2026年9月12日 土曜日
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GitHub Copilotが従量課金へ全面移行──「AI Credits」開始で定額使い放題が終わる

GitHubが2026年6月1日からCopilotの課金をリクエスト回数ベースからトークン使用量ベースの「AI Credits」に全面移行した。Pro(月額$10)には$10分のクレジットが付属し、超過分は予算を設定して追加購入する方式に。コード補完は引き続きクレジット消費なしで使える。

GitHub Copilotが従量課金へ全面移行──「AI Credits」開始で定額使い放題が終わる
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目次

3行まとめ

  1. GitHub Copilotが2026年6月1日から、リクエスト回数ベースの課金をやめて、トークン使用量ベースの「AI Credits」に全面移行した
  2. Pro(月額$10)には$10分、Pro+(月額$39)には$39分のクレジットが付属。超過分は予算を設定したうえで月末に追加請求される
  3. コード補完とNext Edit Suggestionsは引き続きクレジット消費なし。重いのはエージェント的な長時間セッションのほうだ

GitHubが2026年6月1日、Copilotの課金体系を全面的に切り替えた。従来の「premium request」(1回のモデル操作=1リクエスト単位)を廃止し、**実際に消費したトークン量に応じて課金する「AI Credits」**に移行した。公式ブログとChangelogの両方で発表されている。

なぜ定額をやめたのか

GitHubは公式ブログで理由をはっきり書いている。Copilotは「エディタ内のアシスタント」から、長時間のマルチステップなコーディングセッションをこなすエージェント的プラットフォームへ進化した。簡単なチャット質問と、数時間回り続ける自動コーディングセッションが同じコストになる現行のpremium requestモデルは「もはや持続可能ではない(no longer sustainable)」──というのが公式の説明だ。

つまり、エージェントにコードを書かせる使い方が普及した結果、ヘビーユーザーのコストを定額で吸収できなくなった、ということになる。

AI Creditsの仕組み

公式ブログによると、新しい課金は次のように動く。

  • トークン使用量ベース:入力トークン・出力トークン・キャッシュトークンを含めて、公開API料金に基づいて消費を計算する
  • プラン付属分:Pro(月額$10)に$10分、Pro+(月額$39)に$39分のAI Creditsが毎月付属。法人向けはBusinessが1席あたり$19分、Enterpriseが1席あたり$39分
  • 超過時:追加の支出予算(spending budget)を設定すれば、付属分を使い切った後も利用を継続でき、月末にまとめて請求される
  • 無料で残るもの:コード補完とNext Edit Suggestionsは全プランに含まれ、クレジットを消費しない

旧モデルにあった「上限到達後に低コストモデルへ自動フォールバック」は廃止され、クレジット残量と予算設定で使用量をコントロールする方式になった。

既存ユーザーはどうなる

  • 月額プランの個人:2026年6月1日に自動で新体系へ移行
  • 年額プランの個人:契約満了までは旧体系(レガシー課金)のまま。ただしモデル乗数は6月1日に引き上げられた
  • Business/Enterprise:既存顧客には6〜8月にかけて移行プロモーションが適用される(詳細は公式ブログ参照)

あわせて、より多くの利用枠と高い支出上限を持つ上位プラン**「Copilot Max」**も登場した。既存のStudent・Pro・Pro+ユーザー向けのアップグレードとして提供が始まっている。なお、Student・Pro・Pro+・Maxの新規ユーザー受け付けは一時停止中で、「今後数週間のうちに(in the coming weeks)」再開するとされている。

全プランの付属クレジットは実際いくらなのか

公式ブログは「$10分」「$39分」というドル表記だが、GitHub Docsはクレジット数で書いている。Docsの「Models and pricing for GitHub Copilot」に1 AI credit = $0.01 USDと明記されているので、両者は換算できる。2026年8月14日に確認した時点の一覧が次だ。

