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OpenAI、GPT-LiveにDecisions(ディシジョンズ)API連携を追加話している最中にアプリが動き、文字起こしの差分で判断も起動

執筆:約14分で読めます

OpenAIは2026年10月15日付の変更履歴で、音声対話のGPT-Live(gpt-live-1)にDecisions APIとの標準連携を加えたと記載した。Liveが直接Decisions(gpt-6-luna)を呼ぶ方式と、入力・出力の文字起こしの差分で判断を起動する方式の2通りで、Decisions APIは公開ベータ。

OpenAI、GPT-LiveにDecisions(ディシジョンズ)API連携を追加──話している最中にアプリが動き、文字起こしの差分で判断も起動
目次

OpenAIは2026年10月15日付の開発者向け変更履歴(Changelog)で、音声対話モデルGPT-Live(gpt-live-1)にDecisions(ディシジョンズ)APIとの標準連携を加えたと記載しました。アプリは、ユーザーが話している最中に動いたり、Liveが話している内容に反応したりできます。方式は2つで、Liveが直接Decisionsを呼ぶ「ネイティブ委任」と、入力または出力の文字起こしの差分(delta)が届くたびに判断を走らせる「トリガー」です。Decisions API本体は公開ベータで、使えるモデルはgpt-6-lunaのみです。

3行まとめ

  1. OpenAIは2026年10月15日付の変更履歴で、GPT-Live(gpt-live-1)にDecisions API(gpt-6-luna)のネイティブ連携を追加したと記載した。
  2. Liveが直接Decisionsを呼ぶ委任と、入力・出力の文字起こしの差分で判断を起動するトリガーの2方式。委任の種類はセッション作成時に固定される。
  3. Decisions APIは公開ベータで、gpt-6-lunaの入力は100万トークンあたり0.10ドル。日本での提供可否は、今回確認したページには記載がない。

本記事の内容は、日本時間10月16日9時台に公式ページで確認したものです。

何ができるようになったのか

変更履歴の記載(機能追加、対象はgpt-live-1・gpt-6-luna・v1/live/sessions)は3文です。

Added native Decisions integration in GPT-Live. Your app can act while your user is speaking or react to what Live says. Let Live call Decisions directly through native delegation, or trigger decisions as input or output transcript deltas arrive.

(GPT-LiveにDecisionsのネイティブ連携を追加した。アプリは、ユーザーが話している間に動いたり、Liveの発話に反応したりできる。ネイティブ委任でLiveに直接Decisionsを呼ばせるか、入力または出力の文字起こしの差分が届くたびに判断を起動する。)

詳しい使い方は、変更履歴からリンクされた手順書「Connect voice to Decisions」にあります。OpenAIはそこで、ネイティブ委任はアプリを経由する往復を省く、と説明しています。従来のカスタム委任ではLiveがアプリに通知し、アプリがDecisionsを呼びます。ネイティブ委任では、LiveがDecisionsを直接呼びます。

Decisionsは、テキストや画像を評価して型のある答えを返すAPIです。OpenAIのガイドでは、答えの型は次の3つです。

質問の型 使いどころ 返るもの
predicate 「傷があるか」のような条件の確認 条件が真である確率(0〜1)
choice 部署やカテゴリなど、固定の選択肢から1つ選ぶ 渡した選択肢のうちの1つ
score 深刻度など、順序のある段階での評価 段階の番号を確率で重みづけした平均

OpenAIはDecisionsを、Responses APIより約10倍高速と説明しています(Decisionsガイドの冒頭の記載)。

2つの方式は何が違うのか

どちらも、セッションに質問(questions)を設定して使います。

ネイティブ委任は、ユーザーの依頼をLiveが認識したときに、次の手順をアプリに渡す方式です。設定はsession.delegationに書き、typeは"decisions"、判断を行うモデルはgpt-6-lunaを指定します。ガイドの例では、車載アシスタントが3つの質問(室温、デフロスター、説明)を持ちます。1回のネイティブな判断リクエストが、3つの質問に独立して答えます。

