Sora 2の参照画像が通らない──公式要件は「sizeとの一致」だけ
OpenAIの公式ドキュメントは input_reference について「The image must match the target video's resolution (size)」と明記している。対応形式は image/jpeg・image/png・image/webp の3種類のみで、sora-2 が使える size は 720x1280 と 1280x720、1080x1920 や 1920x1080 は sora-2-pro 側に載っている。2026年8月14日に公式3ページを読み比べ、size と seconds の許容値がページ間で食い違っている点まで含めて整理した。

目次
Sora 2に参照画像を渡そうとして通らない、あるいは渡したのに反映されない。このとき、OpenAIの公式ドキュメントが画像入力に対して明示的に課している条件は一つしかない。画像の解像度が、これから生成する動画の size と一致していることだ。OpenAIの開発者向けドキュメント「Video generation with Sora」(2026年8月14日確認)は、input_reference の説明の中で "The image must match the target video's resolution (size)." と書いている。「指定サイズ以下ならよい」でも「アスペクト比が同じならよい」でもなく、match(一致)である。手元の画像が2400x1350で動画を1280x720で作ろうとしている場合、比率はどちらも16:9で揃っているが、この要件は満たしていない。
3行まとめ
- 公式要件は「動画の
sizeとピクセル単位で一致」。原文は "The image must match the target video's resolution (size)."(Video generation with Sora・2026年8月14日確認)- 対応形式は
image/jpeg・image/png・image/webpの3つのみ。渡し方は multipart/form-data でのファイル添付か、JSONでfile_id/image_urlのどちらか一方- 縦フルHD(1080x1920)は sora-2-pro 側の記述にしか出てこない。しかも2026年8月14日時点でAPIリファレンスの
size許容値には 1080x1920 も 1920x1080 も含まれておらず、ガイドと食い違っている
要件は「上限」でも「アスペクト比」でもなく「一致」
要件を「解像度の上限」だと読むと、手元の高解像度素材をそのまま渡して詰まる。一致が求められる背景は、参照画像の使われ方から読み取れる。「Video generation with Sora」は "You can guide a generation with an input image, which acts as the first frame of your video." と説明している。OpenAI Cookbookの「Sora 2 Prompting Guide」も "The model uses the image as an anchor for the first frame, while your text prompt defines what happens next." と書いており、両者は同じことを言っている。参照画像はスタイルの参考資料ではなく、出力動画の1フレーム目そのものとして扱われる。動画の1フレーム目である以上、フレームの寸法と違うサイズの画像は座りが悪い——という理屈は通るが、公式がその理由を明記しているわけではないので、ここは筆者の推測として区別しておく。
参照画像は雰囲気だけ伝える素材ではないので、渡す前に出力サイズと同じピクセル数まで作り込む工程が要る。
モデル別に指定できる size 値
「Sora 2 Prompting Guide」(2026年8月14日確認)は、モデルごとに使える解像度を分けて記載している。
size の値 |
向き・比率 | sora-2 | sora-2-pro |
|---|---|---|---|
720x1280 |
縦・9:16 | 対応 | 対応 |
1280x720 |
横・16:9 | 対応 | 対応 |
1024x1792 |
縦 | 記載なし | 対応 |
1792x1024 |
横 | 記載なし | 対応 |
1080x1920 |
縦・フルHD | 記載なし | 対応 |
1920x1080 |
横・フルHD | 記載なし | 対応 |
「Video generation with Sora」側も "Use sora-2-pro when you need 1080p exports in 1920x1080 or 1080x1920." と書いており、フルHDが sora-2-pro 側の機能である点は2つのページで一致している。
なお size の既定値は APIリファレンス「Create video」によれば 720x1280、つまり指定しなければ縦動画になる。横動画のつもりで参照画像を1280x720で用意し、size を書き忘れると、既定の縦とサイズが噛み合わない。
対応ファイル形式
| MIME タイプ | 一般的な拡張子 |
|---|---|
image/jpeg |
.jpg / .jpeg |
image/png |
.png |
image/webp |
.webp |
「Video generation with Sora」「Sora 2 Prompting Guide」の両方が、この3種類だけを列挙している。HEIC、AVIF、GIF、TIFF については両ページとも言及がない。言及がないことは「非対応と公式が宣言した」ことではないので断定は避けるが、公式が明示的に挙げているのは上記3つだけである。iPhoneで撮った写真をそのまま渡す運用をしている場合、HEICのままになっていないかは確認する価値がある。
渡し方は2通りあり、Batchでは片方しか使えない
「Video generation with Sora」は、リクエスト形式によって input_reference の渡し方を変えるよう指示している。
| リクエスト形式 | input_reference の渡し方 |
Batch API |
|---|---|---|
multipart/form-data |
画像ファイルを直接添付 | 使用不可 |
application/json |
file_id または image_url を持つJSONオブジェクト |
