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NVIDIA、画像と文章を横断検索できる Nemotron 3.5 Embed/Rerank/Parse(ネモトロン)をオープンで公開ViDoRe v3.1のdense検索で首位、Rerank追加でエージェントのトークン費用は約14%減と同社

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日刊AIニュース10月21日(水)号:前日のAIのニュース18本を短くまとめました(約11分)›

NVIDIAは2026年10月21日、画像と文章を検索するEmbed(8B・1B・1B NVFP4)、再ランクのRerank 8B、文書抽出のParse(631M)を公開した。Embed 8BはViDoRe v3.1で61.17、Rerank追加でエージェントのトークン費用が約14%減ると同社は説明している。

NVIDIA、画像と文章を横断検索できる Nemotron 3.5 Embed/Rerank/Parse(ネモトロン)をオープンで公開──ViDoRe v3.1のdense検索で首位、Rerank追加でエージェントのトークン費用は約14%減と同社
目次

NVIDIAは2026年10月21日(現地)、画像と文章をまとめて検索できるEmbed(エンベッド)3種、検索結果の順位を並べ直すRerank(リランク)8B、文書画像から構造付きテキストを取り出すParse(パース)631Mの計5モデルを、Hugging Faceのブログで発表した。同ブログによると、いずれもオープンで商用利用できるNemotron Retrieverコレクションの新モデルで、投稿は日本時間では同日19時台に確認できる。「Nemotron 3.5 Embed/Rerank/Parse(ネモトロン)」の数字はすべてNVIDIA自身の測定・発表で、第三者の再現ではない。

3行まとめ

  1. NVIDIAがNemotron 3.5のEmbed 8B・1B・1B NVFP4、Rerank 8B、Parse 631Mを公開。ライセンスはOpenMDW-1.1と表示されている
  2. Embed 8BはViDoRe v3.1で61.17(dense検索モデルで首位と同社)。Rerankを足すとエージェントのトークン費用が約14%減ると同社は説明
  3. ParseはParseBenchで75.20(1B未満のモデルで首位と同社)、H100 1枚で毎秒10.5ページ

本記事の内容は、日本時間10月21日19時台に公式ページで確認したものです。

何が出たのか?5つのモデルの役割

発表では、検索を「集める(Embed)」「並べ直す(Rerank)」「読み取る(Parse)」の3工程に分けて、それぞれにモデルを用意している。NVIDIAのブログの表をもとに整理するとこうなる。

モデル 役割(NVIDIA説明) 向く用途
Nemotron-3.5-Embed-8B-BF16 テキストと画像を横断して検索。多言語に強いと説明 品質重視の検索
Nemotron-3.5-Embed-1B-BF16 8Bの能力を小型モデルに蒸留 小さいモデルで画像・文章の索引と検索
Nemotron-3.5-Embed-1B-NVFP4 テキスト・画像の両エンコーダーをNVFP4で量子化 対応ハードでの大規模索引・高スループット
Nemotron-3.5-Rerank-8B-BF16 質問と文書のペアを一緒に評価し、順位を精緻化 RAGやエージェントの証拠選び
Nemotron-3.5-Parse(631M) 文書画像を、配置・読み順つきの構造化テキストに変換 PDFや帳票の取り込み

Embedは、表・グラフ・インフォグラフィック・データシート・回路図などを含む文書画像を検索できる点が前世代のNemotron 3 Embed(テキスト用)との違いだ、とブログは書いている。Embed 8Bのモデルカードによると、文書側は画像・テキスト・両方の組み合わせを入力でき、質問側はテキストのみ。出力は4096次元のベクトルで、後ろを切って1024や512次元にする使い方にも対応する。最大コンテキスト長は32,768トークンだ。

前のモデルとの違いは?数字は同社測定

画像と文章の検索精度

ブログによると、ViDoRe v3.1でEmbed 8B BF16は61.17 nDCG@10で、dense検索モデルのなかで1位(2026年10月20日時点のリーダーボード)。前世代のLlama Nemotron Embed VL 1Bの52.23から8.94点の上昇という。Embed 1B BF16は58.38で、教師である8Bの95.4%を保つとしている。MIRACL Visionでは8Bが72.6で、Qwen3-VL-Embedding-8Bを4.3点上回ると説明している。

再ランクとエージェントの費用

Rerank 8BはViDoRe v3.1の再ランク部門で、画像とテキストを併用した入力で60.49。比較対象のQwen3-VL-Reranker-8Bは59.17だという。NVIDIAはMTEBチームと共同で、この再ランクのリーダーボードを新設したとも書いている。

