OpenAI、説明文から声を作る「prompt-to-voice(プロンプト・トゥ・ボイス)」を全APIユーザーに提供作成は無料、GPT-Liveに日本語のHaremaとShidaを含む9種の声も追加
OpenAIは2026年10月16日、テキストの説明から独自の声を作る「prompt-to-voice」を全APIユーザー向けに提供開始したと開発者向け変更履歴に記した。作成は無料で、GPT-Liveの標準ボイスには日本語のHaremaとShidaなど9種が加わった。

目次
OpenAIは2026年10月16日付で、テキストの説明から独自の声を作る「prompt-to-voice(プロンプト・トゥ・ボイス)」を全APIユーザー向けに提供開始したと、開発者向けの変更履歴に記しました。声の作成は無料で、作った声はGPT-Liveのセッションで再利用できます。同じ日にGPT-Liveの標準ボイスが9種増え、日本語は Harema と Shida の2種です。
3行まとめ
- OpenAIは2026年10月16日、説明文から声を作る prompt-to-voice を全APIユーザー向けに提供開始(変更履歴の記載)。作成は無料、組織あたり最大100個まで保存できる
- 作った声は GPT-Live(gpt-live-1)専用。Text to Speech・Realtime・Chat Completions の各APIでは使えない
- GPT-Liveの標準ボイスに9種が追加。日本語は Harema と Shida、ほかにドイツ語3・フランス語2・ヒンディー語1・韓国語1
本記事の内容は、日本時間10月17日1時台に公式ページで確認したものです。
prompt-to-voiceでは何ができるのか
OpenAIの「Custom voices」ガイドによると、声の作り方は2通りあります。
- 説明から作る(prompt-to-voice): 声の特徴を文章で書くと、その声が作られて保存される。GPT-Live向け。参照録音も同意録音も要らない
- 録音から作る: 同意の録音と短い参照サンプルを用意する。GPT-Live、Text to Speech API、Realtime API、音声出力つきChat Completions APIで使える
今回の発表は前者です。API(/v1/audio/voices に type を prompt にして送る)か、ボイスのプレイグラウンドから作れます。リクエストには名前(name)、声の説明(prompt)、モデル(ガイドの例では auto)を入れます。任意で script_hint に最大2,000文字の見本の台詞を渡せます。省略すると、サービスが説明から台本を作ります。
成功するたびに新しい声が1つ保存され、レスポンスにはIDや作成時刻、元の説明文などのメタデータが入ります。音声や試聴用の音は含まれません。同じ声を別のセッションで使うには、返ってきたIDを保存し、元の説明文も手元に残します。
説明文には何を書くのか
ガイドは、声の特徴を普通の言葉で書くよう勧めています。表に挙がっている観点は次の9つです。これらはプロンプト中の言葉であり、独立したAPIパラメータではないと明記されています。
| 観点 | 何を書くか | ガイドの例 |
|---|---|---|
| Accent | 地域の発音とアクセントの強さ | American English, with a strong accent |
| Age | 聞こえる年齢 | An adult in their 30s |
| Presentation | 声の提示のされ方 | Feminine |
| Pitch | 声の高低 | Mid-range pitch |
| Timbre | 声の音色 | Smooth and rich |
| Texture | かすれ・ざらつき・澄み具合 | Smooth |
| Loudness | 声の出し方の強さ | Moderate vocal effort |
| Speech rate | 話す速さ | Medium pace |
| Distinctiveness | 声の個性の強さ | Moderately distinctive |
ガイドの例文は、たとえば「カスタマーサポート向けの、落ち着いて安心感のある大人の声。アメリカ英語のアクセント、中域のピッチ、なめらかで温かい音色、安定した会話のペース」といった内容です(英語原文の趣旨)。
誰がいつから使えるのか、日本では
ガイドは次のように書いています。
Prompt-to-voice is generally available to all API customers. (prompt-to-voiceは、すべてのAPI顧客に一般提供されている。)
変更履歴の日付は10月16日です。時刻やタイムゾーンは書かれていません。日本のAPIユーザーに限った記載は、今回取得した2ページには見当たりませんでした。「全API顧客」という書き方に日本が含まれる、というのが読み取れる範囲です。
一方、録音から作る声は別扱いです。ガイドは「適格な顧客に限られる。詳しくは営業チームへ」と書いています。録音から作れるのは組織あたり20個まで、サンプルは30秒以内という条件も載っています。
料金は
| 項目 | 公式ページの記載 |
|---|---|
| プロンプトから声を作る | 無料 |
| 作った声でGPT-Liveの音声を生成 | 通常のGPT-Liveセッション料金(9月10日の変更履歴では1分0.05ドル・秒単位) |
| プレイグラウンドで声を試し聞き | GPT-Liveセッションが走るため、通常のセッションとして課金 |
| 保存できる数 | 組織あたり最大100個(アプリが顧客のために作る声も数に含む) |
GPT-Liveのセッション料金については、2026年9月10日の変更履歴(GPT-Liveの一般提供の告知)に「音声セッションは1分あたり0.05ドルで、秒単位で課金。バックエンドのモデルやツールの利用は別に課金」と書かれています。今回の項目は料金の変更に触れていませんが、最新の金額は公式の料金ページでも確認してください。
制約はどこにあるのか
ガイドに書かれている条件を並べます。