使用可 |
APIリファレンス「Create video」は input_reference について "Provide exactly one of image_url or file_id." と書いている。両方入れるのではなく、どちらか一方である。image_url には "a fully qualified URL or base64-encoded data URL" が入るとされており、公開URLだけでなくデータURL形式も受け付ける。
公式ガイドが載せているファイル添付の例は次の形になっている。
curl -X POST "https://api.openai.com/v1/videos" \
-H "Authorization: Bearer $OPENAI_API_KEY" \
-H "Content-Type: multipart/form-data" \
-F prompt="She turns around and smiles, then slowly walks out of the frame." \
-F model="sora-2-pro" \
-F size="1280x720" \
-F seconds="8" \
-F input_reference="@sample_720p.jpeg;type=image/jpeg"
size="1280x720" と、添付ファイル名の sample_720p.jpeg が対応している点がこの例の要点だ。
縦動画(ショート)を作るときの選び方
9:16の縦で出したい場合、候補は 720x1280・1024x1792・1080x1920 の3つで、sora-2 で使えるのは 720x1280 だけである。見落としやすいのは、モデルを sora-2-pro に上げるだけでは足りない点だ。size を 1080x1920 にした時点で、参照画像も1080x1920で用意し直す必要がある。横向きのサムネ素材やキービジュアルを縦動画の参照に流用する——という運用は、この要件がある限り、リサイズ工程を挟まずには成立しない。
手元の画像を size にピタリと合わせる
比率が違う画像を目標サイズに合わせる方法は、大きく「切り抜く(クロップ)」か「黒帯で埋める(レターボックス)」の2つになる。参照画像は1フレーム目としてそのまま映るため、レターボックスにすると黒帯ごと動画の1フレーム目になる。この理由から当サイトではクロップを既定にしている(これは公式の推奨ではなく、当サイトの運用判断)。
以下は当サイトで使っている変換で、本記事の執筆にあたって手元のmacOS環境で実行し、出力が目標サイズちょうどになることを確認した(2026年8月14日実行)。
ffmpegの場合、はみ出す分を切り落として指定サイズちょうどにする。
ffmpeg -i src.png \
-vf "scale=1280:720:force_original_aspect_ratio=increase,crop=1280:720" \
out.png
1600x900の画像を入力して1280x720、3000x2000のJPEGを入力して1080x1920が得られることを確認した。force_original_aspect_ratio=increase で目標を覆うまで拡大し、crop で余りを落とす順序になっている。
Pillowなら1行で同じことができる。
from PIL import Image, ImageOps
im = Image.open("src.png").convert("RGB")
ImageOps.fit(im, (1280, 720), method=Image.LANCZOS).save("out.jpg", quality=95)
そして渡す前に、実際のピクセル数を目で確認する工程を挟む。
from PIL import Image
print(Image.open("out.jpg").size) # (1280, 720) 以外なら渡さない
1px のズレは目視では気づけない。要件が「一致」である以上、確認は数値で行っている。
参照画像は「1フレーム目」なので、画像の欠点も持ち込まれる
参照画像が出力動画の1フレーム目として扱われるという仕様は、サイズ要件だけでなく制作面にも効いてくる。当サイト運営者が動画生成AIでの実制作中に記録したログでは、修正したい失敗が写り込んだ画像を参照に渡すと、同じ失敗が次の生成でも再生産された。「そこに座るな」といった否定形の指示を足しても直らず、失敗が写っていない元画像から作り直して解決している。詳細はAI動画の参照画像は「失敗」も「複製」も運ぶにまとめた。
ただしこのログはSora 2で取ったものではなく、別の動画生成サービスでの制作記録である。Sora 2に同じ挙動があるかは検証していない。
character 機能との違い
「Video generation with Sora」は、参照画像とcharacter機能を別物として区別している。参照画像は "conditions the opening frame of a single generation" であるのに対し、character asset は "can be reused across future video requests" とされる。つまり参照画像は1回の生成の冒頭フレームを決めるだけで、次の生成には持ち越されない。複数カットで同じ人物を出したい場合、参照画像を毎回渡す運用はこの説明と噛み合わない。
なおcharacterのアップロードについては "Character uploads currently work best with short 2- to 4-second clips in 16:9 or 9:16, at 720p to 1080p." と書かれている。character は動画クリップを渡す機能であり、静止画の input_reference とは要件が別である。
生成が始まってから失敗する場合
size の一致はリクエスト作成時の要件であって、ジョブが走り始めてからの失敗とは切り分けて考える必要がある。「Video generation with Sora」はジョブの状態について "Typical states are queued, in_progress, completed, and failed." と記載しており、video.status を見て分岐するコード例を載せている。
