D-IDとは──静止画・テキストから話すアバター動画を作る仕組みと、HeyGen・Synthesiaとの違い、無料トライアルの範囲
日刊AIニュース10月24日(土)号:前日のAIのニュース9本を短くまとめました(約7分)›
D-ID(2017年設立、公式サイトによれば累計2億本以上のアバター動画・開発者28万人以上)は、静止画とテキスト(または音声)からアバター動画を作るCreative Reality™ Studioを提供する。公式料金ページ(2026年9月25日確認)では、無料のTrialは14日間・合計3分(動画・エージェント・翻訳・APIの合計)で個人利用限定、有料は最小構成でLite月5.9ドル・Pro月29ドル・Advanced月196ドル(年払いはそれぞれ月4.7・16・108ドル)からで、分数を増やす選択肢を選ぶと料金も上がる。商用利用はProから。HeyGen・Synthesiaの無料プランはどちらも料金ページに『クレジットカード登録不要』とあり、期限の記載がない毎月の枠で使う形だった。D-IDのヘルプセンターは、モバイルアプリで試用を始める手順にカード情報の入力を含めている。

目次
2026年9月25日未明(日本時間)時点で、D-ID公式サイト(d-id.com)の料金ページ・Creative Reality™ Studioの紹介ページ・企業情報ページと、D-IDのヘルプセンターを直接確認した内容にもとづく記事です。 D-IDは、静止画1枚と読み上げさせたいテキスト(または音声)を組み合わせ、その画像が話しているように見えるアバター動画を作るサービスを提供する企業で、採用ページによるとテルアビブ・ベルリン・米国に拠点がある。企業情報ページは「2017年設立」とし、自社の技術がこれまでに「2億本以上のアバター動画」を生み出し、開発者コミュニティは「28万人以上」になったとしている。当サイトにはすでにアバター動画ツールとしてHeyGenとはの記事があるが、D-IDの無料の入口は「登録すれば使い続けられる無料プラン」ではなく「14日間・合計3分」という期限つきの試用(Trial)になっている点が、確認した範囲で目立つ違いだった。本記事では、アバター動画を作る仕組み、有料プランの料金、無料トライアルの範囲、HeyGen・Synthesiaとの違いを、それぞれの公式ページで確認できた内容の範囲で整理する。
- D-IDのアバター動画は、公式のCreative Reality™ Studioで「①ライブラリからプレゼンター(アバター)を選ぶ、または自前のものをアップロードする→②テキストを入力する→③言語と声を選ぶ」という3手順で作る。同スタジオの紹介文は、素材として「テキスト・音声・静止画のいずれか」を使えるとしている(d-id.com、2026年9月25日確認)
- 無料のTrialは**$0・14日間・合計3分**(動画・Agentic Videos・動画翻訳・APIの合計)で、動画にはフルスクリーンの透かしが入り個人利用限定。商用利用が使えるのは月**$29〜(年払いなら月$16〜)のPro**プランから。有料プランはどれも3段階の分数から選ぶ形で、分数を増やすと料金も上がる(d-id.com/pricing、2026年9月25日確認)
- HeyGenの無料プラン(Free)とSynthesiaの無料プラン(Basic)は、どちらも公式料金ページに「クレジットカード登録不要」と書かれ、期限の記載がない、毎月の枠(本数またはクレジット)で使う無料プランだった。D-IDの料金ページに同様の文言は無く、D-IDのヘルプセンターは、モバイルアプリで14日間の無料トライアルを始める手順に「クレジットカード情報の入力」を含めている(Web版の登録手順は本記事では未確認。3社の公式ページを2026年9月25日に確認して比較)
D-IDの料金プラン(2026年9月25日確認)
料金ページ(d-id.com/pricing)は、請求サイクルを「Monthly」「Annual」のどちらかに切り替えて表示する作りになっている。本記事の執筆中に、この切り替えボタンを実際に月払い→年払い→月払いと操作し、両方の金額を確認した。金額はすべて米ドル表示で、ページ内に他通貨の表示は見当たらなかった。
もう一つ、Lite・Pro・Advancedの各カードには3段階の選択ボタン(Liteなら「40 credits」「52 credits」「64 credits」)があり、押すと料金と月あたりの分数が切り替わる。次の表は、ページを開いた時点で選ばれている最小の段階の数字である(段階ごとの料金は表の後に載せた)。
| プラン | 月払い月額 | 年払い(月換算・年間請求額) | 月あたりの動画・エージェント・翻訳・API合計 | ウォーターマーク | ライセンス | 動画処理速度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Trial | $0(14日間) | ― | 合計3分 | フルスクリーン | 個人利用 | Standard |
| Lite | $5.9 | $4.7(年$56・20%引き) | 10分 | D-ID透かし(左下) | 個人利用 | Fast |
| Pro | $29 | $16(年$191・45%引き) | 15分 | AI watermark | 商用利用 | Faster |
| Advanced | $196 | $108(年$1,293・45%引き) | 100分 | カスタムロゴ | 商用利用 | Faster |
| Enterprise | 個別見積もり | ― | 無制限(Campaigns/Agents/APIは個別設定) | カスタムロゴ | 商用利用 | Fastest |
