2026年8月14日 金曜日
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AI生成サムネの色がまとまらない理由──配色を「主役・支持・背景」の3階層で書くプロンプトの型

画像生成AIにYouTubeサムネを作らせると色が散る・文字が読めない。原因は色の指定が1階層になっていることで、主役色・支持色・背景色に分けhexと塗る対象をセットで書くと振れ幅が縮む。Google公式のプロンプトガイドは画像内テキストを「25文字以下・フレーズは3つまで」と明記し、OpenAI公式はレイアウトに敏感な構図での正確な配置が難しい場合があると認めている(2026年8月14日確認)。YouTube公式の推奨解像度3840×2160・最小幅640pxから逆算した検品手順まで含めて書く。

AI生成サムネの色がまとまらない理由──配色を「主役・支持・背景」の3階層で書くプロンプトの型
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目次

画像生成AIにYouTubeサムネイルを作らせて色がまとまらないとき、原因はたいていセンスではなく色の指定が「1階層」になっていることにある。「青と白でおしゃれに」と書くと、青と白をどの要素に何割使うかはAIが毎回決め直す。決め方が毎回違うから、毎回違う絵が出る。当サイトが自分のYouTubeサムネを毎回作りながら固めた対策は、色を主役色・支持色・背景色の3階層に分け、それぞれhexコードと「どの要素に塗るか」をセットで書くという単純なものだ。本記事はその書き方を、Google・OpenAIの公式ドキュメントが認めている制約(画像内テキストは25文字以下が推奨、レイアウトに敏感な構図は苦手)と突き合わせて説明する。なお、日本語そのものが文字化けする問題はAI画像生成で「文字が崩れない図解」を作るの担当で、本記事は配色と構図の指定に限定する。

3行まとめ ・「青と白でおしゃれに」は色の指定が1階層。主役色・支持色・背景色の3つに分け、hexと塗る対象をセットで書くと出力の振れ幅が縮む ・Google CloudのImagen向けプロンプトガイドは画像内テキストについて「25文字以下」「3つを超えるフレーズは避ける」と明記している(2026年8月14日確認)。サムネの文字を削る根拠になる ・OpenAIの画像生成ガイドは「構造化された、あるいはレイアウトに敏感な構図では、要素を正確に配置することが難しい場合がある」と限界を明記(2026年8月14日確認)。位置は言葉で粘るより、文字の置き場を先に空けさせるほうが早い

「おしゃれなサムネを作って」で何が起きるか

AIサムネで起きる失敗は、見た目はバラバラでも原因の型は3つに収まる。

症状 何が起きているか 指定側の穴
色が散る 差し色が3色以上湧き、どこを見ればいいか決まらない 色の「役割」を決めていないので、AIが全部を同格に扱う
文字が読めない 文字色と背景色のコントラストが足りない、または文字の下に情報量の多い絵が来る 文字色だけ指定して、その文字が乗る面の色を指定していない
毎回違う絵になる 同じプロンプトなのに配色バランスが変わる 面積の大小関係を書いていないので、比率がその都度サンプリングされる

3つに共通するのは、色を「何色使うか」で指定していて、「どこにどの役割で使うか」で指定していないことだ。人間のデザイナーに「青と白で」と言えば、青を主役にして白を余白に回すくらいは補ってくれる。画像生成モデルはその補完を毎回同じようにはやらない。

型:色を3階層に分け、単語単位で貼り付ける

当サイトのサムネ用プロンプトでは、色を次の3階層に分けて書いている。階層の名前は社内呼称で、一般的な用語ではない。

階層 役割 色数 面積 プロンプトでの書き方
主役色 視線を最初に落とす1点(キーワード1語、または被写体の輪郭) 1色 最も狭い 「文字列『激変』のみ #FFD400」のように対象を名指しして指定
支持色 主役を支える文字・図形(サブコピー、枠線、下線) 1〜2色 中くらい 「サブコピー『2026年版』は #FFFFFF、下線は #FFFFFF」
背景色 面として最も広く残る色 1色(グラデーション禁止) 最も広い 「背景全体はフラットな #0B2545、グラデーションを使わない」

書き方の要点は3つある。

1. 色は必ず「対象」とセットで書く。 「配色は紺と黄色」ではなく「背景は#0B2545、文字列『激変』だけ#FFD400」と書く。当サイトでこれを単語単位の色指定と呼んでいるのは、文字列を丸ごと1色にせず、強調したい語だけ色を割り当てる書き方を指すからだ。「タイトルは黄色」と書くとタイトル全体が黄色くなり、視線の落とし先がなくなる。

