Salesforce初のCRM推論モデル「Koa」NVIDIA Nemotron 3 Superを約30年分のCRM展開から作った合成データで追加学習(顧客データは「1バイトも」使わず)、重みは自社が保持。CRM Benchで主要モデルと同等以上、誤りは3分の1。10月にF1・Xeroなどで顧客パイロット、冬に米国で一般提供。Huang氏「速さと安全は偽の二択」
日刊AIニュース11月6日(金)号:前日のAIのニュース2本を短くまとめました(約4分)›
NVIDIAのJensen Huang氏は2026年9月15日、Salesforce Dreamforceでマーク・ベニオフ氏と登壇し、同日発表されたSalesforce初のCRM推論モデル「Koa」を紹介した。KoaはオープンなNVIDIA Nemotron 3 Superを、約30年の企業向けCRM展開から作った独自の合成データセットで追加学習したもので、14超の業種の合成シナリオを使い、NeMo RL・NeMo Gym・NeMo AutoModelで教師あり微調整と強化学習を行った。Salesforceは「顧客データは1バイトも使っていない」とし、重みを自社で保持して自社基盤で動かす。実務のCRM Benchで主要モデルと同等以上の性能を誤り3分の1で出すという。Slackの社員向けエージェントで稼働中で、10月にAgentforceでFormula 1・UChicago Medicine・Xeroなどがパイロット、一般提供は2026年冬に米国リージョン。Huang氏は「安全は工学の問題」「速さと安全は偽の二択」「オープンモデルは昨年初めの30%から約70%」と述べた。

2026年9月18日・日本時間時点の情報です。 NVIDIAのブログ(9月15日)を読んだ。同じ週にAnthropicがSalesforce in Claudeを出しているが、Salesforce自身が自社の推論モデルを持つ、という別の動きなので残す。CrowdStrikeのSafeMindと同じ「オープンなNemotronを自社データで鍛える」型。
3行まとめ
- Koaとは。 Salesforce初のCRM推論モデル。オープンなNVIDIA Nemotron 3 Superを、約30年の企業向けCRM展開から作った独自の合成データセットで追加学習した。製造・金融・医療・旅行など14超の業種の合成シナリオを使い、NeMo RL・NeMo Gym・NeMo AutoModelで教師あり微調整と強化学習。オープンモデルなので重みはSalesforceが保持し、自社の基盤で動き、学習にも推論にも顧客データを使わない。プラットフォーム・エンジニアリング担当社長のRohan Kumar氏は「顧客データは1バイトも使っていない」。
- 性能と展開。 商談の更新・ケースの振り分け・フォローアップの予定のような実務のタスクを集めたSalesforceのCRM Benchで、主要モデルと同等以上のCRM操作性能を誤り3分の1で出すという。すでにSalesforce社内でSlackの社員向けエージェントを動かし、10月にAgentforceで顧客が選べるモデルとしてFormula 1・UChicago Medicine・Baxter Credit Union・1-800Accountant・Engine・Xeroでパイロット、一般提供は2026年冬に米国リージョン。
- Huang氏の発言。 「電気ですべてを動かし、インターネットで何でも見つけ、AIという惑星規模の基盤層で何でも知り何でもできる」。安全については「最優先だが工学の問題。機能・能力・安全に自信がなければ出すな」「革新・速さ・安全な製品は偽の二択。全力で走り、制御できないと感じたら止まって正しくやれ」。「AIがソフトウェア産業を終わらせる」「仕事を奪う」には反論し、「すべての企業・国がAI企業に、エージェント型企業になる」。オープンモデルは昨年初めの30%から今や約70%(採用比率の文脈、定義は本文にない)。NVIDIA自身も営業・サービス・マーケ・運用でSalesforceを使い、顧客対応でAgentforceを試験中。
自己申告の数字が語らない比較対象
- 「業務ソフト会社が自社の推論モデルを持つ」例で、SafeMind(CrowdStrike)と同じ週に同じ型が2つ出た。土台は両方Nemotron 3 Super。当サイトのオープンウェイトの整理に「企業が自社データで鍛える受け皿」としての需要を足す材料になる
- 「誤り3分の1」「同等以上」はSalesforce自身のCRM Benchでの自己評価で、比較対象のモデル名は書かれていない
- 「顧客データ不使用」は学習データが合成である、という説明で、合成データの元になった「30年の展開の知見」がどこまで匿名化された実データに由来するかは本文にない
- 日本リージョンでの提供時期は書かれていない(冬は米国のみ)
確認はNVIDIAブログの記述内のみ
この記事の下調べで、筆者は9月18日にNVIDIAのブログを取得し、Nemotron 3 Super・14超の業種・NeMoの3ツール・「1バイトも」・3分の1・パイロット6社・10月/冬・30%→70%・Huang氏の発言がその原文にあることを確認した。Salesforceの発表とCRM Benchの詳細は開いていない。筆者はAgentforceを使っていない。
パラメータ数・比較対象・日本時期は不明
- Koaのパラメータ数と推論の提供形態(価格)
- CRM Benchの比較対象モデル
- 日本での提供時期
情報源はNVIDIAのDreamforce記事1本
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