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無料でAIイラストを作る方法商用利用と二次創作の境界を確認する

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日刊AIニュース10月27日(火)号:前日のAIのニュース12本を短くまとめました(約8分)›

Bing Image Creatorは2026年9月25日時点でログインせずにイラストを生成でき、1回の生成で4枚が約30秒で出た(結果画面のモデル表示はMAI-Image-2.5-Flash)。「ドラえもんが空を飛んでいるイラスト」と入力しても拒否されずに生成された一方、Bing Image Creatorの利用規約は他者の知的財産権の侵害を試みることを禁じ、生成物が第三者の権利を侵害しないことも保証していない。文化審議会の小委員会がまとめた「AIと著作権に関する考え方について」と合わせて、商用利用と二次創作の境界を整理した。

無料でAIイラストを作る方法──商用利用と二次創作の境界を確認する
目次

無料でAIイラストを作りたいとき、最初につまずくのは「絵師への影響」や「著作権は大丈夫か」という権利論より前に、「どのツールが今すぐ無料で使えるのか」「作った画像を仕事で使っていいのか」「好きなキャラクターを描かせてもいいのか」という実用的な疑問だ。本記事では2026年9月25日(日本時間)に、無料で使えるAIイラスト生成ツールのひとつであるBing Image Creatorを実際に操作し、Bing Image CreatorとMicrosoftの利用規約、文化審議会著作権分科会法制度小委員会の「AIと著作権に関する考え方について」を突き合わせて、この3つの疑問を整理する。著作権と絵師の共存という権利論そのものは別記事で扱っているので、本記事は使い方と境界線に絞る。

3行まとめ

  • Bing Image Creatorは2026年9月25日時点でログインせずにイラストを生成でき、1回の生成で4枚が約30秒で出た。生成結果の画面には、Microsoft AIが2026年6月2日に発表した自社モデル「MAI-Image-2.5-Flash」の名前が表示された。
  • 商用利用について、Bing Image Creatorの利用規約とMicrosoftサービス規約の「AI サービス」条項は、生成物の所有権を主張しない一方で、商用利用を認める文言も禁じる文言も無く(本記事が確認した範囲)、生成物が第三者の権利を侵害しないことも保証していない。第三者から申し立てを受けたときの対応は利用者が単独で負う。
  • 「ドラえもんが空を飛んでいるイラスト」と日本語で入力すると、拒否されずに原作の特徴を備えた画像が4枚生成された。文化審議会の小委員会の整理では、作品名などの固有名詞を入力した場合は依拠性が認められる例に挙がっている。私的使用の範囲なら権利制限規定が適用されうるが、投稿や商用利用はその範囲外になりうる。

確認した3つのポイント

確認ポイント 分かったこと 出典
登録なしで使えるか 使えた(2026-09-25確認)。1回の生成で4枚、約30秒。結果画面のモデル表示はMAI-Image-2.5-Flash 本記事の実地確認
商用利用の可否 所有権は主張しない。知的財産権とその有用性は利用者が判断。第三者の権利を侵害しないことの保証はしない Bing Image Creator利用規約、Microsoftサービス規約「AI サービス」条項
既存キャラクターの二次創作 キャラクター名を入れても拒否されず4枚生成された。規約は他者の知的財産権の侵害を試みることを禁止し、申し立てへの対応は利用者の単独責任 本記事の実地確認、Bing Image Creator利用規約、Microsoftサービス規約、文化審議会小委員会「考え方」

登録なしで今すぐ試せるか

Bing Image Creatorのページを開くと、ログインを求められることなく画像生成のフォームが表示される。試しに「a red vintage bicycle leaning against a brick wall, watercolor illustration」と入力して生成ボタンを押したところ、ログイン画面に切り替わることなく、約30秒後に水彩画風のイラストが4枚生成された。生成結果の画面には「MAI-Image-2.5-Flash」とモデル名が表示された。Microsoft AIは2026年6月2日の発表で、上位版のMAI-Image-2.5と同時にこのモデルを公開したとし、次のように位置づけている。

Today, we’re launching MAI-Image-2.5 for maximum fidelity, and MAI-Image-2.5-Flash for fast, scalable production workloads.

