Copilotが重い・つながらない時の切り分け方Windows/Microsoft 365/GitHub、「Copilot」は少なくとも3製品ある
日刊AIニュース10月21日(水)号:前日のAIのニュース18本を短くまとめました(約11分)›
「Copilot」はWindows上のアプリ、Word・Excel・PowerPoint等に統合されたMicrosoft 365 Copilot(2026年9月24日更新のMicrosoft Learnでは「Microsoft Copilot」への名称移行が明記されている)、GitHub Copilotという少なくとも3つの別製品を指す。同じCopilotキー/Win+Cで開くCopilotアプリでも、個人用アカウントと職場・学校アカウントでは体験とデータが分かれる点と、製品ごとの障害確認先(個人向けはstatus.cloud.microsoftの「Microsoft Copilot」、法人向けは管理センター、GitHubはgithubstatus.com)・公式が挙げるライセンス/更新チャネル/プライバシー設定/ブラウザ/ネットワーク上の原因を、公式ヘルプページの記述にもとづいて整理する。

目次
- 3つの「Copilot」の見分け方(事実の表)
- まず、自分が困っているのはどのCopilotかを切り分ける
- Windows上のCopilot(Copilotキー・Win+C)が開かない・重いとき
- Microsoft 365 Copilot(Word・Excel・PowerPoint・Teamsなど)が使えないとき
- GitHub Copilotが重い・つながらないとき
- status.cloud.microsoftの「Microsoft Copilot」はどのアプリを指すのか、Copilot Chatが使えない「一部の市場」はどこか
- 本記事が開いたMicrosoft・GitHubの18ページ(2026年9月25日取得)
「Copilotが重い」「Copilotにつながらない」で検索して出てくる対処法は、実は3つ以上の別製品の話が混ざっている。Microsoftは「Copilot」という名前を、Windows 11に組み込まれたアプリ、Word・Excel・PowerPoint・Teamsなど Microsoft 365アプリに統合された機能(2026年9月24日更新のMicrosoft Learnでは「Microsoft Copilot」への呼称移行が明記されている)の両方に使っており、これとは別にGitHubがプログラミング支援の「GitHub Copilot」を提供している。さらに、同じ「Copilotキー」やWindowsキー+Cで開くCopilotアプリでも、個人用アカウントでサインインするか職場・学校アカウントでサインインするかで、体験とデータが分かれる。本記事は、この3つを見分ける方法と、製品ごとの障害情報の確認先、公式ヘルプページが挙げているライセンス・アカウント種別・ブラウザ設定・ネットワークの原因を、一次ソースの記述に沿って整理する。
3行まとめ
- 「Copilot」はWindows上のアプリ、Microsoft 365アプリ内蔵版(2026年9月時点でMicrosoft Learn上は「Microsoft Copilot」表記への移行が進行中)、GitHub Copilotの少なくとも3製品を指す。同じCopilotキー/Win+Cで開くCopilotアプリでも、個人用Microsoftアカウントと職場・学校(Microsoft Entra)アカウントでは体験とデータが分かれ、職場・学校側には所属組織の管理・セキュリティ制御がかかる(Microsoft公式サポートの説明)。
- 障害の確認先は製品ごとに別。2026年9月25日13時(日本時間)の確認では、個人向けのCopilotは status.cloud.microsoft の「Microsoft consumer products」欄に「Microsoft Copilot」の項目がサインインなしで表示され、GitHub Copilotは githubstatus.com に「Copilot」と「Copilot AI Model Providers」という個別項目があった(いずれも確認時点では「Operational」)。法人向けのMicrosoft 365 Copilotは、管理者がMicrosoft 365 管理センターの「サービス正常性」で確認する仕組み。
- 公式ヘルプが挙げる原因は、ライセンス(契約に含まれていない・デバイスベースのライセンス)、更新チャネル(Semi-Annual Enterprise Channel)、プライバシー設定、ブラウザ(サードパーティCookieのブロック)、ネットワーク(
*.cloud.microsoftの遮断やWebSocket通信の妨げ)、GitHub Copilotではプラン・トークン・レート制限・輸出管理規則による地域制限など。
3つの「Copilot」の見分け方(事実の表)
| 製品 | 主にどこで使うか | サインインするアカウント | 公式の障害確認先 |
|---|---|---|---|
| Windows上のCopilot(Copilotキー/Win+C) | Windows 11のタスクバー・ショートカットから開くアプリ | 個人用Microsoftアカウント、または職場・学校アカウント(後者には所属組織の管理・セキュリティ制御がかかる) | 個人アカウント:status.cloud.microsoft の「Microsoft consumer products」内「Microsoft Copilot」。職場・学校アカウント:下の行と同じ。共通:Get Helpアプリの「Copilot connectivity troubleshooter」 |
