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みらい翻訳とは──NTTグループの日本発AI翻訳、DeepLとの違いとPlusの料金(Free/Starter)

執筆:約15分で読めます

みらい翻訳(株式会社みらい翻訳、2014年10月30日設立)は、公式サイトの会社概要によると株式会社NTTドコモが61.01%を持つ筆頭株主のAI翻訳会社。組織向け「FLaT」(25万円〜/月)と個人・チーム向け「みらい翻訳Plus」があり、PlusはFree(0円)・Starter(月換算495円・年払い)・Standard・Premiumの4プラン。DeepLとの違いがはっきり出るのは無料版のデータの扱いで、Plusは無料プランでも「二次利用」をしないと書き、DeepLは個人情報保護方針で無料版の入力テキストを訓練目的で一定期間保存すると書いている。両社の公式ページの記載だけで比べる。

みらい翻訳とは──NTTグループの日本発AI翻訳、DeepLとの違いとPlusの料金(Free/Starter)
目次

2026年9月25日未明(日本時間)に各社の公式ページで確認した情報です。料金・上限は変わることがあります。 「みらい翻訳」は、2014年設立の株式会社みらい翻訳が運営するAI翻訳サービスで、公式サイトの会社概要によると筆頭株主は株式会社NTTドコモ(61.01%)。この記事は、みらい翻訳とDeepLそれぞれの公式ページだけを材料に、「みらい翻訳とは何か」「DeepLとどう違うか」「個人向けのみらい翻訳Plusの料金(Free/Starter)」を整理する。結論から書くと、両社の公式の記載で差がはっきり書き分けられているのは、料金よりも無料版で入力した文章の扱いだった。

3行まとめ

  1. 運営会社の株式会社みらい翻訳(2014年10月30日設立)は、公式サイトの会社概要ページによると**株式会社NTTドコモが61.01%**を持つ筆頭株主で、NTTドコモビジネス株式会社の17.56%が続く
  2. 組織向け「FLaT」(25万円〜/月・ID数と翻訳量が無制限)と個人・チーム向け「みらい翻訳Plus」の2系統。PlusはFree(0円)・Starter(月換算495円・年払い)・Standard・Premiumの4プランで、公式サイトは「無料プランでも『二次利用』は行わず」と書く
  3. DeepLは無料版で月5万文字まで翻訳できるが、同社の個人情報保護方針は無料版の入力テキストを「訓練および性能向上を目的として」一定期間保存すると書いており、AIモデルの訓練に使わないと明記しているのはPro(有料)加入者のデータ

みらい翻訳とは何か──運営会社と2つの製品

運営会社は株式会社みらい翻訳(英語表記:Mirai Translate, Inc.)。公式サイトの「会社概要」ページによると、設立年月日は2014年10月30日、資本金1億円、所在地は東京都渋谷区。同ページが開示する株主構成は次の通り。

株式会社NTTドコモ:61.01% NTTドコモビジネス株式会社:17.56% パナソニック株式会社:12.45% 株式会社翻訳センター:8.99%

株式会社NTTドコモ単独で61.01%と過半を持つ。miraitranslate.comのトップページには、会社概要ページへ飛ぶ「NTTドコモグループのみらい翻訳について」という画像バナー(画像の代替テキストでこの文言を確認)があり、公式サイト自身がこの呼び方を使っている。会社概要ページは技術パートナーとしてNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)とNTT株式会社の名前も挙げている。みらい翻訳Plusの公式サイトは「みらい翻訳はNTTグループの一員として2014年に創業しました」と書いており、この記事のタイトルの「NTTグループ」はこの記述による。

サービスは大きく2系統に分かれる。みらい翻訳公式トップページの製品一覧によると、

  • みらい翻訳 FLaT(組織向け):トップページの説明は「ID数・翻訳量無制限の高精度AI機械翻訳ソフト」。FLaT詳細ページには「20言語※対応の高精度AI機械翻訳ソフトを翻訳量・ID数無制限 25万円〜/月で提供」とある。同ページには株式会社プロテリアル・株式会社松尾製作所・三ツ星ベルト株式会社・スタンレー電気株式会社・愛三工業株式会社・株式会社INPEXの導入事例が紹介されている。
  • みらい翻訳 Plus(個人・チーム向け):トップページの説明文は「【無料プランあり】500円/1名から全機能利用可能。生成AI×翻訳AIで正確な翻訳。」。この「500円」は、Plusの料金表にあるStarterプランの年払い495円・月払い550円のどちらとも一致しない(後述)。

