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Google、Gemini 4 Argon(ジェミニ4 アルゴン)を世界で一般提供API・Geminiアプリ・AIモードで、導入価格は入力$2・出力$10(100万トークンあたり)

執筆:約21分で読めます

Google DeepMindは現地10月13日、最新モデルGemini 4 Argonを世界で一般提供すると発表した。APIの導入価格は100万トークンあたり入力$2・出力$10で、12月1日からは$4・$20になる。Geminiアプリと検索のAIモードはGoogle AI UltraとProの契約者が対象。AI時短ラボはUltraの契約でAntigravityから動かし、SVGでモナリザとガンダムを描かせた。

Google、Gemini 4 Argon(ジェミニ4 アルゴン)を世界で一般提供──API・Geminiアプリ・AIモードで、導入価格は入力$2・出力$10(100万トークンあたり)
目次

Google DeepMindは現地10月13日(日本時間10月14日午前1時ごろ)、最新モデル「Gemini 4 Argon(ジェミニ4 アルゴン)」を世界で一般提供すると発表した。同社の発表によると、開発者と企業はAI StudioとGemini platformのAPIで、Google AI Ultra契約者はGoogle Antigravity(アンチグラビティ)で、Google AI UltraとProの契約者はGeminiアプリと検索のAIモードで使える。APIの導入価格は100万トークンあたり入力$2・出力$10で、11月30日までの価格だ。

9月30日の発表では、Argonの提供先はサイバー防御の専門家に限られていた。経緯はGemini 4 Argonの最初の発表記事にまとめてある。

3行まとめ

  1. Google DeepMindが10月13日、Gemini 4 Argonを世界で一般提供。API、Google Antigravity、Geminiアプリ、検索のAIモードで使える
  2. APIの導入価格は100万トークンあたり入力$2・出力$10(キャッシュ入力は$0.10)。2026年12月1日からは$4・$20
  3. Geminiアプリ・AIモードはGoogle AI UltraとProの契約者向け。筆者の日本のUltra契約では、Antigravityで動かしてSVGの絵を描かせられた

本記事の内容は、日本時間10月14日1時台に公式ページで確認したものです。1時40分ごろ、料金ページへの掲載、出力100万トークンの仕組み、筆者がGoogle AI Ultraの契約で動かした結果、動画版を追記しました。

動画版(AI時短ラボ): Gemini 4 Argonが一般公開──GeminiアプリはProから、AntigravityはUltra

誰が、どこで使えるのか

Googleの発表ページ(Koray Kavukcuoglu氏の署名)は、対象ごとに入口を分けている。

対象 使える場所 条件(発表の記載)
開発者 Gemini API、Google Antigravity、AI Studio、Android Studio APIは有料枠(paid tier)。Antigravity・AI Studio・Android StudioはGoogle AI Ultra契約者
企業 Gemini for business、API、Google Antigravity 記載なし
一般の利用者 Geminiアプリ、検索のAIモード Google AI UltraまたはProの契約者
科学者・研究者 Google Antigravityの最上位の利用枠 6か月無料。1万人、順次受け入れ、資格・容量・選考あり。申請受付中
サイバー防御の専門家 Fairwind Program 審査制。サイバー向けの安全装置(guardrails)なしで順次提供

発表の冒頭の文では、Antigravityの対象は「Google AI Ultra subscribers」、GeminiアプリとAIモードの対象は「Google AI Ultra and Pro subscribers」と書き分けられている。無料のGeminiアプリ利用者が対象に入っているかどうかは、今回確認したページに書かれていない。

料金はいくらか

発表ページによると、Argonは「introductory price(導入価格)」で始まる。

項目(100万トークンあたり) 導入価格(〜2026年11月30日) 2026年12月1日から
入力 $2 $4
出力(思考トークンを含む) $10 $20
キャッシュされた入力 $0.10 $0.20
Batch・Flexの入力/出力 $1/$5 $2/$10
Priorityの入力/出力 $3.60/$18 $7.20/$36

