2026年9月11日 金曜日
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TwelveLabs、動画編集AIコパイロット「Rodeo」を発表、自然言語で素材を検索・編集

動画理解AIのTwelveLabsが、初の自社アプリ製品「Rodeo」を発表。クリエイターが自然言語で映像ライブラリを検索し、該当クリップを組み立てられる「クリエイティブ・コパイロット」だ。

TwelveLabs、動画編集AIコパイロット「Rodeo」を発表、自然言語で素材を検索・編集
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目次

3行まとめ

  1. 動画理解AIのTwelveLabsが初の自社アプリ「Rodeo」を2026年6月1日に発表
  2. 自然言語で映像ライブラリを検索し該当クリップを組み立てるクリエイティブ・コパイロット
  3. 基盤はMarengo 3.0とPegasus 1.5の2モデル、料金や提供範囲は未公表

TwelveLabsが発表した内容

動画理解AIを手がけるTwelveLabsは2026年6月1日、クリエイター向けの初の自社アプリ製品「Rodeo」を発表した。プレスリリースによると、Rodeoは同社にとって初の「アプリケーション層」の製品で、AIを動画制作のワークフローに直接組み込んだ「クリエイティブ・コパイロット」と位置づけられている。

中核となるのは自然言語による操作だ。クリエイターが「こういう映像が欲しい」と言葉で伝えると、AIが手元の映像ライブラリ全体を理解し、該当するクリップを探し出して組み立てる。リリースは、Rodeoが映像に「何が映っているか」だけでなく文脈的な意味まで理解する点を強調している。対象ユーザーとして、プロデューサー、編集者、クリエイティブディレクター、ドキュメンタリー制作者、ディレクターが挙げられている。

基盤となるのは同社の2つの動画理解モデルだ。映像を音声・テキスト・動き・視覚・文脈を含む「動的なシステム」として解析するMarengo 3.0と、長尺動画の理解を担い最大1時間の映像を低遅延で扱えるPegasus 1.5を組み合わせている。

CEOで創業者のJae Lee氏はリリースで「動画は本質的にクリエイティブな媒体だ。だから私たちは、基盤モデルの力と革新を、技術的な障壁なしにクリエイティブなワークフローへ直接届けたかった」とコメントしている。

APIからクリエイター向け製品への転換点

TwelveLabsはこれまで、動画理解の技術を主にAPIなどインフラとして提供してきた企業だ。Rodeoはその技術を、開発者ではなくクリエイター本人の手元に届ける方向への転換を示す。生素材から完成形へ向かう編集工程のうち、「膨大な素材から目的のカットを探す」という時間のかかる部分を自然言語で代替する狙いがうかがえる。なお、Marengo 3.0はAmazonのプレスセンターによれば2025年12月に発表されたモデルで、Rodeoはその基盤の上に構築されている。

現時点で判断を保留すべき点

具体的な料金や提供範囲はプレスリリースに明記されていない。詳細とアクセスは tryrodeo.io(製品サイトは rodeo.twelvelabs.io)で案内されているが、製品ページはログインが必要なため、本記事では公開リリースで確認できた事実のみを記載した。「数分で完成」といった効果は提供側の説明であり、実際の編集品質や時間短縮の度合いは、独立した検証や実利用の報告を待って判断したい。

発表から2か月半後、公開情報はどこまで増えたか

以下は公開から約2か月半後の2026年8月14日に、一次ソースを再確認して追記した内容である。製品サイト rodeo.twelvelabs.io は同日時点でも /login へリダイレクトされ、ログインなしでは中身を見られない状態が続いていた。一方、案内先の tryrodeo.io は申込フォームと活用シーンの紹介ページを備えたサイトになっており、発表時点より確認できることが増えていた。

確認項目 2026年8月14日時点で公開されている内容
提供形態 誰でも登録できるセルフサービスではなく申込制。tryrodeo.io の「Request Access」フォームに「We review each application and get back within 24 hours」(申込を審査し24時間以内に返答する)と記載
料金 tryrodeo.io/pricing というページは存在するが、価格表も無料枠の記載も無い。表示されるのは製品説明と「Request Access」ボタンのみ
想定規模 申込フォームの「Estimated Video Library Size」の選択肢は「Less than ~10,000 (40 TB+)」「More than ~10,000 (40 TB+)」「Not Sure Yet」の3つ
書き出し 公式ブログに「Export as EDL, hand to an editor for finishing」(EDLで書き出して編集者に渡す)との記述。特定の編集ソフト名は挙げられていない
対応形式・容量・尺 記載を見つけられなかった
対応言語 記載を見つけられなかった

想定規模の選択肢は、最小の区分がすでに「約1万本未満」である。個人よりも大きな映像ライブラリを抱える組織を主な想定顧客に置いていることがうかがえる。ただし、どちらの選択肢にも「(40 TB+)」と同じ付記が付いており、区分の定義は明示されていない。