3段階の選択肢を順に押して確認した料金は次のとおり。
| プラン | 選択肢 | 月払い月額 | 年払い月換算(年間請求額) | 月あたりの分数 |
|---|---|---|---|---|
| Lite | 40 / 52 / 64 credits | $5.9 / $7.7 / $9.4 | $4.7($56) / $6.1($74) / $7.5($90) | 10分 / 13分 / 16分 |
| Pro | 60 / 100 / 240 credits | $29 / $49 / $118 | $16($191) / $27($323) / $64.7($776) | 15分 / 25分 / 60分 |
| Advanced | 400 / 600 / 700 credits | $196 / $294 / $343 | $108($1,293) / $162($1,940) / $189($2,263) | 100分 / 150分 / 175分 |
どの段階でも、クレジット数のちょうど4分の1が月あたりの分数として表示されていた(40クレジットなら10分)。
最小の段階について、月額に12を掛けた金額と年間請求額を突き合わせると、Lite($5.9×12=$70.8→年$56)は約21%引き、Pro($29×12=$348→年$191)は約45%引き、Advanced($196×12=$2,352→年$1,293)は約45%引きとなり、ページが表示する「20%引き」「45%引き」という表記とおおむね一致した。
Lite・Proのプランカードには、月あたりの分数の表記の上に「Unlimited videos¹ for your first month!」(初月は動画本数が無制限)という一文もあり、Advancedのカードにも末尾の「!」がないだけの同じ一文があった。注¹は「Reasonable use limits apply. See Fair-Use Policy.」(妥当な利用の範囲内で・フェアユースポリシーを参照)とだけ書かれており、初月に限って分数の上限(選んだ段階の分数)そのものが外れるのか、本数だけが無制限で合計時間の上限は変わらないのかは、確認したページの文言からは判断できなかった。
比較表には、Agentic Videos(公式トップページは「受動的なコンテンツを双方向のAI体験に変える」機能と説明している)の本数も並んでいた。Trial・Liteが3本、Proが5本、Advancedが10本、Enterpriseはカスタムで、これは本記事が扱う「静止画・テキストから作る通常のアバター動画」とは別の、対話型の機能である。
D-IDとは何か
D-ID(ディーアイディー)は、企業情報ページ(d-id.com/about-us)によると2017年に設立された企業で、同ページは「tier-1のベンチャー投資家の支援を受け、10年近くにわたって生成AIの最前線にいた」としている。自社のセルフサービスのStudioとAPIが、これまでに「2億本以上のアバター動画」を生み出し、「28万人以上の開発者」のコミュニティを持つと説明している。同ページによると2025年にAI動画制作と対話型コミュニケーションを手がける企業simpleshowを買収しており(同ページの経営陣紹介には「acquired by D-ID in September 2025」とある)、導入企業の例としてPepsiCo・Fidelity・J.P. Morgan・SoftBank・NTT・Deutsche Telekom・PwC・Deloitte・Burda Media・AXA Insurance・Gameloftを挙げている。共同創業者・CEOはGil Perry氏。
アバター動画の作り方──静止画・テキスト・音声から動画にする仕組み
D-IDのアバター動画生成機能は「Creative Reality™ Studio」という名前で提供されている。同機能の紹介ページは、できることを「Transform text, audio, or still images into high-quality videos with lifelike digital avatars—no cameras or crews needed.」(訳: テキスト・音声・静止画を、本物らしいデジタルアバターが登場する高品質な動画に変換する。カメラも撮影クルーも要らない)と説明しており、動画の元になる素材はテキスト・音声・静止画のいずれかで足りるとしている。
もう一つの紹介ページ(text-to-video)は、動画を作る手順を次の3ステップにまとめている。
- ライブラリからプレゼンター(アバター)を選ぶ、または自前のものをアップロードする(原文は「Choose a presenter from our library (or upload your own)」)
- テキストを入力する
- 言語と声を選ぶ
この説明どおりなら、動画に映る「人物」は実写の撮影なしに、ライブラリのアバター、または自分でアップロードした素材(Creative Reality™ Studioの紹介ページが挙げる静止画など)とテキストだけで用意できることになる。Creative Reality™ Studioの紹介ページは、これに加えて主な機能として「Realistic AI Avatars」(表情やジェスチャー付きの多言語アバターをワンクリックで追加)、「Localization」(自分の声をまねる音声〈voice imitation〉で、動画を「40以上の言語」に翻訳)、「Enterprise customization」(自社の色・フォント・ロゴを動画に自動反映)の3つを挙げている。ここでの「40以上の言語」という数字は、料金ページの比較表にある翻訳対応言語数の表記と食い違っており、後述する。
