NVIDIA、ゲーム用の小型AIモデル Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GB(ネモトロン ボルト)を公開RTX Spark(スパーク)はDLSS 5に対応、新モデルは9月版の2倍速
日刊AIニュース10月27日(火)号:前日のAIのニュース12本を短くまとめました(約8分)›
NVIDIAは2026年10月27日(米国時間)、ゲーム内AIキャラクター用の小型モデル Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GB を提供開始と発表した。従来モデル比で平均品質は約40%向上と同社。DLSS 5の10月版モデルは9月版の2倍速で、GPU負荷は半分、4KのVRAM使用量は20%減という。

目次
NVIDIAは2026年10月27日(米国時間)、ゲーム開発者向けの技術ブログで、ゲーム内AIキャラクター用の小型言語モデル Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GB(ネモトロン ボルト) の提供開始を発表しました。ブログの公開時刻は日本時間10月28日午前2時です。同じ投稿では、RTX Spark(スパーク)向けの DLSS 5、RTX Kit の8つのSDK、Nsight ツール、Unreal Engine 5.8 向けの NVIDIA RTX ブランチ、キャラクターの動きを生成する MotionBricks の更新も紹介されています。
3行まとめ
- NVIDIAは10月27日、ゲーム内AIキャラクター用の Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GB を提供開始。従来モデル比で平均品質は約40%向上、35言語・64kコンテキストに対応と同社。
- DLSS 5 の10月版モデルは9月版の2倍速で、GPU負荷は半分、4KのVRAMは20%減(NVIDIA発表)。RTX Spark では NBA 2K27 から対応。
- RTX Kit の8SDK、Nsight の Windows on Arm 版、NvRTX 5.8、DLSS 4.5 の Unreal Engine プラグイン 8.9.0 も RTX Spark 向けに更新。
本記事の内容は、日本時間10月28日2時台に公式ページで確認したものです。
Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GB で何ができるのか
NVIDIAの技術ブログによると、このモデルは「メモリ1GBあたりの賢さと速さ」を狙って作られ、グラフィックス描画と音声モデルの分のメモリ余裕を残したままローカルで動かせるとされています。ブログは、従来モデルと比べて関連ベンチマークの平均品質が約40%高く、他社の同種モデルに比べて出力トークンが最大で約80%少ないと説明しています。比較対象の「従来モデル」と「他社モデル」の名前、ベンチマークの内訳は、取得した本文のテキストには書かれていません(比較図は画像で、数値は読み取れませんでした)。
ブログが挙げる主な機能は次のとおりです。
| 機能 | ブログの説明 |
|---|---|
| 複数ターンのツール呼び出し | 会話の中でアプリケーションのAPIを呼び出して作業を進める。非同期ツール呼び出しの統合ガイダンスあり |
| 会話モード | 切り替えると、音声向けの簡潔な返答を促す |
| 推論の設定 | 複雑な依頼では推論を有効に、速さが要る場面では無効に。遅延の目標に合わせて思考量に上限を設ける統合オプションもある |
| コンテキスト | 64k(会話履歴、指示、ツール定義、取得情報、ゲームの状態) |
| 多言語 | 35言語に対応。ベースモデルは140以上の言語で事前学習 |
ブログは、PUBG が第1世代の Nemotron 小型言語モデルでAIの味方を公開ベータで出したこと、Aniimo が第2世代でペットがプレイヤーの声に反応する仕組みを披露し、2027年初頭のリリースを予定していることも紹介しています。
誰が、どこから使えるのか
ブログによると、Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GB は In-Game Inferencing(IGI)SDK 経由で開発者に提供されます。ACE for Games の公式ページには、Nemotron 3.5 Bolt が「Open source」で、複数ベンダーのGPUとCPUに対応すると書かれ、モデルカードと「Download On-Device E4B Model」のリンクがあります。ページ内のリンク先には、Hugging Face 上の nvidia/NVIDIA-Nemotron-3.5-Bolt-E4B-4GB のモデルカードが含まれていました。
試す方法として、ブログは『The Elder Scrolls V: Skyrim』のAI NPC用MOD基盤 SkyrimNET を挙げています。SkyrimNET はクラウドとローカル両方の推論に対応し、プラグインとARM対応ローダーが配布されていると説明されています。
一般のゲーマーがすぐ遊べる機能ではなく、ゲーム開発者向けの部品です。Nemotron 3.5 Bolt を使ったゲームの具体的な発売予定は、今回の投稿には載っていません。
DLSS 5 の新モデルは何が変わったのか
ブログによると、RTX Spark は DLSS 5 の 3D-Guided Neural Rendering に対応し、最初の対応ゲームは NBA 2K27 です。10月版モデルは9月版より2倍速く、GPU負荷が半分になり、見た目の忠実度は同程度。4KのVRAM使用量は20%減です。今後の DLSS 5 ゲームでは既定でこのモデルが入ります。
GeForce公式ページ(10月13日付、Andrew Burnes 氏)は、さらに細かい数字を載せています。
| 項目 | GeForce公式ページの記載 |
|---|---|
| パラメータ数 | 24%減って約1億1,800万 |
| 4KのVRAM | 20%減 |
| 3月の発表時との比較 | 全体で10倍速い |
| NBA 2K27 | 10月16日に新モデル。RTX 50シリーズ、RTX Spark搭載ノート、GeForce NOWで、フレームレートが最大1.4倍 |
| Hogwarts Legacy | 11月5日にDLSS 5対応のアップデート |
| Where Winds Meet | 11月下旬にDLSS 5対応を予定 |
| RTX Remix | 10月23日にDLSS 5を追加 |
これらの日付は10月13日時点の予定です。実際にその日に配信されたかは、今回確認できていません。