公式ブログの別記事「The Library Premium」(2026年5月21日付、Ryan Khurana氏)は「now generally available(一般提供を開始した)」と書いており、Rodeoは非公開ベータの段階は終えている。ただし2026年8月14日時点のトップページを確認しても、利用開始の入口は変わらず「Request Access」フォームで、審査を経て24時間以内に返答が来る仕組みのままだった。一般提供=誰でもすぐ使えるセルフサービスではなく、申込と審査というワンステップを挟む形が続いている。用途別の比較はAI動画編集ツールおすすめ比較──初心者向け【2026年版】で整理している。

プレスリリースに無い操作手順が公式ブログに書かれている

Rodeoの公式ブログ「Introducing Rodeo」(2026年5月7日付、Ryan Khurana氏)には、6月1日のプレスリリースには含まれていなかった操作の具体が書かれている。

同記事によると、構成のある作品を作る場合はシーン単位でブリーフを書く。各シーンに尺の目標(duration target)、ムード、どのビンから素材を引くかを指定すると、原文の表現では「Rodeo creates each scene independently, then reasons about the whole.」——Rodeoは各シーンを個別に生成したうえで、全体について推論する。生成結果は視覚的なキャンバスに並び、ドラッグ・トリム・並べ替えができる。選ばれたクリップにはそれぞれ「ranked alternatives」(同じ構成上の役割を果たせる別候補)が付き、冒頭が気に入らなければ候補を切り替える形で差し替える設計だという。ライブラリをアップロードした時点でPegasusが全体の要約(corpus summary)を生成し、以降はMarengoが「意図と映像内容の照合」、Pegasusが「編集構造の推論」を担う分担だと説明されている。

同記事は、動画エッセイ系のYouTube制作者について「制作時間の60〜80%がクリップ探しと作成に費やされている」とも書いているが、根拠となるデータは示されていない。

アップロードした素材は学習に使われるか

Rodeoのサイトからリンクされている利用規約(最終更新2025年5月16日)は、Rodeo専用のものではなくTwelve Labs, Inc. 全体のTerms of Useである。その第4条(a)「License to Customer Data」は、利用者がアップロードした動画を含むデータについて、同社に非独占・世界的・無償・サブライセンス可能なライセンスを付与すると定めている。その用途には「to provide, maintain, enhance, train, and improve the Twelve Labs Services (including the training, re-training, fine-tuning, and improving the Twelve Labs Services)」(サービスの提供・維持・強化・学習・改善。再学習やファインチューニングを含む)が明記されている。

規約本文を読んだ範囲では、学習利用だけを個別に拒否できるオプトアウト条項は見当たらなかった。クライアント素材や未公開素材を預ける立場の制作者は、この一文を確認したうえで申し込むかどうかを決める必要がある。なお同社のプライバシーポリシーの最終更新は2025年7月21日である。

公開されている価格表はRodeoのものではない

TwelveLabsのサイトには価格ページがあるが、掲載されているのは開発者向けAPIの価格で、2026年8月14日に確認した時点でページ内に「Rodeo」の語は一度も出てこない。Rodeoの費用を示すものではないが、同社が基盤モデルをどの水準で売っているかの参考にはなる。

プラン(開発者向けAPI。Rodeoの価格ではない) 主な条件
Free インデックス10時間まで。インデックスの有効期間は作成から90日、1インデックスあたり動画100本・10時間、同時インデックス処理5件
Developer(従量課金) 動画インデックス $0.042/分、検索API $4/1,000クエリ、Pegasus Analyze は入力 $0.0292/分・出力 $0.0075/1kトークン。1インデックスあたり10,000時間・動画100,000本、同時処理25件
Enterprise 個別見積り(Custom)。問い合わせ経由

対応言語も尺の上限も、まだ公開されていない

  • 対応言語は非公開のため、日本語音声に対する検索精度がどの程度かは公開情報からは判断できない。
  • Premiere ProやDaVinci Resolveといった具体的な編集ソフトとの連携は明示されていない。確認できたのはEDL書き出しへの言及のみで、XMLやAAF、OTIOへの対応可否は不明。
  • 申込制のため、当サイトでは実際の生成品質と所要時間を検証できていない。「数分でラフカットができる」は同社の説明であり、独立した検証結果ではない。
  • 最低契約額の有無も公開されていない。

公開情報の更新に伴う4件の修正

  • 2026-08-14: 最終セクションの重複記述(表と同一内容の言い直し)を削除。「Rodeoは各シーンを個別に生成したうえで全体を通して整合を取る」を原文「reasons about the whole」に沿った表現に修正。「事例ページ」を実際の内容(顧客名・実績値のない用途カテゴリ紹介)に合わせて「活用シーンの紹介ページ」に修正。「申込制が続いている以上...当面の選択肢にはならない」という未確認の断定を、公式ブログが「now generally available」と明記している事実と、それでも申込審査フローが変わっていない事実の両方を示す記述に修正
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