(本日、最高の忠実度を狙うMAI-Image-2.5と、高速でスケールする本番用途向けのMAI-Image-2.5-Flashを公開する)

設定欄の「モード」は初期値が「鮮やかで自然」で、その説明にも「MAI-Image-2.5-Flash: 詳細と動的」と書かれていた。もう一つの選択肢「様式化イラスト」(説明はMAI-Image-2e)には「サインインする必要があります」と表示されていた。

なお、Bing Image Creatorの利用規約(Last Updated: March, 2026)には、ログインしていない利用者について次の一文がある。

Unauthenticated users will not be able to use the Online Services to generate Creations. Microsoft will have the right in its sole discretion to allow use of the Online Services, however Microsoft so determines.

(認証されていない利用者は、本サービスで生成物を作ることはできない。本サービスの利用を認めるかどうかは、Microsoftが独自の裁量で決める権利を持つ)

1文目と、ログインせずに生成できた今回の画面の挙動は一致していない。2文目の裁量の規定によってゲストの利用を認めている形とも読めるが、実際にどう運用しているのかについてのMicrosoftの説明は確認できていない。

2026年8月27日に確認した無料画像生成AI比較記事では、ゲスト作成に1日の上限があり、「高速モードでは無料で 10 個作成可能」「標準モードでは無制限に作成可能」と案内されていたと書いた。今回(2026-09-25)は上限に達するまで生成しておらず、最初の画面と生成結果の画面には、こうした上限や高速・標準の表示は出てこなかった。ただしページのHTMLには、上限に達したときの案内文「本日のゲスト作成上限に達しました」「ゲストの制限は毎日リセットされます」と、「高速モードでは無料で 10 個作成可能」「標準モードでは無制限に作成可能」の文言が9月25日時点でも含まれていた。同じページで「高速」「標準」を選べるのはビデオ作成の設定欄(高速の説明は「ビデオごとに数分で準備が完了します」)で、画像の設定欄にあるのは「モード」と「縦横比」だけだった。2026年10月8日に取得したBing Image Creatorの公式ヘルプ(https://www.bing.com/images/create/help)では、「無料で 10 個作成可能」はビデオ作成の「高速」の説明に並んでいた。画像については、同じヘルプが「Bing image creator の最高速度では、毎日 15 回の高速画像作成を無料でご利用いただけます。15 回分の無料高速画像作成を使い切っても、翌日には再びご利用いただけます。」と書き、標準の速度では無料で生成を続けられるが、24時間以内に入力できるプロンプトは最大200件までと書く。つまり「10」は画像の数ではなく、画像の1日の無料高速作成は15回(ヘルプの記載。ゲストの回数が別かはヘルプから読み取れない)である。比較記事も、この2文をゲストの画像の枠として書いた点を2026年10月8日に訂正している。

画面右上の「Rewards」の文字は、生成後に数字に置き換わり、生成のたびに増えた(1回目の後に3、2回目の後に6)。これが1日の残り生成可能数なのか、Microsoft Rewardsのポイントなのかは、今回確認した画面の文言だけでは判別できなかった。

画面下の「その他のアイデアを確認する」欄には、Wallpaper・Animals・Food & Drinkなど17のカテゴリのタブが並び、その中に「Anime & Manga」「Character Design」「Illustration & Digital Painting」もあった。Fotor・Picsartを含めた無料枠と商用利用条件の比較は、無料画像生成AI比較記事に詳しい。

商用利用していいか

Bing Image Creatorには専用の利用規約「Bing Image Creator and Bing Video Creator Terms of Use」(Last Updated: March, 2026)があり、Microsoftサービス規約もあわせて適用されると書かれている。

Your use of the Online Services is governed by this Agreement, as well as the Microsoft Services Agreement, which is incorporated by reference.

(本サービスの利用には、この規約と、参照によって組み込まれるMicrosoftサービス規約が適用される)

両者が食い違う場合はBing Image Creatorの利用規約が優先する、とも同じ段落に書かれている。

Microsoftサービス規約(公開日2025年7月30日・発効日2025年9月30日)の「AI サービス」条項は、コンテンツの所有権について次のように書いている。

マイクロソフトは、お客様が AI サービスに提供、投稿、入力、送信したか AI サービスから受信したあらゆるコンテンツ (フィードバックおよび提案を含む) の所有権を主張しません。お客様の出力コンテンツにおいてお客様が有する知的財産権とその有用性については、使用シナリオや関連する地域の法律などを考慮して、お客様が独自に判断する必要があります。

Bing Image Creatorの利用規約も「Microsoft does not claim ownership of Prompts, Creations, customizations, instructions, or any other content you provide, post, input, or submit to, or receive from, the Online Services (including feedback and suggestions).」と所有権を主張しないとしたうえで、利用者はプロンプトや生成物を、Microsoftと関連会社・提携先が事業の運営に関連して使う許可を与えることになる、とも書いている。