DeepLとの違いは無料版のデータの扱いに出る

みらい翻訳Plus公式サイトの「ご利用者の声」には、次の書き込みが載っている(投稿者名の表示はない)。

Google翻訳やDeepL翻訳は使い勝手が良く、自分で翻訳文を読み返しても、ほとんどの場合納得がゆきます。しかしながら社内向けあるいは特定顧客向け文書は機密性が高く、これらサイトの使用は禁止されています。(中略)本商品はこの両者のいいとこ取りをしてくれているという印象を持っています。

「この両者」は、Google翻訳・DeepL翻訳と、中略した部分に出てくる「以前会社が導入していた翻訳ソフト」(機密性は問題ないが使いにくかった、と書かれている)の2つを指す。この書き込みが挙げる「機密性」について、両社が自分のページに何と書いているかを並べる。

みらい翻訳Plus。 公式サイトは「従来の無料AI翻訳サービスでは、入力した文書が保存されていました。(中略)『みらい翻訳Plus』では、無料プランでも『二次利用』は行わず、翻訳が完了した瞬間にデータがサーバー上から削除されます」と書いている。同じ箇所は「二次利用」を、入力された文章が機械学習に使われること、という意味で使っている。注記として、本サービスの技術的な問題が発生した場合に限りデータを最大72時間保存する、とある。料金表でも、FreeからPremiumまで4プランすべてに「投入文章の二次利用なし」と書かれている。

DeepL。 無料版と有料版(Pro)で書き方が分かれている。

  • 個人情報保護方針の「3.テキスト、翻訳、および改善点 - DeepL翻訳 / Write(無料版)」は、「当社では、ニューラルネットワークと翻訳アルゴリズムの訓練および性能向上を目的として、入力済みのテキストおよびアップロード済みの文書ファイルとそれぞれの訳文やテキストの推敲内容を一定期間保存します」と書く。同じ節には、利用規約上、無料のDeepL翻訳・DeepL Writeを個人データの含まれるテキストに使うことはできず、それができるのはDeepL Proのプランに登録している場合に限る、ともある。
  • 料金ページ(deepl.com/ja/pro)のFAQは「DeepL Proにご登録の場合、(中略)DeepL Proのお客様のデータはDeepLのAIモデルを訓練するために使用されることはありません」と書く。同じページのプラン比較表では「データの訓練に使用されない」の行が、無料版だけ×、Individual・Team・Business・Enterpriseは✓になっている。

つまり、入力した文章をAIの学習(訓練)に使わないことを、みらい翻訳Plusは無料プランから、DeepLはPro(有料)から明記している。DeepLの無料版は、自社の方針として訓練目的での一定期間の保存を明記している。

無料枠と、最安の有料プラン。 両社の料金ページの数字を並べると次のようになる(DeepLの円建て価格は、料金表の地域メニューで「日本 (JPY ¥)」を選んで表示したもの。両社とも税込と記載)。

項目 みらい翻訳Plus DeepL
無料版のテキスト翻訳 「5,000文字まで」+「1日の文字量制限あり」 1名1か月あたり50,000文字
無料版のファイル翻訳 1ヶ月に1ファイル・最大25MB 1か月に1ファイル・最大5MB
最安の有料プラン Starter:月換算495円(年払い)/550円(月払い) Individual:月額換算1,150円(年払い)/1,380円(月払い)
最安の有料プランのテキスト翻訳 「20,000文字まで」+「文字量制限なし」 1か月に300,000文字まで
最安の有料プランのファイル翻訳 1カ月に10ファイル・最大25MB 1か月に3ファイル・最大30MB
入力データの学習利用(各社の記載) 無料プランから「二次利用なし」 無料版は訓練目的で一定期間保存、Proは訓練に使用しない

みらい翻訳Plus側の「5,000文字まで」「20,000文字まで」は、1回あたりなのか1か月あたりなのかが料金表に書かれていない(下の節で詳しく書く)。そのため、無料版の文字数はDeepLの月50,000文字とそのまま大小を比べられない。比べられるのは、最安の有料プランの価格(Starterの方が安い)、無料版のファイル容量(Plusの25MBに対しDeepLは5MB)、有料プランのファイル数(Starterの10件に対しIndividualは3件)あたりまで。

