OpenAIのモデルとCodex(コーデックス)がGoogle CloudのModel Garden(モデルガーデン)にMarketplaceで購入しGCPの利用コミットで支払えると発表、現時点は招待制のプライベートプレビュー
日刊AIニュース10月21日(水)号:前日のAIのニュース18本を短くまとめました(約11分)›
OpenAIとGoogle Cloudは2026年10月21日、OpenAIのフロンティアモデルとCodexをGoogle CloudのModel Gardenで提供すると発表した。Google Cloudによると、GPT-6 Astra・GPT-6.1 Sol・GPT-6 Lunaが一部の企業向けにプライベートプレビュー中で、OpenAIは一般提供を数週間以内に予定している。

目次
OpenAIとGoogle Cloudは2026年10月21日(現地)、OpenAIのフロンティアモデルとCodex(コーデックス)のエージェント型ワークフローをGoogle CloudのModel Garden(モデルガーデン)で提供すると発表しました。OpenAIによると、購入はGoogle Cloud Marketplace経由になり、GCP(Google Cloud)の利用コミットメントを持つ企業はその購入に充てられるようになります。Google Cloudのブログによると、GPT-6 Astra・GPT-6.1 Sol・GPT-6 Lunaの3モデルが一部の企業顧客向けにプライベートプレビューとして展開中で、OpenAIは一般提供を「数週間以内」に予定しています。
3行まとめ
- OpenAIとGoogle Cloudが提携し、GPT-6 Astra・GPT-6.1 Sol・GPT-6 LunaとCodexをGoogle CloudのModel Gardenで提供すると2026年10月21日に発表。
- 購入はGoogle Cloud Marketplace経由で、請求は1枚のGoogle Cloud請求書にまとまり、既存のGCPコミットメントから差し引ける(Google Cloud発表)。
- 現時点は招待制のプライベートプレビューで、一般提供は数週間以内の予定(OpenAI発表)。Google AntigravityとGemini Agent(Google Cloud側の表記はGemini for business)への対応は「近く」とされている。
本記事の内容は、日本時間10月21日22時台に公式ページで確認したものです。
何が発表されたのか
OpenAIの発表ページは、OpenAIとGoogle Cloudが「OpenAIのフロンティアモデルとCodexのエージェント型ワークフローをGoogle CloudのModel Gardenに持ち込む」ために提携すると説明しています。顧客はこれらのモデルに「ネイティブにアクセス」でき、Google Cloudのデータガバナンスと高性能な基盤の上で大規模なエージェント型ワークフローを動かせる、というのがOpenAIの説明です。
Google Cloudのブログ(Gemini担当のプロダクト管理VP、Michael Gerstenhaber氏の署名記事)は、Model Garden に加わるOpenAIのモデルとして次の3つを挙げています。説明文は同ブログのものです。
| モデル | Google Cloudの説明 |
|---|---|
| GPT-6 Astra | コーディング、コンピューター操作、専門業務、科学研究の負荷の高い作業向け |
| GPT-6.1 Sol | エージェント型コーディング、コンピューター操作、専門業務で、Astraに近い知能をより低コストで |
| GPT-6 Luna | 日常業務を大規模にこなす、高速でコスト効率のよいモデル |
同ブログは、顧客が性能・遅延・コスト効率に応じてモデルを切り替えられ、「アーキテクチャ上のロックインや別々のベンダー契約」は要らないと書いています。
いつから、誰が使えるのか
ここは2つの公式ページで書き方が違うので、そのまま並べます。
- OpenAIの発表ページ: 「General availability is planned in the coming weeks.」(一般提供は数週間以内に予定)。アクセス申請のリンクがあります。