フレーム生成にも変更があります。NVIDIAアプリのベータ更新で、Frame Generation に「Performance Mode(Preset C)」が加わりました。GeForce公式ページによると、2つ目のAIモデルをより軽いアルゴリズムに置き換えるもので、画質は少し下がり、GeForce RTX 5060 では最大35%速いとされています。対象はRTX 40・50シリーズとRTX Spark搭載ノートです。
RTX Spark とは何か、開発者向けに何が揃ったのか
RTX Spark の製品ページとブログによると、Blackwell RTX GPU と Grace CPU を組み合わせた Windows 11 向けのプラットフォームで、最大128GBのユニファイドメモリを持ちます。製品ページの仕様表では、ノート向けは6,144コアGPU・20コアCPU・最大128GBの構成と、5,120コアGPU・18コアCPU・最大64GBの構成の2種類、デスクトップ向けは6,144コアGPU・20コアCPU・最大128GB(TDP 140W)です。
ブログが挙げる開発者向けの更新は次のとおりです。
- DLSS 4.5 の Unreal Engine プラグイン 8.9.0: Unreal Engine 5.8 の Windows on Arm を公式サポート。ネイティブARM64バイナリを同梱
- RTX Kit: Neural Texture Compression、Texture Filtering、Neural Shaders、Mega Geometry、Real-Time Denoisers、Character Rendering、RTXGI、Opacity Micro-Maps の8つが RTX Spark 対応
- Nsight: Nsight Graphics 2026.3、Nsight Systems 2026.5、Nsight Aftermath SDK 2026.3 が Windows on Arm に対応
- NvRTX 5.8: Unreal Engine 5.8 向けの NVIDIA RTX ブランチ。内容はコードの整理、安定化、互換性の改善で、GitHub からソースを入手できる
- MotionBricks: 目標ポーズを指定するとつなぎの動きを実行時に生成する研究コード。今回、人間の動きの SOMA モデル、チェックポイント、ONNX エクスポートなどが追加。ただし Unreal Engine 連携は今回のリリースに含まれない
「2倍」と「10倍」は比べる相手が違う
日本時間10月28日2時台に4つの公式ページを取得して読み比べたところ、数字の出どころが2つに分かれていました。「2倍速・GPU負荷半分・4KのVRAM 20%減」は技術ブログとGeForce公式ページの両方にありますが、「パラメータ約1億1,800万」「NBA 2K27で最大1.4倍」はGeForce公式ページだけの記載でした。また、技術ブログの「2倍」は9月版との比較で、GeForce公式ページの「10倍」は3月の発表時との比較です。基準が違う数字なので、混ぜて読むと誤解します。
比較相手・日本語対応・ライセンスは4ページに書かれていない
- 今回の4ページには、日本での提供や日本語対応への言及は見つかりませんでした。35言語の内訳も取得テキストにはありません
- Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GB の品質約40%向上・トークン約80%減は、比較対象とベンチマーク名がテキストにないため、第三者が再現できる形では確認できません。すべてNVIDIAの主張です
- Nemotron 3.5 Bolt のライセンスの詳細は、取得したページに「Open source」とある以外は確認していません
- 本記事の筆者は、モデルもDLSS 5も実機で試していません
参照したNVIDIAの4ページ
- NVIDIA RTX Spark Powers Neural Rendering and AI Characters in Games(NVIDIA Technical Blog、2026年10月27日)
- DLSS 5 Comes To Hogwarts Legacy & RTX Spark, Powered By 2X Faster Model(NVIDIA GeForce、2026年10月13日)
- NVIDIA ACE for Games
- NVIDIA RTX Spark
確認時刻は日本時間2026年10月28日2時00〜01分です。RTX Spark搭載PCの発売については関連記事も参照してください。本記事は続報があり次第更新します。
この記事でよく聞かれること
- Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GBとは何ですか?
- NVIDIAがゲーム内のAIキャラクター向けに作った小型の言語モデルです。NVIDIAの技術ブログ(2026年10月27日)によると、複数ターンのツール呼び出し、会話モード、推論のオン・オフ、64kコンテキスト、35言語に対応し、GeForce RTXとRTX Spark上でローカルに動きます。開発者向けにIn-Game Inferencing(IGI)SDK経由で提供されています。
- DLSS 5の新しいモデルは何が変わりましたか?
- NVIDIAによると、10月版のモデルは9月版より2倍速く、GPU負荷は半分で、見た目の忠実度は同程度とされています。4KでのVRAM使用量は20%減です。GeForce公式ページ(10月13日付)では、パラメータ数が24%減って約1億1,800万になったとも説明しています。今後のDLSS 5対応ゲームでは既定で組み込まれる予定です。
- 日本でも使えますか?
- 今回確認したNVIDIAの4ページには、日本での提供や日本語対応についての記載は見つかりませんでした。Nemotron 3.5 Bolt E4B 4GBが対応する35言語の一覧も、取得したテキストには含まれていません。
出典・参照資料
- 一次資料NVIDIA RTX Spark Powers Neural Rendering and AI Characters in Games — NVIDIA Technical Blog ↗
- 一次資料DLSS 5 Comes To Hogwarts Legacy & RTX Spark, Powered By 2X Faster Model — NVIDIA GeForce公式 ↗
- 一次資料NVIDIA ACE for Games — NVIDIA Developer公式 ↗
- 一次資料NVIDIA RTX Spark — Slim Laptops & Small Desktops — NVIDIA公式 ↗
大きいニュースはYouTubeでも解説しています。Xでは新着記事をお知らせしています。
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