2026年9月11日 金曜日
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Claude Opus 4.8登場、回答の「がんばり度」を選べるEffort Controlを追加

Anthropicが2026年5月28日にClaude Opus 4.8を公開。回答の思考量をユーザーが選べる「Effort Control」を全プランに提供し、約2.5倍速のFast Modeはコストを3分の1に。標準料金はOpus 4.7から据え置き。

Claude Opus 4.8登場、回答の「がんばり度」を選べるEffort Controlを追加
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目次

3行まとめ

  1. AnthropicがClaude Opus 4.8を発表。思考量を選べるEffort Controlを全プランに提供
  2. 約2.5倍速のFast Modeはコスト3分の1に。標準料金はOpus 4.7から据え置き
  3. ベンチマーク数値はAnthropic提示で、第三者検証ではない点に留意

Effort Controlという新機能の発表

Anthropicは2026年5月28日、最新モデル「Claude Opus 4.8」を発表した。最大の新機能は、回答にどれだけ手間(思考量)をかけるかをユーザー側で選べる「Effort Control」だ。公式発表によると、claude.aiとCowork上で全プランに提供される。

Effort Controlでは、設定を高くするとClaudeがより頻繁かつ深く思考してより良い回答を出し、低くすると応答が速くなりレート上限(利用枠)の消費も抑えられる。Claude Codeでは「xhigh」など、難しいタスクに追加のトークンを割り当てる設定が用意されるという(9to5Macの報道)。

あわせて、約2.5倍速の「Fast Mode」が改善された。Anthropicの料金ページの数値では、Fast Modeは入力100万トークンあたり$10、出力$50で、従来モデルのFast Modeより3分の1のコストになったとされる。標準料金(入力$5、出力$25)はOpus 4.7から据え置きと報じられている。

速度と精度を両立させる意味

これまでは「速いが浅い」か「遅いが深い」かをモデル選択でしか調整できなかった。Effort Controlは、同じモデル内でタスクに応じて速度・精度・コストのバランスを手元で振れるようにする実用的な仕組みだ。下調べは速く、難しい設計判断は深く、といった使い分けがしやすくなる。

ベンチマークでは、ブラウザ操作のOnline-Mind2Webで84%といった数値が発表ページに示されている(後述のとおり、この数値はAnthropic自身の解説文ではなく顧客コメントの中の記述)。9to5Macは、エージェント型コーディングが64.3%から69.2%へ向上したなどの比較値を伝えている。いずれもAnthropicの発表・関係者コメントに基づく数値であり、第三者検証ではない点に留意したい。

Effort Controlは何段階で、どこから設定するのか

Anthropicのeffortパラメータのドキュメント(platform.claude.com、確認日:2026年8月14日)によると、段階はlowmediumhighxhighmaxの5つで、Claude Opus 4.8はこの5つすべてに対応する。APIではoutput_configの中にeffortとして指定し、ベータヘッダーは不要とされている。

effortの値 Anthropicの説明 挙げられている想定用途
low 最も効率的。大きなトークン削減と引き換えに能力は一部低下 速度とコストを最優先する簡単なタスク、サブエージェント
medium バランス型。中程度のトークン削減 速度・コスト・性能のバランスが要るエージェント作業
high(既定) 高い能力。パラメータを設定しない場合と同じ 複雑な推論、難しいコーディング、エージェント作業
xhigh 長期的な作業のための拡張された能力 30分を超える長時間のエージェント/コーディング作業(トークン予算は数百万規模)
max トークン支出に制約を置かない最大の能力 可能な限り深い推論と徹底的な分析が要るタスク

既定値はhighで、同ドキュメントは「effort"high"に設定することは、effortパラメータを完全に省略した場合とまったく同じ挙動になる」と明記している。xhighは比較的新しい段階で、maxに対応していてもxhighには対応しないモデルがある。モデル一覧ページの注記によると、Claude Opus 4.8ではeffortが「Claude API、Claude Code、claude.aiを含むすべての面でhighにデフォルト設定される」。