- Google Cloudのブログ: 3モデルは「rolling out now in private preview to select enterprise customers」(一部の企業顧客向けにプライベートプレビューとして展開中)。「今日から」、APIを通じてモデルを使ったり、手元のCodex CLIやデスクトップのワークフローをGoogleのGemini基盤につないで推論させたりできる、とも書いています。関心表明はフォームから行う形です。
- OpenAIの申込フォーム: 「The preview is invite-only.」(プレビューは招待制)。プレビューの対象は「承認された開発・社内利用」で、本番ではないことを理解した旨のチェックが申込に必要です。プレビューで使えるのは、Google Cloud上のResponses API経由のOpenAIフロンティアモデルと、Codex(Codexアプリ、CLI、対応IDEからのAPI経由)と書かれています。
つまり、10月21日に誰でも使い始められるわけではなく、現時点では選ばれた企業向けの限定プレビューです。
料金と支払いはどうなるのか
今回の2つの発表で示されている支払いの仕組みは次のとおりです。
| 項目 | 公式の説明 | 出典 |
|---|---|---|
| 購入経路 | Model Garden経由、Google Cloud Marketplaceで取引 | OpenAI・Google Cloud |
| コミットメント | GCPの利用コミットメントを持つ企業は、購入に充てられる | OpenAI |
| 請求 | 1枚のGoogle Cloud請求書に表示、既存のクラウドコミットメントから差し引き | Google Cloud |
| 割引制度 | Flexible Savings Plans(FSP)に、モデル提供元をまたいで算入 | Google Cloud |
私が「price」「pricing」「per million」などの語を今回取得した3ページ(OpenAIの発表、Google Cloudのブログ、OpenAIの申込フォーム)で検索したところ、モデルごとの単価の記載は見つかりませんでした(「price-performance」という一般的な言い回しだけ)。単価は今回確認した公式ページからは分からず、確認できるのは「どこで買い、どう支払うか」までです。
データの扱いと安全面はどう説明されているか
Google Cloudのブログは、OpenAIのワークロードにも同社の企業向けの基準が適用されるとして、3点を挙げています。
- データの境界: プロンプト、文脈、出力は指定したデータ境界の中にとどまり、基盤モデルの学習には使われない。Zero Data Retention(ZDR、データ非保持)のオプションは「coming soon」(近日提供)。
- 隔離されたアクセス: OpenAIのモデルは専用のGoogle Cloudインフラで動き、Confidential Compute(機密コンピューティング)は「coming soon」。クエリは強化された隔離ゲートウェイを通る。
- 認証と監査: すべてのエージェントとモデルの操作は認証された識別子のもとで動き、VPC Service Controlsによる保護と統一された監査ログを使える。
これらのうち、ZDRとConfidential Computeは「提供済み」ではなく「近日」と書かれている点に注意が必要です。規制業種の企業が使う場合は、プレビュー段階でどの保護が有効なのかを、申込時に確認する必要がありそうです。
前と何が違うのか
Google Cloudのブログは、Google Cloudが「Gemini、Claude、GPTの3つの主要なクローズドソースLLMにアクセスできる唯一のハイパースケールクラウド」になったと主張しています。これはGoogle Cloudの自社評価で、他社クラウドとの比較を私が検証したものではありません。同ブログには、Model Gardenに自社・他社・オープンのモデルが200以上あるとも書かれています。
OpenAI側は、OpenAIの発表ページに次の一文を載せています。
Microsoft remains OpenAI's primary cloud partner.