会社の所在地。 みらい翻訳は前述の通り、会社概要の所在地が東京都渋谷区の日本の会社。DeepLは、同社の「DeepLについて」ページによると「2017年にCEOのヤロスワフ・クテロフスキー氏によってケルンで設立」され、発行者情報ページによると「ドイツのケルンでDeepL SEとして事業を展開」している。

みらい翻訳Plusの料金プラン(Free・Starter中心)

料金プランページ(plus.miraitranslate.com)は「選べる4つのプラン」として年払い・月払いを切り替える表示で、Free・Starter・Standard・Premiumの4プランを載せている。Free/Starterの主な内容は次の通り。Standard(月換算2,475円・年払い)とPremium(同4,950円)は「テキスト翻訳の文字数無制限」(※システム上の制限あり、と注記)で、ファイル翻訳は1カ月に30件・120件。

項目 Free Starter
月額(年払い・税込) 0円 495円/1ユーザー(月換算)
月額(月払い・税込) 0円 550円/1ユーザー
テキスト翻訳 5,000文字まで、1日の文字量制限あり 20,000文字まで、文字量制限なし
ファイル翻訳 1ヶ月に1ファイル(編集可) 1カ月に10ファイル(編集可)
ファイルサイズ 1ファイル最大25MBまで 1ファイル最大25MBまで
対応言語 14言語※ 14言語※
用語集 使用可 使用可
Webサイト翻訳(Chrome Extension) 記載なし 利用可
二次利用 投入文章の二次利用なし 投入文章の二次利用なし
ユーザー数 「1ユーザー / 無料」 10ユーザーまで購入可能

※対応14言語は「日本語・英語・中国語(簡)・中国語(繁)・韓国語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語・イタリア語・スペイン語・ドイツ語・フランス語・ポルトガル語・ロシア語」(同ページ脚注)。年払いは「加入日から1年ごとに自動更新」、月払いは「加入日から1カ月ごとに自動更新」と脚注にある。

公式ページだけでは読み切れなかった2点

「文字量制限なし」の意味。 Starterプランの説明には「テキスト翻訳20,000文字まで」と「テキスト翻訳の文字量制限なし」という2つの項目が並んでいる。Freeプランは「5,000文字まで」+「1日の文字量制限あり」、Standard/Premiumは「文字数無制限」+「文字量制限なし」と書かれており、料金表は「文字数」と「文字量」を別の項目として使い分けている。ここから、「〜文字まで」は1回に翻訳できる量の上限で、「文字量制限」は1日あたりの累計の上限のことだ、と読むことはできる。ただしこれは本記事の解釈で、公式ページはこの2つの関係を文章で説明していない。正確な運用上限は、みらい翻訳への問い合わせで確かめるのが確実。

「500円」と「495円/550円」。 みらい翻訳公式トップページの製品紹介は「500円/1名から全機能利用可能」、Plus公式サイトの申し込みボタンは「有料500円プラン」と書いている。一方、同じPlus公式サイトの料金表のStarter価格は年払い495円・月払い550円で、どちらも500円ではない。本記事の表は料金表の数字を採った。申し込む前に、申込画面に出る金額を確かめてほしい。

筆者の環境でDeepLの料金ページが「ドイツ」表示になった件

筆者の環境でdeepl.com/ja/proを開くと、日本語のページなのに料金表の地域・通貨が「ドイツ (EUR €)」で表示され、Individualプランは「€7.49 月額換算料金、年払い」だった。ブラウザの言語を日本語、タイムゾーンを東京にして開き直しても同じだった。料金表の地域メニューから「日本 (JPY ¥)」を選び直すと、上の表の円建て価格(Individual 1,150円/1,380円)が表示された。なぜドイツが初期表示になったのかは分からない。DeepLの価格を調べるときは、料金表の地域表示が日本になっているかを先に見た方がいい。

この記事が読んだ公式ページと時点

本文の金額・仕様・引用はすべて、2026年9月25日未明(日本時間)に取得した次の公式ページの本文による:miraitranslate.com(トップページ、会社概要ページ、FLaT詳細ページ)、plus.miraitranslate.com(トップページ・料金プラン)、deepl.com/ja/pro(料金表・FAQ)、deepl.com/ja/privacy(個人情報保護方針)、deepl.com/ja/about-us と deepl.com/ja/publisher(会社情報)。ニュース記事・比較サイトなどの二次情報は使っていない。

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