無料トライアルでできること・できないこと
料金ページのTrialカードは、内容を次のように説明している。
- 料金: $0、14日間のトライアル
- 動画・Agentic Videos・動画翻訳・APIを合わせて合計3分
- ストックのAIアバター100体以上
- 動画アバター・写真アバターの両方が使える
- 自分のアバター(Personal Avatar)は1体まで作成可能
- 音声は標準ボイスのみ(プレミアムボイスはPro以降)
- 動画にはフルスクリーンの透かしが入る
- APIアクセスも含まれる
- Agentic Videosは3本まで
- ライセンスは個人利用のみ
- 動画処理速度は最も遅い「Standard」
比較表にはこのほか、AIにプロンプトを与えてアバター画像を生成する「AI Prompted Avatar Generations」の回数がTrialは5回(Lite 50回・Pro 100回・Advanced 600回)と載っていた。また動画翻訳機能で作れる翻訳動画の長さは、Trialだけ「Up to 30 seconds」(30秒まで)で、Lite・Pro・Advancedは「Up to 5 minutes」(5分まで)、Enterpriseは「Up to 30 minutes」(30分まで)と、プランによって上限が変わる。
料金ページのFAQ「Why do videos have a D-ID watermark on the Trial and Lite plans?」(なぜTrialとLiteプランの動画にはD-IDの透かしが入るのか)は、透かしを入れる理由を「利用者にAIベースのコンテンツを作らせる立場として、その動画が合成であることについて透明性があることが重要」と説明し、続けて「トライアル利用者には全画面の透かしが表示される」と補足している。実際に確認したTrialカードにも「Full-screen watermark(フルスクリーンの透かし)」という項目があった。ヘルプセンターの記事「How do I change or remove the watermark on my videos?」(2026年9月25日確認)によると、D-IDの透かしは通常、動画の左下に出る小さなロゴで、Trialだけは動画全体に透かしが入る。Liteは左下にD-IDの透かし、Proは左下に汎用のAI透かし、Advancedは自社ロゴに差し替えでき、Enterpriseは差し替えまたは完全な削除ができる。
なお、料金ページのTrialの説明には、HeyGenやSynthesiaのような「クレジットカード登録不要」という一文は無かった。D-IDのヘルプセンターの記事「How do I start a trial on the D-ID mobile app?」(2026年9月25日確認)は、モバイルアプリで無料トライアルを始める手順として「Select a subscription plan and enter your credit card details」(プランを選び、クレジットカード情報を入力する)を挙げ、「you won’t be charged right away. You’ll start with a 14-day free trial, and if you cancel before it ends, you won’t be billed.」(すぐには課金されない。14日間の無料トライアルが始まり、終了前に解約すれば請求されない)と説明している。Web版のStudioで同じ入力を求められるかどうかは、本記事は登録画面まで進んでいないため確認できていない。
HeyGen・Synthesiaとの違い
AIアバター動画を作るツールとして、当サイトにはすでにHeyGenとはという記事があり、そこではHeyGenの無料プランを「クレジットなしで月3本・1本1分まで」(ヘルプセンターの説明では地域により1〜3本)と整理している。この数字は、本記事の執筆時にheygen.com/pricingを再度開いて確認しても同じだった。もう一つの主要なアバター動画ツールSynthesiaの料金ページ(synthesia.io/pricing、2026年9月25日確認)では、無料プランの名称は「Basic」で、月額$0・「No credit card required(クレジットカード登録不要)」と明記されたうえで、月1,200クレジットが付与され「最大10分の動画、または最大10分のAIダビング、または25個のAI生成アセット」に使えるとしている。
3社の無料の入口を比較すると、次の違いが確認できた。
| 項目 | D-ID(Trial) | HeyGen(Free) | Synthesia(Basic) |
|---|---|---|---|
| 料金 | $0 | $0 | $0 |
| 期限 | 14日間の期限つき | 記載なし(月ごとに更新) | 記載なし(月ごとに更新) |
| 割当 | 合計3分(動画・エージェント・翻訳・API) | 月3本・1本1分まで | 月1,200クレジット(動画なら最大10分) |
| クレジットカード | 料金ページに記載なし。モバイルアプリの試用はカード情報の入力が必要(ヘルプセンター) | 「no credit card required」と明記 | 「No credit card required」と明記 |
| 商用利用 | 個人利用のみ(商用はProから) | プラン別の記載なし(Enterpriseの項目に「Commercial terms」) | 料金ページに明記なし(ロゴ除去はStarterから) |