  • 運転者が「Make it warmer.」と言うと、室温の質問にincrease、他はnoneが返ります。アプリは室温を70°Fから71°Fへ上げ、ダッシュボードで確認し、結果をLiveに返します。Liveは「It's set to 71 degrees.」と話します。
  • 「Why is my windshield fogging up?」と聞くと、デフロスターはon、説明はexplainになります。アプリはデフロスターを入れ、実際の状態を読み、Responses APIで理由を作らせて、Liveに返します。

結果の返し方は、decision.eventのうちdecision.completedを見て、event.decision.answersから質問名ごとに答えを読みます。noneは何もしない、という意味です。アプリが動作を確認したあと、session.commentary.appendに委任IDを付けて送ると、Liveがそれを話します。

トリガーは、会話の流れに合わせて判断を走らせる方式です。session.triggersに、session.input_transcript.delta(ユーザーが話している最中)かsession.output_transcript.delta(Liveが話している最中)を指定します。ガイドの例は、デジタルな人物のアバターです。ユーザーが「I got the job!」と言うと、表情・強さ・しぐさを別々の質問として選ばせ、聞いている間にうなずきます。Liveが「That's wonderful!」と返すと、笑顔が大きくなって前のめりになります。OpenAIによると、トリガーは委任とは独立に動き、モデルとトリガーIDはLive側が供給します。

項目 ネイティブ委任 文字起こしトリガー
きっかけ Liveが依頼を認識したとき 入力または出力の文字起こしの差分が届くたび
設定場所 session.delegation session.triggers
主な用途 室温を上げるなど、アプリの動作 表情やしぐさなど、会話に合わせた反応
設定の変更 質問はsession.updateで変更可。種類は固定 質問はsession.updateで変更可

質問は、Liveのセッション中にsession.updateで変えられます。ただし、session.updatedが返ってから、その段階の判断項目を追加するよう、ガイドは書いています。委任の種類だけは、セッション作成時に決めたら変えられません。

使うには何が要るのか

OpenAIのガイドによると、条件は次のとおりです。

  • 動いているLive接続と、api.decisions.writeの権限
  • 通常のLive接続のヘッダー(Decisions専用のアルファ版ヘッダーは不要)
  • 説明文をResponses APIで作らせるなら、サーバー側からapi.responses.writeの権限で呼ぶ
  • WebRTCのイベントを絞り込んでいる場合は、session.delegation.createdとdecision.eventを通す。トリガーを使うなら、対応する文字起こしイベントも通す(元の文字起こしイベントが許可されていないと、トリガーの結果は届かない)

トリガーの結果には、きっかけになった差分を指すsource_event_idが付きます。OpenAIは、Liveが保留中の差分をまとめることがあり、結果が順不同で届くことがあるため、方向ごとに最新の結果を適用し、口の動きは音声から駆動するよう勧めています。

料金と提供状況は

Decisions APIの料金と提供状況は、Decisionsガイドの記載では次のとおりです。

項目 内容(OpenAI公式ガイド)
提供段階 公開ベータ。「数週間のうちにGAを見込む」と記載
使えるモデル gpt-6-lunaのみ。専用エンドポイントはPOST /v1/decisions
料金 入力100万トークンあたり0.10ドル。キャッシュの読み書き・出力トークンの課金なし
加算されるもの リージョン処理の割増、長文脈の入力倍率
データ ZDR(ゼロデータ保持)とHIPAAは対象の顧客が利用可。データ所在地とリージョン処理は米国と欧州(EEA+スイス)に対応

GPT-Live自体は、通話時間に応じた秒単位の課金だと「Getting started with GPT-Live」に書かれています。バックエンドのモデルとツールの使用量は別に請求されます。

前の委任と何が違うのか

GPT-Liveには、もともと2つの委任方式がありました(Delegation and toolsのガイド)。Responses委任では、LiveがResponsesモデルを呼びます。クライアント委任では、アプリが自分のエージェントを動かし、結果をLiveに返します。今回のdecisionsは、これらと並ぶ新しい委任の種類としてsession.delegation.typeに加わった形です。ただし、Delegation and toolsのガイドの本文(今回取得した範囲)は、まだResponses委任とクライアント委任の2つで説明されていました。