- 対応するAPIはGPT-Liveだけ: プロンプトで作った声は、Text to Speech・Realtime・Chat Completionsには非対応
- 声の指定は開始時のみ: セッションの開始時に
session.audio.output.voice.idへIDを渡す。別の声を試すには新しいセッションを始める - 指示文にも説明を入れる: 声らしさを出すには、元の声の説明を
session.instructionsにも入れるよう、ガイドが案内している - Zero Data Retention(データ非保持)とは両立しない:
/v1/audio/voicesでの声の作成は、録音からの作成も含めZero Data Retentionと互換性がない。GPT-Liveの音声生成そのものは、組織やプロジェクトで有効にしていれば対象になる - 責任ある利用: 他人のなりすましは不可。大人の声のみで、子どもの声は不可。AI生成であることを聞き手に伝え、出所を示すメタデータや透かしを残す。声が一意である保証はなく、他者が似た声を作る可能性がある
実在の人物や架空のキャラクターの模倣を求めないことも、ガイドに明記されています。
GPT-Liveに追加された9種の標準ボイス
変更履歴によると、同じ日にGPT-Live向けの「natural voices」が9種追加されました。
| 言語 | 追加された声 |
|---|---|
| ドイツ語 | Nuri、Juni、Flitz |
| フランス語 | Brise、Sillage |
| ヒンディー語 | Nira |
| 日本語 | Harema、Shida |
| 韓国語 | Noeul |
日本の開発者にとっては、日本語の声が標準で2種選べるようになった点が直接関係します。声の性別や年齢感、音の傾向は、今回取得したページには書かれていませんでした。ガイドが案内する「Voice options」のページは取得していないため、そちらに載っている可能性があります。
前の状態と何が違うのか
GPT-Liveは、2026年9月10日の変更履歴で「APIで一般提供になった」と記されたモデルです。バックエンドのモデルやエージェントが推論やツール実行をしている間も続けられる、全二重(フルデュプレックス)の音声会話を作れるとされています。10月15日にはDecisions APIとの連携が加わりました。この連携は、別記事「OpenAI、GPT-LiveにDecisions API連携を追加」で扱っています。
今回の違いは、録音の用意が要らない「説明文から作る」方法が、全APIユーザーに開いたことです。説明文を書き、聞き、直し、気に入ったIDを残して使い回す、という流れになります。ガイドは「一度に1つの特徴だけ変え、同じ短い文と数回のやり取りで比べる」ことを勧めています。
公式ページを見て気づいたこと
日本時間10月17日1時55分に Custom voices のガイドを取得して読んだ範囲では、説明文の例とサンプルのリクエストがすべて英語でした。アクセントの例もアメリカ英語です。日本語のアクセントや日本語話者らしい声を、prompt-to-voiceでどこまで指定できるかを示す記述は、このページには見当たりませんでした。
また、録音から作る声の節には「gpt-live-1 は英語のアクセントつきのカスタム音声に対応する」とあります。これは録音から作る声についての記述で、プロンプトで作る声に同じ制限があるかは、取得したページからは判断できません。筆者はこの機能を試していないため、日本語の声がどこまで作れるかは確認できていません。
確認できていないこと
- 日本語の説明文で日本語の声を作れるか、日本語の声質をどこまで指定できるかは、取得した2ページに記載が見当たらない
- 追加された9種の標準ボイスの音の特徴は未確認(「Voice options」ページは未取得)
- 変更履歴の「Oct 16」が何時(どのタイムゾーン)の出来事かは書かれていない
- GPT-Liveの料金額は9月10日の変更履歴の記載(1分0.05ドル)によるもので、料金ページそのものは取得していない
- 筆者は実際に声を作る操作を試していない。以上はすべてOpenAIの公式ページの記載である
公式ページ一覧と確認時刻
- Changelog | OpenAI API(日本時間2026年10月17日 1時54分に取得)
- Custom voices | OpenAI API(同 1時55分に取得)
本記事は続報があり次第更新します。
この記事でよく聞かれること
- OpenAIのprompt-to-voiceとは何ですか?
- テキストで声の特徴(アクセント、年齢、ピッチ、話す速さなど)を書くと、その声を作って保存できる機能です。OpenAIは2026年10月16日、全APIユーザー向けに提供を始めたと変更履歴に記しました。作った声はGPT-Liveのセッションで使えます。
- prompt-to-voiceで声を作るのに料金はかかりますか?
- OpenAIの変更履歴とガイドによると、プロンプトから声を作ること自体は無料です。作った声でGPT-Liveの音声を生成する分は、通常のGPT-Liveセッションの料金で課金されます。プレイグラウンドで声を試し聞きする場合も、通常のセッションとして課金されると書かれています。
- GPT-Liveに日本語の声は追加されましたか?
- はい。OpenAIの変更履歴によると、2026年10月16日にGPT-Live向けの標準ボイス9種が追加され、日本語はHaremaとShidaの2種です。ほかにドイツ語3種、フランス語2種、ヒンディー語1種、韓国語1種が加わりました。
- prompt-to-voiceで作った声はTTSやRealtime APIでも使えますか?
- 使えません。OpenAIのガイドは、プロンプトで作った声はGPT-Liveで動き、Text to Speech・Realtime・Chat Completionsの各APIには対応しないと書いています。録音から作る声は別の仕組みで、対象は一部の顧客に限られます。
出典・参照資料
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