 1:37 |
| #64420(Astra) | 9月17日 23:36 | 9月18日 5:36 |
Opus 5.5とSol/LunaのPRは同じ開発者が1時間足らずで作成からマージまで済ませ、その日のv1.21.0(GitHubでの公開は9月23日15:42 UTC)に入った。AstraのPRは別の開発者が9月17日に作成し、18日にマージされ、5日後のv1.21.0で安定版に届いた。20日のうち大半は、PRが出るまでの期間だったことになる。
PR #64420の本文は、このPRを出した理由をこう書いている。
"The built-in catalog omitted it, even though it was available through the separately fetched ChatGPT subscription catalog."
(組み込みのカタログには入っていなかったが、別に取得されるChatGPTサブスクリプションのカタログからは使えていた)
PR作成者の説明では、AstraはAPIキー経由の組み込み一覧に入る前から、既存のChatGPTサブスクリプションでZedを使う経路では選べていた。なぜAPIキー向けの一覧への追加が9月17日まで出なかったのかは、この記事が確認したリリースノートとPR本文には書かれていない。
もう1点、Zed-Hosted Modelsの価格表に4モデルが追記されたのは、リポジトリの履歴ではPR #64647(9月23日17:59 UTCマージ)で、v1.21.0のGitHub公開の約2時間後だった。これはドキュメントの更新時刻で、ホスト版の提供そのものがいつ始まったかは、この記事が確認した資料からは特定できない。
同じリリースに入っていたそれ以外の変更
BYOK以外にも、リリースノートの「Features > AI」節には次の項目が並んでいる。いずれも冒頭の要約文には出てこないが、リリースノート本文には明記されている。
agent.threads_sidebar_default_width設定を追加し、Threadsサイドバーの幅を設定できるようにした(#62883)- Agent PanelからアクティブなTerminal Threadをリネームできる「agent: rename selected thread」アクションを追加(#63660)
- Mistralプロバイダーの選択肢にZ.ai GLMを追加(#63535)
- ACP(Agent Client Protocol)の互換性と非同期タスクのウェイクアップ処理を改善(#64077)
「AI」以外の節には、シンタックスハイライトされたファイルでのエディタ描画速度の改善(とくにミニマップ有効時)や、言語サーバーのコマンドピッカーの追加も含まれている。この記事はBYOK関連を中心に扱うため、これらは概要にとどめる。
「翌日」「20日後」はZedの記載ではなく、日付を突き合わせた計算
Zedのリリースノート自体には「本家公開から何日後」という比較は書かれていない。この記事の「翌日」「20日後」は、Anthropic公式ページとOpenAIの公式API Changelogに表示された公開日と、zed.devのリリースノートに表示された日付(Sep 23, 2026)を突き合わせて計算したもので、Zed側の主張ではない。各ページの日付表記どうしの差で、時刻やタイムゾーンは揃えていない。GitHub上のv1.21.0の公開時刻は9月23日15:42(UTC)、日本時間では9月24日0時42分にあたる。
Zedを実際に起動しての検証はしていない
この記事はリリースノート・GitHubのリリースページとPR・Zedの公式ドキュメントの記述を照合して書いたもので、Zedアプリを実際に起動してBYOKの設定画面を操作したり、Anthropic/OpenAIの自分のAPIキーを登録して4モデルが選択肢に出るかを確認したりはしていない。BYOK登録後のUIの見え方や、Zed-Hosted Models経由との挙動の違い(レイテンシやレート制限の体感差など)については、この記事の確認範囲の外にある。
この記事の確認に使ったページ
zed.devの公式リリースノート(v1.21.0)、GitHubのリリースページ(同一内容のミラー)、BYOK追加3件のPR(#64627・#64628・#64420)とドキュメント更新のPR(#64647)の本文と作成・マージ時刻、Anthropicの公式Claude Opus 5.5ページ、OpenAIの公式API ChangelogとGPT-6 Astraのモデルページ、ZedのドキュメントページであるLLM Providers・Zed-Hosted Models・Plans & Pricing・Use API Accessを、それぞれ直接開いて確認した。本文中のURLはすべて本記事末尾の出典に含めている。
出典・参照資料
- 一次資料Zed v1.21.0 — Release Notes(zed.dev) ↗
- 一次資料Release v1.21.0 · zed-industries/zed — GitHub ↗
- 一次資料PR #64627: anthropic: Add Claude Opus 5.5 BYOK support — GitHub ↗
- 一次資料PR #64628: open_ai: Add GPT-6 Sol and Luna BYOK support — GitHub ↗
- 一次資料PR #64420: open_ai: Add GPT-6 Astra API support — GitHub ↗
- 一次資料PR #64647: docs: Update hosted model pricing and availability — GitHub ↗
- 一次資料Introducing Claude Opus 5.5 — Anthropic公式 ↗
- 一次資料API Changelog — OpenAI Developers ↗
- 一次資料GPT-6 Astra — OpenAI Developers(モデルページ) ↗
- 一次資料LLM Providers — Zed公式ドキュメント ↗
- 一次資料Zed-Hosted Models — Zed公式ドキュメント(価格表) ↗
- 一次資料Plans & Pricing — Zed公式ドキュメント ↗
- 一次資料Use API Access — Zed公式ドキュメント ↗
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