表の数字は、Gemini APIの料金ページ(ai.google.dev・日本時間10月14日1時6分ごろ確認)のもの。1時2分ごろに取得したAI Studio側の料金ページにはArgonの行が無かったが、1時6分ごろに取得したこちらのページには載っていた(下の「筆者が確認できたこと」も参照)。同じページには「Gemini 4 Argon is not available on the Free tier or on the Google AI Pro plan」とあり、APIの無料枠では使えない。

発表ページの脚注には「Applies to the Argon model intended for public access only」とある。Fairwind向けのArgonには適用されない、という読み方になるが、これは脚注の文言からの筆者の解釈で、Googleがそう説明しているわけではない。Google Cloudの料金ページでは、サイバー向けの「Gemini 4 Argon Cyber Permissive」は導入価格の対象外で、最初から入力$4・出力$20になっている。

導入期間が終わると、入力も出力も価格は2倍になる。長期で使う予定なら、見積もりは$4・$20で組んだほうが安全だ。

前の発表と何が違うのか

9月30日のGoogle公式記事(Gemini 4 Argon: our next era of frontier intelligence)は、Argonを信頼されたサイバー防御者にFairwind Program経由で展開し始めたと書き、開発者・企業・一般向けには「as soon as possible」としていた。同記事は、安全装置を段階的に固めてから広く出す、という説明だった。

項目 9月30日の発表 10月13日の発表
提供先 Fairwind Programの信頼された防御者 開発者、企業、有料契約者、研究者、防御者
導入価格 入力$2・出力$10(予告。導入期間の終わりの日付は書かれていなかった) 同じ。導入期間の終わり(2026年11月30日)が脚注に明記された
出力トークンの上限 100万(従来は6万4千) 「1M unified input-output token limit」(入出力を合わせた上限)
1回の呼び出しの出力 書かれていない 最大64K(65,536)。それを超える分は64Kずつつなぐ「Long decode」
一般向けで最初に広げる相手(予告) 有料APIの利用者とGoogle AI Ultraの契約者 GeminiアプリはGoogle AI Proの契約者も対象

出力の上限について、9月30日の記事は「1M tokens, up from the previous 64K tokens」と書いていた。10月13日の記事は「industry-leading 1M unified input-output token limit via the Gemini API」と書き、新しい「continuation protocol(継続プロトコル)」の設定をドキュメントで確認するよう案内している。

その中身は、Gemini APIのLong decodeのページ(日本時間10月14日1時25分ごろ確認)に書かれていた。1回の呼び出しで出せるのは最大64Kトークンで、それを超える返答は、サーバーが前の続きから64Kずつ生成してつなぐ。使うにはバックグラウンド実行にして、max_output_tokensを65,536より大きくする。上限は「1,048,576 minus your input」、つまり入力を引いた残りだ。Google Cloudのモデルページも、1,048,576トークンの枠を入力・思考・出力で分け合うと書いている。**出力100万トークンは「1回で100万」ではなく「つなぎ足して、入力と合わせて100万」**という意味になる。

発表が挙げる成果と数字

以下はすべてGoogleの発表に書かれた主張で、筆者は検証していない。

  • ベンチマーク: 「Vals Index」で1位。これは金融・コーディング・法務・税務の仕事での性能を測る指標だと発表は説明している。9月30日の記事は、DeepSWE v1.1で77.9%、ZapierのAutomationBenchで1位(51.3%)、長尺動画理解のLVBenchで91.7%と書いていた。10月13日の記事は、ロボット向けの身体性推論ベンチマークERQAで87%としている
  • Google社内のコーディング: Antigravityでの利用により、エージェントによるコード提出が35%超増え、コードのロールバックが「nearly a third(3分の1近く)」減ったという
  • Agent Development Kit(ADK): 一晩の自律作業で、長いセッションでのメモリ内セッション準備時間が40%短縮され、コールドインポートが21%速くなったという
  • Gemma 4 E2B: A100上のvLLMで推論が2.85倍(毎秒約37,900トークンから10万8千超)。トークンの一致は100%で品質低下はなし、と書かれている
  • 安全面: 間接プロンプトインジェクションのベンチマーク(Gray Swan IPI)で、15回の適応的攻撃での攻撃成功率を0.7%に抑えたという。コーディングのベンチマークで近道(shortcut)を試みる割合は2%まで下がったという

