OpenAIとOracle、提携を拡大しOracleの業務アプリをChatGPTへOracle AI Workspaceを開発中、OpenAIのモデルを使うOracleのサービス3つも発表
日刊AIニュース10月27日(火)号:前日のAIのニュース12本を短くまとめました(約8分)›
OpenAIは2026年10月27日、Oracleとの提携拡大を発表した。ChatGPTでOracleのアプリとデータを使えるOracle AI WorkspaceをOracleが開発中で、Oracle AI Security Mesh・AI SMB Bundle・App Composerの3サービスも公表。Oracleは有効なChatGPTユーザー13万人、Codexユーザー9.5万人超と報告している。

目次
OpenAIは2026年10月27日(米国時間。公式ページの日付)、Oracleとの提携を拡大すると発表しました。Oracleのアプリケーションとデータを ChatGPT に取り込む「Oracle AI Workspace」をOracleが開発中で、あわせてOpenAIのモデルや Codex(コーデックス)などのツールを使うOracleの更新・新サービスとして、Oracle AI Security Mesh、Oracle AI SMB Bundle、Oracle App Composer の3つが示されました。米国のOracleの顧客は、Oracle Marketplace経由でOpenAI API・Codex・ChatGPT Workを購入できるとも書かれています。
3行まとめ
- OpenAIが2026年10月27日にOracleとの提携拡大を発表。OracleのアプリとデータをChatGPTに取り込む「Oracle AI Workspace」をOracleが開発中
- OpenAIのモデルを使うOracleの更新・新サービスは3つ(Oracle AI Security Mesh、Oracle AI SMB Bundle、Oracle App Composer)。Oracle MarketplaceでのOpenAI API・Codex・ChatGPT Workの購入は米国の顧客向け
- Oracleは有効なChatGPTユーザー13万人、Codexユーザー9.5万人超と報告(OpenAI発表)。料金・日本での提供・Workspaceの提供時期は今回の公式ページに記載なし
本記事の内容は、日本時間10月28日1時台に公式ページで確認したものです。
何が発表されたのか
OpenAIの発表によると、両社はOracleのアプリケーションとデータをChatGPTに取り込み、OpenAIのモデルと製品でOracleの新しい製品・サービスを動かします。目的として、企業がAIで基幹業務を回し、より良いアプリを作り、セキュリティを強化することを挙げています。
発表の柱は3つです。
| 項目 | 公式の説明(要旨) |
|---|---|
| Oracle AI Workspace | ChatGPTの中でOracleのアプリとデータを使えるようにする。Oracleが開発中 |
| Oracleの更新・新サービス3つ | AI Security Mesh、AI SMB Bundle、App Composer |
| Oracle Marketplaceでの購入 | 米国の顧客がOpenAI API・Codex・ChatGPT Workを購入できる |
Oracle AI Workspaceでは何ができるのか
OpenAIは、Oracle AI Workspaceを「Oracleが開発している(is developing)」ものとして書いています。ChatGPTと、Oracleのアプリ・データを連携させ、やりたいことを説明し、必要な情報を探し、承認済みの業務フローを1か所で完了させることが狙いだとしています。
発表に載った例は、経理チームの新メンバーがChatGPTを使って、コストを調べ、購買の経緯を理解し、月次決算までに残る作業を洗い出す場面です。財務・調達・計画のアプリの情報をまとめて見られる体験を想定しており、各社の権限と承認の範囲内で、より多くの社員がOracleのソフトを使えるようにするとのことです。表現は「intended experience(意図している体験)」「would(〜だろう)」で、完成した機能の紹介ではありません。
別のパートナーページには、始めるにはChatGPTで次のプラグインを入れる、として次の名前が並んでいます。
- NetSuite(ネットスイート)
- QuickStart
- NetSuite AI Companion
- NetSuite Finance Analyst
- NetSuite SuiteCloud
- NetSuite SuiteSkills
- Oracle Analytics
同じページには期間限定の特典もあります。ChatGPT BusinessにNetSuiteのプラグインを入れて7日以内に使うと、1回限りの50ドルの利用クレジットがもらえ、1つのワークスペースで最大5人、合計250ドルまでです。
Oracleの3つのサービスは何が違うのか
発表では、OpenAIのモデルとツールで作ったOracleの「更新と新しい提供物(updates and new offerings)」として次の3つが挙げられています。どれが既存製品の更新でどれが新規かは、発表文では分けて書かれていません。
| サービス | 公式の説明(要旨) |
|---|---|
| Oracle AI Security Mesh | OpenAIのサイバー向けモデルで、アプリとインフラの脆弱性を見つけて直す。テストの基盤はOracleが管理し、顧客は承認された範囲で安全に使える設計。パートナーページでは、テストをどこでどう動かすかは顧客が管理するとも説明 |
| Oracle AI SMB Bundle | ChatGPT BusinessとCodex、Oracleのアプリ、定期的なOCI(Oracle Cloud Infrastructure)クレジットの組み合わせ。小規模事業者向け |
| Oracle App Composer | CodexなどのAIツールでアプリを作り、承認されたOracleのデータや業務フローにつなぎ、組織内で共有する。デプロイはOracleがOCI上で管理し、会社の権限とアクセス制御を組み込む |