2. 面積の大小関係を言葉で順序づける。 「背景がいちばん広い面積、主役色がいちばん狭い面積」と明示する。具体的な比率(何:何)まで書いても守られないことが多いので、当サイトでは大小の順序だけを書いている。

3. 主役色は1色に固定する。 2色を主役にすると、どちらを大きくするかをAIが決めることになり、そこが毎回ブレる原因になる。

公式ドキュメントが認めている制約から逆算する

配色の型を決める前に、モデル側が「できない」と公表している範囲を押さえておくと、粘る場所と諦める場所の線が引ける。以下はいずれも2026年8月14日に各公式ページを読んで確認した記述だ。

出所 公式の記述(要旨) サムネ制作側の対処
Google Cloud「Prompt and image attribute guide」 画像内テキストについて「Keep it short: Limit text to 25 characters or less for optimal generation.」(25文字以下に抑える) サムネのコピーを25文字以内に収める。日本語なら実質10〜14字程度に落ちる
同上 「Multiple phrases: Experiment with two or three distinct phrases ... Avoid exceeding three phrases for cleaner compositions.」(3つを超えるフレーズは避ける) サムネに載せる文字ブロックを3つまでに制限する(メインコピー/サブ/数字など)
同上 プロンプトの基本構造として「subject」「context and background」「style」の3要素を挙げる 配色は「context and background」と「style」に分けて書き、被写体の記述と混ぜない
同上 「a general font style」とフォントサイズ(small / medium / large)を指定するよう推奨 「太いゴシック体、large」のように書く。フォント名の指定は当てにしない
OpenAI「Image generation」 「Although significantly improved, the model can still struggle with precise text placement and clarity.」(テキストの正確な配置と明瞭さに苦戦することがある) 文字の位置は「上30%の帯の中」のように領域で指定し、ピクセル位置では指定しない
同上 「The model may have difficulty placing elements precisely in structured or layout-sensitive compositions.」(レイアウトに敏感な構図での正確な配置が難しい場合がある) 細かい配置は諦め、文字を後から画像処理で焼き込む選択肢を常に持っておく
同上 「The model may occasionally struggle to maintain visual consistency for recurring characters or brand elements.」(繰り返し登場するキャラクターやブランド要素の一貫性維持が難しい場合がある) シリーズもののサムネでは、配色をhexで固定することが一貫性の主な担保になる
Google「Nano Banana image generation」 「Gemini excels at rendering text. Be clear about the text, the font style (descriptively), and the overall design.」(テキスト描画は得意。文字・書体・全体デザインを明確に) 文字の内容と書体は明示する。ただし後述の通り、同じGoogleでも文字数の推奨は別ページにある

ここで注意しておきたいのは、Googleの2つの公式ページで文字に関するトーンが揃っていない点だ。Gemini API側のドキュメントは「テキスト描画は得意」と書き、Vertex AI側のImagen向けガイドは「25文字以下」「3フレーズまで」と上限を書いている。対象モデルが違うので矛盾ではないが、「得意」という記述を根拠に長い日本語コピーを載せると事故る。当サイトは短いほうの数字に合わせて運用している。

表示サイズから逆算する:3840×2160で作り、640px幅で検品する

配色が「まとまって見えるか」は、実際に表示されるサイズで決まる。YouTubeヘルプ「Add custom thumbnails on YouTube」は、カスタムサムネイルの条件として次を挙げている(2026年8月14日確認)。

項目 YouTube公式の記載
推奨解像度 3840 x 2160 ピクセル(最小幅 640 ピクセル)
アスペクト比 16:9(「YouTubeのプレーヤーとプレビューで最も多く使われる」ため推奨)
形式 JPG、GIF、PNG など
ファイルサイズ上限 モバイル:動画サムネイル 2 MB/ポッドキャスト 10 MB、デスクトップ:50 MB
ポッドキャスト 1:1 を推奨
ショート/ショート広告 9:16(2160 x 3840 ピクセル)

最小幅が640ピクセルということは、640px幅でも判別できる配色でなければ用をなさない。当サイトでは生成後に必ず幅640pxへ縮小して見る。この段階で「主役色がどこにあるか一瞬で分からない」なら、色数か面積の指定を直す。