外部のパートナーの事例もGoogleの発表に書かれている。WizはScan for Goodという取り組みでArgonを使い、医療系のインフラで、マスターキーが漏れて管理者権限を取られるおそれのある欠陥を見つけて修正したという。Isomorphic Labsでは、Argonが複雑なPDFや特許から必要な情報を抜き出し、通常は数週間かかる作業を数時間に縮めたという。

筆者が確認できたこと、確認できなかったこと

日本時間10月14日1時台に、発表ページ2本、Fairwind Programのページ、料金ページ、発表からリンクされたドキュメントとモデルカードを取得して中身を照らし合わせた。観測できたのは次の3点だ。

  1. 取得した発表ページの言語メニューには「日本 (日本語)」があるが、本文はすべて英語で、日本での提供や円建て料金の記載はなかった。取得した発表ページ2本とFairwind Programのページで「Japan」「日本」を検索すると、ヒットしたのは言語メニューと取得時刻の表記だけだった
  2. Google AI Studioの料金ページ(Gemini Developer API pricing)には、1時2分ごろの取得時点でGemini 4 Argonの行がなかった。ページ内に「Argon」「Gemini 4」の文字は1件もなく、掲載されていたのはGemini 3.8 Flashなど既存モデルだった。発表ページの$2・$10という数字は、料金ページ側ではまだ確かめられていない。ページの更新が追いついていないだけかもしれないが、理由は分からない
  3. 発表ページで「continuation protocol」の案内文に張られているリンク(aistudio.google.com/docs/long-decode)を1時2分ごろに取得したところ、「Page Not Found」が表示された。取得時点ではリンク先のドキュメントがまだ公開されていなかったことになる

(1時40分ごろ追記)2の料金ページは、Gemini API側(ai.google.dev)を1時6分ごろに取得し直したところArgonの行が載っていた。数字は上の料金の表のとおりで、発表ページの$2・$10と一致した。3の継続プロトコルも、Gemini API側の「Long decode」のページが1時25分ごろには読めた。中身は上の「前の発表と何が違うのか」に書いた

なお、DeepMindが公開しているArgonのモデルカード(PDF)も取得したが、文字として読める形で取り出せなかった。モデルカードにしかない数字がある可能性はあるが、本記事ではモデルカードの内容を一切使っていない。

Ultraに上げて、SVGでモナリザとガンダムを描かせた

AI時短ラボは、この公開に合わせてGoogleのプランをGoogle AI Ultraに上げた。日本時間10月14日0時50分ごろ、Google AntigravityのCLI(agy 1.3.4)でモデル一覧を出すと、gemini-4-argon-low・gemini-4-argon-medium・gemini-4-argon-highの3つが並んでいた。10月7日に同じ環境で一覧を出したときは、Argonは1つも無かった。起動画面には「Google AI Ultra」と「Gemini 4 Argon (High)」が表示される。

Antigravity CLIの起動画面。プランの欄に「Google AI Ultra」、モデルの欄に「Gemini 4 Argon (High)」と表示され、入力欄にガンダムをSVGで描く頼みごとが入っている

試したお題は、画像生成ではなく「SVGの図形のコードだけで絵を描く」こと。Highの設定で、モナリザとガンダム(RX-78-2)を1回ずつ頼んだ。どちらも外部の画像や埋め込み画像は使わないよう指示している。

お題 頼んでから保存まで SVGを書いた出力 結果
モナリザ 約4分45秒 約3万3千トークン 顔と重ねた手は描けたが、背景の下半分が白く欠けた
ガンダム(RX-78-2) 約4分10秒 約3万トークン 盾の十字・胸の排気口・ビームライフルまで描いた

