AUTOMATIC1111の機能をGradioの「Workflow」で作り直した「Workflow1111」──73ノード・11パイプライン、GPUなしで動く(推論はInference ProvidersとSpaces)、出力は自動でREST APIとMCPツールに。ComfyUIとの違いをHugging Faceが整理
Hugging Faceは2026年9月10日、Stable Diffusion系の定番UIだったAUTOMATIC1111の機能の大半を、Gradioのノードグラフ機能gr.Workflowで作り直した「Workflow1111」を公開した。11のパイプライン(テキストから画像、ハイレゾ修正、画像から画像、LLMにプロンプトを書かせる、VLMで画像からプロンプトを読み戻す、検出からインペイント用マスク、プロンプトマトリクス、アップスケールと背景除去、前処理、PNG Info、画像から動画)を73ノードで組み、モデル呼び出しはInference ProvidersとSpacesを通すので自分のGPUは不要。出力ノードは自動で9本のRESTエンドポイントとMCPツールになり、Claude CodeやCursorから呼べる。ComfyUIとの違いは「ノードが自分の持たないハードウェアでもよい」「出力がそのままAPI」「OAuthで訪問者が実行」「モデルを混ぜる」「カスタムノードはPython関数」の5点。

2026年9月18日・日本時間時点の情報です。 Hugging Faceのブログ(9月10日、Gradioチームの2人)を読んだ。「Stable Diffusionを自分のPCで」の入口だったAUTOMATIC1111の機能を、Gradioのノードグラフgr.Workflowで作り直した、という記事で、ComfyUIを使っている人ほど違いが分かりやすい。ComfyUIで詰まったときの切り分けはこちら、MCPは用語の記事に。
3行まとめ
- 何を作ったか。 AUTOMATIC1111の機能の大半を、73ノード・11パイプラインの1枚のキャンバスに再現した「Workflow1111」。テキストから画像(ネガティブプロンプト・steps・CFG・seed・サイズ・checkpoint指定)、ハイレゾ修正(FLUX.1-Kontextで再描画)、画像から画像、LLM(Qwen3-4B)にプロンプトを書かせる、VLM(Qwen2.5-VL)で画像からプロンプトを読み戻す(CLIPの代わり)、検出器(DETR)からインペイント用マスクを自動生成、プロンプトマトリクス(4変種を並列生成して1枚に)、アップスケール(LanczosとAuraSR×4)と背景除去(BRIA RMBG-2.0)、Canny・線画などの前処理(NumPyだけ・CPUで約0.5秒)、PNG Info、画像から動画(Wan 2.2 I2V)。
- GPUが要らない理由と、ノードの4種。 ノードはfn(Python関数)・model(Inference Providers経由のモデル)・space(Hub上の別のSpace)・dataset(Hubのデータセットの行)の4種で、モデル呼び出しは他人のハードウェアで走るため、自分のGPU無しで動く(サインインした本人の枠を消費)。36のオペレータノードのうち32がfn、22はネットワーク不要で、「回線が切れてもキャンバスの3分の2は動く」。fnはただのPythonなので、ローカルのGPUでモデルを動かす関数に差し替えることもできる(FastH3=MiniMax-H3の4ステップ蒸留をZeroGPUで動かす例)。
- 出力がそのままAPIとMCPツール。 出力ノードは手で書かなくてもRESTエンドポイントになり(Workflow1111は
/image・/edited_image・/generated_prompt・/recovered_prompt・/detected_objects・/x_y_grid・/upscaled_local・/annotator_map・/png_infoの9本)、mcp_server=TrueでMCPツールにもなる。Claude Code・Cursorなどからhttps://ysharma-workflow1111.hf.space/gradio_api/mcp/をX-HF-Tokenつきで指せば、「画像を生成→プロンプトを読み戻す→検出」をエージェントの手順に組み込める。トークンは呼ぶ側が送るのでSpaceは持たない。
ComfyUIとの違い(記事の整理)
| 観点 | Gradio Workflow(記事の主張) |
|---|---|
| ノードの置き場所 | 自分の持たないハードウェアでもよい(Inference Providers・Hub上のSpace・任意のAPI・データセット)。だからGPU無しで動く |
| 出力 | グラフから型付きのRESTエンドポイントが自動生成される |
| 利用者 | OAuthを有効にして公開URLを配れば、訪問者が自分の身分でサインインして、インストール無しで使える |
| モデルの混在 | 拡散モデル・LLM・VLM・検出器・動画モデルを同じキャンバスに。LLMにプロンプトを書かせるのに「カスタムノード」は要らない |
| カスタム | Python関数を書けばそれがノード。キャンバスもサーバーもGPUも無しで単体テストできる |
記事は「AUTOMATIC1111が機能の一覧をくれたが、本当に比較されるのはノードグラフどうしのComfyUI」と書き、「人々が作って出荷したいものの多くはgr.Workflowで同じ範囲を覆う」と主張する。ループのオペレータは無く、同じ処理の4変種は横に4つ並べて同じ深さで並列実行する、という制約も書かれている。
読み方
- 「ローカルGPUで動かす」前提が外れた。 AUTOMATIC1111もComfyUIも自分のGPUが前提だったが、Workflow1111はモデル呼び出しを外に出し、UIと配線だけを手元に置く。手元に置きたい処理(前処理・マスク作成・アップスケールのLanczos)はPythonで動く
- エージェントの道具になる。 出力がMCPツールになるので、Claude CodeやCodexの作業の一部として画像生成・読み戻し・検出を呼べる。ComfyUIにもMiniMax H3のノードを足すような拡張はあるが、API化の手間が違う
- 画像生成そのものの最新はNano Bananaなどクラウド側に寄っており、ローカルUIの役割は「配線と制御」に移っている
筆者が確かめた点
この記事の下調べで、筆者は9月18日にHugging Faceのブログ本文を取得し、ノード数・パイプラインの内訳・4種のオペレータ・エンドポイント名・MCPの設定例・ComfyUIとの比較の記述がその原文にあることを確認した。筆者はWorkflow1111のSpaceを自分のアカウントで実行しておらず、生成の品質や速度は書いていない。
書かれていないこと
- Inference Providersの利用枠と課金(本人の枠を消費、とだけ)
- Workflow1111の各パイプラインの実行時間(前処理の「CPUで約0.5秒」以外)
- gr.Workflowが必要とするGradioのバージョン
出典はHugging Faceのブログ
- Hugging Face「Rebuilding AUTOMATIC1111 with Gradio Workflow」(2026年9月10日)
- 本記事はgr.Workflowの正式版やループ対応が出たら追記する
出典・参照資料
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