文字の読みやすさについては、W3CのWCAG 2.2 達成基準1.4.3「Contrast (Minimum)」(レベルAA)が具体的な数字を出している。同基準は通常のテキストに 4.5:1 以上、大きなテキストに 3:1 以上のコントラスト比を求め、「大きなテキスト」を 18ポイント以上、または太字で14ポイント以上(中国語・日本語・韓国語のフォントでは同等のサイズ)と定義している(2026年8月14日確認)。

これはウェブアクセシビリティの基準であってサムネイルの規格ではない。ただしサムネの文字は太字の大サイズが基本なので、3:1という下限は「これを割ったら読めない側」の目安として使える。当サイトでは主役色と背景色の組み合わせを決める段階で、この比率を計算してから hex をプロンプトに書き込んでいる。色を選んでから読めるか確かめるのではなく、読める組み合わせだけを候補にする、という順序だ。

実例プロンプト(全文)

題材は架空だが、書式は当サイトが実運用しているものと同じ構造にしている。

16:9の横長画像を1枚。YouTubeのサムネイル用。

【背景】
背景全体はフラットな単色 #0B2545。グラデーション、
テクスチャ、光の粒、パーティクルは使わない。
背景がこの画像で最も広い面積を占める。

【被写体】
画面の右40%に、ノートPCを開いて座る人物を1人、
胸から上まで。人物は背景より明るいライティング。
人物の周囲に輪郭光や発光エフェクトを足さない。

【文字】
文字ブロックは以下の2つだけ。3つ目を作らない。

1. メインコピー:画面の左55%の領域に配置。
   文字列は一字一句この通り:「AIサムネが崩れる理由」
   書体は太いゴシック体、サイズ large。
   「崩れる」の3文字だけ #FFD400。
   それ以外の文字は #FFFFFF。
2. サブコピー:メインコピーの直下。
   文字列は一字一句この通り:「配色の指定を直す」
   書体は同じゴシック体、サイズ medium、色は #FFFFFF。
   文字幅はメインコピーより短くする。

【色の階層】
・最も狭い面積で使う色(主役色):#FFD400。
  上記「崩れる」の3文字にのみ使用し、他のどの要素にも使わない。
・中間の面積で使う色(支持色):#FFFFFF。
  メインコピーの残り、サブコピー、下線にのみ使用。
・最も広い面積を占める色(背景色):#0B2545。

【禁止】
上記以外の色を追加しない。ロゴ、透かし、英語のダミーテキスト、
矢印アイコン、装飾フレーム、影付き立体文字を入れない。
指定した2つの文字ブロック以外の文字を画像内に入れない。

長い。ただし「おしゃれに作って」と3回作り直すより、この1本を書いてから微修正するほうが結果的に短く済む、というのが当サイトの運用実感だ(比較実験として測ったものではなく、制作上の実感である点は後述する)。

構図:文字の置き場を「先に」空けさせる

配色が決まっても、文字が被写体の上に乗ると読めなくなる。ここでOpenAIの公式ガイドが認めている「レイアウトに敏感な構図での正確な配置が難しい場合がある」という制約が効いてくる。ピクセル単位の位置指定で粘っても収束しにくい。

当サイトが切り替えたのは、位置を指定するのではなく、領域を先に予約する書き方だ。

効きにくかった書き方 切り替えた書き方
「文字は左上に配置」 「画面の左55%の領域に文字ブロックを置き、その領域には人物・小物を配置しない」
「文字が読みやすいように」 「文字が乗る面は単色 #0B2545 のみ。文字の下に絵柄を置かない」
「バランスよく」 「人物は右40%。左右の要素が重ならない」
「文字を目立たせて」 「『崩れる』の3文字だけ #FFD400、他は #FFFFFF」
「余白を取って」 「画面の外周5%には文字・被写体を置かない」

いちばん効いたのは1行目の**「置かない」を書く**指定だった。「ここに文字を置く」だけだと、AIはその場所に絵も置いてよいと解釈する余地を残す。「この領域には他を置かない」と書いて初めて、面が空く。

外周を空けているのは、YouTubeのプレーヤーやフィード上でサムネの端に再生時間バッジや視聴済みバーが重なって見えることがある、という当サイトの観察による。重なる位置と条件はYouTube公式に規格として明記されているものではないため、当サイトは「端には情報を置かない」という保守側の運用にしている。