D-IDの無料の入口だけが「Trial」という名前で、14日間という期限が明記されている点が、確認した3社の中で最もはっきりした違いだった。HeyGenとSynthesiaは無料プランの名前がそれぞれ「Free」「Basic」で、期限に関する記載は見当たらず、割当は「3 videos per month」「1,200 credits/mo」と月単位で書かれている。
最安の有料プランを月払いで比べると、D-IDのLite(最小の段階)が$5.9、HeyGenのCreatorが$29、SynthesiaのStarterが$29。ただしD-IDのLiteは個人利用ライセンスのままで、商用利用が使えるのはD-IDならPro($29〜)からという違いもある。HeyGenの料金ページはEnterpriseプランの項目に「Commercial terms」を挙げているが、FreeやCreatorで作った動画を商用利用できるかどうかを書いた項目は、本記事が確認した料金ページには無かった。Synthesiaの料金ページにも、商用利用(commercial)に触れた記述は見当たらなかった。
言語数とTrial上限で食い違うD-IDの表記と、残った疑問
D-IDの公式ページの中でも、対応言語数の書き方に食い違いがあった。料金ページの比較表は、動画翻訳(Video Translate)の「Output Languages」をTrialからEnterpriseまですべて「30+」としている一方、Creative Reality™ Studioの紹介ページの「Localization」の説明文は「Translate your videos...into 40+ languages」(動画を40以上の言語に翻訳)としている。どちらも2026年9月25日に確認したが、この数字の違いが表記の更新タイミングの差によるものか、機能ごとの違いによるものかは、本記事が確認したページからは判断できなかった。
Trialの中身の書き方も一致していない。料金ページのTrialカードは「3 minutes for Videos, Agents, Video Translate & API」(合計3分)としている一方、ヘルプセンターの記事「Understanding subscriptions: key information you should know」(2026年9月25日確認)は、プラン一覧でTrialを「Free Trial – 14 days of unlimited use」(14日間の無制限利用)と書いている。本記事は料金ページの表記を本文の基準にしたが、どちらが現在の実際の上限なのかは、確認したページからは判断できなかった。
このほか、本記事の確認範囲では次の点が分からなかった。
- Web版のStudioでTrialを始めるときにクレジットカードの登録が必要かどうか(ヘルプセンターがカード情報の入力に触れているのはモバイルアプリの手順だけで、本記事は登録画面自体には進んでいない)
- Lite・Pro・Advancedの「初月は動画本数が無制限」という表記が、月あたりの合計時間(選んだ段階の分数)にも適用されるのか
- Trial・Lite・Pro・Advancedの料金はすべて米ドル表示だったが、決済時に他通貨での請求になるかどうか
- HeyGen・Synthesiaのプラン別の商用利用条件(料金ページに明記された項目としては見当たらなかった)
価格・プラン内容は変更されうる。契約前には各社の公式ページで再確認してほしい。
出典・参照資料
- 一次資料D-ID | The #1 Choice for AI Generated Video Creation Platform ↗
- 一次資料D-ID Pricing Plans | Generative AI Video Platform ↗
- 一次資料D-ID's Creative Reality™ Studio | Generative AI Video Creator ↗
- 一次資料Text To Video Platform | Start FREE Trial Today | D-ID ↗
- 一次資料About D-ID Future-Facing Generative AI Technology | D-ID AI Video ↗
- 一次資料Careers at D-ID - AI Avatar Generator ↗
- 一次資料How do I start a trial on the D-ID mobile app? – D-ID Help Center ↗
- 一次資料How do I change or remove the watermark on my videos? – D-ID Help Center ↗
- 一次資料Understanding subscriptions: key information you should know – D-ID Help Center ↗
- 一次資料Pricing Plans for Creators and Marketers | HeyGen ↗
- 一次資料HeyGen Credit-Based Pricing Plans & Subscriptions Explained | HeyGen Help Center ↗
- 一次資料Synthesia Pricing - Compare Free and Paid Plans ↗
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