(MicrosoftはOpenAIの主要クラウドパートナーであり続ける。)
同じ発表ページの「Keep reading」欄には、2026年6月10日付の「Access OpenAI models and Codex through your Oracle cloud commitment」(Oracleのクラウドコミットメントを通じてOpenAIモデルとCodexを使う)という記事も並んでいます。今回の発表は、他社クラウドの購入枠からOpenAIのモデルを使える選択肢が増えるものとして読めます(この記事の中身は今回取得していません)。
Codexについては、直近のCLIの更新を Codex CLI 0.161.0の記事 で扱っています。GPT-6.1 Solを既定にする変更の内容です。
他のGoogle製品への展開は
OpenAIは、OpenAIのモデルが「まもなく」Google AntigravityとGemini Agentで使えるようになると書いています。Google Cloudのブログは同じ予定を「Gemini for business」とGoogle Antigravityと表記しており、2つの発表で製品名の書き方が異なります。いずれも時期は「soon」で、日付は示されていません。
筆者の確認でわかったこと
日本時間22時3分台(1分足らずの間)に、3つの公式ページを順に取得して読みました。このとき、Google Cloudのブログは本文の日付表示が「October 22, 2026」で、ページのメタデータ上の公開日は2026-10-21でした。OpenAIの発表ページの日付は「October 21, 2026」です。表示日付が1日ずれている理由は、公式ページには書かれていません。本記事では発表日をOpenAIの表記に合わせて10月21日としています。
また、OpenAIの申込フォームの国・地域の選択肢には日本(Japan)が含まれていました。私は申込もモデルの利用も試していません。
日本の読者が確認しきれていないこと
- 日本での利用可否: フォームの国の選択肢に日本はありますが、日本での提供開始時期や利用できるリージョンは、今回取得した3ページには記載がありませんでした。
- 料金: モデルごとの単価、Marketplace上の価格設定は今回の公式ページには載っていません。
- 一般提供の日付: 「数週間以内」という幅のある予定のみです。Google Cloudは同じ段階を「プライベートプレビュー(選ばれた企業向け)」と書き、OpenAIのフォームは「招待制」と書いています。
- ZDRとConfidential Compute: どちらも「近日」の扱いで、提供開始日は示されていません。
- 3モデル以外: Google Cloudは「more coming soon」(さらに近日)とだけ書いており、追加モデルの名前は出ていません。
- 「3つの主要クローズドLLMを提供する唯一のハイパースケーラー」というGoogle Cloudの主張は、同社の自己評価です。
出典と確認時刻
- OpenAI「OpenAI models are coming to Google Cloud」: https://openai.com/index/openai-models-google-cloud (日本時間2026年10月21日22:03に確認)
- Google Cloud Blog「Google Cloud expands model choice and flexibility, bringing OpenAI models to customers」: https://cloud.google.com/blog/products/ai-machine-learning/google-cloud-brings-openai-models-to-customers (同22:03に確認)
- OpenAI「OpenAI on Google Cloud | Request preview access」: https://openai.com/form/openai-on-google-cloud/ (同22:03に確認)
本記事は続報があり次第更新します。
この記事でよく聞かれること
- OpenAIのモデルはGoogle Cloudで使えるようになったのですか?
- Google Cloudのブログによると、GPT-6 Astra・GPT-6.1 Sol・GPT-6 LunaがGoogle CloudのModel Gardenで、一部の企業顧客向けにプライベートプレビューとして展開中です。OpenAIは一般提供を数週間以内に予定していると書いています。参加申込フォームは招待制で、本番ではなく承認された開発・社内用途向けのプレビューと説明されています。
- OpenAIのモデルの料金はGoogle Cloudの請求にまとまりますか?
- Google Cloudの発表によると、OpenAIのモデルはGoogle Cloud Marketplace経由で取引され、利用料は1枚のGoogle Cloud請求書に載り、既存のクラウドコミットメントから差し引かれます。OpenAIも、Google Cloudの利用コミットメントがある企業はその購入にGCPのコミットを充てられると説明しています。モデルごとの単価は、今回確認した公式ページには載っていません。
- OpenAIの最大のクラウドパートナーはMicrosoftからGoogleに変わるのですか?
- OpenAIの発表ページには「Microsoft remains OpenAI's primary cloud partner.」(MicrosoftはOpenAIの主要クラウドパートナーであり続ける)と書かれています。今回の提携は、Google Cloudのモデル提供基盤にOpenAIのモデルを加えるものとして発表されています。
- 日本からも申し込めますか?
- OpenAIの申込フォームの国・地域の選択肢に日本(Japan)は含まれています。ただし、今回確認した公式ページには、日本での提供時期やリージョンの記載はありませんでした。
出典・参照資料
大きいニュースはYouTubeでも解説しています。Xでは新着記事をお知らせしています。
コメント
まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみませんか?
AIについて聞きたいことはありますか?
質問箱で無料で受け付けています。回答は公開され、他の方の参考にもなります。
質問箱を見る →