2026年9月4日 金曜日
AI時短ラボ
活用· 約14

WindowsパソコンにローカルAIを導入する手順──GPU認識の確認から

OllamaをWindowsで動かすにはWindows 10 22H2以降とNVIDIAドライバ551.61以降が必要(公式ドキュメント確認)。導入前にデバイスマネージャーでGPUが認識されているかを確認する手順と、AMD GPUはWindows対応カードがLinuxより少ない点を整理した。

WindowsパソコンにローカルAIを導入する手順──GPU認識の確認から
執筆・編集:
目次

「windows 画像生成ai ローカル」「ローカル ai windows11」で検索する人がまず詰まるのは、インストール自体よりも「自分のPCのGPUがちゃんと使われているか分からない」ところだと思う。CPUだけで動いていても一見エラーは出ないので、遅い原因がGPU未認識なのか、モデルが大きすぎるだけなのか判断がつきにくい。

この記事では、Windows機でローカルAI(Ollamaを例に)を導入する前に確認しておくべきGPU認識の手順と、必要になるドライバ・OSの条件を、Ollama・NVIDIA・AMD各社の公式ドキュメントで確認できた範囲だけでまとめる。

3行まとめ

  1. Ollama公式ドキュメントによれば、Windows 10 22H2以降、NVIDIAならドライバ551.61以降が必須。バイナリ本体だけで約4GB、モデル分は別途数十GB〜数百GBのディスク空きが必要
  2. GPU認識はまずデバイスマネージャー→対応可否はOllama公式のCompute Capability表→ドライバのバージョン、の3段階で確認する。GTX 10シリーズ(Compute Capability 6.1)より新しければドライバ条件次第でまず対応する
  3. AMD GPUはWindows対応表がLinux版より狭い。さらにAMD公式のHIP SDKドキュメントを突き合わせると、最新世代RDNA4(RX 9070/9060シリーズ)はAMD自身がWindowsサポートを表明しているにもかかわらず、Ollama側のWindows対応表にはまだ載っていないというズレが見つかった

導入前に満たしておく条件

Ollama公式のWindows向けドキュメント(2026年8月27日確認)に明記されているシステム要件は次の通り。

  • Windows 10 22H2以降(Home・Proいずれも可)
  • NVIDIAカードを使う場合: ドライバ551.61以降
  • AMD Radeonカードを使う場合: ROCm v7/HIP7対応のドライバスタック、またはVulkan対応のAMD Radeonドライバ

インストール自体は管理者権限を必要とせず、既定ではユーザーのホームディレクトリにインストールされる。同じドキュメントには、バイナリ本体だけで4GB程度のディスク空きが必要で、モデルのダウンロード分は別途「数十GB〜数百GB」かかるとも明記されている。ここを見落として容量不足で詰まるケースは多いはずだ。

手順1: デバイスマネージャーでGPUを確認する

NVIDIA公式のCUDAインストールガイド(Windows版)は、GPUがCUDA対応かどうかをまずWindowsのデバイスマネージャーで確認するよう案内している。手順は次の通り。

  1. スタートメニューから「ファイル名を指定して実行」を開く(Win+Rキー)
  2. control /name Microsoft.DeviceManager と入力してデバイスマネージャーを開く
  3. 「ディスプレイ アダプター」の項目を展開し、表示されているGPUのベンダー名・型番を確認する

表示された型番がNVIDIA公式のCUDA対応GPU一覧に載っていれば、そのGPUはCUDA対応(=ローカルAIのGPU支援が使える可能性が高い)と判断できる、と同ガイドには書かれている。

手順2: Ollamaが対応する世代かどうかを確認する

CUDA対応かどうかだけでなく、Ollamaが実際にサポートしている世代かどうかも別問題になる。Ollama公式のHardware supportドキュメントには、対応するNVIDIA GPUの条件が明記されている。