| Microsoft 365 Copilot(Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsなどに統合) | Microsoft 365アプリ内、またはブラウザ版(Word Online等) | 職場・学校(Microsoft Entra ID)アカウント | Microsoft 365 管理センターの「サービス正常性」(管理者向け)。管理者でない利用者はGet Helpアプリの「Copilot license troubleshooter」「Copilot connectivity troubleshooter」 |
| GitHub Copilot | VS Code・JetBrains系IDE・github.com/copilotなど | GitHubアカウント(個人プランまたは組織のCopilotシート) | githubstatus.com(GitHub Enterprise Cloudの日本リージョンは jp.githubstatus.com) |
まず、自分が困っているのはどのCopilotかを切り分ける
Microsoft公式サポートの2つのページを見比べると、同じ「Copilotキー」やWindowsキー+Cについて、サインインするアカウントの種類で説明が分かれていることが分かる。
個人向けの「Getting started with Copilot on Windows」は次のように案内している。
Once installed, open the Copilot app and sign in using your personal Microsoft Account. (インストール後、Copilotアプリを開き、個人用Microsoftアカウントでサインインしてください)
一方、職場向けの「Access Microsoft Copilot on Windows」は同じ操作について次のように書いている。
Once installed, open the Copilot app and sign in using your Microsoft 365 work or school account. (インストール後、Copilotアプリを開き、Microsoft 365の職場または学校アカウントでサインインしてください)
つまり「Copilotが開かない・重い」という症状が出たとき、まず確認すべきは「自分は個人アカウントでサインインしているか、それとも会社・学校のアカウントか」という点になる。後者の場合は、この後で説明する組織側の設定(ライセンス・ネットワーク)も確認の候補に入る。
Microsoftはこの2つの体験を統合する作業も進めている。「Copilot app updates for personal, work, and school accounts」(Microsoft公式サポート)は、個人アカウントと職場・学校アカウントの両方で同じCopilotアプリにサインインできるようにする更新を説明したうえで、次のように明記している。
Work and personal accounts remain separate. Your organization's security, privacy, compliance, and administrative controls continue to apply when you use Copilot with your work or school account. (職場アカウントと個人アカウントは別々のまま保たれる。職場・学校アカウントでCopilotを使う場合、所属組織のセキュリティ・プライバシー・コンプライアンス・管理上の制御は引き続き適用される)
さらにMicrosoft Learnの「Microsoft 365 app and network requirements for Microsoft Copilot」(2026年9月24日更新)には、次の一文がある。
Microsoft 365 Copilot is now named Microsoft Copilot, and Microsoft 365 Copilot Chat is now named Microsoft Copilot Chat. (Microsoft 365 CopilotはMicrosoft Copilotに、Microsoft 365 Copilot ChatはMicrosoft Copilot Chatに、それぞれ名称が変わった)
ただし、本記事が参照したsupport.microsoft.com側のページはURLに「microsoft-365-copilot」が残っており(上の「Access Microsoft Copilot on Windows」など)、表記の切り替えはページによってばらつきがある。本記事では便宜上「Microsoft 365 Copilot」という呼び方も併記するが、2026年9月25日に確認したMicrosoft Learnの要件・ライセンスのページは「Microsoft Copilot」表記になっていた。料金体系は本サイトのMicrosoft Copilotの料金ガイド、Copilotから「Autopilot」への呼び名の変化はこちらの記事で扱っている。
なお、紛らわしい別物として「Copilot+ PC」という呼び方もある。Microsoft公式のCopilot+ PCページ(日本語)は、これを「40 TOPS 以上の超高速 NPU (ニューラル プロセッシング ユニット) を搭載した新しいクラスの Windows 11 PC」と説明している。ソフトウェアではなくハードウェアの区分名で、Copilotアプリの動作状況とは別の話だ(詳細はCopilot+ PCとは何かを整理した記事)。
Windows上のCopilot(Copilotキー・Win+C)が開かない・重いとき
