JPEG(ジェイペグ)とPNG(ピング)の違いJPEGは元に戻せない(非可逆)圧縮で写真向き、PNGは元に戻せる(可逆)圧縮で透明も使える。jpgとjpegは同じ形式【2026年10月版】
日刊AIニュース10月17日(土)号:前日のAIのニュース17本を短くまとめました(約8分)›
JPEG(ジェイペグ)とPNG(ピング)の違いは圧縮の方式で、JPEGは元の画像に完全には戻せない非可逆圧縮、PNGは元に戻せる可逆圧縮で透明な部分も持てます(jpeg.orgとISO/IEC 15948の説明)。.jpgと.jpegは同じ形式の拡張子です(IANAの登録)。筆者がこのMacのsipsで、自分で作った合成画像(1600×1000の2枚)を書き出すと、写真風の画像はJPEG品質75がPNGの約11%の容量、文字と図の画像は品質75ではJPEGの方が大きく、PNGは10回保存し直しても全画素が元と同じでした(実写の写真は測っていません)。jpeg.org・ISO・IANA・Microsoft・Apple・Googleの原文を2026年10月13日に取得して確かめています。

目次
- JPEG(jpg)とは何か。名前は規格を作った委員会の名前
- PNG(ピング)とは何か。元に戻せる圧縮で、透明も使える
- JPEGとPNGの違いを、同じ観点で並べると
- .jpgと.jpegは同じ形式か。拡張子の字数が違うだけ
- 筆者がこのMacで書き出して比べた結果。容量・見た目・保存し直し・透明
- 写真・文字・ロゴはどちらで保存するか(筆者の提案)
- WebP・HEICは別の形式。JPEG・PNGとの関係を一言ずつ
- AIに画像を渡す時も、JPEGとPNGは3社の対応形式に入っている
- この記事で確かめていないこと。W3Cのページ、規格の本文、実写の写真
- JPEG・PNGの記述を確かめた資料と取得時刻
- この記事でよく聞かれること
2026年10月13日・日本時間時点の情報です。 JPEG(ジェイペグ)とPNG(ピング)の違いは、画像のデータを小さくする「圧縮」の方式です。JPEGは元の画像に完全には戻せない「非可逆圧縮」、PNGは元の画像に戻せる「可逆圧縮」で、透明な部分も持てます(jpeg.orgとISO/IEC 15948の説明による)。そのため写真はJPEG、図表・アイコン・イラストはPNGなどと使い分けることが多い、とIT用語辞典のe-Wordsは書いています。jpgは、JPEG形式の画像ファイルの拡張子(ファイル名の末尾の「.jpg」)で、「.jpeg」と同じ形式です。
次に知りたいのは、自分の画像をどちらで保存するかでしょう。筆者の提案は、写真はJPEG、文字が入る画像・図・透明が要る画像はPNGです。この記事は、公式資料の原文と、筆者がこのMacで作った合成画像を書き出して測った結果で、その理由を示します。iPhoneの写真に使われるHEICはHEICファイルとは、拡張子の仕組みは拡張子とはに書いたので、この記事はJPEGとPNGに絞ります。
3行まとめ
- JPEGは、jpeg.orgが中心を「Huffman-coded DCT based lossy image format」(非可逆の画像形式)と書く規格(ISO/IEC 10918、1992年策定)。PNGは、ISO/IEC 15948の要約が「lossless」(可逆)で透明を任意で付けられると書く形式で、読みは同じ要約が「ping」と書く。
- 筆者が2026年10月13日2時36分にこのMacのsipsで書き出して測ると(自作の1600×1000の合成画像2枚。実写は未測定)、写真風の画像はJPEG品質75が286,137バイトでPNG(2,623,178バイト)の約11%。文字と図の画像はJPEG品質75が255,806バイトで、PNG(221,255バイト)より大きかった。PNGは10回書き出し直しても全画素が元と同じ、JPEGは書き出しを重ねると元との差が広がった(1・5・10回目で測定)。
- .jpgと.jpegは同じ形式(IANAの登録は拡張子「jpg, jpeg」)。sipsで透明つきのPNGをJPEGに書き出すと透明部分は白になり、PNGでは透明が保たれた。
JPEG(jpg)とは何か。名前は規格を作った委員会の名前
JPEGは、Joint Photographic Experts Groupの略で、もとは規格を作った委員会の名前です。jpeg.orgの「About JPEG」によると、名前の「Joint」はISOとIECの共同作業ではなく、国際電気通信連合(ITU)との協力を指します。規格は「ISO/IEC 10918」で、1992年に作られました(最新版は1994年)。同じ概要ページは、規格の第1部を次のように説明しています。
「Specifies the core coding system, consisting of the well-known Huffman-coded DCT based lossy image format, but also including the arithmetic coding option, lossless coding and hierarchical coding.」