エージェントの費用については、ViDoRe v3・BRIGHT・BrowseComp-Plusで検索ツールの構成だけを変えて測った。Embed 8BにRerankを足すと、1問あたりのエージェント推論トークンが約14%減り、Embed 1Bでは13%減。いずれも検索精度は上がったという。「減る」のは、検索で見つける証拠の質が上がり、再検索や追加の文書確認が減るため、というのが同社の説明だ。なお約14%減の比較対象は「Rerankなし」の構成で、他社モデルとの費用比較ではない。他社との比較では、Embed 8Bを検索に使った構成で、Rerankが同程度のトークン費用のままQwen3-VL-Reranker-8BよりnDCG@10が約0.9点高かったとしている。

NVFP4で速くなる量

Embed 1B NVFP4は、NVIDIA GB200でBF16版より27.1%高いスループット(毎秒101.3文書から128.8文書)で、ViDoRe v3の精度は99.85%を保つとしている。NVIDIA NIMでの配信では、RTX PRO 6000 Blackwell Server Editionで毎秒6,031クエリと、比較したvLLM構成の2,099クエリの約2.9倍だった、とブログは書く。

Parseの精度と速度

Parseは文書画像から、Markdown・HTMLの表・構造化ブロックを取り出す。ParseBenchで75.20を記録し、1B未満のモデルで首位(2026年10月20日時点)とブログは説明する。処理の回数を選べる点が特徴だ。

処理モード ParseBenchスコア H100 1枚あたりのページ数/秒
1パス 72.74 16.1
2パス 74.92 11.2
3パス 75.20 10.5

誰がいつから、どこで使えるのか?日本からは?

モデルカードのリリース日は、Embed 8B・Embed 1B NVFP4・Rerank 8Bが2026年10月20日、Parseが10月17日(いずれもHugging Face)。ブログの公開は10月21日だ。入手先はHugging Faceのモデルページで、ブログは次の経路も挙げている。

  • NVIDIA NIM(本番用の推論)
  • Baseten、DeepInfra、FriendliAIなどのクラウド・推論事業者
  • ElasticのInference API(NVIDIAの推論エンドポイント経由)。Nemotron 3はElastic Inference Serviceで「まもなく」、オンプレミス対応は「ロードマップ上」とブログは書く
  • Turbopuffer(ネイティブ埋め込みとして提供)

モデルカードの「Deployment Geography」は、Embed 8B・Parseとも「Global」。日本固有の提供条件や日本語の公式ページは、今回取得した範囲では確認していない。

言語面では、Embed 8Bの文章検索の評価は日本語を含む34言語、画像検索の評価は日本語を含む18言語。Parseは合成画像のOCR評価MOSCARで163の言語・文字体系を対象とし、言語別の表に日本語の行がある。ただしMOSCARは単純な合成レンダリングで、モデルカード自身が「複雑なスキャン文書や手書きなどでの精度を保証しない」と注記している。

料金とライセンスは?

モデルカードは、Embed 8B・Rerank 8B・Embed 1B NVFP4・Parseのいずれも、ライセンスをOpenMDW License Agreement 1.1(OpenMDW-1.1)と表示し、「商用・非商用の利用が可能」と記載している。Parseのトークナイザーは別にMITライセンスの扱いで、ParseBenchのパイプラインには独自のライセンスがあると書かれている。Embed 8Bの土台になったMinistral-3-8B-Instruct-2512-BF16は、Apache License 2.0。

重みの利用そのものに料金の記載は、今回取得した5ページでは見つからなかった(「price」「pricing」「per million」「$」を含む語を検索した範囲)。NIMや各クラウド事業者経由で使う場合の料金は、それぞれの事業者の案内が必要になる。

導入前に知っておきたいこと:Embedの置き換えと注意点

ブログによると、Embedは言語部分を学習中に固定しているため、テキストだけの埋め込みは前世代のNemotron 3 Embedと同じになる。そのため既存のテキスト埋め込みとベクトル索引は再利用できる、と同社は説明している。Embed 8Bのモデルカードも、Nemotron-3-Embed-8B-BF16と同じ埋め込み空間で、テキスト埋め込みは同一だと書く。

