OpenAI、医療機関のEHR(Epic)をChatGPTに接続許可された患者記録を横断して「前回受診から何が変わったか」を要約。ClinicalTrials.gov・PubMed・DailyMedなど9つの公的医療情報源を束ねたプラグインも。27の臨床ユースケース4,363件の医師評価で99.1%が「安全」。パイロットはUCSF Health
日刊AIニュース10月31日(土)号:前日のAIのニュース8本を短くまとめました(約6分)›
OpenAIは2026年9月1日、「ヘルスケア向けChatGPT」にEpicの電子健康記録(EHR)との連携と、Healthcare Public Dataプラグインを追加した。臨床医は受診記録・検査結果・投薬・専門医の記録を個別に探す代わりに「この患者は前回から何が変わったか」「今日の診察前に見るべき最近の検査結果は」と聞け、ChatGPTは閲覧を許可された記録から要約し根拠のカルテを示す。ChatGPT側にEHRの背景を取り込む形と、EHRの画面にChatGPTを組み込む形の2通り。プラグインはClinicalTrials.gov・CMS Coverage・RxNorm・DailyMed・PubMedなど9つの公式情報源に構造化アクセスする。評価は60か国・49言語・26診療科の数百人の医師が累計70万件超を審査し、EHR連携では27ユースケース4,363件の99.1%が安全、5つの連携データで93%以上が精度「良い」以上。EHR連携は組織向けで個人アカウントでは使えず、米国のChatGPT for Cliniciansはプラグインのみ入れられる。

2026年9月18日・日本時間時点の情報です。 OpenAIの発表(9月1日)を読んだ。当サイトは9月のChatGPT機能更新の表でHealthcare Public Dataプラグインを1行だけ載せていたが、EHR連携の中身と評価の数字は書いていなかった。医療でのAI利用の事例集はAI医療診断の事例に。
3行まとめ
- EHR連携。 医療機関はEpicの環境を「ヘルスケア向けChatGPT」に接続できる。臨床医は受診記録・検査結果・投薬情報・専門医の記録を個別に探す代わりに、「この患者について前回の受診から何が変わったか」「今日の診察前に確認すべき最近の検査結果はどれか」「薬の変更や専門医からの新しい推奨はあるか」「フォローアップ・紹介・未解決の問題は」と聞ける。ChatGPTは閲覧を許可された記録から関連情報をまとめ、経過を要約し、根拠のカルテを示す。使い方は2通りで、ChatGPT側にEHRの背景情報を取り込む形と、対応する導入環境でEHRの画面にChatGPTを組み込む形。パイロットはUCSF Health(社長兼CEOのコメントあり)。
- 公的データのプラグイン。 Healthcare Public Dataプラグインは、ClinicalTrials.gov・CMS Coverage・RxNorm・DailyMed・PubMedなど9つの公式の公的医療情報源への専用コネクタを束ね、特定のレコード・フィールド・識別子・版を扱える。例として、研究チームが募集中の試験の適格基準を比較する、薬剤部門が医薬品の最新ラベルと警告を確認する、糖尿病予防プログラムを計画する集団健康管理チームが研究・進行中の試験・Medicareの適用情報を1画面にまとめる、を挙げる。
- 評価の数字。 OpenAIは60か国・49言語・26診療科の数百人の医師と協力し、累計70万件超の回答を審査してきた。EHR連携では受診前レビュー・臨床経過・投薬レビュー・引き継ぎ要約など27の臨床ユースケースで4,363件を評価し、99.1%が「安全」。別に2ラウンド、米国の大規模医療データに基づく複雑な質問への回答数百件を審査し、テストした5つの連携データソースすべてで93%以上が精度「良い」以上。
組織向け限定、99.1%は医師の主観評価
- 誰が使えるかが肝で、EHR連携は組織向け(ヘルスケア向けChatGPTの顧客は管理者に有効化を依頼、ChatGPT Enterpriseは営業に相談)。個人アカウントではEHR連携は使えず、米国のChatGPT for Cliniciansの対象者はプラグインだけ入れられる。日本の医療機関がEpicを使っている例は多くなく、当面は米国の話として読むのが正確だ
- 「安全99.1%」は医師が回答を読んで安全と判定した割合で、臨床成果(診断精度や患者の転帰)ではない。「精度93%以上」も同じく人手の評価
- 同じワークスペースでChatGPT Work・Codex・SharePoint/Google Drive/Salesforce/Slackのプラグインが使え、業務提携契約(BAA)があればHIPAA準拠のワークフローを支援する、とある。AdventHealthの最高AI責任者のコメントも載る
- 医療エージェントの他社例はHippocratic AIで追っている
日本語版で確認、英語版との差分は未突合
この記事の下調べで、筆者は9月18日にOpenAIの発表(日本語版)をブラウザで取得し、9つの情報源名・評価の数字(27・4,363・99.1%・93%・70万件超・60か国・49言語・26診療科)・利用条件がその原文にあることを確認した。英語版との差分は突き合わせていない。筆者は医療機関のワークスペースを持たず、EHR連携もプラグインも触っていない。
他EHR対応・日本提供・料金は記載なし
- Epic以外のEHR(Cerner/Oracle Healthなど)への対応予定
- 日本での提供
- 料金(ヘルスケア向けChatGPTの価格は本文にない)
出典はOpenAIの発表
- 医療機関の EHR と業界データを ChatGPT に接続可能に(OpenAI・2026年9月1日)
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出典・参照資料
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