Claudeの新しいプロジェクトを実演1通でClaude Codeが5本同時に動き、オセロAI5種類が10分半で完成、総当たり40局と再生ページまで出てきた
Claudeの新しいプロジェクト(ベータ)に「オセロのAIを5種類、別々のスレッドで同時に作って総当たりで戦わせて」と1通送った。まとめ役のClaudeは土台のスレッドを1本立てたあと、送信から約3分でClaude Codeのスレッドを5本同時に立て、10分半で5本とも完成。そのまま40局の総当たりを回し、送信から30分弱で勝敗表と対局の再生ページまで出してきた。優勝は最後まで作業していた「着手可能数重視」のAI(14勝1分1敗)。2026年10月10日、Maxプランの筆者のアカウントでの記録。

目次
2026年10月10日時点の記録です。Claudeの新しいプロジェクト(ベータ)に、1通だけ頼みを送って、**Claude Code(クロード コード)**が何本も同時に動く様子を最初から最後まで見た。送ったのは「オセロのAIを5種類、別々のスレッドで同時に作って、総当たりで戦わせたい」という頼みだ。まとめ役のClaudeは、送信から約3分でスレッドを5本同時に立て、10分半で5本とも作り上げ、そのまま40局の総当たりを回して、勝敗表と対局の再生ページまで出してきた。実演は筆者(AI時短ラボ)のMaxプランのアカウントで行い、動画でも同じ流れを見せている。
3行まとめ
- 1通の頼みで、まとめ役のClaudeが土台のスレッド1本のあと、送信から約3分でClaude Codeのスレッドを5本同時に立てた
- 5本は10分半ですべて完成。そのまま40局の総当たりを回し、送信から30分弱で勝敗表と再生ページが出た
- 優勝は最後まで作業していた「着手可能数重視」のAI(14勝1分1敗・勝ち点14.5)、最初に完成した「貪欲法」は最下位だった
| 項目 | 実演での値 |
|---|---|
| 日時・環境 | 2026年10月10日 15時44分に送信・claude.ai/code のプロジェクト(ベータ)・Maxプラン |
| まとめ役の表示 | Opus 5.5・低(会話の入力欄の下の表示) |
| スレッドの表示 | Opus 5.5・中(スレッドの入力欄の下の表示) |
| 立ったスレッド | 土台1本+AIを作る5本 |
| 5本が並ぶまで | 送信から約3分(まとめ役の言葉が2分43秒、5枚のカードが2分58秒) |
| 5本が完成するまで | 送信から10分半 |
| 勝敗表が出るまで | 送信から30分弱(16時12分に見た時には出ていた。総当たり40局は1局ずつ順に実行) |
新しいプロジェクトの仕組み
Anthropicは9月17日に、プロジェクトを「会話とファイルを入れておくフォルダ」から「Claudeとの1本の会話」に作り直したと発表した。発表の中身はプロジェクト再設計の記事にまとめている。
Claude Codeのドキュメント「Let Claude coordinate ongoing work with Projects」によると、会話に投げた仕事を、まとめ役のClaudeが分けてスレッドを立て、並行で進める。スレッドの1本1本は、通常はクラウドで動くClaude Codeのセッションで、自分のコンテキストを持ち、1つの仕事をして、終わると会話に報告する。クラウドのスレッドは自分のブランチで作業する。ドキュメントは、プロジェクトが無い時に何本ものセッションを動かす段取りを「それぞれに何をさせるかを決め、毎回同じ前提を説明し、どれが終わったか・返事待ちかを見に行く」と書き、プロジェクトではそれをClaudeが引き受けると説明している。
前の記事を書いた時点では、画面と手元の動きを確かめられていなかった。今回はそこを自分のアカウントで見た。
送った文と、まとめ役の最初の返事
新しいプロジェクトの名前を「オセロAI総当たり戦」、目標を「5種類のオセロAIを同時に作って、総当たりで戦わせる」にして、次の1通を送った。
オセロのAIを5種類、それぞれ別のスレッドで同時に作って、総当たりで戦わせたい。まず全員が使う共通のルールと対戦の仕組みを決めて、そのあと5つのスレッドで戦い方の違うAIを作って。最後に総当たりで戦わせて、勝敗表と、一番強かったAIの対局の記録を見せて