(訳:中核の符号化方式を定める。よく知られた、ハフマン符号化のDCT方式による非可逆の画像形式からなり、算術符号化の選択肢、可逆の符号化、階層的な符号化も含む。)
読み取れることは2つです。jpeg.orgが「よく知られた」と呼ぶ形式が非可逆(lossy)であること。規格の中に可逆の符号化も含まれていること。この記事で「JPEG」と書くときは、前者の非可逆の形式を指します。「DCT」は、コトバンクに載る百科事典マイペディアの表記では「離散的コサイン変換」です。e-Wordsは、JPEGが画像を8×8ピクセルの正方形のブロックに分けて記録すると説明しています。
ISOのページ(ISO/IEC 10918-1:1994)の要約は、対象を「continuous-tone」(濃淡が連続する)グレースケールまたはカラーの静止画像とし、「bi-level」(2値)の画像には適用できないと書いています。写真のようになだらかに色が変わる画像を想定していると読めます。白と黒だけの画像は対象外です。IANAのimage/jpegの登録文書は、JPEGがウェブブラウザー、デジタルカメラ、画像ビューアーなどで広く実装されていると書き、デジタルカメラのJPEGには撮影場所のような個人に関わる情報を含むExifが入ることがある、という注意も付けています。
読みは辞書で2通りです。コトバンクに掲載されたデジタル大辞泉は「ジェーペグ」、同じページの講談社「IT用語がわかる辞典」は「ジェイペグ」、e-Wordsは「ジェーペグ」。どちらが正しいかを決めた公式の文書は、本記事が確認した範囲では見つかりませんでした。
PNG(ピング)とは何か。元に戻せる圧縮で、透明も使える
PNGは、Portable Network Graphicsの略です。ISOのページ(ISO/IEC 15948)の要約は、読みと中身を次のように書きます。
「ISO/IEC 15948:2004 specifies a datastream and an associated file format, Portable Network Graphics (PNG, pronounced "ping"), for a lossless, portable, compressed individual computer graphics image transmitted across the Internet. Indexed-colour, greyscale, and truecolour images are supported, with optional transparency. Sample depths range from 1 to 16 bits.」
(訳:ISO/IEC 15948:2004は、インターネットで送る、可逆で、移植しやすく、圧縮された1枚のコンピューターグラフィックス画像のための、データの流れと関連するファイル形式、Portable Network Graphics(PNG。読みは「ping」)を定める。インデックスカラー、グレースケール、トゥルーカラーの画像に対応し、透明は任意で付けられる。サンプル深度(1色あたりのビット数)は1〜16ビット。)
「lossless」(可逆)は、圧縮しても元のデータにそのまま戻せるという意味です。「optional transparency」の透明は、画素ごとに「どれだけ透けるか」を持たせられることで、アルファ(alpha)と呼ばれます。「indexed-colour」は、使う色を最大256色の一覧表(パレット)にして、画素には番号だけを書く方式です。W3C(ウェブの標準化団体)が作業中の第4版の編集者草稿(勧告ではない)は、パレットの色数を「from 1 to 256」と書いています。
PNGの仕様の版は次のとおりです。W3CのGitHubのREADMEは、第3版が2025年6月24日にW3C勧告として公開されたと書き、いまは第4版の編集者草稿(w3c.github.io/png/)を作っていると書いています。その草稿の変更点の節の見出しも「Changes since the W3C Recommendation of 24 June 2025」(2025年6月24日のW3C勧告からの変更)で、草稿自身は「まだ国際規格ではない」と書きます。仕様の書誌データを集めるSpecrefも、第3版(png-3)の状態を「REC」(勧告)、日付を「24 June 2025」としていました(2026年10月13日2時52分に取得)。ISOのISO/IEC 15948:2004は、ISOのページによると2021年の見直しで確認されて現行のまま、いまは見直しの段階(Under review)です。W3Cの仕様のページ(www.w3.org/TR/png/)はCloudflareの確認画面(403)で開けず、確認画面は押さずに諦めたので、勧告の本文そのものは読めていません。
JPEGとPNGの違いを、同じ観点で並べると
| 観点 | JPEG | PNG |
|---|---|---|
| 圧縮 | 中心は非可逆(jpeg.org)。規格には可逆の符号化も含む | 可逆(ISOの要約「lossless」) |
