ChatGPTのo1はどこへ消えた?──APIは2026年10月23日に停止、現行モデル一覧にはすでに名前がない
OpenAIの推論モデルo1は、公式Deprecationsページで2026年10月23日にAPI提供終了・後継はgpt-5.6-solと明記されている。o1-pro・o3-miniも同日停止、o4-miniはgpt-5.6-terraへ移行。現行のChatGPT/Codexモデル一覧ページにはo1という名前自体がすでに存在しない。

目次
2024年12月にリリースされ、OpenAI初の本格的な推論モデルとして話題になったo1。2026年8月27日時点でOpenAI公式のDeprecations(提供終了)ページを確認すると、API上でのo1は2026年10月23日に停止予定と明記されている。すでに「消えた」というより「消える日が決まっている」段階だが、現行のモデル一覧ページにはo1という名前自体がもう出てこない。
3行まとめ
- OpenAI公式Deprecationsページによれば、o1・o1-pro・o3-miniは2026年10月23日にAPI提供終了、推奨移行先はgpt-5.6-sol。o4-miniも同日、gpt-5.6-terraへ移行
- 同日にはgpt-4-turbo・gpt-4o-2024-05-13・gpt-image-1など、o1以外にも十数種類の旧モデルがまとめて停止される。これは2026年4月22日付でOpenAIが通知した「信頼性向上とモデル選択の簡素化」を理由にした一括整理の一部
- ChatGPT/Codexの現行モデル解説ページにはすでにo1という名前が存在せず、API上の正式な停止日より先にドキュメント上の選択肢からは姿を消していた
公式ページに書かれている停止スケジュール
platform.openai.com/docs/deprecationsを実際に開くと、次の対応表が確認できる。
| 対象モデル | 推奨移行先 | 停止日 |
|---|---|---|
o1-2024-12-17 / o1 |
gpt-5.6-sol |
2026年10月23日 |
o1-pro-2025-03-19 / o1-pro |
gpt-5.6-sol(reasoning.mode: pro) |
2026年10月23日 |
o3-mini-2025-01-31 / o3-mini |
gpt-5.6-sol |
2026年10月23日 |
o4-mini-2025-04-16 / o4-mini |
gpt-5.6-terra |
2026年10月23日 |
同じ2026年10月23日には、gpt-4o-2024-05-13やgpt-image-1など、他の旧世代モデルもまとめて停止対象になっている。つまりo1単体の話ではなく、OpenAIが同日付で複数世代の旧モデルを一括整理するタイミングの一部としてo1が含まれている、という読み方が正確だ。
現行モデル一覧にはo1という名前がない
もう一つ確認できたのが、ChatGPT/Codex向けの現行モデル解説ページ(learn.chatgpt.com/docs/models)だ。ここにはo1という表記が一切出てこない。ChatGPTデスクトップアプリの「モデルと推論の強度」コントロールや、Codex CLIの--modelフラグの説明で挙がってくるのはgpt-5.6系の名前だけだった。
これは、o1が「表向きは選択肢として残っているがAPIの奥では非推奨」という状態ではなく、ユーザーが日常的に触れる製品ドキュメント上ではすでに現行ラインナップから外れていることを意味する。APIの正式な停止日(2026年10月23日)より先に、ドキュメント上の「選べるモデル」からは姿を消していたわけだ。「o1はどこへ消えた」という素朴な疑問の答えは、この2段階(先にドキュメントから消え、後からAPIが実際に止まる)で説明できる。
なぜこのタイミングなのか──当初の理解に誤りがあったため訂正する
Deprecationsページを再確認したところ、o1・o1-pro・o3-mini・o4-miniが含まれる停止告知は、ページ上で**「2026-04-22: Legacy GPT model snapshots」**という見出しの節に属していた。この節の文言は「信頼性を高め、開発者が適切なモデルを選びやすくするため、一部の旧モデルを非推奨とする(To improve reliability and make it easier for developers to choose the right models, we are deprecating a set of older OpenAI models)」というもので、「6〜12ヶ月かけて段階的に」という期間の言及はこの節にはない。
「6〜12ヶ月かけて段階的に」という文言が実際に存在するのは、同じページの別の節「2025-09-26: Legacy GPT model snapshots」(gpt-3.5-turbo-instruct・babbage-002・davinci-002・gpt-3.5-turbo-1106が対象、停止日2026年9月28日)だった。o1系の停止とは異なる、別の日付・別のモデル群についての通知であり、両者を同じ理由として一括りにするのは誤りだった。この点は当初の記事案から訂正する。
OpenAI Developer Community(community.openai.com)に投稿された、OpenAIからの通知メール本文の転載によれば、2026年10月23日の停止対象は当記事が挙げた4モデルだけでなく、gpt-3.5-turbo-0125・gpt-4-0613・gpt-4-1106-preview・gpt-4-turbo・gpt-4.1-nano・gpt-4o-2024-05-13・gpt-image-1など十数種類の旧モデルが同時に対象になっている。通知メールは「信頼性の向上とモデル選択の簡素化のため、今後3〜6ヶ月かけて一部の旧モデルを非推奨とする」と書かれていたとされ、Deprecationsページの「2026-04-22」節の文言とも整合している。
