2026年9月4日 金曜日
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Devin AIのACU課金は結局いくらなのか──公式ドキュメントを読むと「非公開」という答えに行き着く

Cognition社のDevinはEnterprise向けに独自単位「ACU(Agent Compute Unit)」で課金するが、公式ドキュメントは単価を「発注書に記載の料率」としか説明せず、金額は個別見積もりでしか分からない。一方セルフサーブ4プラン(Free/Pro $20/Max $200/Teams $80〜)はすでにACU表記をやめ、ドル建ての「オンデマンドクレジット」に置き換わっている。

Devin AIのACU課金は結局いくらなのか──公式ドキュメントを読むと「非公開」という答えに行き着く
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「Devin ACU 料金」で検索すると、単価表らしきものが出てこない。それもそのはずで、Cognition社の公式ドキュメントを2026年8月27日に確認したところ、ACU(Agent Compute Unit)の単価はEnterprise契約の発注書に記載される数字であり、公開ページには一切載っていなかった。本稿はdocs.devin.aiのBilling関連ページを一次で読み、「ACUとは何を数える単位か」「いくらなのか」「セルフサーブ利用者には関係あるのか」を確認できた範囲で整理する。

3行まとめ

  1. ACUの単価はEnterprise向けの非公開情報。公式ドキュメントは「Contact sales for pricing(価格は営業に問い合わせ)」としか書いていない
  2. セルフサーブ(Free/Pro/Max/Teams)はすでにACU表記をやめ、ドル建ての「オンデマンドクレジット」に統一されている。ドキュメントには「クレジットはACUと同じドル価値」という移行時の注記がある
  3. ACUが何に対して消費されるか(行動の複雑さ・VM時間・Windows実行は約9%増)という「単位の中身」は公開されている。非公開なのはあくまで「1ACU=何ドルか」という換算レートだけ

ACUとは何を数える単位か

docs.devin.ai/admin/billing/usageによると、DevinはEnterpriseもセルフサーブも課金の仕組み自体は共通で、消費量は「Devinがセッション中に実際に行った作業量」に応じて積み上がる。具体的に消費対象として明記されているのは次の2つ。

  • Devinが取る行動の数と複雑さ(計画立案、コンテキスト収集、タスク実行、ブラウザ操作、コード実行など)
  • 仮想マシンの稼働時間とネットワーク帯域(全体消費量の中では小さい割合とされる)

例外として、Devinがユーザーの返信を待っている間・テストスイートの実行を待っている間・リポジトリのセットアップやクローン中は消費が発生しない。またWindows環境のセッションは、同等のLinux(Ubuntu)セッションと比べて約9%多く消費するとドキュメントに明記されている。

セッションがアイドル状態になるとDevinは自動的に「スリープ」し、スリープ中は消費が発生しない。目安として、およそ0.1ACU相当の非アクティブ時間でスリープに入る(この0.1という数字はセルフサーブのクレジット換算でも同じ扱いになる)。

Enterpriseの単価は「発注書に書いてある数字」

docs.devin.ai/admin/billing/enterpriseの該当箇所を原文で引用する。

"Devin Enterprise customers are billed in Agent Compute Units (ACUs) at the rate set in their order form. Contact sales for pricing."

日本語にすると「Devin Enterpriseの顧客は、発注書に設定された料率でACU建てで課金される。価格については営業に問い合わせを」。つまり1ACUが何ドルに相当するかは契約ごとに個別交渉される数字であり、公式サイトのどこにも一律の単価表は存在しない。

Enterprise管理者は消費量そのものは追跡できる。

  • Enterprise全体のACU消費: Enterprise Settingsの「Settings > Consumption」
  • Organization単位のACU消費: Organization Settingsの「Settings > Consumption Analytics」
  • セッション単位のACUコスト: 「Session Insights」(一般ユーザーでも閲覧可能)

さらにEnterprise管理者はOrganizationごとにACU上限を設定でき、上限に達すると該当Organizationの全アクティビティが停止し、管理者に上限引き上げを依頼するよう促すメッセージが表示される仕様になっている。ユーザー単位でも、利用ティアやIdPグループマッピングを使って月間ACU消費に上限をかけられる。つまり「金額は非公開だが、消費量の可視化とガバナンス機能は手厚い」という設計だ。

先に触れた「Session Insights」機能の公式ドキュメントを直接確認すると、この機能自体は完了したすべてのDevinセッションで追加コストなしに使えると明記されている。分析結果には「ACU Usage」という指標が含まれており、公式ドキュメントはACU消費のパターンから何が起きたかを推測する手がかりも示している。