| 元に戻せるか | 中心の非可逆の形式では戻せない。筆者の測定では品質100でも元と完全には一致しなかった | 戻せる。筆者の測定では全画素が一致した |
| 透明 | 元のJPEG(ISO/IEC 10918)について取得した5つの文書に透明の語は無し。筆者の測定(sips)では白に置き換わった | 任意で付けられる(ISOの要約) |
| 色 | 濃淡が連続するグレースケールまたはカラー。2値は対象外(ISO) | インデックスカラー・グレースケール・トゥルーカラー。1〜16ビット(ISO)。パレットは1〜256色(W3Cの第4版の編集者草稿) |
| 拡張子 | jpg, jpeg(IANA)。Microsoftの表は「jpe」も挙げる | .png(IANA) |
| 品質の設定 | ある。Appleのプレビューは「JPEGまたはJPEG-2000を選択すると、画像の品質を調整できます」と書く。Microsoftの開発者向け文書はImageQualityを0〜1.0、既定0.9とする | Microsoftの文書にあるPNGの書き出しの設定は、インターレースとフィルターの2つで、品質の数字は無い |
| 向く画像(公式の説明) | Microsoft「スキャンした写真など、多くの色の画像に最も適しています」。Apple「ウェブサイトやほかの写真アプリでの使用に適した小サイズのファイル」 | Microsoft「イメージの一部を透明にし、明るさを制御できる」。Apple「ウェブ上の画像や画像編集によく使われるもう1つのロスレスファイルフォーマット」 |
「透明」の欄の「5つの文書」は、jpeg.orgの2ページ、IANAのimage/jpeg、ISOのページ(ISO/IEC 10918-1)、MicrosoftのJPEG形式の概要です。「透明」「alpha」「transparency」などの語で検索して、1件も当たりませんでした。これは元のJPEG(ISO/IEC 10918)の話です。同じ委員会の後の規格は別の形式で、jpeg.orgはJPEG XL(ISO/IEC 18181)の機能に「alpha channels」(透明の情報)を挙げています。
.jpgと.jpegは同じ形式か。拡張子の字数が違うだけ
同じ形式です。IANAのimage/jpegの登録文書は拡張子を「File extension(s): jpg, jpeg」(訳:ファイル拡張子:jpg、jpeg)と書いています。Microsoft Learnの「JPEG 形式の概要」は、拡張子を「jpe、jpeg、jpg」、MIMEの種類(形式を示す名前)を「image/jpeg、image/jpe、image/jpg」と並べています。OpenAIの画像入力の資料も、対応する形式を「JPEG (.jpeg or .jpg)」と1つの形式として書きます。e-Wordsは、JPEGの後継規格のJPEG 2000などは別の拡張子(.jp2など)を使うと説明しています。Google検索セントラルは、画像の形式の一覧のあとに「ファイル名の拡張子をファイル形式に一致させるのもおすすめです。」と書いています。
筆者の確認です(2026年10月13日2時36分、macOS 26.6)。同じ画像から、Macのsipsコマンドで書き出し先の名前だけをext_a.jpgとext_b.jpegにして2つ書き出し、cmpコマンドで比べると全バイトが同じでした。ext_a.jpgをext_c.jpegの名前でコピーしたものを加えた3つとも、SHA-256の先頭16桁はdc2232cd4ffc011a、fileコマンドの答えも同じ「JPEG image data, JFIF standard 1.01」でした。反対に、PNGのファイルの名前をpng_named.jpgに変えただけのものは、fileが「PNG image data, 1600 x 1000, 8-bit/color RGB」と答えました。名前を変えても形式は変わりません。なぜ短い「.jpg」があるのかを書いた文書は、本記事が確認した範囲では見つかりませんでした。
筆者がこのMacで書き出して比べた結果。容量・見た目・保存し直し・透明
筆者は2026年10月13日2時36分に、このMac(macOS 26.6、sips-316)で、自分で作った合成画像を書き出して比べました。個人の写真は使っていません。Pythonの画像ライブラリで作った画像は3枚です。
- 写真風:1600×1000ピクセル。空・雲・山・湖・草むらに、カメラのような細かいノイズを足した画像。色の種類(RGBの組の数)は109,019。実写ではありません。
- 文字と図:1600×1000ピクセル。日本語と英語の文字(小さな文字を含む)、棒グラフ、表、細い線を白地に描いた画像。色の種類は2,703。
- 透明つき:600×600ピクセルのRGBA(透明の情報つき)のPNG。円と文字、半透明の影を、透明な背景に描いた画像。