つまり、Microsoftが生成物の所有権を主張することはないが、生成した画像を商用利用できるかどうかは利用者が自分で判断する、という立て付けだ。本記事が確認した範囲では、Bing Image Creatorの利用規約("commercial"・"personal"で検索して該当なし)とMicrosoftサービス規約の「AI サービス」条項(「商用」「営利」で検索して該当なし)には、商用利用を認める文言も禁じる文言も無かった。比較記事で確認したとおり、Fotorは公式FAQで生成画像を商用プロジェクトに使えると明言しており、書き方が違う。

Bing Image Creatorの利用規約には、商用で使う前に読んでおきたい文がさらに2つある。

The Online Services are for entertainment purposes; the Online Services are not error-free, may not work as expected and may generate inaccurate, incomplete, or incorrect information.

(本サービスは娯楽目的のものであり、誤りが無いものではなく、期待どおりに動かないことや、不正確・不完全・誤った情報を生成することがある)

Microsoft does not make any warranty or representation of any kind that any material created by the Online Services does not infringe the rights of any third party in any subsequent use of the content you may use (including but not limited to copyright, trademark, rights of privacy and publicity, and defamation).

(Microsoftは、本サービスで作られたものを利用者がその後使う際に、それが第三者の権利〔著作権、商標、プライバシー権・パブリシティ権、名誉毀損を含むがこれらに限らない〕を侵害しないことについて、いかなる保証も表明もしない)

Microsoftサービス規約の「AI サービス」条項にも、次の一文がある。

適用される法令に従って、お客様による AI サービスの使用に関する第三者の申し立て (著作権侵害の申し立てまたはお客様による AI サービス使用時のコンテンツ出力に関するその他の申し立てを含みますがこれらに限定されません) に対応する責任は、お客様自身が単独で負うものとします。

生成した画像が第三者の権利を侵害していると申し立てられた場合、その対応はMicrosoftではなく利用者が単独で負うことになる。無料で作れることと、その画像を安心して商用利用できることは別の話だ。

二次創作――既存キャラクターを無料AIに描かせていいか

類似性・依拠性という判断の枠組みそのものはAI画像生成と著作権の記事で扱った。ここでは、キャラクター名をプロンプトに入れる場面に絞って原文を確認する。文化審議会著作権分科会法制度小委員会が2024年3月15日に取りまとめ、文化庁のサイトで公開されている「AIと著作権に関する考え方について」は、AI生成物が既存の著作物の著作権を侵害するかどうかを、人間がAIを使わずに創作した場合と同じく「類似性」と「依拠性」で判断すると整理している。なお同文書は冒頭で、それ自体は法的な拘束力を持たないと断っている。

作風や画風が似ているだけなら著作権侵害にはならない、という整理もある。

作風や画風といったアイデア等が類似するにとどまり、既存の著作物との類似性が認められない生成物は、これを生成・利用したとしても、既存の著作物との関係で著作権侵害とはならない。

一方、依拠性については、AI利用者が既存の著作物を認識した上で生成させた場合の扱いをこう整理している。

生成 AI を利用した場合であっても、AI 利用者が既存の著作物(その表現内容)を認識しており、生成 AI を利用して当該著作物の創作的表現を有するものを生成させた場合は、依拠性が認められ、AI 利用者による著作権侵害が成立すると考えられる。

この文の直後には例として、「Image to Image(画像を生成 AI に指示として入力し、生成物として画像を得る行為)のように、既存の著作物そのものを入力する場合や、既存の著作物の題号などの特定の固有名詞を入力する場合」が挙げられている。キャラクター名をそのままプロンプトに入れて生成する行為は、この例に当てはまる。

ただし同じ文書は、生成と利用を分けて考えるよう求めている。プロンプト入力や既存の著作物に似たものの生成・利用について、次のように書く。

これらの場合については、権利制限規定が適用され、権利者の許諾なく行うことができる場合があると考えられる。

具体的には、私的使用目的の複製(法第 30 条第1項)、学校その他の教育機関における複製等(法第 35 条)がある。

なお、特に、生成 AI による生成・利用段階については、生成段階と、利用段階の利用行為それぞれについて、権利制限規定の適用を検討する必要があり、その一方で権利制限規定が適用される場合でも、他方では適用の範囲外となり、著作権者の許諾が必要となる場合も想定される。

