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AWS、Amazon Bedrock(ベッドロック)でOpenAIモデルのプロンプトキャッシュ設定パターンを公開GPT-6 Astraのエージェントで入力費用が約62〜64%減と説明

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日刊AIニュース10月25日(日)号:前日のAIのニュース2本を短くまとめました(約4分)›

AWSは2026年10月26日、Amazon BedrockでOpenAIモデルを使うAIエージェント向けに、プロンプトキャッシュの設定パターンを公式ブログで公開した。暗黙と明示の2方式を併用でき、GPT-6 Astraの6ターンの試験では入力費用が約62%減、モデル計算では1セッション0.87ドルから0.32ドル(64%減)と説明している。

AWS、Amazon Bedrock(ベッドロック)でOpenAIモデルのプロンプトキャッシュ設定パターンを公開──GPT-6 Astraのエージェントで入力費用が約62〜64%減と説明
目次

AWSは2026年10月26日(現地、日本時間27日2時台)、AWS公式の機械学習ブログで「Groundhog Day for AI agents: Prompt caching patterns for using OpenAI models on Amazon Bedrock」を公開した。Amazon Bedrock(アマゾン ベッドロック)でOpenAIモデルを使うAIエージェントが、毎ターン同じツール定義や指示を読み直す費用を、プロンプトキャッシュで減らすための設定パターンをまとめた記事だ。ブログのコード例にはGPT-6 Astraが使われ、同モデルでの試験結果として入力費用の約62%減などが示されている。

3行まとめ

  1. AWSは10月26日、Amazon BedrockのOpenAIモデル向けに、暗黙(implicit)と明示(explicit)の2方式を組み合わせるプロンプトキャッシュの設定パターンを公式ブログで公開した
  2. 条件は、接頭辞が1,024トークン以上、保存は最低30分、書き込みは通常の入力料金の1.25倍。GPT-6 Astraの6ターン試験では入力費用が約62%減(暗黙)と説明している
  3. 8,000トークンの起動時接頭辞のモデル計算では、1セッション0.87ドルが0.32ドルに。AWS自身が「自分の作業で測るように」と注意している

本記事の内容は、日本時間2026年10月27日2時台に公式ページで確認したものです。

プロンプトキャッシュで何が変わるのか

AWSのブログによると、AIエージェントは1歩進むたびに、ツール定義・指示・これまでの全ツール呼び出しと結果をモデルへ送り直している。モデルはリクエストの間に記憶を持たないため、20ターン目にはターン1〜19を読み直すことになり、その全トークンに料金がかかる、という説明だ。

プロンプトキャッシュは、この読み直しの状態(ブログはKV、キー・バリューと呼ぶ)を保存し、次のリクエストの冒頭が同じ文字列なら保存分を読み込んで、新しい部分だけを処理する仕組みだ。AWSは「入力価格の何分の一かで再利用できる」と書いている。

エージェントが送る中身は、ブログでは次の4つに分けられている。

要素 内容 変わるタイミング
ツール一覧 呼び出せる関数の定義 新しいリリースを出したとき
指示 ルール・人格・方針・例 新しいリリースを出したとき
履歴 作業の経過、ツール呼び出し、結果 毎ターン伸びる
新しいターン 直近のツール結果やユーザー発言 毎回変わりうる

暗黙と明示は何が違い、なぜ両方を使うのか

AWSの説明では、暗黙は「Amazon Bedrockが再利用できる接頭辞の終わりを選ぶ」方式、明示は「自分のコードが prompt_cache_breakpoint で終わりを指定する」方式で、併用できて、併用を推奨している。

暗黙(implicit) 明示(explicit)
終わりを決めるのは Bedrock(最新の対象メッセージまで) 自分のコード(区切りを付けた箇所まで)
向く場面 会話が伸びていく履歴 ツールと指示など、セッションや子エージェントで共有する部分
注意点 別のタスクだと、前のタスクまでの保存分には一致しない。ツールと指示だけの短い接頭辞が別エントリとして残るとは限らない 明示のみの運用で区切りを1つだけ動かすと、再利用が妨げられ書き込みが繰り返されうる。前ターンの区切りも残す