書き出しはsipsです。JPEGはsips -s format jpeg -s formatOptions <数字>で品質を変え、数字を指定しない既定は、品質75と同じバイト列でした(cmpで確認)。この数字はsipsの設定で、ほかのアプリの品質の数字と同じ画質になるかは確かめていません。「元との近さ」にはPSNR(ピーエスエヌアール)を使いました。元の画像との画素の差から出す数字で、単位はdB(デシベル)、元と全く同じなら無限大になり、大きいほど元に近いことを示します。見た目の良し悪しを決める数字ではありません。
容量と、元の画像との近さ
| 保存のしかた | 写真風の容量(バイト) | PNGに対する割合 | PSNR | 文字と図の容量(バイト) | PNGに対する割合 | PSNR |
|---|---|---|---|---|---|---|
| PNG | 2,623,178 | 100% | 全画素が同じ | 221,255 | 100% | 全画素が同じ |
| JPEG 品質100 | 1,906,935 | 72.7% | 47.05dB | 599,961 | 271.2% | 47.90dB |
| JPEG 品質75(既定) | 286,137 | 10.9% | 40.27dB | 255,806 | 115.6% | 37.79dB |
| JPEG 品質50 | 105,072 | 4.0% | 38.81dB | 178,280 | 80.6% | 35.44dB |
| JPEG 品質25 | 50,181 | 1.9% | 36.79dB | 113,506 | 51.3% | 30.64dB |
この表から言えるのは、次の4点です。
- 写真風の画像は、JPEGで大きく小さくなった。 品質75でPNGの約11%です。無圧縮のRGB(1600×1000×3=4,800,000バイト)に対しては、PNGが約55%、JPEG品質75が約6%でした。講談社の「IT用語がわかる辞典」はJPEGを「10分の1から100分の1程度」に圧縮できると書いています。無圧縮と比べると、品質75は約17分の1、品質25は約96分の1で、辞書の範囲に入りました。
- 文字と図の画像は、品質75のJPEGがPNGより約16%大きかった。 品質100では約2.7倍です。試した品質(100・90・75・50・25・10)のうち、JPEGがPNGより小さくなったのは品質50以下でした。
- JPEGは品質100でも元と完全には一致しなかった。 写真風の画像は、品質100で92.5%の画素が元と違い、最大の差は6でした(色は0〜255の値)。PNGは全画素が一致しました。
- PNGの容量は、画像の中身で大きく変わった。 同じ1600×1000ピクセルで、写真風が2,623,178バイト、文字と図が221,255バイトです。e-Wordsは、PNGの圧縮はzip形式などにも使われるDeflate圧縮だと書いています。同じ色が平らに続く図は小さくなりやすく、画素ごとに少しずつ違う写真は小さくなりにくい、というのが筆者の理解で、結果とは合っています。ただし2枚の合成画像だけの結果です。
拡大して見た印象
同じ場所を3倍に拡大して並べました(拡大は画素をそのまま大きくする方式です)。

筆者の目には、文字と図の画像では、品質75のJPEGは文字の縁が少しにじみ、周りに薄い影のようなものが出たように見えました。品質25では、文字の周りに点状のノイズが出て、背景の緑に四角いむらが見えました。e-Wordsは、JPEGは同じ色が連続する画像には向かないと書いています。

写真風の画像では、品質75は3倍の拡大でもPNGとの差が小さく、細かい粒が少しなめらかになった程度に見えました。品質25では、空の粒が消え、山の稜線の縁に明るいふちが出て、色の違いが四角いまとまりに見えました。以上は筆者が拡大画像を見た印象で、PSNRの数字とは別のものです。
保存し直しと、色の種類の変化
sipsで、元のPNGを品質75のJPEGに書き出し(1回目)、そのJPEGを同じ品質で書き出し直して計10回まで重ねました。PNGもPNGへ10回書き出し直して、元の画像と比べました。JPEGのPSNRは、写真風の画像が1回目40.27dB、5回目40.16dB、10回目39.97dBで、文字と図の画像が1回目37.79dB、5回目37.05dB、10回目36.36dBでした。文字と図の画像では、元との最大の差も1回目の103から10回目の109に広がりました。PNGは、2枚とも10回目まで全画素が元と同じでした。
文字と図の画像は、もとの色の種類が2,703でした。品質75でJPEGにして戻すと43,445に増え、文字や図形の縁に、元の画像に無かった色が生まれました。PNGにも元の色を変える方法があります。筆者がPythonの画像ライブラリで256色に減らしてパレット方式のPNGにすると、文字と図の画像は76,873バイト(同じ画像をその画像ライブラリが書いた24ビットのPNGは213,916バイト)になり、3.0%の画素が元と違いました。写真風の画像は97.9%の画素が元と違いました。PNGの圧縮そのものは可逆でも、色を減らす作業は元の画像を変えます。
透明つきの画像をJPEGに書き出す
600×600の透明つきPNGを、sipsでJPEGとPNGに書き出して、3つの場所の画素を比べました。
| 場所 | 元のPNG(RGBA) | JPEGに書き出し(RGB) | PNGに書き出し(RGBA) |
