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Mac Studio M5 Max/M5 Ultra──512GBメモリ構成は10月下旬まで待つ必要がある

Apple公式発表によると新Mac StudioはM5 Max(最大128GB・614GB/s)とM5 Ultra(最大512GB・1.2TB/s)の2チップ構成で、9月22日に出荷開始。ただし512GBメモリ構成だけは「10月下旬」と別日程が明記されている。価格・帯域幅・Thunderbolt 5クラスタリングの数字を公式発表原文で確認した。

Mac Studio M5 Max/M5 Ultra──512GBメモリ構成は10月下旬まで待つ必要がある
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目次

3行まとめ

  1. 新Mac StudioはM5 Max(最大128GB・614GB/s)とM5 Ultra(最大512GB・1.2TB/s)の2チップ構成で、予約は2026年8月25日開始・出荷は9月22日から。ただし512GBメモリ構成だけは「10月下旬」と別日程
  2. Thunderbolt 5とRDMA通信を使い、複数台のMac Studioをクラスタリングして共有メモリプールを構成可能。WWDC26では実際に、1兆パラメータのKimi K2.6を4台のMac Studioに分散させてローカル実行するデモをAppleとLM Studioが共同で行った
  3. Appleが示す性能倍率(M3 Ultra比最大4.3倍など)はすべて自社発表の脚注付き数値で、第三者による再現検証は確認されていない

Appleは2026年8月25日、新しいMac Studioを発表した。公式発表を確認すると、ローカルでLLMを動かす個人・チーム向けに直結する変更が3つある。メモリ上限が512GBまで伸びたこと、そのメモリ帯域幅が1.2TB/sまで上がったこと、そしてThunderbolt 5経由で複数台をクラスタリングできるようになったことだ。ただし512GB構成だけは出荷日が他の構成と別になっている。この記事はApple公式発表とスペックページの原文だけを根拠に、チップ構成・メモリ・価格・出荷日を整理する。

2チップ構成と価格

新Mac StudioはM5 MaxとM5 Ultraの2チップ構成で、それぞれ独立した価格帯を持つ。

構成 CPU GPU 最大メモリ メモリ帯域幅 米国価格(税別)
M5 Max 18コア(super core 6+performance core 12) 最大40コア 128GB 614GB/s $2,499〜(教育$2,299〜)
M5 Ultra 36コア(super core 12+performance core 24) 最大80コア 512GB 1.2TB/s $5,499〜(教育$5,099〜)

Apple Upgrade(36カ月リース)を使う場合、月額はM5 Maxが$48.99〜、M5 Ultraが$110.10〜と公式発表に明記されている。GPUコアにはNeural Acceleratorが組み込まれており、Appleの発表では「M5 UltraはM3 Ultra比で最大4.3倍のAI推論性能」「M5 MaxはM4 Max比で最大3.9倍のAI性能」という数値が示されている(いずれもApple社内テストに基づく相対値で、実際のワークロードでの再現性は確認していない)。

メモリ構成と出荷日がずれている

Apple公式発表の「Pricing and Availability」欄には、次の3つの日付が別々に書かれている。

  • 2026年8月25日:予約受付開始(apple.com/store、Apple Storeアプリ、30の国と地域)
  • 2026年9月22日:M5 Max・M5 Ultraの出荷開始(Apple Store店舗・正規販売店含む)
  • 2026年10月下旬("late October"):512GBメモリ構成のみ、別途出荷開始

つまり「9月22日に届く」と考えて発注すると、最上位の512GB構成だけは待たされる可能性がある。この記事執筆時点(2026年8月27日)でApple公式ページから確認できるのはこの3日程の記載のみで、10月の具体的な日付までは明記されていない。

ローカルLLM用途で見るべき数字

Apple公式発表がAI・開発者向けに明示している数値は次の通り。

  • メモリ帯域幅:M5 Ultraは1.2TB/s(前世代比+50%)、M5 Maxは614GB/s
  • LLMプロンプト処理速度:LM Studioでの計測として、M5 UltraはM1 Ultra比最大9.8倍・M3 Ultra比最大4x、M5 MaxはM1 Max比最大10.7倍・M4 Max比3.9倍(Apple公表値)
  • クラスタリング:Thunderbolt 5とRDMA(remote direct memory access)を使い、複数台のMac Studioを束ねて共有メモリプールを構成可能。Apple発表では「4台クラスタで単体比最大3倍のAI推論速度」としている
  • ストレージ:次世代SSDアーキテクチャで最大2倍の速度、最大8TB