呼び名は面によって異なる。発表ページには「ユーザーは『extra』(Claude Codeでは『xhigh』)または『max』を選ぶことができ、モデルはより多くのトークンを使ってより良い結果を出す」と書かれている。本文で9to5Macの報道として挙げた「xhigh」は、Claude Code上での表記に対応する。

effortが使えるプラットフォームとして、同ドキュメントはClaude API、Claude Platform on AWS、Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundryを挙げている。なお同ドキュメントは、adaptiveはthinking(思考)のモードであってeffortの値ではないため、effortに渡してはいけないとも注記している。

effortは思考量だけでなくツール呼び出しの回数も変える

「がんばり度」という言い方だと思考の深さだけの話に読めるが、同ドキュメントによるとeffortは応答内のすべてのトークンに効く。対象として挙げられているのは、テキスト応答と説明、ツール呼び出しと関数の引数、そして(思考が有効な場合の)思考の3つだ。Anthropicはこの設計の利点として、思考を有効にしていなくても効くこと、ツール呼び出しを含む全体のトークン支出に効くことの2点を挙げている。

具体的な効き方として、同ドキュメントは次のように整理している。

同ドキュメントはこれらを断定ではなく傾向として書いており、「effortを下げると」の項は原文で"tend to"(〜する傾向がある)、「effortを上げると」の項は原文で"may"(〜する場合がある)という留保付きの表現になっている。

  • effortを下げると(tend to):複数の操作をより少ないツール呼び出しにまとめる/ツール呼び出しの回数が減る/前置きなしで作業に入る/完了後の確認メッセージが簡潔になる
  • effortを上げると(may):ツール呼び出しが増える/行動の前に計画を説明する/変更内容の詳細な要約を出す/コードコメントがより網羅的になる

ただし同ドキュメントは「effortは挙動のシグナルであって、厳密なトークン予算ではない」と断っている。低いeffortでも、十分に難しい問題であればClaudeは思考する。同じ問題に対して高いeffortのときより思考量が少なくなる、という関係にとどまる。thinkingパラメータとの役割分担については、thinkingが「回答前にthinkingブロックで考えるかどうか」を、effortが「応答全体にどれだけ手間をかけるか」を決めるもので、adaptiveモードではその中に思考の頻度と深さも含まれる、と説明されている。

会話の途中でeffortを変えるとプロンプトキャッシュが外れる

output_config.effortはリクエスト単位の設定で、各リクエストが自分の値を持つ。会話の後半を別のeffortで動かしたければ次のリクエストで値を変えればよく、指定した値はそのリクエスト全体に適用される。

ここに実務上の副作用がある。同ドキュメントによると、effortはレンダリングされるプロンプトの形そのものを変えるため、リクエスト間でeffortを変更すると、それ以前のターンでキャッシュされたプレフィックスは保たれない。ベストプラクティスの項でも「キャッシュヒットに依存する会話の内部でeffortを振るのではなく、ワークロードをまたいで振る」ことが推奨されている。

数字をどう割り引いて読むか

「がんばり度を選ぶ」という発想は分かりやすい一方、実際の効き方は使ってみないと判断しにくい。まずは普段のタスクで効果の体感を確かめ、コストや速度への影響を見ながら設定を探るのが現実的だ。ベンチマーク数値はあくまでメーカー公表値として受け取りたい。