個人用Microsoftアカウントでサインインしている場合、Microsoftのサービス状態ページ status.cloud.microsoft で稼働状況を確認できる。2026年9月25日13時(日本時間)にブラウザで開いたところ、サインインなしで「Microsoft consumer products」(個人・家族・学生向け製品)の欄が表示され、「Show products」で展開すると「Microsoft 365 (Consumer)」「Outlook.com」「OneDrive」などと並んで「Microsoft Copilot」の項目があり、「Operational」となっていた。この欄の説明文は「Service health information for Microsoft products and services designed for personal use by families, individuals, and students.」(家族・個人・学生の個人利用向けに設計されたMicrosoft製品・サービスの稼働状況)。ここが「Operational」なのに動かない場合は、自分の側(ネットワーク・アプリ)を疑う順番になる。症状別の手順は、Microsoft公式のWindowsサポートページ(support.microsoft.com/en-us/windows)から探せる。
職場・学校アカウントでサインインしている場合、Microsoft Learnの要件ページ(後述)は、組織のネットワーク設定が「copilot.cloud.microsoft」や「the Copilot app」をブロックしていないか確認するよう求めており、次の見出しのネットワーク要件が関係してくる。また、Windowsの「Get Help」アプリには、Microsoft公式の「Copilot troubleshooters」ページで案内されている2つの自動診断ツールがある。
Copilot license troubleshooter
Use the Copilot license troubleshooter if you believe you have a Copilot license but cannot see the Copilot icon in your eligible Microsoft 365 applications. (Copilotライセンスを持っているはずなのに、対象のMicrosoft 365アプリでCopilotアイコンが見えない場合に使う)
Copilot connectivity troubleshooter
Use the Copilot connectivity troubleshooter when you are having difficulty connecting to Copilot. This will check for firewall rules or other blockers to your connection. (Copilotへの接続がうまくいかないときに使う。ファイアウォールのルールなど、接続を妨げている要因がないか確認する)
同ページによると、どちらもWindowsの「Get Help」アプリの検索欄に名称を入力して起動する。
Microsoft 365 Copilot(Word・Excel・PowerPoint・Teamsなど)が使えないとき
Microsoft Learnの「Microsoft 365 app and network requirements for Microsoft Copilot」と、Microsoft公式サポートの「How to find and enable missing Copilot button in Microsoft 365 apps」(2026年7月更新)から、公式が挙げている主な原因を整理する。後者のページは、Copilotボタンが見当たらない理由を「ボタンが移動しただけ」と「アカウントかライセンスに対応が必要」の2つに分け、まず前者を確かめるよう書いている。同ページによると、Word・Excel・PowerPointではCopilotの開き方が文書の右下隅に固定された「Copilot Dynamic Action Button」に一本化されており、既定では右下隅に表示され、リボンの横に移すこともできる。右下隅を見てから、以下の原因に進むとよい。
なお同ページの手順のうち、更新チャネルの確認(手順3)は「business users」向けと明記されている。最新ビルドへの更新・ライセンスの更新・プライバシー設定の確認は、法人に限定した書き方にはなっていない。
原因1: ライセンス(デバイスベースのライセンスは対象外)
Microsoft Learnは次のように明記している。
Copilot isn't available when using device-based licensing for Microsoft 365 Apps for enterprise. (Microsoft 365 Apps for enterpriseでデバイスベースのライセンスを使っている場合、Copilotは利用できない)
また公式サポートの「How to find and enable missing Copilot button in Microsoft 365 apps」は、Word・Excel・PowerPoint・OneNoteにCopilotが見当たらない場合について、契約中のMicrosoft 365にCopilotが含まれていないか、組織の設定で使えない可能性がある、と注記している。Copilotライセンスを持っているのにボタンが見当たらない場合の手順としては、Windowsでは「File > Account > Update License」でライセンスを再読み込みし、開いているMicrosoft 365アプリをすべて再起動するよう案内している。
原因2: 更新チャネル(Semi-Annual Enterprise Channelでは使えない)
同じサポートページが法人ユーザー向けの手順として挙げているのが、Microsoft 365の更新チャネル設定だ。