同じフォーラムのスレッドでは、開発者から「gpt-4-turboはgpt-4-turbo-2024-04-09へのエイリアスだが、そのエイリアス先自体はリストに載っていない」「gpt-4-1106-previewは既に2026年3月26日に停止されたはずでは」といった、公式の停止リスト自体の整合性を疑う指摘も出ていた。今回の一括整理は、少なくとも一部の開発者から見て、リストの粒度や表記に混乱を招く形で進んでいる面もあるようだ。
参考までに、Deprecationsページの同じ表には他の注目すべき停止日も並んでいる。
- Sora 2・Sora 2 Pro(Videos API): 2026年9月24日停止、推奨代替モデルの記載は「---」(なし)
gpt-3.5-turbo-instructなど旧GPTスナップショット群(2025年9月26日通知): 2026年9月28日停止、代替はgpt-5.6-terra- OpenAI Developer Communityのスレッド作成日時(2026年4月22日21:47 UTC)は、Deprecationsページの「2026-04-22」という節見出しと一致した。つまり同じ4月22日の通知1本の中に、o1系を含む「2026年10月23日停止」の一覧と、
computer-use-preview・gpt-4o-audio-preview・gpt-5-chat-latest・gpt-5-codex・o3-deep-researchなどを含む「2026年7月23日停止」の一覧の、2つの日付グループが同時に含まれていた(後者は本記事執筆時点で既に経過した日付)
同じ日にまとめて消える他のモデル
Deprecationsページの同一表を見ると、2026年10月23日という日付は、o1系だけでなくファインチューン済みモデルの整理にも使われている。
| 対象(ファインチューン済みスナップショット) | 推奨移行先のベースモデル |
|---|---|
ft-gpt-3.5-turbo |
gpt-5.6-terra |
ft-gpt-4 |
gpt-5.6-sol |
ft-gpt-4.1-nano-2025-04-14 |
gpt-5.6-luna |
ft-babbage-002 |
gpt-5.6-terra |
ft-davinci-002 |
gpt-5.6-terra |
ft-o4-mini-2025-04-16 |
gpt-5.6-terra |
この表からは、OpenAIの現行モデルラインナップがgpt-5.6-sol・gpt-5.6-terra・gpt-5.6-lunaという3系統に整理されていることが読み取れる。o1・o1-pro・o3-miniはいずれもsol系、o4-miniはterra系への統合対象という位置づけだ。
移行先のgpt-5.6-solとは
Deprecationsページの表記上、o1・o1-pro・o3-miniの推奨移行先はいずれもgpt-5.6-solとなっている。reasoning.mode: proパラメータを付けるとo1-pro相当の挙動に近づける、という案内も明記されている。o1系がリリース当初「推論モデル」という独立カテゴリーとして扱われていたのに対し、現行のgpt-5.6系では推論の強度(reasoning effort)をパラメータで指定する形に統合されており、モデル名そのものを使い分ける必要がなくなった、というのが公式ドキュメントから読み取れる設計変更だ。
公式ガイド「Reasoning models」で実際の使い方を確認すると、Responses APIでmodel: "gpt-5.6"を指定し、reasoning: { effort: "low" }のようにeffortパラメータを渡す形が基本形として案内されている。同ガイドは「ほとんどの推論ワークロードはgpt-5.6から始め、より難しい問題でレイテンシを許容できるならreasoning.modeをproに設定したgpt-5.6-solを使う。コストを抑えたいならgpt-5.6-terra、最も低コスト・低レイテンシが必要ならgpt-5.6-lunaを検討する」という選び方の指針も示している。o1・o1-pro・o3-mini・o4-miniという4つのモデル名の使い分けが、gpt-5.6という1つのモデル名とeffort・reasoning.modeという2つのパラメータの組み合わせに集約された、という整理だ。
停止理由の「6〜12ヶ月」は別のモデル群の話だった──執筆過程での訂正
- 本記事は当初、Deprecationsページの「2025-09-26」節(
gpt-3.5-turbo-instruct等が対象)にある「6〜12ヶ月かけて段階的に」という文言を、o1系の停止理由として誤って結び付けていた。実際にDeprecationsページとOpenAI Developer Communityの通知メール転載を突き合わせたところ、o1系の停止告知は別の節(2026年4月22日付、「3〜6ヶ月かけて」という文言)に属することが分かり、本文を訂正した - 「なぜo1をこのタイミングで停止するのか」というOpenAI側の意思決定の背景(技術的理由・コスト理由など)について、公式ページ・通知メールのいずれにも「信頼性向上とモデル選択の簡素化のため」という一般的な理由以上の説明は見つからなかった
- ChatGPT消費者向けアプリ(Plus/Pro等)でo1が実際にいつ選択肢から外れたか、その正確な日付は今回確認した資料からは特定できなかった
- OpenAI Developer Communityのスレッドで開発者が指摘していた「停止リストの整合性の疑問」(エイリアスモデルの扱い、既に停止済みのはずのモデルが再度リストに載っている点など)について、OpenAI側からの公式な回答・訂正がその後あったかどうかは、本記事が確認した投稿の範囲では分からなかった
- 本記事のo1のAPI利用実績データや、実際にどれだけの開発者が移行を終えているかは確認していない
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