独自文書への適応については、チャートとインフォグラフィック8,202枚、合成クエリ8,591件での実験で、Embed 1B BF16のnDCG@10が37.34から44.12(相対18%増)、Embed 8B BF16が41.44から42.75(相対3%増)になったという。合成クエリの生成にはQwen3.8-Flash-Nextを使ったとブログにある。

早期のパートナー評価も載っている。Vectorizeは長期会話記憶のベンチマークで、LoCoMoのrecall@10が93.8%、BEAM 100Kが65.9%で、ほかの7つの埋め込みモデルと比べて1位だったという。Turbopufferは企業向けPDF検索で、次点のモデルよりRecall@20で約5%多く関連結果が出たという。Perplexityは非公開の72タスクの再ランク評価でRerank 8Bが最高の平均だったとする。いずれも各社の評価として、NVIDIAのブログが紹介したものだ。

公式ページを確認して気づいたこと

日本時間19時台にブログ本文を取得した時点で、投稿の「Upvote」は1、モデルカードのEmbed 8Bの「Like」は10、ダウンロード数は899だった。公開から間もない時点の数字で、本記事が取得したページの中に第三者による再現結果は無かった。一方で、ブログ中のリーダーボード首位の記載は「2026年10月20日時点」の図に基づいており、ページ上の順位がその後変わったかどうかは、筆者は確かめていない。

また、ブログのEmbed 1B NVFP4の説明は「1B」だが、モデルカードの表記は1.55Bパラメータだった(Rerank 8Bのモデルカードは8.38B)。名称の数字と実際のパラメータ数は一致していない。

読むときに分けておきたい点

  • 「首位」「SOTA」「世界水準(World-Class)」は、NVIDIAによる自社発表。リーダーボードの時点は10月20日で、比較対象の選び方(dense検索モデル、1B未満のモデルなど)が限定されている
  • 約14%の費用減は、エージェントのLLM・タスク・コーパスを固定した、特定の3ベンチマークでの実験。自分の業務データで同じ減り方になるとは限らない
  • NIMの2.9倍(RTX PRO 6000 Blackwell)、NVFP4の27.1%増(GB200)、Parseの毎秒10.5ページ(H100)は、いずれも特定のGPUでの測定
  • 本記事は、モデルを自分で動かして試したものではなく、公式ブログとモデルカードの記載をもとにしている
  • Elastic Inference Serviceでの利用開始時期は、ブログに「まもなく」とあるだけで、今回の資料では確定できない

NVIDIAのほかの発表は、当サイトの NVIDIA、欧州向けにオープンモデル群を一括発表 と NVIDIA、Agent Toolkitに「Agent Knowledge Foundation」を追加 にある。

参照したページと確認時刻

確認した時刻は、日本時間2026年10月21日19時43分〜19時44分。

本記事は続報があり次第更新します。

この記事でよく聞かれること

Nemotron 3.5 Embed・Rerank・Parseとは何ですか?
NVIDIAが2026年10月21日にHugging Face上のブログで発表した、検索用のオープンなモデル群です。Embedは画像と文章を数値ベクトルにして検索するモデル(8B BF16、1B BF16、1B NVFP4の3種)、Rerankは検索で見つけた候補の順位を並べ直す8Bモデル、Parseは文書画像を構造付きのテキストに変換する631Mモデルです。
商用で使えますか?ライセンスは?
NVIDIAの発表は「open, commercially available」と説明しています。Embed 8B・Rerank 8B・Embed 1B NVFP4・Parseのモデルカードは、いずれもライセンスをOpenMDW-1.1と表示し、「商用・非商用の両方で利用可能」と記載しています。Parseに含まれるトークナイザーはMITライセンスの扱いです。細かい条件は各モデルのライセンス本文で確認が必要です。
日本語の文書でも使えますか?
Embed 8Bのモデルカードは、文章検索の評価対象34言語と画像検索の評価対象18言語に日本語を挙げています。Parseのモデルカードでは、合成画像のOCR評価(MOSCAR)の言語別表に日本語が載っています。ただし、これらは同社の評価であり、日本語の実務文書での精度は今回の資料からは分かりません。
「エージェントのトークン費用が約14%減る」とは何の比較ですか?
NVIDIAの発表によると、エージェントの検索ツールにEmbed 8Bだけを使う構成にNemotron 3.5 Rerankを足すと、1問あたりのエージェントの推論トークンが約14%減り、検索精度も上がったとしています。Embed 1Bの構成では13%減です。エージェントのLLM・タスク・コーパスを固定し、検索の構成だけを変えた同社の実験です。
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出典・参照資料

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