When using Semi-Annual Enterprise Channel of Microsoft 365, you'll find that Microsoft Copilot features are not available in your apps. In order to use the features enabled by your assigned Copilot license, you'll need to switch to Current Channel or the Monthly Enterprise Channel. (Microsoft 365のSemi-Annual Enterprise Channelを使っている場合、Microsoft Copilot機能はアプリ内で利用できない。付与されたCopilotライセンスの機能を使うには、Current ChannelかMonthly Enterprise Channelに切り替える必要がある)
同ページによると、更新チャネルは「File > Account」を開き、「Product Information」欄に「Semi-Annual Enterprise Channel」の記載があるかで確認できる。チャネルの変更は社内のヘルプデスクに依頼するよう書かれており、それまでの間はWeb版のMicrosoft 365アプリならチャネルに関係なく使える、とも案内している。
原因3: プライバシー設定(「Experiences that analyze your content」「All connected experiences」)
同ページのWindows向け手順4は、「File > Account」の「Account Privacy」から「Manage Settings」を開き、「Experiences that analyze your content」と「All connected experiences」の2つがオンになっているか確認するよう案内している。この2つの設定がCopilotを表示させない原因になりうる、という説明だ。組織が管理しているMicrosoft 365では、プライバシー設定は管理者の管轄なのでIT管理者に確認するよう注記がある。Microsoft Learnの要件ページも、Microsoft 365 Appsのプライバシー設定がCopilot機能の可否に影響しうると書いている。
原因4: ブラウザ(サードパーティCookieのブロック)
Web版のWord・Excel・PowerPointでCopilotが動かない場合について、Microsoft公式は次のように説明している。
You may have third-party cookies blocked in your browser, which currently causes Copilot to be unable to validate your license. (ブラウザでサードパーティCookieがブロックされている可能性がある。これが原因で、現状ではCopilotがライセンスを検証できなくなる)
Microsoft Learn側の要件ページにも「For Copilot to work in Word Online, Excel Online, and PowerPoint Online, you must enable third-party cookies.」(Word Online・Excel Online・PowerPoint OnlineでCopilotを動かすには、サードパーティCookieを有効にする必要がある)という同趣旨の記載がある。
原因5: ネットワーク(*.cloud.microsoftとWebSocket通信の遮断)
組織のネットワークがCopilotの通信をブロックしているケースについて、Microsoft Learnは次のように具体的なドメインを挙げている。
Add
*.cloud.microsoftto your organization's allow lists on devices and your network infrastructure. Verify that rules, category filters, Conditional Access, or app control policies aren't blockingcopilot.cloud.microsoftor the Copilot app. (*.cloud.microsoftを組織の許可リストに追加すること。ルール・カテゴリフィルター・条件付きアクセス・アプリ制御ポリシーがcopilot.cloud.microsoftやCopilotアプリをブロックしていないか確認すること)
同ページはさらに、Copilotの一部の統合機能がWebSocket(WSS)通信に依存しており、WSS接続を正しく扱えないネットワークではCopilotが動かなくなることがあると説明している。影響する典型的な構成として挙げているのは、ネットワーク境界でのWSSプロトコルの遮断、ネットワーク機器による通信のTLSインスペクション、プロキシサーバーの短すぎる接続タイムアウトの3つだ。
地域と契約形態: Copilot Chatは「一部の市場」で使えず、ライセンスは契約の種類で別
地域について、Microsoft Learnの「Frequently asked questions about Copilot Chat」は次のように書いている。
Copilot Chat is available in many regions worldwide. However, it is not currently accessible in certain markets. (Copilot Chatは世界の多くの地域で利用できる。ただし、一部の市場では現在アクセスできない)
同FAQは、組織によってはサポートへのエスカレーション(承認制)で利用できる場合があるとし、詳細はMicrosoftの「International availability」ページを参照するよう案内している。そのページの冒頭には「All Microsoft Online Services are unavailable in Cuba, Iran, Democratic People's Republic of Korea, Sudan, and Syria.」(Microsoftのオンラインサービスはすべて、キューバ・イラン・北朝鮮・スーダン・シリアでは利用できない)とあり、Microsoft 365・Office 365の提供国・地域の一覧にはJapanが含まれている。