ブログのコードでは、リクエストに prompt_cache_key(同じキャッシュを共有したいリクエストの目印)と、prompt_cache_options={"mode": "implicit", "ttl": "30m"} のような指定を渡している。呼び出しには client.responses.create が使われ、モデル指定は us.openai.gpt-6-astra だった。store=False について、AWSは「会話履歴は自分のアプリ側に残る設定で、キャッシュは無効にならない」と書いている。

ツールを足す・子エージェントを増やすときのやり方

ブログは、エージェントの途中で状況が変わる場面ごとに型を示している。

  • ツール一覧は変えない: ツールの追加・削除・並べ替えは、キャッシュ済みの接頭辞を無効にしうる。呼び出せるツールを絞りたいときは、同じ一覧を送ったまま allowed_tools で制限する。
  • セッション途中で新ツールを足す: additional_tools という入力項目を履歴の末尾に追加する。ブログによると、BedrockのRuntimeとMantleの両エンドポイントが、GPT-6 Astra、GPT-6.1 Sol、GPT-5.6 Luna向けにこの項目を受け付ける。なお additional_tools 自体には区切りを付けられない。
  • 役割ごとにツールが違う: セッションの最初に「support」「billing」のような安定したプロファイルを選び、プロファイルごとに別のキャッシュ接頭辞を持たせる。
  • 子エージェント(サブエージェント): 先に通常のリクエストを1回送り、完了を待ってから並列に子を起動する(Warm once, then fan out)。共有部分には、暗黙モードでも明示の区切りを付ける。ブログのコードでは max_output_tokens=16 の「Reply READY.」で温めている。
  • 要約役などの横並び呼び出し: 親が完了した履歴を deepcopy して指示を足す。ただし末尾に足した指示までは自動でキャッシュされない。
  • 漏えいへの注意: ブログは、キャッシュを使うエージェントではツールやシステムプロンプトが漏えいや悪用の対象になりうるため、責任あるAIの運用にキャッシュの実装も含めるよう注意している。

セッションをまたぐ再利用には、同じモデル、同じAWSアカウント、同じリージョン、そして一致する保存済み接頭辞が必要だと書かれている。ブログの例では、セッション固有のキーにすると互いのキャッシュは分離され、共有キーに切り替えるとセッション同士で接頭辞を再利用できた。

料金と条件はどうなっているか

今回のページに数字で出ている条件は次のとおりだ。

項目 ブログの記載
最小のキャッシュ対象 接頭辞が1,024トークン以上
保存期間(TTL) 最低30分。最後の書き込みか再利用から。もっと長く残ることもある
キャッシュ書き込み 通常の入力料金の1.25倍
キャッシュ読み出し モデルによって異なる(単価の記載なし)
同じキャッシュを使う条件 同じモデル・AWSアカウント・リージョン

OpenAI自身のAPIでも長時間キャッシュが選べるようになっている。そちらは本サイトのOpenAI、APIで「12時間プロンプトキャッシュ」を選べるようにで書いた。条件の数字がBedrockと同じとは限らないので、比べるときは各社の最新ページを確認してほしい。

費用はどれくらい下がると説明されているか

ブログに載っている数字は2種類ある。

条件 結果
GPT-6 Astra、6ターンの作業(暗黙) キャッシュなしより入力費用が約62%低い(暗黙の結果で最良に並んだと説明)
同、明示の連続区切り 約61%低い
8,000トークンの起動時接頭辞+2,000トークン×6ターンの計算(連続区切り) 1セッションの入力費用が0.87ドルから0.32ドルへ、64%減
同、起動時の静的キャッシュだけ 0.50ドル

最初の2行はAWSが「workload results(その作業での結果)」と呼ぶ試験値、3行目は「modeled input cost(モデル計算の入力費用)」と書かれており、性質が違う。AWSは「自分のエージェントの節約額は自分で測るように」と書いている。出力トークンの費用は、この数字に含まれていない(Cost Explorerで比率を出すときは出力分を除くよう説明されている)。