個人で楽しむ範囲の生成には私的使用の規定が適用されうる一方、その画像をSNSに投稿したり商品に使ったりする行為は、それとは別に権利制限規定が適用されるかを検討する必要がある、という整理だ。

そこで実際に、Bing Image Creatorへ「ドラえもんが空を飛んでいるイラスト」という日本語プロンプトを入力してみた。結果は、拒否メッセージやフィルタリングの表示は出ないまま、青い体・白い顔・鈴の付いた赤い首輪・頭の上のプロペラという、原作キャラクターの特徴を備えたイラストが4パターン生成された。同じ日の昼に、別のブラウザ環境から同じプロンプトで試したときも結果は同じだった。生成された画像そのものは、既存キャラクターの著作権に配慮し本記事には掲載していない。

Microsoftサービス規約の倫理規定には、次の禁止事項がある。

他のユーザーの権利を侵害してはなりません (本サービスのいずれかを使用して、著作権で保護された音楽その他の著作権で保護されたマテリアルを許可なく共有する、(中略)など)。

この条項が例に挙げているのは「共有する」行為だ。一方、Bing Image Creatorの利用規約は、生成のさせ方そのものにも触れている。利用者は本サービスと生成物を、他者の権利を侵害しない方法で使わなければならないとしたうえで、その「方法」を次のように定義している。

(for clarity, "manner" includes without limitation the method, purpose and/or means of causing or attempting to cause the Online Services to generate content)

(念のため、「方法」には、本サービスにコンテンツを生成させる、または生成させようとする手段・目的・方法が含まれるが、これらに限られない)

同じ規約の行動規範には「Do not attempt to use the Online Services to infringe on others’ legal rights, including intellectual property rights.(知的財産権を含む他者の法的権利を侵害するために本サービスを使おうとしてはならない)」ともある。そして前述のとおり、生成した画像をめぐって第三者から著作権侵害を申し立てられた場合の対応は、規約上、利用者の単独責任とされている。小委員会の整理と2つの規約を合わせて読むと、既存キャラクターの名前を指定して生成した画像を私的に楽しむ範囲を超えて使う場合、その法的なリスクは利用者が負うことになる。

実際に生成してみて分かったこと

今回、水彩画風の自転車イラストと、ドラえもんのイラストの2種類を実際に生成した。どちらもログイン画面への遷移は一度も発生せず、生成には毎回20〜40秒ほどかかった。オリジナルの構図を指定した1枚目も、キャラクター名を指定した2枚目も、フィルタも拒否もなく生成された。生成の前後に確認画面が挟まることもなく、キャラクター名に対して何らかの判定が行われているのかどうかは、画面上からは判断できなかった。

Bing Image Creatorの利用規約は、ログインしていない利用者は生成できないと書き、他者の知的財産権の侵害を試みることも禁じている。一方、今回の画面では、ログインせずに、しかも既存キャラクターの名前を入れても生成が通った。規約で禁じられていることと、画面上で止められることは一致していない。止められなかったことは、その使い方が認められていることを意味しない。

今回の検証で分からなかったこと

  • 生成のたびに増えた「Rewards」欄の数字(3→6)が、1日あたりの無料生成回数の残数なのか、Microsoft Rewardsのポイントなのか、それ以外の指標なのかは、今回確認した画面の表示だけでは特定できなかった。
  • 既存キャラクターを指定した生成が常にフィルタなしで通るのかは、1つのキャラクター名・同じ日の2回の試行だけでは確認できていない。安全フィルタの挙動はサービス側の更新で変わりうるため、別の日・別のキャラクター名では結果が異なる可能性がある。
  • Fotor・PicsartについてもBing Image Creatorと同様に既存キャラクターを生成できるかどうかは、本記事では検証していない。
  • ゲストが1日に何回まで画像を作れるかは、上限に達するまで生成していないため確認していない。公式ヘルプ(2026年10月8日取得)は高速画像作成を毎日15回と書くが、ゲストにも同じ回数が当てはまるかは読み取れない。「無料で 10 個作成可能」はビデオ作成の高速の説明である。
  • 利用規約の「Unauthenticated users will not be able to use the Online Services to generate Creations.」と、実際にはログインせずに生成できることの関係について、Microsoftの説明は確認できていない。

参照した出典

画像を生成したあと背景だけを消したい場合は、画像の背景をAIで無料で消す方法にまとめてある。本記事の内容は法的助言ではなく、実際の商用利用や二次創作の可否は個別の状況に応じて自分で判断してほしい。

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出典・参照資料

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