  • Compute Capability 5.0以上、かつドライバ550以降
  • Compute Capability 5.0〜6.2の世代は、ドライバ570以降が必要

このドキュメントには、世代別の対応カード一覧表も載っている。GeForce系だけ抜き出すと次の通り。

Compute Capability 代表的なGeForce 必要ドライバ
12.0〜12.1 RTX 50xx(5060〜5090) 550以降
8.9 RTX 40xx 550以降
8.6 RTX 30xx 550以降
7.5 RTX 20xx、GTX 1650 Ti 550以降
6.1 GTX 10xx(1050〜1080 Ti) 570以降
5.2 GTX 900シリーズ 570以降
5.0 GTX 750シリーズ 570以降

手元のGPUがGTX 10シリーズ(Compute Capability 6.1)より新しければ、ドライバさえ条件を満たせばまず対応していると考えていい範囲になる。逆に言えば、GPUが古すぎて表に載っていない場合は、ローカルAI用としては買い替えを検討する材料になる。GTX 900〜1080 Ti世代はドライバ570以降が必須という条件を見落としやすい点にも注意したい。

手順3: ドライバのバージョンを確認・更新する

デバイスマネージャーでGPUの存在を確認できても、ドライバのバージョンが古ければ動かない。GeForce Experienceやスタンダードなドライバ更新ツールでバージョンを確認し、Ollama側の要件(前述の551.61以降、あるいは世代によっては570以降)を満たしているかをチェックする。ドライバの更新はNVIDIA公式のドライバダウンロードページから行える。

手順4: Ollamaをインストールする

Ollama公式サイトのOllamaSetup.exeインストーラーを使うのが最も簡単な方法だと公式ドキュメントは案内している。インストール後は「トレイに常駐するアプリケーション」として動き、cmd・PowerShell・お好みのターミナルアプリからollamaコマンドが使えるようになる。APIは既定でhttp://localhost:11434に立つ。

インストール先やモデルの保存先を既定のホームディレクトリから変更したい場合は、OllamaSetup.exe /DIR="d:\some\location"のようにインストーラーへ引数を渡すか、環境変数OLLAMA_MODELSでモデル保存先だけを別ドライブに逃がすことができる(公式ドキュメントに手順記載あり)。

手順5: GPUが実際に使われているか確認する

インストールが終わったら、GPUが実際に推論に使われているかを確認する。NVIDIA公式ガイドには、ドライバに同梱されているnvidia-smiコマンドで確認できると明記されている(CUDA Toolkitを別途入れなくても、ドライバをインストールした時点で使える)。複数GPUがある環境で使うGPUを絞りたい場合は、Ollama公式ドキュメントに記載があるCUDA_VISIBLE_DEVICES環境変数でGPUを指定できる。

AMD RadeonでもOKだが、Windows対応カードはLinuxより少ない

AMDのGPUでもOllamaは動くが、Ollama公式ドキュメントの表を実際に見比べると、Windows対応として明記されているカードの範囲はLinux版より狭い。Linux向けの対応表には「AMD Radeon RX」「AMD Radeon AI PRO」「AMD Radeon PRO」「AMD Ryzen AI」「AMD Instinct」の5系列が載っているのに対し、Windows向けの表に載っているのは「AMD Radeon RX(7900 XTX・7900 XT・7900 GRE・7800 XT・7700 XT・7600 XT・7600)」と「AMD Radeon PRO(W7900・W7800・W7700・W7600・W7500)」の2系列だけだった。RX 6000番台などの一部のRDNA2世代は、公式ドキュメントの注記によれば「現行のWindows用AMDドライバでROCm v7が有効にならない場合がある」とされ、その場合はVulkan(既定で有効)へのフォールバックが推奨されている。AMD GPUのWindows機でローカルAIを検討する場合は、この対応表を自分のカードと突き合わせておいた方がいい。

