OpenAI、Codex CLI(コーデックス)0.165.0を公開Google Cloud Vertex AIの組み込みプロバイダーとGPT-6.1 Terraを追加、メモリv2は新規プロファイルで既定に
日刊AIニュース10月27日(火)号:前日のAIのニュース12本を短くまとめました(約8分)›
OpenAIは2026年10月27日、Codex CLI 0.165.0を公開した。Google Cloud Vertex AIの組み込みプロバイダー(model_provider = gcp)とGPT-6.1 Terraのモデル一覧への追加、会話中の推論強度変更の既定化、新規プロファイルでのメモリv2既定化が新機能欄に載っている。

OpenAIは2026年10月27日(現地日付)、コーディングエージェントのCodex(コーデックス)のCLI版「Codex CLI 0.165.0」を公開した。公式のChatGPT & Codex changelogの新機能欄には、Google Cloud Vertex AI(バーテックスAI)の組み込みプロバイダー、GPT-6.1 Terra(テラ)のモデル一覧への追加、会話中の推論強度の変更、新規プロファイルでのメモリv2の既定有効化などが載っている。
3行まとめ
- Codex CLI 0.165.0(2026年10月27日)は、
model_provider = "gcp"で使えるGoogle Cloud Vertex AIの組み込みプロバイダーを追加した。- GPT-6.1 Terraがモデル一覧に入り、対応モデルでは会話中の推論強度変更が既定で有効に。メモリv2は新規プロファイルで既定になった。
- バグ修正は6件で、マーケットプレイスURLの検証の抜け(別ホストへ接続しうる問題)も閉じたとされる。
本記事の内容は、日本時間10月28日5時台に公式ページで確認したものです。
新機能は6件:何が加わったのか
OpenAIのchangelogが「New Features」として挙げているのは次の6件です。括弧内は公式が付けているプルリクエスト番号です。
| 項目 | 公式の記載(要約) | PR |
|---|---|---|
| Vertex AIプロバイダー | Google Cloud Vertex AIの組み込みプロバイダーを追加。model_provider = "gcp" で設定 |
#56265 |
| GPT-6.1 Terra | モデル一覧(model catalogs)に追加 | #57337 |
| セッション選択の改善 | セッション選択にリポジトリ絞り込み、エージェントコマンドセンターにディレクトリ分けを追加。リンクされたworktreeをまたぐ移動が楽になるとされる | #56308 |
| attached thread forks | アプリサーバーAPIに、実験的な機能として追加 | #56351 |
| 推論強度の変更 | 対応モデルで、会話の途中での推論強度の変更を既定で有効化 | #56163 |
| メモリv2 | 新規プロファイルで既定をv2に。外部エージェントのメモリを取り込む機能も追加 | #56211、#56414 |
Vertex AIは設定1行で選べるのか
公式の記載は「Added a built-in Google Cloud Vertex AI provider, configured with model_provider = "gcp"」です。設定名が gcp である点が、changelogから読み取れる具体的な情報です。認証の手順、対応するモデル、料金、対応リージョンは、今回取得したchangelogのこの項目には書かれていませんでした(取得したページ全体で「Vertex」を検索すると、0.165.0の新機能欄、変更一覧の「Add a built-in Google Cloud Vertex AI provider」と「Use fixed-token auth fixtures in Vertex tests」の3か所だけでした)。使う場合は、Codexの設定ドキュメントとGoogle Cloud側の案内を別途確認する必要があります。
当サイトでは別に、OpenAIのモデルとCodexがGoogle CloudのModel Garden(モデルガーデン)に載るという発表も記事にしています(OpenAIのモデルとCodexがGoogle CloudのModel Gardenに)。0.165.0のVertex AIプロバイダーとその発表がどう関係するのかは、今回のchangelogには書かれていないため、本記事では結びつけません。
GPT-6.1 Terraはモデル一覧に入った
変更一覧には「#57337 [0.165.0-alpha.1.2] Backport GPT-6.1 Terra to the model catalogs」とあり、アルファ版 0.165.0-alpha.1.2 向けのバックポートとして入った項目です。GPT-6.1 Terra自体については、10月26日付のchangelogに別項目があります。それによるとTerraはChatGPT WorkとCodexで、Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduの各プランに提供され、Chatでは使えず、UAEの推論居住地には対応しません(詳しくはGPT-6.1 TerraをChatGPT WorkとCodexに追加した記事)。
推論強度とメモリv2
推論強度については、「対応モデル(supported models)では」会話の途中で変えられるのが既定になりました。どのモデルが対応しているかは、changelogには書かれていません。
メモリv2は「fresh profiles」、つまり新規のプロファイルで既定がv2になった、という書き方です。既存プロファイルの扱いは、この項目からは分かりません。あわせて、外部エージェントのメモリをv2に取り込む対応が入りました。変更一覧には「#56462 Prevent memory imports from racing with consolidation」(メモリの取り込みと統合処理の競合を防ぐ)、「#56465 Add experimental thread memory summary reads」(実験的なスレッドのメモリ要約の読み取り)も並んでいます。
バグ修正は6件
「Bug Fixes」欄の内容は次のとおりです。
- 新規のTUIセッションで、明示的な上書きがないとき、サーバーの既定の承認レビュアーを使うようにした(#56090)
- 実行設定が不正でも、TUIの設定を編集でき、すぐ反映されるようにした(#56091)
- ローカルの応答待ちが破棄されたとき、リモートMCPツールの要求をキャンセルするようにした(#56132)