契約形態については、Microsoft Learnの「License options for Microsoft Copilot」によると、Copilotは既存のMicrosoft 365等のプランへのアドオンとして提供され、一般の商用プラン(Microsoft 365 Business系・E3/E5/E7等)とは別に、米国政府向けのGovernment Community Cloud(GCC)・GCC High・DoD(国防総省)環境ではG3/G5/F1等のプランが、教育機関向けにはA1〜A5等のプランが前提になる。契約している環境によって必要なライセンスが異なるので、「ライセンスは付与されているはず」と思っていても、ベースのプランがこの一覧に入っているかは確認しておきたい。
障害情報の確認先
Microsoft Learnの「How to check Microsoft 365 service health」によると、管理者は次の手順でサービス状況を確認できる。
Go to the Microsoft 365 admin center at https://admin.microsoft.com, and sign in with an admin account. (Microsoft 365 管理センター https://admin.microsoft.com に管理者アカウントでサインインする)
To view service health, in the left-hand navigation of the admin center, go to Health > Service health, or select the Service health card on the Home dashboard. (サービス正常性を見るには、管理センターの左側のナビゲーションで「Health > Service health」に進むか、ホームのダッシュボードにある「Service health」カードを選ぶ)
同ページには、「Service Support admin」と「Helpdesk admin」のロールを割り当てられた人がサービス正常性を閲覧できる、とも書かれている(閲覧できるロールの詳細は、同ページがリンクする「About admin roles」に譲っている)。管理センターにサインインできない場合については、同ページは status.cloud.microsoft でテナントへのログインを妨げている既知の問題を確認でき、X(旧Twitter)の @MSFT365status アカウントでも一部の事象の情報が出る、と案内している。
2026年9月25日13時(日本時間)にブラウザで status.cloud.microsoft を開いたところ、「Microsoft 365 (Business or Enterprise)」の欄は状態の一覧ではなく「Check status in the admin center」というボタンになっていた。欄内の説明は「This site is updated when service issues are preventing tenant administrators from accessing Service health in the Microsoft 365 admin center.」(このサイトは、テナント管理者がMicrosoft 365 管理センターのサービス正常性にアクセスできないようなサービス障害が起きているときに更新される)。つまり法人向けCopilotの個別の障害は、基本的に管理センター側で見る作りになっている。
管理者権限を持たない利用者の場合は、前の見出しで紹介した「Copilot license troubleshooter」「Copilot connectivity troubleshooter」をGet Helpアプリから実行できる。
GitHub Copilotが重い・つながらないとき
GitHub公式の「Troubleshooting common issues with GitHub Copilot」は、最初に確認すべきこととして次のように案内している。
If GitHub Copilot stops working, check GitHub's Status page for any active incidents affecting GitHub Copilot or model availability. (GitHub Copilotが動かなくなったら、GitHub Copilotやモデルの可用性に影響する進行中のインシデントがないか、GitHubのステータスページを確認する)
実際に githubstatus.com を開いて確認したところ(2026年9月25日13時・日本時間時点)、コンポーネント一覧には「Copilot」と「Copilot AI Model Providers」という2つの独立した項目が並んでおり、確認時点ではどちらも「Operational」と表示されていた。9月25日分の履歴は「No incidents reported today.」(本日報告されたインシデントはなし)。9月24日分には解決済みのインシデントが2件あり、1件は請求情報の作成・更新ができなくなる「Disruption with billing information updates」、もう1件は個別ページで影響先が「API Requests」とされた「Incident across several services」で、どちらもCopilotの項目を対象にしたものではなかった。ステータスページの表示は常時変わるものなので、これはあくまで確認した時点のスナップショットとして読んでほしい。