|---|---|---|---|
| 左上の角(もとは透明) | (0, 0, 0, 0) | (255, 255, 255) | (0, 0, 0, 0) |
| 影の中(半透明) | (0, 0, 0, 101) | (154, 154, 154) | (0, 0, 0, 101) |
| 円の中(不透明) | (250, 170, 60, 255) | (250, 169, 61) | (250, 170, 60, 255) |
sipsは、JPEGに書き出すときに透明を白の上に重ねたとみられ(筆者の推測)、透明な角は白、半透明の影は灰色になりました。hasAlpha(透明の情報を持つか)は、JPEGが「no」、PNGが「yes」で、PNGに書き出した方は全画素が元と同じでした。透明をどんな色で埋めるかはアプリで違う可能性があり、ほかのアプリでは試していません。
ファイルの先頭と、fileコマンドの答え
fileコマンドと、先頭16バイトを見るxxd | head -1の結果です(sipsで書き出した写真風の画像)。
$ file photo_like_default.jpg
JPEG image data, JFIF standard 1.01, aspect ratio, density 72x72, segment length 16, Exif Standard: [TIFF image data, big-endian, direntries=1], baseline, precision 8, 1600x1000, components 3
$ xxd photo_like_default.jpg | head -1
00000000: ffd8 ffe0 0010 4a46 4946 0001 0100 0048 ......JFIF.....H
$ file photo_like_sips.png
PNG image data, 1600 x 1000, 8-bit/color RGB, non-interlaced
$ xxd photo_like_sips.png | head -1
00000000: 8950 4e47 0d0a 1a0a 0000 000d 4948 4452 .PNG........IHDR
JPEGの先頭の「ff d8 ff」は、IANAの登録が「Magic number(s): FF D8 FF」と書く並びと同じで、続く「4a 46 49 46」は文字の「JFIF」です。PNGの先頭の「89 50 4e 47 0d 0a 1a 0a」も、IANAのimage/pngの登録と同じ並びでした。「50 4e 47」は文字の「PNG」です。
写真・文字・ロゴはどちらで保存するか(筆者の提案)
以下は、公式の説明と上の測定をもとにした筆者の提案で、決まりではありません。
| 保存したいもの | 目安 | 根拠 |
|---|---|---|
| カメラやスマホで撮った写真 | JPEG | Microsoftが多くの色の画像向きと書く。筆者の測定では写真風の画像がPNGの約11%(PNGにすると約9倍) |
| スクリーンショット、文字が入る画像 | PNG | Appleは、macOS Tahoe 26以降の対応モデルのスクリーンショットで、キャプチャフォーマットの「SDR(互換性優先)」がPNG、「HDR」がHEIFを使うと書く。筆者の測定(文字と図の合成画像)では、JPEG品質75がPNGより大きく、品質25では文字の周りにノイズが出た |
| 図・グラフ・ロゴ・アイコン | PNG | 可逆のため縁が崩れない(筆者の測定) |
| 背景を透明にしたい画像 | PNG | ISOの要約が透明に対応と書く。JPEGに書き出すと透明は白になった(筆者の測定) |
| 何度も編集して保存し直す画像 | 編集中はPNGなどの可逆の形式、仕上げにJPEG | JPEGは10回の書き出し直しで元との差が広がった(筆者の測定) |
| 容量を小さくしたい写真 | JPEGの品質を下げる。元の画像は別に残す | 写真風の画像で品質25は容量がPNGの約2%。ただし拡大すると粒が消え、色が四角いまとまりに見えた(筆者の測定) |
| 提出先やサービスが形式を指定している画像 | その指定に従う | サービスごとに対応する形式は違う。例はZoomの背景設定とYouTubeサムネイルをAIで作る方法の記事 |
Appleのサポートは、iPhoneの「設定」で撮影の形式を「互換性優先」にするとJPEGで撮れ、「高効率」に戻すとHEIFで撮れると書いています。JPEGに変える方法はHEICファイルとはに、パソコンへの移し方はiPhoneの写真をパソコンに保存する方法に、iPhoneのスクリーンショットの形式はiPhoneのスクリーンショット(スクショ)の撮り方にあります。容量の数え方は1MBは何KB・1GBは何MBに書きました。
WebP・HEICは別の形式。JPEG・PNGとの関係を一言ずつ
