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NTTデータ、「ボイスタ!」をケア支援プラットフォームに刷新生成AIとの対話で高齢者理解、新モデルは10月提供開始

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日刊AIニュース10月23日(金)号:前日のAIのニュース19本を短くまとめました(約13分)›

株式会社NTTデータは2026年9月18日、全国約1,200人の高齢者が利用するコミュニケーションサービス「ボイスタ!®」を、生成AIとの対話内容を整理・可視化する「ケア支援AI」を備えたケア支援プラットフォームへ刷新すると発表した。新モデルの提供開始は2026年10月で、2026年5月〜9月に株式会社ニチイケアパレス・株式会社学研ココファン・医療法人大誠会グループの計3法人(対象者9名・職員12名)で行った実証では、利用者が1人あたり1日平均約3.4回、1回平均6.9ターン対話した。在宅介護支援ツール「ケアエール®」への展開も予定し、2028年度末までに利用者数10万人規模を目指すとしている。

NTTデータ、「ボイスタ!」をケア支援プラットフォームに刷新──生成AIとの対話で高齢者理解、新モデルは10月提供開始
目次

2026年9月25日未明(日本時間)時点の情報です。 株式会社NTTデータは2026年9月18日、介護事業者・医療法人・自治体等を通じて全国約1,200人の高齢者に利用されているコミュニケーションサービス「ボイスタ!®」のAI機能とサービス基盤を刷新し、新モデルを2026年10月より提供開始すると発表した。高齢者が話しやすいよう設計した生成AIによる対話機能に加え、対話から得られた情報を整理・可視化して一人一人への理解を深める「ケア支援AI」を新たに搭載し、サービス基盤もさまざまな外部サービスとの連携や機能拡張をしやすい構成に改めて、介護事業者向けのケア支援プラットフォームへ進化させるとしている。同社は2026年5月〜9月を期間として介護・医療の3法人で実証を行っており、その結果も同時に公表している。

3行まとめ

  1. 全国約1,200人が使う「ボイスタ!」に、生成AIによる高齢者向け対話機能と、対話内容を分析・可視化する「ケア支援AI」を追加。新モデルは2026年10月提供開始。
  2. 2026年5月〜9月、ニチイケアパレス・学研ココファン・医療法人大誠会グループの3法人(対象者9名・介護職員等12名)で実証。利用者は1人あたり1日平均約3.4回、1回平均6.9ターン対話した。
  3. 在宅介護支援ツール「ケアエール®」にもケア支援AIを展開し、2028年度末までに利用者数10万人規模を目指す。対話内容はAIの学習に利用しないとNTTデータは説明している。

発表の中身を数字で

項目 内容
対象サービス コミュニケーションサービス「ボイスタ!®」
現在の利用規模 介護事業者・医療法人・自治体等を通じて全国約1,200人の高齢者
新モデル提供開始 2026年10月
追加機能 高齢者向け生成AI対話機能/対話内容を整理・可視化する「ケア支援AI」(レポートは「ボイスタ!ケア支援AIレポート(仮称)」)
実証期間 2026年5月〜2026年9月
実証法人(3法人) 株式会社ニチイケアパレス(2026/5/13〜・1事業所・対象者3名・職員4名)/株式会社学研ココファン(2026/7/28〜・1事業所・対象者2名・職員2名)/医療法人大誠会グループ(2026/6/7〜・1事業所・対象者4名〈1名ずつ期間を分けて実施〉・職員6名)
実証対象・職員(合計) 対象者9名・介護職員等12名
対話頻度(実証中) 1人あたり1日平均約3.4回、1回の対話で平均6.9ターン
今後の展開目標 在宅介護支援ツール「ケアエール®」にも展開し、2028年度末までに利用者数10万人規模

出典: NTTデータ公式発表(2026年9月18日)。表の数字はすべて発表本文の記載を転記したもので、法人ごとの内訳(3名+2名+4名=9名、4名+2名+6名=12名)は合計欄の数字と一致している。

対話機能・ケア支援AI・サービス基盤の3点

NTTデータの説明では、これまでの「ボイスタ!」は介護施設や自治体などに提供され、日々の声かけや情報提供、見守り等を通じて、高齢者の自立支援や介護従事者の業務負担軽減に取り組んできたサービスだ。今回の刷新でAI機能として加わるのは大きく2つある。

1つ目は対話機能そのものの高度化。発表文は対話機能について「ゆっくりと話しかけ、高齢者の話を傾聴しながら、プロフィールや興味・関心、過去の会話内容等を踏まえて対話します」と書き、生成AIを活用して一人一人に合わせた継続的な対話を実現するとしている。日々の何げない会話から本人の思いや関心、日々の出来事といった「声」を継続的に捉える、というのがNTTデータの説明だ。

2つ目が新機能「ケア支援AI」。NTTデータによると、捉えた「声」を生成AIで分析し、思いや関心、生活歴、趣味・嗜好、生活習慣、日々の変化などを整理・可視化して「ボイスタ!ケア支援AIレポート(仮称)」としてまとめる。介護職員はこのレポートを日々の声かけやケアの検討、職員間の情報共有に使える、という位置づけだ。