同ページは所要時間についても "Longer durations and 1080p jobs can take materially longer to complete than short 720p or 480p renders, so plan for higher latency in user-facing flows." と注意している。1080x1920 の生成は720pの短尺より待たされる前提で組むことになる。
生成の長さについては、同ページが "Both sora-2 and sora-2-pro support 16- and 20-second generations." と書き、拡張(extend)について "Each extension can add up to 20 seconds. A single video can be extended up to six times, for a maximum total length of 120 seconds." としている。
公式ドキュメント間で数字が食い違っている
ここは記事の要点として残しておきたい。2026年8月14日に3ページを読み比べたところ、size と seconds の許容値がページによって違っていた。
| 項目 | ガイド2ページ(Video generation with Sora / Sora 2 Prompting Guide) | APIリファレンス「Create video」 |
|---|---|---|
size |
1920x1080・1080x1920 を sora-2-pro 対応として明記 |
許容値は 720x1280・1280x720・1024x1792・1792x1024 の4つ。フルHDは含まれない。既定 720x1280 |
seconds |
"4" "8" "12" "16" "20"(既定 "4")。16秒・20秒対応と明記 |
許容値は 4・8・12。既定 4 |
APIリファレンスの model 許容値には sora-2・sora-2-pro に加えて sora-2-2025-10-06・sora-2-pro-2025-10-06・sora-2-2025-12-08 といった日付入りスナップショットが並んでいる。ガイド側の新しい記述(フルHD、16秒・20秒)が新しいスナップショットに対応していて、リファレンスの列挙が追いついていない——という読み方はできるが、どちらが現在の実挙動かはドキュメントを読んだだけでは確定できない。
実務的な回避策としては、1080x1920 や seconds=20 でリクエストが弾かれた場合に「自分の書き方が悪い」と考え込まずに、まずリファレンス側の許容値(720x1280 / 1280x720 / 1024x1792 / 1792x1024、4・8・12秒)に落として通るかを試す、という順序になる。そして参照画像は、そのとき選んだ size に合わせて作り直す必要がある。
Soraの料金体系や商用利用の可否、代替サービスとの比較はSoraの料金・使い方・商用利用と代替サービス【2026年版】で別途整理している。
正直な但し書き
本記事の限界を明示しておく。
Sora 2 APIを実際に叩いての検証はしていない。 本記事の要件はすべて公式ドキュメントの記述を読み取ったもので、API課金を発生させる実機テストは行っていない。したがって、サイズが一致しない画像を渡したときに実際にどのエラーメッセージが返るのか、その文面は確認できていない。「この文言が出たらサイズ不一致」という対応表は本記事では出せない。
公式ページ間の食い違いを解決できていない。 上のとおり size と seconds の許容値がガイドとAPIリファレンスで異なっているが、どちらが現在の実挙動かは未確定である。実機で確かめれば分かるが、その検証は行っていない。
読者側の詰まり方の裏取りが未完了。 本記事は公式の要件を起点に書いており、日本語圏で実際にどの文言(「アップロードできない」「サイズが合わない」等)で詰まっている人が多いかの検索実態は確認できていない。本記事の作業セッションでWeb検索の実行上限に達したためで、確認できなかったことをそのまま書いている。読者の実際の詰まりどころが本記事の想定とずれている可能性がある。
参照画像の制作ログはSora 2のものではない。 「失敗が再生産される」という観測は別の動画生成サービスでの記録で、Sora 2で再現するかは未検証である。
リサイズのコマンドは出力サイズのみ確認した。 ffmpegとPillowの変換は手元で実行して1280x720・1080x1920ちょうどになることを確認したが、変換後の画像をSora 2に渡して受理されるところまでは確認していない。
Sora 2 APIの提供継続についての注意。 当サイトの過去記事では、Sora 2 APIが2026年9月24日にサンセット予定という情報を扱ったが、これは二次情報(CostGoat)に基づくもので、今回参照した公式3ページにはサンセットの記載を確認できなかった。長期の制作パイプラインを組む前に、公式の最新情報を各自で確認してほしい。
いずれの数値も2026年8月14日時点で確認したものである。仕様は更新されうるため、実装前には出典の各ページを参照することを勧める。
出典
- Video generation with Sora — OpenAI Developers: https://developers.openai.com/api/docs/guides/video-generation (2026年8月14日確認)
- Sora 2 Prompting Guide — OpenAI Cookbook: https://developers.openai.com/cookbook/examples/sora/sora2_prompting_guide (2026年8月14日確認)
- Create video — OpenAI API Reference: https://developers.openai.com/api/docs/api-reference/videos/create (2026年8月14日確認)
出典・参照資料
AIニュースの解説を動画でも
YouTubeでは注目ニュースの背景を解説し、Xでは新着記事をお知らせしています。
コメント
まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみませんか?
AIについて聞きたいことはありますか?
質問箱で無料で受け付けています。回答は公開され、他の方の参考にもなります。
質問箱を見る →新しい記事をメールで受け取る
AIの新しい発表を、出典付きで整理して届けます。