Security MeshとApp Composerは「designed to(〜するよう設計された)」という書き方です。3つとも、導入実績や性能の数字は今回のページには出ていません。
誰が、いつから、どこで使えるのか
確実に書かれているのは購入経路です。OpenAIの発表では、米国のOracleの顧客は、Oracle Marketplace経由でOpenAI API、Codex、ChatGPT Workを購入できます。既存の調達プロセスと、対象のOracle Universal Creditsを使えます。
ここで押さえておきたいのは、これが10月27日に始まったことではない点です。別の公式ページ(2026年6月10日付)には「Updated August 7, 2026」の追記があり、その時点でOracleの顧客はMarketplace経由でAPI・Codex・ChatGPT Workを購入できるようになっていた、現時点は米国で追加地域は近日中、と書かれています。2つのページを並べると、今回の発表はその購入経路を提携拡大の一部として改めて載せたものと読めます。
一方、Oracle AI Workspaceと3つの新サービスについて、提供開始日や対象プランを示す記述は、今回取得した3ページには見当たりませんでした。
前と何が違うのか
6月のページは「Oracleの既存の契約(コミットメント)でOpenAIのモデルとCodexを買える」という調達の話でした。今回の10月27日の発表は、そこに「ChatGPTの中でOracleのアプリを使う」方向と、OpenAIのモデルで動くOracle側の製品群が加わったものです。
発表はこれまでの関係についても数字を挙げています。OpenAI API・ChatGPT Work・Codexにまたがる既存の取引関係があり、Oracleは「有効なChatGPTユーザー13万人」「有効なCodexユーザー9.5万人超」と報告している、とのことです。Oracleの採用チームはChatGPT Workを市場調査に使っており、以前は2〜4日かかっていた資料づくりの準備が15〜20分になった、とも書かれています。いずれもOpenAIが発表に載せた数字で、本記事で検証したものではありません。
公式ページを確認して気づいたこと
日本時間10月28日1時56分から57分にかけて、公式の関連ページを順に取得しました。発表文が参照している「Oracleの事例」ページ(openai.com/index/oracle/)は、取得した時点では本文の代わりに「500 Internal Server Error」と表示されました。このため、採用チームの事例の詳細や、上記の13万人・9.5万人超という数字の背景は、今回は発表文の記述以上には確かめられていません。
今回の公式ページでは分からなかったこと
- 料金: 4つのOracle製品・サービスについて、価格や課金方法は取得した3ページに載っていません(載っていた金額は、前述のNetSuiteプラグイン特典の50ドル/最大250ドルのみ)
- 日本での提供: 日本に関する記載は3ページのどこにもありません。Marketplace経由の購入は「米国」と明記されています
- Oracle AI Workspaceの提供時期: 「開発中」とあるだけで、日付は書かれていません
- Oracle側の発表: 本記事はOpenAIのページだけを根拠にしています。Oracleの発表文は確認していないため、Oracle側の説明とのずれがないかは未確認です
NVIDIAとOracleがOCIのインフラを拡大する計画は、別の発表です。そちらはNVIDIAとOracleのVera Rubin拡大の記事をご覧ください。
参照した公式ページと確認時刻
- OpenAI expands partnership with Oracle to bring its apps to ChatGPT(2026年10月27日付、日本時間10月28日1時56分に確認)
- OpenAI and Oracle partnership(同1時56分に確認)
- Access OpenAI models and Codex through your Oracle cloud commitment(2026年6月10日付・8月7日追記、同1時56分に確認)
本記事は続報があり次第更新します。
ChatGPTの最近の変更
- 10月26日新機能:ChatGPT WorkにGPT-6.1 Terraが順次追加
- 10月23日障害:ChatGPTのアプリ連携で一部の接続に失敗
- 10月22日障害:Enterpriseでdotへのメッセージ送信に失敗
この記事でよく聞かれること
- Oracle AI Workspaceとは何ですか?
- OpenAIの発表によると、ChatGPTの中でOracleのアプリケーションとデータにつなぐためにOracleが開発中のものです。やりたいことを文章で伝え、必要な情報を探し、承認済みの業務フローをその場で完了させることを目指しています。公式のパートナーページは、ChatGPTのプラグインで業務アプリとデータをつなぐ設計だと説明しています。
- OracleのMarketplaceでOpenAIのAPIやCodexを買えますか?
- OpenAIの発表では、米国のOracleの顧客は、Oracle Marketplace経由でOpenAI API・Codex・ChatGPT Workを購入できます。既存の調達プロセスと、対象のOracle Universal Creditsを使えます。別のOpenAIのページでは、現時点の提供は米国で、追加の地域は近日中とされています。
- 日本でも使えますか?
- 今回確認した公式ページ3つには、日本での提供についての記載はありませんでした。Oracle Marketplace経由の購入は米国の顧客向けと書かれています。Oracle AI Workspaceは開発中で、提供時期も今回のページには書かれていません。
出典・参照資料
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