米国の13〜17歳の94%が過去1年にAIを使い、74%は週1回以上「勉強の相棒」に──Googleが公開した10代1,000人超の調査、55%は他の情報源で裏を取り、67%はネットの習慣で親を最も信頼
Googleは2026年9月16日、調査会社RXNと行った米国の10代(13〜17歳)のAI観に関する調査「U.S. Future Report」の要点を公開した。全国1,000人超と6州各1,000人の定量調査にフォーカスグループを組み合わせたもので、94%が過去1年にAIを使い、そのうち74%が週1回以上「対話的な勉強の相棒」として使う。用途は宿題の調べもの61%・日常の疑問52%・綴りと文章の直し51%。AIの情報は55%が他の信頼できる情報源で裏を取り、54%が大人に聞く。64%は「5年生までにデジタルリテラシーの授業を」と考えるが、学校に授業があるのは57%。ネットの習慣で最も信頼するのは親・家族の大人で67%、他の情報源は9%にも届かない。日本の数字は含まれない。

2026年9月17日・日本時間時点の情報です。 Googleが9月16日、米国の10代(13〜17歳)がAIをどう見て、どう使っているかの調査「U.S. Future Report」の要点を、5つの項目にまとめて公開した。調査はGoogleのパートナーである調査会社RXNが、全国の10代1,000人超と、6つの州でそれぞれ1,000人の別サンプルに定量調査を行い、フォーカスグループ(少人数の聞き取り)を組み合わせたもの。米国の数字であって日本の数字ではないが、「10代はAIを近道に使っているのではないか」という大人側の心配に対して、数字で答えている。本記事はブログに載った数字をそのまま並べ、調査の性質と、日本に当てはめる際の注意を添える。
3行まとめ
- 使っている、しかも「相棒」として。 米国の10代の94%が過去1年にAIを使い、そのうち74%が週1回以上、難しい題材をほぐし考えを広げる「対話的な勉強の相棒」として使う。用途は宿題の調べもの61%、日常の疑問への答え探し52%、綴りの確認と文章の直し51%。
- 裏を取る。 AIの情報の確かさを見るために、**55%**がニュース・教科書・検証済みサイトなど他の信頼できる情報源と突き合わせ、**54%**が親や教師に聞き、**46%**がサイトや原著者の信頼性を確かめる。
- 授業が足りず、親を頼る。 64%が「5年生までにデジタルリテラシーと責任の授業を始めるべき」と考えるが、学校にその授業があるのは57%(3人に1人近くが受けられていない)。ネットの健全な習慣で最も信頼するのは親や家族の大人で67%、他のどの情報源も9%に届かない。**78%**が自分のオンラインとオフラインのバランスを健全だと答え、8割が詐欺・プライバシー・いじめなどの重大事は親か保護者に相談すると答えた。
5つの項目と数字
| 項目 | 数字(Googleのブログの記述) |
|---|---|
| 過去1年にAIを使った | 94% |
| 週1回以上「対話的な勉強の相棒」として使う(利用者のうち) | 74% |
| 用途 | 宿題の調べもの61%/日常の疑問52%/綴りと文章の直し51% |
| AIが新しい興味や技能の発見を助けた | 74%が同意 |
| 情報の確認 | 他の信頼できる情報源と突き合わせ55%/信頼できる大人に聞く54%/サイトや原著者の信頼性を確かめる46% |
| デジタルリテラシーの授業 | 64%が「5年生までに始めるべき」/学校に授業があるのは57% |
| ネットの習慣で最も信頼する相手 | 親・家族の大人67%(他はどれも9%未満) |
| 自分のオン・オフのバランス | 78%が「健全でバランスが取れている」 |
| 重大な問題(詐欺・プライバシー・不快なやり取り・いじめ)の相談先 | 8割が親か保護者に相談する見込み |
Googleの読みは、順に「近道ではなく相棒」「創造の燃料」「批判的な評価者」「リテラシーの空白を早く埋めたい」「家族が安全の要」。最後は「安全な環境づくりは、企業・政策・市民社会・教育者・家族・若者自身の『村』の仕事」と締めている。
この調査の性質
- 誰が測ったか。 Googleのパートナーの調査会社RXN。公開したのはGoogleの「Kids and Family UX Research」の責任者名義のブログで、調査の詳細は「U.S. Future Report」のページに置かれている
- 誰に聞いたか。 米国の13〜17歳。全国1,000人超に加え、6州で各1,000人の別サンプル、さらにフォーカスグループ。州の名前と、サンプルの抽出方法(ウェブパネルか、学校経由か)はブログに書かれていない
- 何を測ったか。 自己申告。「裏を取る」の55%も、実際の行動の観測ではなく、本人がそう答えた割合である
- **「勉強の相棒」の74%**は、AIを使った94%のうちの数字で、10代全体では約70%にあたる(94%×74%。筆者の計算)
日本に当てはめる前に
筆者は、この種の調査を日本に持ち込むときに2つ確認している。1つは学校の環境の違いで、米国の「57%に授業がある」は日本のGIGAスクール構想後の環境と単純には比べられない。もう1つは、AI側の年齢対応で、OpenAIは9月に10代専用モードChatGPT for Teensを出し、Googleも今回のブログの1日前にGemini Notebookの勉強向け機能と学生への無料提供を発表している。「10代がAIをどう使うか」の調査と、「10代向けにAIをどう作るか」の製品が、同じ週に同じ会社から出ている。数字は前者、動機は後者にある、と読むのが筆者の見方である。
なお、AIの利用で思考力が落ちるのかという問いについては、MIT・Microsoft・Whartonの研究を一次資料で確認した記事がある。今回の調査は「10代がどう使っているか」の自己申告であり、学習効果を測ったものではない。
報告書本文を読む前に書いたので、残っている穴
- 「U.S. Future Report」の本文(設問の文言、州の内訳、フォーカスグループの人数、調査時期)は、本記事では読んでいない。ブログの5項目と数字だけを写した
- RXNの調査の抽出方法と回答率は不明。10代のオンライン調査は、そもそもネットを日常的に使う層に偏りやすい
- 日本の10代の同種の数字は本記事に含まれない。日本の公的調査(文部科学省・総務省など)との突き合わせは別記事で扱う
Googleのブログ5項目と報告書ページ
- 数字と引用はGoogle公式ブログ「5 things to know about teens' views on AI today」(2026年9月16日・Jennifer Kotler氏名義)。当サイトが9月17日に取得
- 報告書はGoogle Public Policyの「U.S. Future Report」ページ(同日取得・本文は未読)
- 本記事は続報があれば更新する。報告書本文の詳細、日本の同種調査との比較を追記する
出典・参照資料
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