WebP(ウェッピー。読みはe-Wordsの表記)は、e-WordsによるとGoogleが開発・公開している画像の形式です。Googleのページは、可逆と非可逆の両方の圧縮に対応し、透明(アルファチャンネル)は可逆のWebPでも非可逆のWebPでも使えると書き、非可逆のWebPの画像は、SSIMという画質の指標が同等のJPEGより「25%~34%小さく」なると書いています。この数字はGoogleの説明で、筆者は測っていません。IANAにはimage/webp(RFC 9649、拡張子webp)として登録され、Google検索は「BMP、GIF、JPEG、PNG、WebP、SVG、AVIF」の画像をサポートすると検索セントラルが書いています。
HEICは、Appleデバイスで使われる写真の形式です。Appleのサポートは「HEIFとHEVCはJPEGやH.264よりも圧縮率が高いため、デバイス本体やiCloud写真で使用するストレージ容量を抑えながらも、同等の画質に仕上がります。」と書いています。変換のしかたはHEICファイルとはで確かめています。
AIに画像を渡す時も、JPEGとPNGは3社の対応形式に入っている
2026年10月13日2時38分に取得した3社の開発者向け資料は、画像の対応形式を次のように書いていました。Anthropic(Claude)は「Claude supports JPEG, PNG, GIF, and WebP images」(訳:Claudeは、JPEG、PNG、GIF、WebPの画像に対応する)、OpenAIは「PNG (.png), JPEG (.jpeg or .jpg), WEBP (.webp), and non-animated GIF (.gif)」(訳:PNG、JPEG、WEBP、動かないGIF)、Google(Gemini API)の日本語版はPNG、JPEG、WEBP、HEIC、HEIFです。3社ともJPEGとPNGを挙げ、HEICを挙げていたのはGoogleだけでした。各社の比較はHEICファイルとはに、AIが画像を扱う仕組みはマルチモーダルAIとはの記事にあります。
Anthropicの資料は、JPEGの圧縮について次の注意を書いています。
「However, this can introduce artifacts that are detrimental to model performance, especially when multiple compression passes are applied. For example, heavy JPEG compression can make text difficult to read.」
(訳:ただし、特に圧縮を何度も重ねると、モデルの性能にとって有害なノイズ(アーティファクト)が出ることがある。例えば、強いJPEG圧縮は文字を読みにくくすることがある。)
筆者の測定と同じ方向の話ですが、筆者の測定は人間の目で見た崩れと数字で、AIの読み取りの精度は測っていません。文字が多いスクリーンショットをAIに渡すときは、PNGのまま渡すか、JPEGにするなら品質を下げすぎない、というのが筆者の提案です。
この記事で確かめていないこと。W3Cのページ、規格の本文、実写の写真
- W3Cの勧告(第3版)の本文は読めていない。 www.w3.org/TR/png/ と第3版の勧告ページは確認画面(403)で取得できませんでした。W3C側の記述(パレットの1〜256色など)は、作業中の第4版の編集者草稿から引いています。ISOのページはISO/IEC 15948:2004、READMEは第2版を2003年に公開と書いており、年の食い違いの理由は分かりません。
- JPEGの規格の本文は読んでいない。 ISOのページは要約までです。ITU-T T.81の本文は取得しておらず、JFIFの仕様(w3.org/Graphics/JPEG/jfif3.pdf)は403で取得できませんでした。ビット数や色の扱いは、筆者のsipsの書き出し(8ビット・3成分)と辞書の説明にとどまります。
- 測定は合成画像3枚とsipsだけ。 実写の写真、ほかのアプリ(Windowsのペイントやブラウザーなど)の書き出し、品質の数字の対応は確かめていません。見た目は筆者が拡大画像を見た印象です。256色のPNGは、sipsではなくPythonの画像ライブラリで作りました。
- 元のJPEG(ISO/IEC 10918)に透明の記述が無いのは、取得した5つの文書の範囲。 規格の本文やほかの資料にあるかは確かめていません。JPEG XLなど後の規格は別の話です。透明が白になったのは、sipsの書き出しの結果です。
- WebPの「JPEGより25%~34%小さい」はGoogleの数字。 筆者はWebPを測っていません。「.jpg」が短い理由と、「ジェイペグ」「ジェーペグ」の正式な読みも、取得した文書には書かれていません。
JPEG・PNGの記述を確かめた資料と取得時刻
取得は2026年10月13日2時31分から2時43分(日本時間)で、jpeg.orgのJPEG XLのページとSpecrefは2時52分から2時53分に追加で取得しました。ログインはしていません。ISOのページはcurlが403だったため、画面を出さない設定のブラウザー(Playwright)で開きました。出典の一覧(jpeg.org、ISO、IANA、W3CのGitHub、Specref、Microsoft、Apple、Google、Anthropic、OpenAI、辞書)はこのページの出典欄にあります。ヘルプやドキュメントの文面は変わることがあるため、操作や仕様に関わる場面では最新のページを確認してください。