まとめ役のClaudeは「了解です、まず土台作りから始めます。」と答え、最初は「共通ルールと対戦の仕組み」というスレッドを1本だけ立てた。このスレッドは盤面のルールと対戦の仕組みと説明書(README.md)を作り、ルールが正しいかを、初期局面から深さ1〜7の合法手の手順数(perft)を既知の値と照らして確かめたと報告した。
土台のスレッドが決めた対戦のルールは次のとおりだ。
- 1手は1.0秒以内。時間切れ・例外・合法でない手は即負け
- 使えるのは標準ライブラリだけで、並列計算と外部ファイルの読み込みは禁止
- 組み合わせごとに、ランダムに決めた序盤4手を2通り用意し、先手と後手を入れ替えて4局。5種類で40局
- 勝ちは1点、引き分けは0.5点。同点なら石差の合計で順位を決める
3分ほどで5本が並んだ
送信から2分43秒で、まとめ役が「土台ができたので、戦い方の違う5つのAIをそれぞれ別のスレッドで同時に作り始めます。」と書き、2分58秒には5本のスレッドのカードが会話に並んだ。

右側の一覧(概要)では、5本が「作業中 5」としてそろって表示された。各スレッドの下には「仕様を確認中」「Writing mobility.py (bitboard alpha-beta + endgame solve)」「ランダムAIと先後入れ替えで対戦中」のように、そのスレッドが今やっていることが短く出る。

その後の進み方は、1分ごとに残した画面で確かめた。
| 送信からの時間 | 画面の状態 |
|---|---|
| 約3分 | 5本が作業中 |
| 3分半 | 一番単純な貪欲法(AI1)が完成。残り4本は作業中 |
| 6分半 | 貪欲法とモンテカルロ木探索(AI4)が完成 |
| 8分半 | 4本が完成。残りは着手可能数重視(AI3)だけ |
| 10分半 | 5本すべて完成。まとめ役が土台のスレッドで総当たりを始める |
会話のカードの横にも同じ短い表示が出ていて、「Writing /mnt/project-files/othello/ai/positional.py」のように、どのファイルを書いているかまで読めた。
5本の中身と40局の総当たり
5本が作ったAIは、戦い方がそれぞれ違う。再生ページの説明では、貪欲法は「1手先だけ見る」、位置評価ミニマックスは「マスの重み表でアルファベータ探索」、着手可能数重視は「着手可能数と開放度を重視した探索」、確定石と偶数理論は「確定石・辺の形・偶数理論の評価で探索」、モンテカルロ木探索はそのまま「モンテカルロ木探索」となっていた。
5本がそろうと、まとめ役は「5つのAIがすべて完成したので、共通ルールと対戦の仕組み のスレッドで総当たり戦を始めます。勝敗表と優勝AIの棋譜はそこに出ます。」と書き、土台のスレッドに総当たりを任せた。総当たりは40局を1局ずつ順に打ったので、作る工程(10分半)より長くかかった。筆者が16時12分に見た時には、勝敗表が出ていた(送信から30分弱)。
| 順位 | AI | 勝ち点 | 勝-分-負 | 石差合計 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 着手可能数重視(mobility) | 14.5 | 14-1-1 | +507 |
| 2 | 確定石と偶数理論(strategic) | 12.5 | 12-1-3 | +458 |
| 3 | 位置評価ミニマックス(positional) | 6.5 | 6-1-9 | −23 |
| 4 | モンテカルロ木探索(mcts) | 6 | 6-0-10 | −336 |
| 5 | 貪欲法(greedy) | 0.5 | 0-1-15 | −606 |
作るのに一番時間がかかった着手可能数重視のAIが優勝し、最初に完成した貪欲法は16局で1つも勝てなかった。組み合わせごとの成績を見ると、優勝したAIが落とした1局は準優勝の確定石と偶数理論が相手で、引き分けた1局は最下位の貪欲法が相手だった。土台のスレッドの報告によると、40局で時間切れや反則による負けは一度も無く、1手で一番長く考えたAIでも0.77秒だった。別々のスレッドで同時に作られた5本が、同じルールの上でそのまま戦えたことになる。
代表局の再生ページまで作られていた
頼んだのは「勝敗表と、一番強かったAIの対局の記録」だったが、土台のスレッドは盤面つきで対局を再生できるページを作っていた。勝敗表・組み合わせごとの対戦成績・棋譜の再生が1枚に入っていて、「対局を選ぶ」のプルダウンから他の39局も同じように再生できる。