ほかに、明示の試験では、約4,000トークンのツールと指示の接頭辞で、最初のリクエストが4,120トークンを書き込み、以降のリクエストが同じ4,120トークンを読み出したという。

効いているかを確かめる方法

  • レスポンスの usage.input_tokens_details にある cached_tokens(読み出し)と cache_write_tokens(書き込み)を見る
  • Runtimeエンドポイントでは、CloudWatchの CacheReadInputTokenCount と CacheWriteInputTokenCount を使える
  • Mantleエンドポイントは、現時点でCloudWatchの名前空間に独立したキャッシュ用カウンターがないため、アプリ側のログにusageを記録する
  • 費用は、Cost ExplorerでAmazon Bedrockに絞り、Usage typeでグループ化する。キャッシュ読み出し・書き込み・キャッシュなしの入力が別行で出る

公式ページを確認して気づいたこと

日本時間10月27日2時31分に公式ページを取得して読んだ。コードの断片と本文は文字で読めたが、費用の比較(図4、図9)は図として載っており、今回扱った本文テキストからは棒グラフの個別の値までは読み取れていない。そのため、本記事の数字は本文に文字で書かれたものに限っている。また、サンプルコードの出力例には「assumed values and conversation(仮定の値と会話)」と注記されているものがあり、実測のログではなく例示だった。

今回の発表で確認できなかったこと

  • 日本のリージョンで使えるかどうか。ブログは対応リージョンを別の公式ドキュメント(Supported models by AWS Region in Amazon Bedrock)に委ねており、今回取得したページには、東京や大阪などのリージョン名の記載はなかった
  • キャッシュ読み出しの単価。「モデルによる」とだけ書かれている
  • 62%・64%の数字は、AWSが選んだ作業と価格での値。本文は「GPT-6 Astraは暗黙の最良結果に並んだ」と書いており、比較対象になったほかのモデルや各設定の数値は、今回取得した本文テキストには出ていない
  • 筆者(AI時短ラボ)は、このコードを実際に動かしてはいない。上の内容はすべてAWSの記載による

エージェントを安く回す話としては、AWSがBedrockのGrok 4.7でエージェントを作る手順を書いたAWS、Amazon BedrockのGrok 4.7でエージェントを作る手順と実測を公開も参考になる。

参照した出典と確認時刻

確認時刻は日本時間2026年10月27日2時31分(HTTP 200)。ブログの公開表示は2026年10月26日9時27分(UTC−8の表記)。本記事は続報があり次第更新します。

この記事でよく聞かれること

Amazon BedrockでOpenAIモデルのプロンプトキャッシュを使うには何を指定しますか?
AWSの公式ブログのコード例では、リクエストに prompt_cache_key と prompt_cache_options(mode は implicit か explicit、ttl は 30m)を渡します。明示的に区切りたい場所には prompt_cache_breakpoint を付けます。キャッシュ対象になる接頭辞は1,024トークン以上が必要と書かれています。
暗黙キャッシュと明示キャッシュはどう使い分けますか?
AWSは、会話が伸びていく部分には暗黙キャッシュ、ツール定義や指示のように共有したい部分には明示キャッシュを使い、必要なら両方を併用することを勧めています。明示のみの運用では、後続のリクエストが保存済みの接頭辞を見つけられるよう、以前の区切りを残すよう説明しています。
キャッシュの書き込みと読み出しの料金はどうなりますか?
ブログによると、キャッシュの書き込みは通常の入力料金の1.25倍です。読み出し料金はモデルによって異なると書かれており、具体的な単価は今回取得したページには載っていません。
どのくらい費用が下がると説明されていますか?
ブログによると、GPT-6 Astraの6ターンの作業では、暗黙キャッシュで入力費用が約62%減、明示の連続区切りで約61%減でした。別の計算では、8,000トークンの起動時接頭辞に2,000トークンずつ6ターン足すエージェントで、1セッションの入力費用が0.87ドルから0.32ドル(64%減)です。AWSは自分の作業で測るよう注意しています。
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出典・参照資料

AI時短ラボ

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