この記事でよく聞かれること
- JPEGとPNGの違いは何ですか
- 圧縮の方式が違います。jpeg.orgはJPEG 1の中心を「Huffman-coded DCT based lossy image format」(非可逆の画像形式)と書き、ISO/IEC 15948の要約はPNGを「lossless」(可逆)で透明にも対応すると書いています。筆者がこのMacのsipsで自作の合成画像を書き出して測ると、写真風の画像はJPEG品質75がPNGの約11%の容量で、文字と図の画像は品質75ではJPEGの方が大きくなりました(2026年10月13日。実写の写真は測っていません)。
- JPEG(jpg)とは何ですか。jpgファイルとは何ですか
- JPEGは、Joint Photographic Experts Group(規格を作った委員会)の名前で、写真などの静止画を小さくする圧縮の規格と、その形式の画像のことです(jpeg.org。規格はISO/IEC 10918で1992年策定)。jpgはその拡張子で、.jpegと同じ形式です。読みは、辞書にジェーペグ(デジタル大辞泉)とジェイペグ(講談社 IT用語がわかる辞典)の2通りが載っています。
- jpgとjpegは何が違いますか
- 違いは拡張子の字数だけで、同じ形式です。IANAのimage/jpegの登録は拡張子を「jpg, jpeg」と書き、Microsoftの開発者向け文書は「jpe、jpeg、jpg」と書きます。筆者がMacのsipsで書き出し先の名前だけを.jpgと.jpegに変えて書き出すと、2つのファイルは全バイトが同じでした。
- PNG(ピング)とは何ですか。読み方は
- PNGはPortable Network Graphicsの略で、元の画像に戻せる可逆圧縮の画像形式です。ISO/IEC 15948の要約は、PNGの読みを「ping」と書き、透明を任意で付けられるとも書いています。辞書のe-Wordsは読みを「ピング」「ピーエヌジー」と載せています。
- 写真はjpgとpngのどちらで保存すればよいですか
- 筆者の提案は、写真はJPEG、文字が入る画像や図、透明が要るロゴはPNGです。筆者の測定(合成画像1600×1000)では、写真風の画像はPNGが2,623,178バイト、JPEG品質75が286,137バイトでした。MicrosoftのヘルプもJPEGを「スキャンした写真など、多くの色の画像に最も適しています」と書いています。実写の写真は測っていません。
- JPEGで保存し直すと画質は落ちますか
- 落ちる場合があります。筆者がMacのsipsで、自作の文字と図の合成画像を品質75のJPEGに書き出し、それを同じ品質で書き出し直して計10回重ねると、元との近さ(PSNR)は1回目の37.79dBから10回目の36.36dBに下がりました。PNGは10回書き出し直しても全画素が元と同じでした。AnthropicのClaudeの資料も、JPEGを強く圧縮したり何度も圧縮したりすると文字が読みにくくなることがあると書いています。
- 背景が透明な画像はjpgとpngのどちらですか
- PNGです。ISO/IEC 15948の要約は、PNGが透明を任意で付けられると書いています。筆者がこのMacのsipsで透明つきのPNG(600×600)をJPEGに書き出すと、透明だった部分は白に置き換わりました(ほかのアプリでは試していません)。PNGで書き出した方は透明が元のままでした。元のJPEG(ISO/IEC 10918)について取得した5つの資料に、透明を扱う記述は見つかりませんでした。なお同じ委員会の別の規格のJPEG XLは、jpeg.orgが「alpha channels」(透明の情報)を含むと書いています。
- WebPやHEICはJPEG・PNGとどう違いますか
- WebPはGoogleが公開している形式で、可逆と非可逆の両方と透明に対応します(Googleの説明)。HEICはAppleデバイスで使われる形式で、Appleは「HEIFとHEVCはJPEGやH.264よりも圧縮率が高い」と書いています。Google検索はBMP・GIF・JPEG・PNG・WebP・SVG・AVIFの画像に対応します。HEICは別の記事で詳しく確かめています。
出典・参照資料
- 一次資料JPEG(jpeg.org):Overview of JPEG 1。ISO/IEC 10918は1992年策定(最新版1994年)、Part 1の説明(2026年10月13日2時31分に取得) ↗
- 一次資料JPEG(jpeg.org):About JPEG。名前の Joint の意味(2026年10月13日2時34分に取得) ↗
- 一次資料JPEG(jpeg.org):JPEG XL(ISO/IEC 18181)の概要。alpha channels を含むと記載(2026年10月13日2時53分に取得) ↗
