OpenAI、カスタムGPTを廃止へ──Enterpriseは12月11日に停止・9月25日で新規作成終了、移行先は「プラグイン」
OpenAIのヘルプセンターに2026年9月11日付で「カスタムGPTの廃止と移行FAQ」が掲載された。Enterpriseワークスペースでは9月17日に移行ツール、9月25日に新規作成の終了、12月11日に停止が予定され、FAQは「この移行はすべてのChatGPTプランに影響する」「他のプランも同じ時間割に従う可能性がある」と書いている。移行先は指示(スキル)と接続アプリを束ねる「プラグイン」で、カスタムアクション・会話履歴・モデル指定は引き継がれない。

目次
2026年9月17日未明・日本時間時点の情報です。OpenAIのヘルプセンターに、カスタムGPT(GPTs)を廃止し「プラグイン」へ移行させる計画のFAQが掲載されている。ChatGPTのリリースノートには9月11日付で「Planned custom GPT retirement and migration to plugins(カスタムGPTの廃止とプラグインへの移行の計画)」の項目が追加され、FAQにはEnterpriseワークスペース向けの日付として9月17日・9月25日・12月11日が書かれている。個人プラン(Free・Go・Plus・Pro)の日付は明記されていないが、FAQは「移行はすべてのChatGPTプランに影響する」「他のプランも同じ時間割に従う可能性がある」としている。
3行まとめ
- OpenAIはカスタムGPTを廃止し、代わりに「プラグイン」(再利用できる指示=スキルと、接続アプリを束ねたもの)へ移す計画をヘルプセンターで公表した。リリースノートの日付は2026年9月11日。
- Enterprise向けの予定は、9月17日に移行ツールとバナー、9月25日に新規GPT作成の終了、12月11日にカスタムGPTが停止。FAQは「日付は変更されうる」「他のプランも同じ時間割に従う可能性がある」と書いている。
- 移行で引き継がれるのは「指示(スキルになる)」と「接続アプリ」。カスタムアクション(外部API連携)、会話の開始例と過去のチャット、GPTに指定していたモデルは引き継がれない。移行後の元のGPTは読み取り専用になり、作成者でも削除できない。
何が発表されたか──リリースノートの原文
ChatGPTのリリースノート(OpenAIヘルプセンター)の2026年9月11日の項目は、次のように書いている。
We're planning to retire custom GPTs across ChatGPT plans and provide a migration path to plugins, which can combine reusable instructions with connected apps. You can continue using existing GPTs until the retirement date that applies to you, subject to your permissions.
(ChatGPTの各プランにわたってカスタムGPTを廃止し、再利用できる指示と接続アプリを組み合わせられるプラグインへの移行経路を提供する計画である。既存のGPTは、権限の範囲で、あなたに適用される廃止日まで引き続き使える)
同じ項目からリンクされたFAQ「Custom GPT retirement and migration FAQ」(本記事の確認時点で「5日前に更新」の表示)が、日付と移行の中身を説明している。
いつ止まるのか──FAQに書かれた4つの日付
FAQが日付を書いているのはEnterpriseワークスペースについてで、「日付は変更されうる(the dates are subject to change)」と断っている。
| 日付(2026年) | 予定の内容(Enterpriseワークスペース) |
|---|---|
| 9月11日 | 管理者への通知 |
| 9月17日 | 移行ツールとユーザー向けバナーの提供目標。「目標であって、すべてのワークスペースで使えることを保証するものではない」 |
| 9月25日(予定) | 新規カスタムGPTの作成が終了。移行したい下書きはこの日までに公開しておく(公開範囲を一般公開にする必要はない) |
| 12月11日 | 廃止の予定日。カスタムGPTが動作を停止し、GPTディレクトリから消える |
個人プランについては、こう書かれている。
The other plans may follow the same transition timeline, with in-product announcements coordinated with Enterprise. This does not guarantee that migration is available to every account or workspace on the target date.
(他のプランも、製品内の告知をEnterpriseと合わせる形で、同じ移行の時間割に従う可能性がある。これは、目標日にすべてのアカウントやワークスペースで移行が使えることを保証するものではない)
つまり、Plus・Proなどの個人アカウントの停止日はまだ確定していない。ただしFAQの冒頭は「この移行はすべてのChatGPTプランに影響する(The transition affects all ChatGPT plans)」と明言している。
もう一つ見落としやすいのが、自分が使っている公開GPTが別のプランで作られていた場合だ。FAQは「影響を受けるEnterpriseワークスペースで作られた公開GPTは、個人アカウントや別のワークスペースから使っていてもEnterpriseの移行に含まれる。重要なのは自分のプランではなく、そのGPTがどこで作られたか」と書いている。使っているGPTの作成者側の告知を見ておく必要がある。
「プラグイン」とは何か──GPTsとの違い
移行先の「プラグイン」は、2023年に始まって廃止された第一世代のChatGPTプラグインとは別物で、2026年にChatGPT WorkやCodex向けに新設された仕組みだ(経緯はChatGPTプラグイン・GPTsの使い方に整理してある)。OpenAIの開発者向けドキュメント「Plugins」は、構成要素を次の4つに分けている。
| 構成要素 | ドキュメントの説明 |
|---|---|
| スキル(Skills) | 特定の種類の作業のための再利用できる指示。必要なときにChatGPT・Codexが読み込む |
| MCPサーバー | GitHub・Slack・Google Driveなどの外部システムにつなぐ。ツールの定義・認証・構造化データの返却・外部への操作を担う |
| ブラウザ拡張 | ワークフローに必要なブラウザ側の機能 |
| フック(Hooks) | Codexの実行環境で決まったタイミングに走るコマンド。ウェブでプラグインを入れてもスクリプトは配備されない |
同じドキュメントによると、ChatGPTとCodexは一つの共通プラグインディレクトリを使い、ChatGPTのウェブ・デスクトップ・モバイルのChatとWork、およびデスクトップアプリのCodexで動く。Codex CLIには/pluginsのプラグインブラウザがあるが、IDE拡張はプラグインに対応していない。
GPTsとの対応で言えば、GPTの「指示」がプラグインの「スキル」に、GPTの「接続アプリ」がプラグインの「アプリ」になる。FAQの説明は次の通り。
Under the planned migration workflow, the GPT's instructions become a skill within the new plugin. Connected apps are added to the plugin as apps.