プラン 月額 月間の付属AI Credits 内訳(base + flex) $換算
Free $0 具体的な数は記載なし(コード補完 最大2,000回/月+AI Creditsの割り当てあり)
Pro $10 1,500 1,000 + 500 $15
Pro+ $39 7,000 3,900 + 3,100 $70
Max $100 20,000 10,000 + 10,000 $200
Business $19/席 1,900/席 $19
Enterprise $39/席 3,900/席 $39

押さえておきたいのは base と flex の違いだ。Docsは base credits を「サブスクリプション価格と一致し、変わることはない」、flex allotment を「baseに上乗せされる追加分で、モデル価格・新モデル・効率改善などAIの経済性の変化に合わせて変わりうる」と説明している。公式ブログが6月1日に書いた「Proは$10分」は、このbase credits(Proは1,000クレジット)に相当すると考えられる(この対応関係は本サイトによる推定で、公式が両者を明示的に紐づけているわけではない)。現在Docsに載る1,500クレジットは、そこにflex 500が上乗せされた状態だ。上乗せ分は変動する側の枠だという前提で見たほうがいい。

未使用分は繰り越されない。Docsは「未使用クレジットは失効し、毎月1日00:00:00 UTCに満額へリセットされる」と書いている。

法人向けの移行プロモーションも公式ブログに金額が出ている。2026年6月〜8月の期間、Businessは月$30分、Enterpriseは月$70分のAI Creditsが付与される。この記事を更新した2026年8月14日は、その最終月にあたる。

モデル別の単価はどれくらい違うのか

Models and pricingページには2026年8月14日時点で30種類以上のモデルが単価つきで載っている。主なものを抜き出す(すべて100万トークンあたりのUSD)。

モデル 入力 キャッシュ入力 出力
GPT-5.6 Luna(Default) $0.20 $0.02 $1.20
GPT-5.4(Default) $2.50 $0.25 $15.00
GPT-5.5(Default) $5.00 $0.50 $30.00
Claude Sonnet 5 $2.00 $0.20 $10.00
Claude Sonnet 4.5 $3.00 $0.30 $15.00
Claude Opus 5 $5.00 $0.50 $25.00
Gemini 3.1 Pro(Default) $2.00 $0.20 $12.00
Gemini 3.7 Flash $0.75 $0.075 $3.75
Grok 4.5(Default) $2.00 $0.50 $6.00
Kimi K2.7 Code $0.95 $0.19 $4.00

Claude系とGPT-5.6系にはこれとは別に「cache write」の単価がある(例:Claude Opus 5は$6.25、GPT-5.6 Sol Defaultは$6.25)。またGPT-5.4/5.5/5.6やGemini 3.1 Pro、Grok 4.5には「Long context」の別単価があり、入力トークンはDefaultのおよそ2倍になる。出力トークンは1.5倍になるモデルが大半だが(例:GPT-5.4は$15.00→$22.50、GPT-5.5は$30.00→$45.00、Gemini 3.1 Proは$12.00→$18.00)、Grok 4.5だけは出力も2倍($6.00→$12.00)になる。

1クレジット=$0.01なので、USD単価×100=消費クレジット数になる(この換算は本サイトによる計算)。たとえばClaude Sonnet 4.5で入力100万トークン・出力20万トークンを消費すると $3.00 + $15.00×0.2 = $6.00、つまり600クレジット。Proの付属1,500クレジットは、この規模の作業なら2回半で尽きる。

コード補完とNext Edit Suggestionsは有料プランでは引き続き無制限で、クレジットを消費しない旨がDocsにも明記されている。

予算(spending budget)はどこで設定するのか

GitHub Docsの手順は次のとおり。

  1. github.com/settings/billing を開く
  2. Budgets and alerts をクリック
  3. New budget をクリック
  4. 予算タイプを選ぶ(Product-level / SKU-level / Bundled AI credits
  5. Budget scope で適用範囲を指定する
  6. Budget に金額を入力する
  7. 必要に応じて利用制限とアラートを有効化する
  8. Create budget をクリック

注意が要るのは、「Stop usage when budget limit is reached」が既定でオフだという点だ。Docsは「これを選択しなかった場合、予算を超えるとメールで通知はされるが、利用は停止されない」と書いている。アラート通知は有効化すると75%・90%・100%の時点で送られる。