  • ユーザーメッセージが少ないのにACU消費が多い:Devinが自律的に作業したが苦戦したことを示す。環境設定の不足(依存関係・APIキー・アクセス権限)、要件の曖昧さによる試行錯誤、タスクが複雑すぎることなどが典型的な原因とされる
  • ユーザーメッセージが多いのにACU消費が少ない:頻繁な中断や軌道修正が起きていたことを示す。初期プロンプトの説明不足、Devinがタスクの範囲を誤解していたことなどが典型的な原因とされる

ACUの単価そのものは非公開でも、「何にACUを浪費しているか」を診断する手段はコスト無料で公式に用意されている、という点は課金体系の理解として押さえておく価値がある。

セルフサーブはすでに「ACU」という言葉を使っていない

ここが今回確認していて最も意外だった点。個人・チーム向けのセルフサーブプラン(app.devin.aiで直接契約するプラン)は、2026年8月27日時点のドキュメントを読む限りACUという単位そのものを使っておらず、ドル建ての「オンデマンドクレジット」に一本化されている。

セルフサーブは4プラン。

プラン 対象 価格 メンバー数
Free 試用したい個人 無料 1人
Pro 個人ユーザー $20/月 1人
Max Proの割当を継続的に超える個人 $200/月 1人
Teams チーム利用 最低$80/月 無制限

Teamsプランの内訳はやや込み入っている。メンバーは「フルシート($40/月・固定課金・Pro相当の割当込み)」か「フレックスシート(無料・チームの共有オンデマンドクレジットのみで動く・Devin Desktopは使えない)」のどちらかを選ぶ。フルシートが0〜1人なら、$80の最低課金に満たない差額分が自動的にオンデマンドクレジットとしてチャージされ、フルシートが2人以上になれば最低課金はクリアされる(フルシート×$40がそのまま月額になる)。

そして本稿の核心にあたる一文がここにある。旧ACU建てプランからの移行者向けの注記として、ドキュメントは次のように書いている。

"On-demand credits are the same dollar value as the ACUs you're used to."(オンデマンドクレジットは、これまで使っていたACUと同じドル価値である)

つまり「セルフサーブのACU」という言葉自体はドキュメント上すでに過去形で語られており、旧Coreプランのユーザーは自動的にFreeプランへ移行済みで、残っているクレジットはそのまま使える、追加購入にはTeamsプランへのアップグレードが必要、という案内になっている。

「いくらか」を知りたい人が取るべき現実的な選択肢

まとめると、Devinの課金体系を「単価がいくらか」で理解しようとすると次のように分岐する。

  • セルフサーブで使う人(Pro $20・Max $200・Teams最低$80): ACUという単位を意識する必要はない。ドル建てのクレジット消費量としてSettings > Plansにリアルタイムで表示される
  • Enterpriseで使う(検討している)人: 単価は非公開。営業に問い合わせて発注書に条件を明記してもらう以外に確認する方法はない。ドキュメントが案内しているのは「消費量を追跡・上限設定する方法」までで、「1ACU=何ドルか」を推測できる材料は公開情報には見当たらなかった

なお、Cognitionは自社のCLI/Desktop向けに「Adaptive」というモデルルーター機能も提供しており、こちらはリクエストごとに入力$0.50・出力$2.00・キャッシュ読み取り$0.10(100万トークンあたり)という具体的な単価が公開されている(Enterprise Platform経由のACU消費とは別建て)。この機能単位の料金体系については、別記事「Devin Adaptive──タスクごとにモデルを自動選び分けるCognitionのルーター機能」で公式ドキュメントを突き合わせて確認している。

Enterpriseの単価は非公開、価格ページはボット対策で見れなかった

  • Enterpriseの実際の単価(1ACUあたり何ドルか)は、公開情報からは一切確認できなかった。営業への問い合わせが必要な情報であり、本稿はそれを推測しない
  • devin.ai/pricingの公式マーケティングページは、今回の記事更新にあたって改めてアクセスを試みたが、やはりVercelのセキュリティチェックポイント(HTTP 429、「Vercel Security Checkpoint」ページ)で弾かれ、内容を直接確認できなかった。一度きりの失敗ではなく、時間を置いた再試行でも同様だった。プラン一覧・金額はdocs.devin.ai/admin/billing/self-serveのドキュメントページから引用している。両ページの記載が完全に一致するかは未確認
  • 「旧ACU建てプランからいつ現行のセルフサーブ体系に切り替わったか」の正確な日付は、確認した範囲のドキュメントには明記がなかった

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