(計画中の移行ワークフローでは、GPTの指示は新しいプラグイン内のスキルになる。接続アプリはプラグインにアプリとして追加される)
移行で引き継がれないもの
FAQを読む限り、そのまま移らないものが3種類ある。
- カスタムアクション(外部APIとのOpenAPI連携):「GPT custom actions do not transfer through the migration workflow(GPTのカスタムアクションは移行ワークフローでは引き継がれない)」。担当者が、対応するコネクタか自前のMCPサーバーで作り直す必要がある。FAQは「作り直した連携が元のアクションのすべての機能を持つとは想定しないこと」とも書いている
- 会話の開始例(conversation starters)と過去のチャット:「copy されない可能性がある(may not copy)」
- GPTに指定していたモデル:「引き継がれない(does not carry over)」。Enterpriseではワークスペースの既定値が適用される
加えて、移行後の元のGPTは廃止日まで使えるが読み取り専用になり、作成者でも削除できない。修正はプラグイン側で行う。廃止時にはGPTディレクトリから消え、移行済みのGPTのリンクはアクセス権を持つ人に対して置き換え先へ転送される予定だが、「転送はプラグインへのアクセス権を与えるものではない」。
移行したプラグインは非公開の状態で始まる。FAQは「共有を広げる前に、使い慣れたプロンプトと難しいケースを少なくとも1つ比べて、正しいスキルを選ぶか・参照資料を使うか・必要な形式で完全な答えを出すか・必要なツールがあるかを確かめること」を求めている。
今のうちにやっておくこと──FAQの指示を順に
- 頼っているGPTを洗い出し、誰が作ったかと、置き換え先に誰がアクセスする必要があるかを確認する
- そのGPTの指示・参照資料・連携・よく使うプロンプトを数本、手元に記録する(移行後のテストに使う)
- カスタムアクションを使っているGPTは余分に時間を見る。連携は自動では移らない
- 移行が自分のアカウントで使えるようになったら、廃止前に移行してテストする。Enterpriseでは移行できるのはGPTの作成者かワークスペース管理者で、GPTは公開済みである必要がある(下書きは直接は移行できない)
「Why don't I see a migration option?(なぜ移行の選択肢が見えないのか)」という項目もあり、Enterpriseで9月17日より前に選択肢が無いのは異常ではない、個人アカウントは製品内の通知に従うように、と書かれている。
筆者のChatGPT(Pro)で見えたこと
この記事を書いている9月17日未明、筆者のChatGPT Proアカウント(日本語UI)で確かめた範囲では、次の状態だった。
- 「マイGPT」のページには「GPT を作成する(Customize a version of ChatGPT for a specific purpose)」のボタンが表示されている。廃止や移行を告げるバナーは出ていなかった。ボタンの先で実際に作成まで進めるかは押していないので未確認(当サイトの8月時点の確認では、個人アカウントでの新規作成・公開は提供されていないとヘルプに書かれていた)
- サイドバーには「プラグイン」の項目があり、開くと「プラグイン」「スキル」の2タブと「インストール済み」の行、「人気」としてGmail・GitHub・Google Drive・Outlook Email・Canva・Health、「新着・注目」にData・Tableauが並んでいた
つまり個人のPro環境では、移行先の「プラグイン」はすでに使える状態で並んでいる一方、GPTs側の廃止告知はまだ画面に出ていない。FAQの「9月17日はEnterpriseの目標日」という記述と矛盾しない。
この記事で確認できていないこと
- 個人プラン(Free・Go・Plus・Pro)の具体的な廃止日と、移行ツールの提供日。FAQは「同じ時間割に従う可能性がある」としか書いていない
- 移行ツールの実際の画面。筆者の環境にはまだ表示されていない
- 移行したプラグインが元のGPTとどの程度同じ挙動をするか。FAQ自身が「違う応答をすることがある(may respond differently)」と書いている
- 「Plugins in ChatGPT and Codex」のヘルプ記事の本文。本記事の確認時点で当方の環境からは開けなかった(HTTP 403)ため、プラグインの説明は開発者向けドキュメントとリリースノートの記載に基づいている
本記事は続報があり次第更新します。個人プラン向けの日付や移行ツールの提供が告知されたら追記する予定です。
出典と時点
- 一次資料:OpenAIヘルプセンター「Custom GPT retirement and migration FAQ」(本記事確認時点で「5日前に更新」表示)、同「ChatGPT Release Notes」の2026年9月11日の項目、OpenAI Developers「Plugins」
- 筆者環境の観測:2026年9月17日未明(日本時間)、ChatGPT Pro・日本語UI
- 引用の訳は筆者による。原文の日付・順序はそのまま
出典・参照資料
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