組織・Enterpriseについては、Docsに「追加利用(Additional usage)は組織とEnterpriseでは既定で有効」とある。含まれるAI Creditsを超えた支出を防ぎたい場合は、管理者が組織・Enterpriseの設定で「AI credits paid usage」ポリシー(Docsの表記は複数形の credits)を明示的に無効化する必要がある。

年額レガシー契約はいつまで続くのか

Docsの「What changed with billing」によると、年額プラン契約者の選択肢は3つある。

  • 現在の年額プランのまま使う(満了時に無料プランへ自動ダウングレードされる)
  • 解約して日割り返金を受け、月額プランへ移る
  • 月額プランへアップグレードし、年額の残存分を日割りクレジットとして受け取る

満了までは旧方式、つまり premium request × モデル乗数で計算される。Docsの「Requests in GitHub Copilot (legacy)」ページによると、Proは月300リクエスト、Pro+は月1,500リクエスト、追加購入は1リクエストあたり$0.04。Copilot code reviewは1回で13リクエスト、Sparkは1プロンプトにつき固定で4リクエストを消費する。

モデル乗数は0.25xから57xまで開きがある(2026年8月14日時点の抜粋)。

モデル 乗数
MAI-Code-1.1-Flash 0.25x
Claude Haiku 4.5 / GPT-5 mini / GPT-4o 0.33x
GPT-5.1 / GPT-5.1-Codex 3x
Claude Sonnet 4.5 / GPT-5.4 / Gemini 3.1 Pro 6x
Claude Sonnet 4.6 9x
Copilot code review 13x
Claude Opus 4.6 / 4.7 / 4.8 27x
GPT-5.5 57x

GPT-5.5は1プロンプトで57リクエストを消費するので、Proの月300リクエストは5プロンプト程度で尽きる計算になる(300÷57という単純な割り算で、本サイトによる試算)。年額契約が残っている人ほど、モデル選択の影響が大きいことになる。

プラン別の機能差や対応IDEについてはGitHub Copilotの使い方・料金の整理記事にまとめている。

日本にいる私たちへの示唆

これは「Copilotの値上げ」というより、AIコーディングツール全体が定額制を維持できなくなってきたという構造の話だ。エージェントが長時間自走する使い方では、裏で消費されるトークンが桁違いに増える。サブスクの「使い放題感覚」は、この種のツールでは終わりに向かっている。

個人がいまやるべきことは2つある。第一に、自分の使い方が「チャット中心」か「エージェント中心」かを把握すること。補完とチャットが中心なら影響は小さく、エージェントに長く走らせる人ほど請求が変わる。第二に、予算(spending budget)を必ず設定すること。従量課金で一番怖いのは、上限を決めずに使うことだ。

なお、他社ツール(Claude CodeやCursorなど)も含めて「定額か従量か」は今後の比較軸になっていくとみられる。ここは推測になるが、エージェント利用が増えるほど、各社とも何らかの従量要素を入れる方向に動く可能性が高い。

個人アカウントの従量課金が既定オンかは明記がない

  • Freeプランの付属AI Credits額:Docsの「About individual GitHub Copilot plans and benefits」には、Freeプランに「an allowance of GitHub AI Credits(AI Creditsの割り当てがある)」との記載自体はあるが、具体的なクレジット数は見つけられなかった。確認できた具体的な数値は「最大2,000回のコード補完」のみ
  • 個人アカウントで従量利用が既定オンかオフか:Docsは組織・Enterpriseについては「既定で有効(Additional usage is enabled by default)」と明記している。個人向けページ(Usage-based billing for individuals)には「既定でオン/オフ」という明示の文言は見つからなかったが、そこでは「含まれるクレジットを使い切った後は、追加利用の予算(budget)を設定することで利用を継続できる」という能動的な操作を前提にした書き方になっており、組織・Enterprise側の「既定で有効、防ぐには管理者が無効化」という書き方とは表現が異なる。この違いから個人は既定オフである可能性はあるが、Docsが明言していない以上、断定はしない
  • flex分が恒久かどうか:Docsは「AIの経済性の変化に合わせて変わりうる」としか書いていない。増減の実績も、変更時の予告期間も確認できていない
  • 本文で触れた「Student・Pro・Pro+・Maxの新規受け付け一時停止」が現在も続いているかは、今回の更新では再確認していない
  • 単価・乗数・付属クレジットはいずれも2026年8月14日にGitHub公式Docsで確認した値で、GitHubは予告なく変更しうる。日本円換算・消費税・為替は含んでいない