- 割り込み後、またはPlanモードへの切り替え後に、キューに入ったエージェントのメッセージが作業を再開しないようにした(#56330)
- プロバイダーが「モデルが見つからない」と返したとき、再試行をやめてエラーメッセージを残すようにした(#56445)
- マーケットプレイスURLの検証の抜けを閉じた。許可パターンに照らして確認したホストとは別のホストにGitが接続しうる問題とされる(#56263)
最後の項目は、変更一覧では「Reject backslashes in HTTP(S) marketplace URL userinfo」(HTTP(S)のマーケットプレイスURLのユーザー情報部分でバックスラッシュを拒否)と書かれています。実際に悪用された事例があったかどうかは、今回のchangelogには書かれていません。
変更一覧から読めること
「Changelog」欄は 0.164.0 から 0.165.0 までの差分として、50件を超えるプルリクエストを並べています。新機能欄に出てこないものでは、次のような項目があります。
- AWS SigV4署名をネットワークプロキシのMITMフックに追加(#56182)、制限付きリクエスト本文のSigV4署名に対応(#56277)
- Guardian(ガーディアン)レビューのタイムアウトを設定可能に(#56371)、Guardian V3の機能設定を追加(#56459)
- 環境スコープの管理フックの追加(#56304)
- 管理設定の読み込みをChatGPT認証から切り離し(#56295)
これらは項目名だけで、挙動の詳細はchangelogからは分かりません。管理者向けの設定は、実際に更新して確かめてから判断する範囲です。
直前の版である0.164.0の新機能欄には、/presets や /model のインライン引数などが載っていました(0.164.0の記事)。0.165.0の新機能欄に並ぶのは、接続先(Vertex AI)、モデル(Terra)、会話の途中の設定変更、メモリに関する項目です。
日本の利用者はいつから使えるのか
changelogの0.165.0の項目には、地域や提供時期の記載はありません。npmのバージョン指定コマンド npm install -g @openai/codex@0.165.0 が載っているため、公開時点で導入できる形のリリースと読めます。ただし、料金に関する記載は、今回確認した0.165.0の項目にはありませんでした。Terraを使える対象プランは、10月26日付の別項目(Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu)に書かれています。
筆者が確認したこと
日本時間10月28日5時18分にchangelogを取得したところ、公開時に指定されたURL(developers.openai.com/codex/changelog)は、最終的に learn.chatgpt.com/docs/changelog へ転送され、HTTP 200で表示されました。ページのタイトルは「ChatGPT & Codex changelog | ChatGPT Learn」です。転送の理由はページからは分かりません。取得した本文では、0.165.0(10月27日付)の下に、10月26日付のTerraの項目、10月23日付の0.164.0が並んでいました。本記事は取得したテキストを読んだものです。0.165.0を自分で入れて動かしてはいません。
本記事で確かめきれていないこと
- Vertex AIの使い方:設定名
gcp以外の手順、必要な認証、対応モデル、料金は、今回のページには出ていません。 - 「対応モデル」の範囲:会話中の推論強度変更がどのモデルで使えるかは書かれていません。
- メモリv2の既存プロファイルへの影響:「fresh profiles」の既定変更という書き方に限られます。
- 挙動の検証:上記はすべてOpenAIのchangelogの記載であり、動作の検証はしていません。第三者による確認も取っていません。
- GitHub側のリリースノート:changelog内の「Full release on Github」のリンク先は、今回は取得していません。内容が違っていた場合は更新します。
出典と確認時刻
- ChatGPT & Codex changelog(OpenAI公式): https://developers.openai.com/codex/changelog/#github-release-425927431
- 転送先: https://learn.chatgpt.com/docs/changelog
- 確認時刻: 日本時間 2026年10月28日 5時18分
本記事は続報があり次第更新します。
この記事でよく聞かれること
- Codex CLI 0.165.0の新機能は何ですか?
- OpenAIの公式changelogによると、新機能は6件です。Google Cloud Vertex AIの組み込みプロバイダー(model_provider = gcp で設定)、GPT-6.1 Terraのモデル一覧への追加、セッション選択画面のリポジトリ絞り込みとエージェントコマンドセンターのディレクトリ分け、アプリサーバーAPIの実験的な「attached thread forks」、対応モデルでの会話中の推論強度変更の既定有効化、新規プロファイルでのメモリv2の既定有効化と外部エージェントのメモリの取り込み対応です。
- Codex CLI 0.165.0はどうやって入れますか?
- 公式changelogには、npmで入れる場合のコマンドとして npm install -g @openai/codex@0.165.0 が載っています。詳細は同ページの Full release on Github から開けます。
- Codex CLI 0.165.0のメモリv2は、既存の利用者でも自動で有効になりますか?
- 公式changelogの記載は「fresh profiles(新規プロファイル)」の既定をv2にした、というものです。既存のプロファイルがどう扱われるかは、今回確認したchangelogのこの項目には書かれていません。
- 0.165.0で直ったバグは何ですか?
- 公式changelogのBug Fixes欄には6件あります。新規TUIセッションがサーバー既定の承認レビュアーを使うようになったこと、実行設定が不正でもTUIの設定を編集・即時反映できること、リモートMCPツール要求のキャンセル、割り込みやPlanモード切り替え後にキューのメッセージが作業を再開しないこと、モデルが見つからないエラーでの再試行停止、マーケットプレイスURL検証の抜けの修正です。
出典・参照資料
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