同じページには、GitHub Enterprise Cloudのリージョン別ステータスページへの案内もある。日本リージョン(Japan)は jp.githubstatus.com で、こちらにも「Copilot」「Copilot AI Model Providers」の項目がある。会社のGitHub Enterprise Cloudを日本リージョンで使っている場合は、こちらも見ておくとよい。
「重い」ときのチェック項目
GitHub公式の「Troubleshooting slow responses from GitHub Copilot」は、応答が遅いときの原因として「ネットワーク状況、ローカルのマシン性能、エディタの設定、プロキシやファイアウォールによる接続制限」を挙げたうえで、次の手順を順番に試すよう案内している。
- インターネット接続が安定しているか確認する
- GitHubのステータスページで進行中のインシデントがないか確認する
- エディタとCopilot拡張機能を最新版に更新して再起動する
- AIコーディング支援・リンター・コード解析系など、競合しうる他の拡張機能を一時的に無効化する
- 巨大なファイルや複雑なプロジェクトでは遅くなりやすいので、小さいファイルや新規プロジェクトで試す
- CPU・メモリの使用状況を確認する
- プロキシ・VPN・ファイアウォール・通信を検査するセキュリティソフトがCopilotの通信を妨げていないか確認する
- エディタのログでエラーやタイムアウトを確認する(VS Codeなら「出力」パネルでGitHub Copilotを選択)
- 可能なら別のネットワークや別の端末で試す
つながらない・使えないときの主な原因
「Troubleshooting common issues with GitHub Copilot」からの主な原因は次のとおり。
- Copilotプランが無い、またはトークン取得に失敗:「GitHub Copilot could not connect to server. Extension activation failed」というエラーは、Copilotプランを持っていないか、GitHub APIとの認証トークン取得に失敗したことを示す。エディタでCopilotから一度サインアウトし、再度サインインすると新しいトークンをリクエストできる。
- レート制限:「You've hit a rate limit」というエラーは、Copilotへのリクエストが制限を超えたことを示す。同ページは「Most people see rate limiting for select models, due to limited capacity.」(多くの人が経験するレート制限は、容量が限られた一部のモデルでのもの)と説明している。
- コンテンツ除外設定:Copilot BusinessまたはEnterpriseライセンスを使っている場合、リポジトリ管理者や組織オーナーが特定のファイルをCopilotの対象から除外していると、その中では提案が出ない。対象ファイルではステータスバーのアイコンに斜線が入る。
- エディタ・拡張機能のバージョン:Copilot Chatの新しいバージョンは、対応するVS Codeの最新版と同時にリリースされる作りになっているため、VS Code自体が古いと最新のCopilot Chatが使えない。
地域に関する制限(輸出管理規則)
GitHub公式の「GitHub and Trade Controls」は、GitHub Copilotの輸出管理上の扱いについて次のように明記している。
GitHub Copilot may not be sold, exported, or re-exported to any embargoed destination or a country listed in Country Group E:1 in Supplement No. 1 to part 740 of the EAR without authorization. These destinations currently include Cuba, Iran, North Korea, Russia, Belarus, and the following regions of Ukraine: Crimea/Sevastopol and the separatist areas of Donetsk and Luhansk. (GitHub Copilotは、許可なく禁輸対象地域やEAR第740部補足1のCountry Group E:1に指定された国へ販売・輸出・再輸出することはできない。現在この対象にはキューバ、イラン、北朝鮮、ロシア、ベラルーシ、およびウクライナのクリミア/セヴァストポリ地域とドネツク・ルハンシクの分離主義地域が含まれる)
この一覧は変更される可能性がある(「This list is subject to change.」)、とも同ページに明記されている。日本国内から使う場合にこれが直接の原因になることは考えにくいが、海外拠点から使う場合には確認材料になる(ここは編集部の見方)。
status.cloud.microsoftの「Microsoft Copilot」はどのアプリを指すのか、Copilot Chatが使えない「一部の市場」はどこか
2026年9月25日の確認では、次の2点は公式ページから答えを得られなかった。
- status.cloud.microsoft の「Microsoft Copilot」の項目が、Windowsアプリ・Web版(copilot.com)・モバイルアプリのどれを対象にしているかは、ページ上に説明がなかった。欄全体の説明は「個人・家族・学生の個人利用向け」の製品というところまでだ。
- Copilot ChatのFAQがいう「一部の市場」(certain markets)がどの国・地域なのかは、FAQ本文には書かれていなかった。リンク先の「International availability」ページで確認できたのは、Microsoftのオンラインサービス全体が使えない5か国と、Microsoft 365・Office 365の提供国・地域の一覧までで、Copilotに限った国・地域の一覧はそのページには見当たらなかった。