更新・訂正履歴

  • 2026-08-14: 「Long context」単価の説明を、「Defaultのおよそ2倍」から「入力は約2倍、出力は1.5倍(Grok 4.5のみ出力も2倍)」に修正。models-and-pricingページを再取得し、GPT-5.4/5.5/GPT-5.6 Luna・Sol/Gemini 3.1 Proは出力1.5倍、Grok 4.5のみ出力2倍であることを確認した
  • 2026-08-14: 「公式ブログが6月1日に書いた『Proは$10分』はbase(1,000クレジット)にあたり」の一文に、これが本サイトの推定であり公式が明示的に紐づけたものではない旨の注記を追加
  • 2026-08-14: 「GPT-5.5は…5プロンプト程度で尽きる計算になる」の一文に、本サイトによる試算(300÷57)である旨の注記を追加
  • 2026-08-14: 「Docsに『追加利用(metered usage)は組織とEnterpriseでは既定で有効』とある」の引用から、原文に無い「metered usage」を削除し、原文の語である「Additional usage」に置き換え。usage-based-billing-for-organizations-and-enterprisesページで原文が「Additional usage is enabled by default for organizations and enterprises.」であることを確認した
  • 2026-08-14: 「AI credit paid usage」ポリシー名を、Docs原文の表記に合わせて「AI credits paid usage」(credits=複数形)に修正
  • 2026-08-14: Maxプランの月額・付属クレジットを再掲していた重複文(表の直後)を削除
  • 2026-08-14: 「金額を入れただけでは止まらない、ということになる。」(直前のDocs引用の言い換えのみで情報量がない一文)を削除
  • 2026-08-14: 「試算は難しくない。」(情報量のない導入句)を削除
  • 2026-08-14: レガシー課金の数値(Pro月300リクエスト、Pro+月1,500リクエスト、追加購入$0.04/リクエスト、Spark 1プロンプト4リクエスト)の帰属先を「レガシー用ページ」という曖昧な表現から、実際にこれらの数値が記載されているDocsの「Requests in GitHub Copilot (legacy)」ページに修正。frontmatterのsourcesにも同ページを追加した(このページを取得し、Pro 300/month・Pro+ 1500/month・$0.04/request・Sparkは "a fixed rate of four premium requests" の記載を確認した)
  • 2026-08-14: Business/Enterpriseの付属クレジット数(1,900/3,900)と「AI credits paid usage」ポリシーの出典として、frontmatterのsourcesに「Usage-based billing for organizations and enterprises」ページを追加(同ページで両数値と当該ポリシー名の存在を確認した)
  • 2026-08-14: 「今回読んだDocsのページには『最大2,000回のコード補完』の記載しか見つけられず」を、「Freeプランに『an allowance of GitHub AI Credits』という記載自体はあるが具体的なクレジット数は見つけられなかった」という正確な表現に修正。individual-plansページを再取得し、Free行に "Includes up to 2,000 code completions and an allowance of GitHub AI Credits" とあることを確認した。同じ理由で、プラン別クレジット表のFree行も「記載を確認できず」から「具体的な数は記載なし(AI Creditsの割り当てあり)」に修正
  • 2026-08-14: 「この記事で確認できていないこと」の個人アカウント従量利用デフォルト項目に、usage-based-billing-for-individualsページで確認した追加情報(個人向けは能動的な予算設定を前提にした書き方になっている点)を補記

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