さらに、AMD自身の公式ドキュメント「HIP SDK for Windows」(システム要件ページ、curlで確認)を突き合わせると、興味深いズレが見つかった。AMDの最新世代RDNA4(Radeon RX 9070 XT・9070・9070 GRE・9060 XT・9060)は、AMD公式のサポート表ではRuntime・HIP SDK・ROCm Debuggerの全項目に✅(対応)が付いており、Windowsでのサポートを明確に表明している。ところが、Ollama公式ドキュメントの「Linux Support」表にはRX 9070/9060シリーズが載っている一方、「Windows Support」表にはまだ載っていなかった(RTX 9000番台はLinux向けのLLVM target一覧表にgfx1200・gfx1201として登場するのみ)。つまりAMD自身は最新GPUのWindows対応をすでに公表しているのに、Ollama側のWindows向けドキュメントがそれに追いついていない、というギャップが2026年8月29日時点で存在する。RDNA4のAMD GPUをWindowsで使う場合、Ollamaの公式表だけを見て「未対応」と判断せず、実際に動くかどうかは別途確認した方がいいかもしれない。

つまずいたときに見る場所

Ollama公式ドキュメントによると、Windows版はログを次の場所に残す。

  • %LOCALAPPDATA%\Ollama(ログ・アップデートファイル。app.logがGUIアプリの最新ログ、server.logがサーバーの最新ログ)
  • %LOCALAPPDATA%\Programs\Ollama(バイナリ本体)
  • %HOMEPATH%\.ollama(モデルと設定)

WindowsのエクスプローラーでCtrl+Rを押し、上記のパスを直接入力すると該当フォルダが開く。

GPUが認識されずCPUだけで動いてしまう場合、まず疑うべきは①ドライバのバージョンが要件未満、②GPUの世代がOllamaの対応表に載っていない、③(AMDの場合)Windows対応表に載っていない世代、のいずれかになる。

Macでの導入(統合メモリの考え方)はローカルAI用のマシンはMacとWindows、どちらで組むべきか、GPUなしの環境でどこまで動くかはローカルAIの画像生成は単体グラボなしでも動くのか、そもそもローカルAIの始め方の全体像はローカルLLMとは何かを参照してほしい。

Windows機を持っていないので試せなかったこと

  • この記事は実機での検証を伴っていない。 私が今使っているのはMacBook Air(Apple M2)で、手元にWindows機がない。上記の手順は、Ollama公式ドキュメントとNVIDIA公式ドキュメントに書かれている内容を突き合わせて整理したものであり、実際に自分でインストーラーを走らせて詰まった記録ではない
  • デバイスマネージャーの実際の画面遷移は確認していない。 control /name Microsoft.DeviceManagerというコマンド自体はNVIDIA公式ガイドの記載通りだが、Windows 10とWindows 11で見た目やメニュー階層が違う可能性があり、そこは検証できていない
  • ドライバのバージョン確認画面の実際の表示は未確認。 GeForce Experience経由か、NVIDIAコントロールパネル経由かで手順が変わる可能性があるが、公式ドキュメントにその画面手順の詳細までは書かれていなかった
  • AMD側の実機テストも行っていない。 ROCm v7/HIP7が実際にどの型番でどう挙動するかは、OllamaとAMD双方の公式ドキュメントを突き合わせて記載を整理したのみで、自分で確認した事実ではない。特にRDNA4(RX 9070/9060)がWindows上のOllamaで実際に動くかどうかは、両社のドキュメントのギャップを指摘したに留まり、実機での動作確認はしていない
シェア: ポスト はてブ

出典・参照資料

AIニュースの解説を動画でも

YouTubeでは注目ニュースの背景を解説し、Xでは新着記事をお知らせしています。

コメント

まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみませんか?

AIについて聞きたいことはありますか?

質問箱で無料で受け付けています。回答は公開され、他の方の参考にもなります。

質問箱を見る →

新しい記事をメールで受け取る

AIの新しい発表を、出典付きで整理して届けます。

関連記事