代表局は、優勝した着手可能数重視(白)と準優勝の確定石と偶数理論(黒)の一局だった。スレッドの報告によると、この2つの直接対決は4局のうち3局を着手可能数重視が勝っていて、その中で差が一番大きかった一局を選んだという。再生してみると、40手目の時点では黒が28対16でリードしていたが、そこから白がひっくり返し、最後は51対13で白が勝った。

分け方は頼み方で変わった
同じ日に、別のプロジェクトで「Claude・GPT・Geminiの現行モデルのAPI料金を、それぞれ公式ページで調べて。終わったら比べる表とスライドにして」とも頼んだ。こちらは3社に分かれず、「API料金の比較表とスライド」というスレッド1本にまとめられた。
ドキュメントには「関係のない仕事が1通にいくつもある時は、別々のスレッドになる」と書かれている。料金の頼みは、まとめ役から見ると1つの仕事だったことになる。オセロの方は「それぞれ別のスレッドで同時に」と書いていて、そのとおり5本に分かれた。何本も同時に動かしたい時は、分け方まで書いておくのが確実だ。ドキュメントによると、「始める前にスレッドを提案して」「同時に動かすのは2本まで」のような進め方も会話で頼めて、Claudeがプロジェクトの記憶に残す。ただし、こうして頼んだ本数の制限は「希望」で、決まった上限ではないとも書かれている。
始める前に出た画面
最初の「始める」を押すと、「プロジェクトをアップグレード」という画面が出て、「続行する前に、既存のプロジェクトをアップグレードするか、不要なプロジェクトをアーカイブしてください」と求められた。筆者のアカウントにあった前からのプロジェクト3件がここに並び、使っていなかったので3件ともアーカイブしてから進んだ(アーカイブは「アーカイブ解除」で戻せる)。同じ画面には「まだ利用できません」として「ブラウザやサインイン済みのサイトは利用できません」という注記があった。
最初のプロジェクトを作った直後の会話には、「Claude sets up your project automatically. Up to $100 of initial usage, including the automatic setup, won't count towards your usage limits.」(自動の準備を含め、最初の100ドル分の利用は利用枠に数えない)という案内が出た。ドキュメントによると、スレッドは1本ずつが完全なClaude Codeのセッションなので、プロジェクトは普段より早く利用枠を使う。まとめ役とスレッドのモデルとeffortは、設定で別々に選べる。
ドキュメントと画面で違っていた所
ドキュメントには「新しいプロジェクトは、すべてのスレッドをOpusのhighで動かす」と書かれている。筆者の画面では、スレッドの入力欄の下に「Opus 5.5・中」と出ていた。この「中」がeffortの表示なのかは確かめていないが、少なくとも表示はhighではなかった。まとめ役は「Opus 5.5・低」で、ドキュメントの「まとめ役はlow」と合っている。
今回は試していないこともある。自分のパソコンのフォルダでスレッドを動かす機能(Remote Control)、スマホからの指示、設定の使用量の画面(スレッドごとのトークン数)は見ていない。
完成品の形も増えている
9月17日の発表によると、プロジェクトには、追加したファイルとClaudeが作った成果物を集めるライブラリがある。作れる完成品の形も増えていて、9月16日の発表で文書(Docs)とスライド(Slides)が入り、10月8日の発表でデータからダッシュボードを作る「Claude Dashboards」と、説明用のアニメーションを作る「Claude Motion」がベータになった。Motionは動画生成モデルを使わず、Claudeがコードで文字やグラフを動かすので、言葉や数字やタイミングを1か所だけ直せる。ヘルプセンターによると、DashboardsはPro・Max・Team・Enterprise、MotionはTeam・Enterpriseのベータだ。
筆者のMaxのアカウントでは、claude.aiのArtifactsの画面にDashboardは出ていたが、Motionは出ていなかった。ダッシュボードは、ターミナルのClaude Codeから作ってclaude.aiに表示させることもできた。