512GBのユニファイドメモリと1.2TB/sの帯域幅を組み合わせることで、Apple自身が「run massive models entirely on device with complete privacy — without counting tokens or worrying about rising cloud costs」と表現する規模のモデルをオンデバイス実行できる、というのが訴求点になっている。トークン数を気にせずローカルで大規模モデルを動かしたい場合、512GB構成とクラスタリングの組み合わせが今回の目玉と言える。

開発者向け:Core AIという新フレームワーク

Apple公式発表は、AI開発者・研究者向けのソフトウェア面についても触れている。「Core AI」はApple Silicon上でAIモデルを構築・実行・デプロイするための新しいフレームワークで、ユニファイドメモリ・CPU・GPU・Neural Engineに最適化されたアーキテクチャを提供し、開発者がフルスケールのLLMをローカルにデプロイしたり、独自のカスタムモデルを自分のアプリに組み込んだりできるとしている。

これに加えて、Apple Silicon向けに最適化されたオープンソースの機械学習フレームワーク「MLX」も引き続き利用でき、開発者はMacの上でモデルの実行・学習・ファインチューニングを効率的に行えるとされている。公式発表はXcodeとの組み合わせで「実験からトレーニング、デプロイまでの完結したAI開発プラットフォーム」になると位置づけており、Xcodeでのビルド性能そのものも高速化されている点、オンデバイスのコーディングエージェントを利用できる点にも言及がある。

クラスタリング機能の実例──4台で1兆パラメータモデルを動かしたWWDCデモ

「Thunderbolt 5とRDMAでMac Studioを束ねられる」という今回の発表内容は抽象的だが、Apple公式のWWDC26セッション「Explore distributed inference and training with MLX」(開発者向け動画233番、developer.apple.comで確認)は、複数のMacにまたがって機械学習ワークロードを分散させる方法を扱っている。9to5Macが2026年6月17日に報じたところによると、このWWDC26の特別プレゼンテーションの締めくくりとして、1兆パラメータのモデル「Kimi K2.6」を、LM StudioのプレビューVersion上でMac Studio 4台に分散させ、macOS Tahoe 26.2で導入された低遅延のRDMA over Thunderbolt技術を使ってローカル実行するデモが行われたという。

このデモは、Apple自身が「単体のMac Studioには収まらない規模のモデルを、複数台に分散させれば動かせる」ことを示す具体例として位置づけている。ただし今回発表された新Mac Studio(M5 Max/M5 Ultra)自体を使ったデモではなく、WWDC26(2026年6月)の時点ではAppleのMLX Distributed機能とmacOS Tahoe 26.2の技術デモという位置づけである点は区別しておく必要がある。新Mac Studio発表のプレスリリースが「4台クラスタで単体比最大3倍」としている数値と、このKimi K2.6デモの関係(同じ検証か、別の測定か)は、Apple公式発表からは明確に読み取れない。

Wi-Fi 7・Bluetooth 6・Thunderbolt 5が初搭載

接続まわりでは、Mac StudioとしてWi-Fi 7とBluetooth 6が初めて搭載された。バックには最大6ポートのThunderbolt 5、最大8台のディスプレイ出力(Studio Display XDRなら最大4台・5K・120Hz)に対応する。iPhone 17 ProなどとのUSB-C経由genlock同期にも新たに対応した。

数値はすべてApple自身の社内テスト

限界を先に書く。

Apple社内テストの相対値である点。 「M5 UltraはM3 Ultra比4.3倍」などの数値はすべてApple公式発表内の脚注付き数値で、第三者ベンチマークによる再現検証は確認していない。

512GB構成の正確な出荷日。 公式発表は「late October」としか書いておらず、具体的な日付は本記事執筆時点で公表されていない。

日本国内の価格・発売日。 今回確認したのは米国向け発表(CUPERTINO, CALIFORNIA発のプレスリリース)のみで、日本での価格・発売時期は別途確認が必要。

実運用でのLLM推論速度。 LM Studioでの計測値はApple発表内の数値であり、他ツール・他モデルでの再現性は確認していない。

クラスタリングの実演と新モデルの関係。 WWDC26でのKimi K2.6分散実行デモは、macOS Tahoe 26.2とMLX Distributedを使ったもので、今回の新Mac Studio(M5世代)を使った実演かどうかは、確認した資料からは判別できない。「4台クラスタで単体比最大3倍」というプレスリリースの数値の測定条件も明記されていない。

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