ベンチマーク比較表は画像のみで中身を読めていない

  • 発表ページのベンチマーク比較表は、画像として掲載されているとみられる(確認日:2026年8月14日)。ベンチマークの解説文の直後に、代替テキストの無い2600×1392pxの画像(figure要素内)が配置されており、比較表である可能性が高いが、画像の中身までは確認できていないため断定はしない。各行の数値をページ本文のテキストから引くことはできなかった。ページのテキストから確認できたベンチマーク数値は、Online-Mind2Webの84%と、Legal Agent Benchmarkの「all-pass基準を10%突破した最初のモデル」という記述、そしてOSWorld-VerifiedにおけるOpus 4.7側の更新値82.3%にとどまる。ただし前の2つは、Anthropic自身の解説文ではなく、氏名・肩書き付きの顧客コメント欄の中の記述だった(それぞれMiguel Gonzalez氏〔Tech Lead〕、Niko Grupen氏〔Head of Applied Research〕による引用)。Anthropic自身の脚注本文として確認できたのはOSWorld-Verifiedの82.3%のみである。
  • 本文で9to5Mac経由として挙げた64.3%→69.2%を、発表ページの一次情報に差し替えることはできなかった。該当のスコアはSystem Card(PDF)の表に掲載されているとされるが、同PDFは今回の取得上限を超えており、本記事では中身を直接確認していない。System Cardの表の内容はAnthropic、Claude Opus 4.8を公開 ― エージェント性能とコスト効率を強化で扱っている。
  • 前世代比の数値は、比較対象側が測り直されている場合がある。発表ページには「実運用での性能をより正確に反映するため、OSWorld-Verified評価の実施方法を変更し、Opus 4.7のスコアを82.3%に更新した」と書かれている。この種の項目では、公表当時の数値との差分がそのまま「向上幅」にはならない。
  • Online-Mind2Webの84%は、Anthropic自身の測定として本文に書かれた数値ではない。該当の文「我々がテストしたなかで最も強力なコンピュータ操作・ブラウザエージェントのモデル」は、発表ページ上でMiguel Gonzalez氏(Tech Lead、顧客企業所属とみられる)の引用コメントとして掲載されている。この「我々」はAnthropicではなく、コメントを寄せた顧客企業を指すと読むのが妥当である。
  • effortの各段階が実際にトークン量と品質をどれだけ動かすかは、本サイトで再現テストを行っていない。Anthropic自身が「effortは厳密なトークン予算ではない」と述べているとおり、効き方はタスク依存になる。
  • 料金は確認日時点の公式料金ドキュメントの記載。同ドキュメントによると、Claude Opus 4.8の標準料金は入力100万トークンあたり5ドル・出力25ドルで、Claude Opus 4.7も同額。fast modeは入力10ドル・出力50ドルだが、リサーチプレビュー段階で、Claude API(Claude Managed Agentsを含む)限定とされている。Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundryでは利用できず、Batch APIとの併用も不可と記載されている。
  • 確認日時点の公式モデル一覧では、Claude Opus 4.8は「Legacy models」の欄に移されている。同欄の説明文は「これらのモデルはまだ利用可能。パフォーマンス向上のため現行モデルへの移行を検討してほしい」という趣旨のみで、legacy化の理由がClaude Opus 5の公開によるものだとは明記されていない(Legacy modelsの欄にはOpus 4.7/4.6/Opus 4.5/Sonnet 4.6/4.5も並ぶ)。料金や提供状況は今後変更される可能性がある。

帰属と表現を直した記録

  • 2026-08-14: 「Claude Opus 4.8がLegacy modelsに移された(Claude Opus 5の公開に伴う)」の括弧内を削除。モデル一覧ページのLegacy models欄の説明文には移行理由の記載が無く、出典に無い推測だった
  • 2026-08-14: Online-Mind2Webの84%とLegal Agent Benchmarkの「10%突破」について、Anthropic自身の解説文ではなく氏名・肩書き付きの顧客コメント(Miguel Gonzalez氏、Niko Grupen氏)からの引用であることを明記。あわせて「誰の測定値か断定できない」としていた記述を、確認できた帰属に基づいて訂正
  • 2026-08-14: effortを下げる/上げるの挙動説明に、原文が"tend to"/"may"という留保付きの表現であることを明記
  • 2026-08-14: 水増し指摘を受け、直前の文と重複する言い換え文を1箇所削除
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