Gemini 4 ArgonがSVGのコードだけで描いたモナリザ。窓の外に山と曲がった道があり、女性が手を重ねている。絵の下半分の背景は白く欠けている

モナリザは、ぼかしのフィルターを何段も重ねて輪郭をにじませていた。ただ背景の描き込みが途中で止まり、画面の下半分は白いまま保存された。

Gemini 4 ArgonがSVGのコードだけで描いたガンダム(RX-78-2)。濃紺の背景に白・青・赤の機体が立ち、左手に盾、右手にビームライフルを持つ。画面のすみに型番や設定の英字が書き込まれている

ガンダムは、頼んでいないのに画面のすみへ型番や設定の英字を書き込み、右下には「VER. ARGON // 0079」と自分の名前まで入れていた。1回ずつの試しなので、得意・不得意を言える量ではない。同じお題での他のモデルとの描き比べは、別の動画と記事で出す。

発表だけでは分からないこと

  • 無料のGeminiアカウントで使えるか。発表は対象を「Google AI UltraまたはPro」としているが、無料のGeminiアプリの扱いは書いていない(APIの無料枠では使えないことは、料金ページに書かれている)
  • 日本での提供開始日と、日本円での料金。上のとおり、確認したページには記載がなかった
  • Googleが示した比較結果は自社の発表に基づく。他社モデルとの比較条件や、評価の再現性は、今回確認した範囲では検証できていない
  • Fairwind Programについては、同プログラムのページが「over 650 partners globally(世界で650超のパートナー)」と書く。10月13日の発表は「hundreds of additional Fairwind Program partners」への拡大開始と書いており、拡大後の総数は示されていない

出典と確認時刻

本記事は続報があり次第更新します。日本での提供や円建ての料金が確認できた場合は、この記事に追記します。

この記事でよく聞かれること

Gemini 4 Argonは誰がいつから使えますか?
Google DeepMindの発表(現地10月13日、日本時間10月14日午前1時ごろ)によると、世界で提供が始まりました。開発者と企業はAI StudioとGemini platformのAPI、Google AI Ultra契約者はGoogle Antigravity、Google AI UltraとProの契約者はGeminiアプリと検索のAIモードで使えます。サイバー防御の専門家向けにはFairwind Programでの提供が続いています。
Gemini 4 ArgonのAPI料金はいくらですか?
Gemini APIの料金ページ(日本時間10月14日1時6分ごろ確認)によると、2026年11月30日までは100万トークンあたり入力$2・出力$10・キャッシュ$0.10、12月1日からは入力$4・出力$20・キャッシュ$0.20です。BatchとFlexはその半額です。発表ページの脚注には、この価格は一般提供向けのArgonモデルにのみ適用されるとあります。
Gemini 4 Argonは無料で使えますか?
Gemini APIの料金ページには「Gemini 4 Argon is not available on the Free tier or on the Google AI Pro plan」と書かれており、APIの無料枠では使えません。一方、GeminiアプリはGoogle AI ProとUltraの契約者が対象です(Googleの発表とGeminiアプリのリリースノート)。無料のGeminiアプリで使えるかは、確認したページに書かれていません。
Gemini 4 Argonは日本でも使えますか?
Googleの発表は「globally(世界で)」提供と書いていますが、今回取得した発表ページ2本とFairwind Programのページには、日本での提供を個別に示す記載はありませんでした。円建ての料金も、確認した範囲では載っていません。なお、筆者の日本のGoogle AI Ultraアカウントでは、日本時間10月14日1時前にGoogle AntigravityのCLIでArgonを選び、動かせました。
出力100万トークンは1回で出せますか?
Gemini APIのLong decodeのページによると、1回の呼び出しで出せるのは最大64K(65,536)トークンです。それを超える分は、サーバーが64Kずつ続きを生成してつなぎ、入力・思考・出力を合わせた100万トークン(1,048,576)の枠まで伸ばします。使うにはバックグラウンド実行と、65,536より大きいmax_output_tokensの指定が要ります。
9月30日の発表から何が変わりましたか?
9月30日の発表では、Argonの最初の提供先はFairwind Programを通じたサイバー防御の専門家に限られ、開発者・企業・一般利用者向けは「as soon as possible」とされていました。10月13日の発表で、API、Antigravity、Geminiアプリ、検索のAIモードへの提供が始まりました。
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出典・参照資料

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