出力サイズの制約はモデル側で決まっている

3840×2160で出したくても、モデルが出せるサイズは決まっている。2026年8月14日時点の各公式ドキュメントの記載は次の通り。

項目 OpenAI「Image generation」 Google「Nano Banana image generation」
主なサイズ/比率 1024×1024、2048×2048、1536×1024、2048×1152、3840×2160、1024×1536、2160×3840 など 1:1、3:2、2:3、3:4、4:3、4:5、5:4、9:16、16:9、21:9
上限 最大辺は3840px以下 出力解像度は1K/2K/4K(512px=0.5KはGemini 3.1 Flash Liteのみ)
その他の制約 両辺が16pxの倍数、長辺:短辺は3:1以内、総ピクセル数は最小655,360/最大8,294,400 生成画像にはすべてSynthIDウォーターマークが入る
品質設定 low / medium / high / auto の4段階。公式は「下書きやサムネイル、素早い反復には quality: 'low'」を推奨 記載なし(モデル選択で分岐)

YouTube公式の推奨解像度3840×2160は、OpenAI側の「最大辺3840px以下」という上限とちょうど一致する。つまり推奨解像度ちょうどが上限で、それ以上は生成側で作れない。ここは覚えておくと、無駄な指定を1つ減らせる。

なお、GoogleのGemini画像生成では生成画像すべてにSynthIDウォーターマークが入ると公式に明記されている。目視できる透かしではないが、AI生成物であることの表示が求められる場面では、この事実を把握したうえで扱う必要がある。

文字化けと配色は別の問題として切り分ける

ここまで一度も「日本語が化ける」問題に触れていないのは意図的だ。文字が存在しない字形になる、数字が勝手に変わる、といった崩れは配色の指定では直らない。要素を番号付きで列挙して解釈の余地を潰す別の型が要る。その型はAI画像生成で「文字が崩れない図解」を作るChatGPT図解の文字化け・数字崩れを防ぐにまとめてある。

順序としては、先に文字が崩れない型で骨格を出し、そのうえで配色を3階層で締めるのが手数が少ない。逆順にすると、配色を直しては文字が化け、文字を直しては配色が変わる、という往復に入る。

検品:hexを1つずつ照合し、640pxで見る

生成できたら次の順で見る。

  1. hexの照合:主役色が指定通りの色か、スポイトで拾って確認する。指定した #FFD400 のつもりが微妙に違うオレンジになっていることがある
  2. 色数のカウント:指定していない色が増えていないか。特に影・グラデーション・光沢として勝手に足されやすい
  3. 主役色の出現箇所:主役色が2箇所以上に出ていないか。1箇所に限定した意味が消える
  4. 640px幅への縮小:YouTube公式の最小幅に合わせて縮め、主役色の位置が一瞬で分かるか見る
  5. 文字の再読:文字列が一字一句指定通りか(ここで崩れていたら配色ではなく前述の別記事の型に戻る)

直すときは全体を作り直させず、「主役色 #FFD400 が背景の帯にも使われています。『崩れる』の3文字だけに限定して再生成してください」のように、階層の名前と hex で指摘する。3階層に名前を付けておく実利はここにある。再指示の宛先が決まる。

正直な但し書き

  • 効果を測定した比較実験ではない。 本記事は配色の指定方法の設計論であり、この書き方でクリック率が上がったことを示すデータは持っていない。当サイトはサムネを毎回自作して反応を見ているが、配色の書き方だけを変えた対照実験は行っていない
  • 「25文字以下」はImagen向けの記述である。 この数字はGoogle CloudのImagen用プロンプトガイドに書かれたもので、GPT系やGemini画像生成にそのまま適用される保証はない。当サイトは安全側に倒して短いほうに合わせているが、他モデルでの妥当性は未検証
  • 日本語での文字数換算は当サイトの見立て。 「25文字以下」から日本語で10〜14字程度という換算は、当サイトの制作上の目安であって公式の記述ではない
  • WCAGはサムネイルの規格ではない。 4.5:1/3:1はウェブコンテンツのアクセシビリティ基準であり、YouTubeサムネイルに適用が求められているものではない。読めるかどうかの下限の目安として借用しているにすぎない
  • 再現性はない。 同じプロンプトでも毎回同じ絵は出ない。3階層指定は振れ幅を縮める書き方であって、同じ画像を再生成する手段ではない
  • モデルの世代で挙動が変わる。 本記事の公式記述はすべて2026年8月14日時点の確認で、更新される可能性がある。数値を運用に組み込む場合は各公式ページを再確認してほしい
  • 競合記事の調査はしていない。 本記事は当サイトの運用と公式ドキュメントの突き合わせであり、他の解説記事との比較検証は行っていない

出典

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