出典と、時間の数え方
- 仕組み・本数の上限・使える場所・プラン・利用枠の説明は、Claude Codeのドキュメント「Let Claude coordinate ongoing work with Projects」による(2026年10月10日に取得)
- 9月17日の作り直しの発表は「Projects redesigned: from folder to conversation」、9月16日の文書とスライドは「Cowork is now Claude」、10月8日のDashboardsとMotionは「Build live dashboards and animate explainers with Claude」とヘルプセンターの2本による
- 実演の時間は、送信の瞬間と画面の録画の時刻から数えた。「約3分」「6分半」などは、1分ごとに残した画面と録画のコマから読んだもので、数秒の幅がある
- 勝敗表・ルール・代表局の数字は、プロジェクトのスレッドが出した報告と再生ページの画面による
動画では、スレッドが並んで動くところを録画で見せている。感想やリクエストはYouTubeのコメント欄に書いてもらえれば、次の実演に反映する。
この記事でよく聞かれること
- Claudeの新しいプロジェクトとは何ですか?
- Claude Codeのドキュメントによると、1本の会話に仕事を投げると、まとめ役のClaudeが仕事を分けてスレッドを立て、並行で進める仕組みです。スレッドの1本1本は、通常はクラウドで動くClaude Codeのセッションです。2026年10月10日時点で、Pro・Maxの公開ベータとして順番に使えるようになっていて、Team・Enterpriseはまだ対象外です。使える場所はclaude.ai/code・デスクトップ版のCodeタブ・スマホ版で、ターミナルのCLIやVS Codeの拡張機能からは使えません。
- スレッドは何本まで同時に動きますか?
- ドキュメントには決まった本数は無く、Claudeが仕事に合わせて必要なだけ立てると書かれています。上限は全プロジェクトを合わせて1日に新しいスレッド200本です。筆者の実演では、オセロのAIを5種類作る頼みで5本が同時に「作業中」になりました。
- 1通の頼みが何本に分かれるかは、どう決まりますか?
- まとめ役のClaudeが中身を見て決めます。ドキュメントには、関係のない仕事が1通にいくつもある時は別々のスレッドになると書かれています。筆者の実演では、オセロのAIを「それぞれ別のスレッドで同時に」と書いた頼みは5本に分かれ、Claude・GPT・GeminiのAPI料金を調べて表とスライドにする頼みは1本のスレッドにまとめられました。分けてほしい時は、そう書くのが確実です。
- 利用枠はどのくらい使いますか?
- ドキュメントによると、スレッドは1本ずつが完全なClaude Codeのセッションなので、プロジェクトは普段のセッションより早く利用枠を使います。まとめ役とスレッドのモデル・effortは設定で別々に選べます。筆者の最初のプロジェクトでは、画面に「自動の準備を含めて最初の100ドル分までは利用枠に数えない」という案内が出ました。
出典・参照資料
- 一次資料Let Claude coordinate ongoing work with Projects — Claude Code ドキュメント ↗
- 一次資料Projects redesigned: from folder to conversation — Anthropic公式(2026年9月17日) ↗
- 一次資料Cowork is now Claude — Anthropic公式(2026年9月16日) ↗
- 一次資料Build live dashboards and animate explainers with Claude — Anthropic公式(2026年10月8日) ↗
- 一次資料Get started with Claude Motion — Claude ヘルプセンター ↗
- 一次資料Get started with Claude Dashboards — Claude ヘルプセンター ↗
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