使い分けの違いは、答えの形です。Responses委任は文章やツール呼び出しを返しますが、Decisionsは確率や固定の選択肢を返します。OpenAIはDecisionsのガイドで、自分のJSONスキーマに沿った出力や文章が要るときはResponses APIのStructured Outputsを、モデルにツール呼び出しを頼むときは関数呼び出しを使うよう案内しています。

公式ページを見て気づいたこと

日本時間9時38分に変更履歴を取得したところ、10月15日付の項目は上の3文だけで、必要な権限やイベント名は書かれていませんでした。権限(api.decisions.write)や、session.triggersの設定は、リンク先の手順書を読んで初めてわかります。変更履歴だけを見て実装を始めると、権限の不足で止まる可能性があります。

もう1点、手順書の例ではResponses APIの説明役にgpt-6.1-solを指定している一方、GPT-Liveの委任ガイドは、Responses委任のバックエンドにはまずgpt-6-lunaを試し、複雑な作業にはgpt-6-solを、と案内していました。例のモデル名と推奨が一致しているわけではないので、実際に使うときは自分の用途で比べる必要があります。

今回の確認で分からなかったこと

  • 日本での提供: 今回取得した5ページ(変更履歴、Connect voice to Decisions、Decisions、Delegation and tools、Getting started with GPT-Live)を検索したところ、日本での提供可否や日本語での提供に関する記載は見当たりませんでした。
  • ネイティブ連携の料金: Decisionsガイドは、上の表の料金は/v1/decisionsに適用され、それ以外でgpt-6-lunaを使うリクエストはモデルと処理区分ごとの料金に従う、と書いています。Live経由のネイティブ委任やトリガーがどちらに当たるかは、今回取得したページには明記されていませんでした。
  • 性能の数字: 「約10倍高速」はOpenAIの説明で、今回取得したページには測定条件や、Liveの会話でどれだけ待ち時間が減るかの数字はありませんでした。
  • 実際の動作: 筆者は連携を試していません。上の動作は、すべてOpenAIのガイドの記載と例です。
  • 仕様の安定度: Decisions APIは公開ベータで、GAは「数週間のうち」と書かれています。仕様が変わる可能性があります。

出典と確認時刻

引用の日本語は筆者の訳です。本記事は続報があり次第更新します。

この記事でよく聞かれること

GPT-LiveのDecisions連携とは何ですか?
OpenAIが2026年10月15日付の変更履歴に載せた機能です。ユーザーが話している最中にアプリが動いたり、Liveの発話に反応したりできます。Liveが直接Decisionsを呼ぶ「ネイティブ委任」と、入力・出力の文字起こしの差分(delta)が届くたびに判断を起動する「トリガー」の2通りがあります。
Decisions連携を使うのに特別なヘッダーは必要ですか?
OpenAIのガイドによると、通常のLive接続のヘッダーを使い、Decisions専用のアルファ版ヘッダーは不要です。ただしapi.decisions.writeの権限が要ります。Responses APIで説明文を作らせる場合は、別にapi.responses.writeの権限も必要と書かれています。
Decisions APIの料金はいくらですか?
OpenAIのDecisionsガイドによると、gpt-6-lunaの入力は100万トークンあたり0.10ドルで、キャッシュ読み書きや出力トークンの課金はありません。リージョン処理の割増と長文脈の入力倍率は適用されます。この料金は/v1/decisionsに適用され、それ以外のgpt-6-lunaのリクエストはモデルごとの料金に従うと書かれています。Live経由のネイティブ連携がどちらに当たるかは、今回確認したページには明記されていませんでした。
日本でも使えますか?
今回取得した5ページには、日本での提供可否や日本向けの記載は見当たりませんでした。Decisions APIのデータ所在地とリージョン処理は、米国と欧州(EEA+スイス)で対応と書かれています。
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出典・参照資料

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