また、本記事に挙げた原因は2026年9月25日時点の公式ドキュメントの記述にもとづくもので、社内プロキシの個別設定など、環境固有の要因まではカバーしていない。
本記事が開いたMicrosoft・GitHubの18ページ(2026年9月25日取得)
- Windows のサポート(トップページ) — Microsoft公式
- GitHub Status — 稼働状況ページ
- Getting started with Copilot on Windows — Microsoft公式サポート
- Access Microsoft Copilot on Windows — Microsoft公式サポート
- Copilot app updates for personal, work, and school accounts — Microsoft公式サポート
- Copilot troubleshooters — Microsoft公式サポート
- How to find and enable missing Copilot button in Microsoft 365 apps — Microsoft公式サポート(2026年7月更新)
- Microsoft 365 app and network requirements for Microsoft Copilot — Microsoft Learn(2026年9月24日更新)
- License options for Microsoft Copilot — Microsoft Learn(2026年9月17日更新)
- How to check Microsoft 365 service health — Microsoft Learn(2026年2月9日更新)
- Service Health Status — status.cloud.microsoft(2026年9月25日13時・日本時間にブラウザで表示を確認)
- Frequently asked questions about Copilot Chat — Microsoft Learn
- International availability — Microsoft公式
- Copilot+ PC — Microsoft公式(日本語)
- GitHub Enterprise Cloud - Japan — jp.githubstatus.com
- Troubleshooting common issues with GitHub Copilot — GitHub Docs
- Troubleshooting slow responses from GitHub Copilot — GitHub Docs
- GitHub and Trade Controls — GitHub Docs
本記事の一次ソースはすべて2026年9月25日に取得・確認した。公開日(2026年10月21日)までに各社の記述が更新されている可能性があるため、実際にトラブルシューティングする際は、上記リンク先の最新版を直接確認してほしい。
出典・参照資料
- 一次資料Windows のサポート(トップページ)— Microsoft公式 ↗
- 一次資料GitHub Status — 稼働状況ページ ↗
- 一次資料Getting started with Copilot on Windows — Microsoft公式サポート ↗
- 一次資料Access Microsoft Copilot on Windows — Microsoft公式サポート ↗
- 一次資料Copilot app updates for personal, work, and school accounts — Microsoft公式サポート ↗
- 一次資料Copilot troubleshooters(Get Helpアプリ)— Microsoft公式サポート ↗
- 一次資料How to find and enable missing Copilot button in Microsoft 365 apps — Microsoft公式サポート ↗
- 一次資料Microsoft 365 app and network requirements for Microsoft Copilot — Microsoft Learn ↗
- 一次資料License options for Microsoft Copilot — Microsoft Learn ↗
- 一次資料How to check Microsoft 365 service health — Microsoft Learn ↗
- 一次資料Service Health Status(status.cloud.microsoft・「Microsoft consumer products」欄に「Microsoft Copilot」の項目) ↗
- 一次資料Frequently asked questions about Copilot Chat — Microsoft Learn ↗
- 一次資料International availability(Microsoft 365 for business)— Microsoft公式 ↗
- 一次資料Copilot+ PC(日本語公式ページ・よくあるご質問)— Microsoft ↗
- 一次資料GitHub Enterprise Cloud - Japan(jp.githubstatus.com) ↗
- 一次資料Troubleshooting common issues with GitHub Copilot — GitHub Docs ↗
- 一次資料Troubleshooting slow responses from GitHub Copilot — GitHub Docs ↗
- 一次資料GitHub and Trade Controls — GitHub Docs ↗
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