- 一次資料ISO:ISO/IEC 10918-1:1994 Digital compression and coding of continuous-tone still images の要約(2026年10月13日2時32分に取得) ↗
- 一次資料ISO:ISO/IEC 15948:2004 Portable Network Graphics (PNG): Functional specification の要約(2026年10月13日2時32分に取得) ↗
- 一次資料IANA:メディアタイプ image/jpeg の登録文書(拡張子・先頭の並び。2026年10月13日2時31分に取得) ↗
- 一次資料IANA:メディアタイプ image/png の登録文書(拡張子・先頭の並び。2026年10月13日2時31分に取得) ↗
- 一次資料IANA:メディアタイプ image/webp の登録文書(RFC 9649。2026年10月13日2時31分に取得) ↗
- 一次資料W3C PNG ワーキンググループの GitHub:README(第3版は2025年6月24日にW3C勧告と記載。2026年10月13日2時32分に取得) ↗
- 一次資料W3C:Portable Network Graphics (PNG) Specification(Fourth Edition)の編集者草稿(勧告ではなく草稿。変更点の節は2025年6月24日の勧告からの変更。2026年10月13日2時32分に取得) ↗
- 二次資料Specref:PNG の書誌データ(png-3=第3版の状態 REC・日付 24 June 2025。2026年10月13日2時52分に取得) ↗
- 一次資料Microsoft Learn:JPEG 形式の概要(Windows イメージング コンポーネント。拡張子・MIME の種類・ImageQuality。2026年10月13日2時33分に取得) ↗
- 一次資料Microsoft Learn:PNG 形式の概要(Windows イメージング コンポーネント。エンコーダー オプション。2026年10月13日2時33分に取得) ↗
- 一次資料Microsoft サポート:画像やその他のグラフィックを別ファイルとして保存する(イメージ ファイル形式の表。日本語版と英語版を2026年10月13日2時37分に取得) ↗
- 一次資料Microsoft Support:Save a picture or other graphic as a separate file(英語版。形式の表の原文。2026年10月13日2時37分に取得) ↗
- 一次資料Apple プレビューユーザガイド:Macの「プレビュー」で画像のファイルタイプを変換する(JPEGの品質の調整。2026年10月13日2時33分に取得) ↗
- 一次資料Apple 写真ユーザガイド(Mac):写真、ビデオ、スライドショー、およびメモリーを書き出す(JPEG・TIFF・PNGの説明。2026年10月13日2時38分に取得) ↗
- 一次資料Apple サポート:Macでスクリーンショットを撮る(macOS Tahoe 26以降のキャプチャフォーマット。2026年10月13日2時33分に取得) ↗
- 一次資料Apple サポート:Apple製のデバイスでHEIF/HEVCメディアを扱う(JPEGとの圧縮率の比較。2026年10月13日2時43分に取得) ↗
- 一次資料Google 検索セントラル:Google 画像検索の SEO ベスト プラクティス(検索がサポートする画像の形式。2026年10月13日2時33分に取得) ↗
- 一次資料Google for Developers:WebP(可逆・非可逆・透明の説明。2026年10月13日2時33分に取得) ↗
- 一次資料Anthropic:Vision(Claude の対応画像形式とJPEG圧縮の注意。2026年10月13日2時38分に取得) ↗
- 一次資料OpenAI:Images and vision(画像入力のファイル形式。2026年10月13日2時38分に取得) ↗
- 一次資料Google AI for Developers:画像理解(Gemini API。サポートされている画像形式。最終更新日 2026-09-24 UTC・2026年10月13日2時38分に取得) ↗
- 二次資料コトバンク:JPEG(デジタル大辞泉・講談社 IT用語がわかる辞典。読みと説明。2026年10月13日2時34分に取得) ↗
- 二次資料IT用語辞典 e-Words:JPEG(読み方と非可逆圧縮の説明。2026年10月13日2時34分に取得) ↗
- 二次資料IT用語辞典 e-Words:JPGファイル(.jpgファイル/.jpegファイル。2026年10月13日2時34分に取得) ↗
- 二次資料IT用語辞典 e-Words:PNG(読み方と仕様の説明。2026年10月13日2時34分に取得) ↗
- 二次資料IT用語辞典 e-Words:WebP(読み方。2026年10月13日2時41分に取得) ↗
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