あわせてサービス基盤自体も、外部サービスとの連携や新機能の追加をしやすい構成に刷新したという。発表ページ(本文と2枚の図)には、どの生成AIモデルを使っているか、料金体系がどう変わるかについての記載は無い。

実証では何が確認されたのか

NTTデータは、「ボイスタ!」を導入する株式会社ニチイケアパレス、株式会社学研ココファン、医療法人大誠会グループの3法人で、対話の利用状況と介護現場での活用可能性を検証したとしている。実証期間は2026年5月〜2026年9月、対象者は計9名、参加した介護職員等は計12名(内訳は上表のとおり)。

発表では、法人ごとに以下の事例が紹介されている。

  • 株式会社ニチイケアパレス: 普段は口数の少ない利用者が「ボイスタ!」とは想像以上に会話するなど、日常の関わりだけでは見えにくかった一面が見えた。対話から得た理解をもとに、本人に合わせた声かけや、体操への関心を活動参加の働きかけにつなげる例があった。本人が抱えていた歩行への不安をケアプランに反映した事例も確認されたという。
  • 株式会社学研ココファン: 読書・散歩・運動習慣など、普段の関わりだけでは捉えにくい本人の暮らし方や興味・関心が見えてきた、としている。
  • 医療法人大誠会グループ: 当初は対話に距離があった利用者も、次第に自ら話しかけ1日に何度も会話するようになった。職員からは「時系列で変化を捉えやすい」との声があり、在宅での見守りへの活用も検討されている、と発表文は述べている。

これらはいずれもNTTデータの発表文にある記述で、発表ページには第三者による評価は載っていない。発表ページからはフォーム入力で入手する「実証レポート」へのリンクも張られているが、本記事はそのレポートを取得しておらず、中身は確認していない。

対話内容やAIの扱いはどう説明されているか

発表には利用者のプライバシーに関する注記が付いている。「利用者との対話内容等の情報は、本人への説明・同意取得および必要な範囲での利用を前提として、適切な安全管理措置を講じ、情報の閲覧範囲を設定可能とするなど、プライバシーに配慮して取り扱います」とし、「AIによる分析には外部のAIサービスを活用しますが、対話内容等の情報はAIの学習には利用されません」と明記している。どの外部AIサービスを使っているかの社名は、発表ページの本文にも図にも無い。

また、「分析結果は、本人理解やケアの検討に活用する参考情報であり、医療上の診断や介護上の判断を代替するものではありません」とも注記されており、ケア支援AIのレポートはあくまで職員の判断を補助する位置づけとして説明されている。

「ARISING®」との関係について発表文が触れていること

発表文の末尾には「なお、NTTデータは、金融機関の経営変革と地域社会の持続可能な発展を支援する新たな取り組み『ARISING®』を推進しています。本案件はその取り組みの一環として位置づけられるユースケースです」という一文がある。今回の発表の問い合わせ先も、NTTデータの「第二金融事業本部 しんきん事業部」となっている。注の参照先として示されている2025年11月13日の発表「地域金融を軸に地域社会の発展を支援する『ARISING™』を始動」も開いたが、こちらは金融機関の経営変革を「提言」「実装」「成果」で支援する取り組みの説明で、「ボイスタ!」や介護への言及は無かった。「ボイスタ!」という高齢者向けのサービスがなぜ地域金融機関向けの取り組みと結び付けられているのか、両者の具体的な連携内容(信用金庫等がどう関わるのか)は、この2本の発表には書かれておらず、本記事の確認範囲では分からなかった。

実証表の「~現在」という表記

この記事を書くにあたり、NTTデータの発表ページ(https://www.nttdata.com/global/ja/news/topics/2026/091800/ )を開き、本文と末尾の「実証概要」の表を読んだ。表の法人別内訳(対象者3名+2名+4名、職員4名+2名+6名)を足し合わせると、合計欄の対象者9名・職員12名と一致する。

一方で、同じ表の法人別の実証期間は「2026/5/13~現在」「2026/7/28~現在」「2026/6/7~現在」、合計欄も「2026年5月~現在」と書かれており、表の上の「実証期間:2026年5月~2026年9月」とは書き方が異なる。発表日(9月18日)の時点で3法人とも実証が続いていたと読める表記で、1日平均約3.4回・平均6.9ターンという数字がどの日までの集計なのかは、発表ページからは分からない。また大誠会グループの対象者4名は「1名ずつ期間を分けて実施」とされており、表の記載からは、同じ時期に並行して使っていた人数は合計の9名より少なかったことになる。

モデル名・料金・実証レポートの中身は未確認

  • 「ケア支援AI」が分析に使う生成AIモデルの名称・提供元は、発表ページ(本文と図)に記載がなく、確認できていない。
  • 新モデルの料金体系(既存の「ボイスタ!」利用者にとって価格が変わるかどうか)は、発表ページに記載がない。
  • 「ARISING®」(地域金融向けの取り組み)と本サービスの具体的な連携内容は、今回参照した2本の発表ページの記述以上のことは分からない。
  • 発表ページからフォーム経由で入手できる「実証レポート」は取得しておらず、その中身は確認していない。
  • 実証の数字や事例は、いずれもNTTデータの発表内容に基づく。第三者機関による評価は発表ページに含まれていない。

NTTデータの発表ページ2本

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出典・参照資料

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