VOICEVOXは商用利用できる?ソフトとキャラ音源、2つの規約とクレジット表記の書き方
日刊AIニュース10月19日(月)号:前日のAIのニュース3本を短くまとめました(約5分)›
VOICEVOXは商用利用できます——ただし条件があります。公式の利用規約で確認すると、ソフト本体の規約と、ずんだもん・四国めたんなど各キャラクターの音源利用規約が別に存在する二層構造になっており、ずんだもんなら「VOICEVOX:ずんだもん」形式のクレジット表記が必要です。

目次
結論から言うと、VOICEVOX(無料で使えるテキスト読み上げソフト)は商用利用できます。ただし条件があります。守るべき規約が「ソフトウェア本体の利用規約」と「各キャラクターの音源利用規約」の2つに分かれており、両方を満たす必要があること、そしてクレジット表記が求められることです。本記事では、2026年7月時点で公式ページを実際に確認できた内容だけを整理します。
- VOICEVOX公式のソフトウェア利用規約では、商用・非商用を問わず利用可能。ただしVOICEVOXを利用したと分かるクレジット表記が必要
- 生成した音声は各キャラクターの音源利用規約に従う。ずんだもん・四国めたんは「VOICEVOX:キャラクター名」形式の表記で商用利用できる
- クレジットなしの商用利用は有償契約の対象。利用前に必ず最新の公式規約と各キャラクターの規約を確認する
VOICEVOX自体は商用利用できるのか
VOICEVOX公式のソフトウェア利用規約によると、VOICEVOXは「商用・非商用問わず利用することができます」とされています。あわせて「ご利用の際は VOICEVOX を利用したことがわかるクレジット表記が必要です」と明記されています。つまり、ソフト本体のレベルでは「商用OK・ただしクレジット必須」が基本線です。
なお同規約には、ソフトウェアの無断再配布やリバースエンジニアリング(プログラムを解析して中身を調べる行為)の禁止、製作者は損害への責任を負わないという免責も定められています。
なぜキャラクターごとの規約も確認が必要なのか
同じソフトウェア利用規約に、重要な一文があります。「作成された音声を利用する際は、各音声ライブラリの規約に従ってください」という指定です。
つまり、ソフト側の規約をクリアしても、それだけでは終わりません。VOICEVOXには複数のキャラクター音声が収録されており、それぞれの音源の権利は提供元が持っています。「どのキャラクターの声を使うか」によって、従うべき規約が変わる二層構造になっているわけです。
ずんだもん・四国めたんのクレジットはどう書く?
ずんだもんや四国めたんの音源は、東北ずん子・ずんだもんプロジェクトの音源利用規約が対象です。同規約によると、VOICEVOX系の対象キャラクターにはずんだもん、四国めたん、東北ずん子、東北きりたん、東北イタコ、九州そら、中国うさぎ、中部つるぎ、あんこもんが含まれ、「商用、非商用ともにご利用いただけます」とされています。
条件はクレジット表記です。同規約では「VOICEVOX:ずんだもん」「VOICEVOX:四国めたん」という形式が例示されており、動画の場合は説明画面や動画内のクレジットに、アプリの場合は紹介画面などに記載すると指定されています。YouTubeなら概要欄への記載がこれに当たります。
クレジットを出さずに商用利用したい場合は?
同じ音源利用規約によると、クレジット表記をしない商用利用は、1キャラクターごとに40万円(+消費税)での契約が必要とされています。裏を返せば、クレジットを表記する限り、この費用は発生しないという整理です。企業案件などでクレジットを出せない事情がある場合は、提供元への問い合わせが前提になります。
音声の使い方によってはNGになる内容もある
音源利用規約には禁止事項も列挙されています。公序良俗に反する利用、政治・宗教活動、情報商材、虚偽や誤解を招く内容、風俗営業関連、反社会的勢力による利用などです。商用・非商用にかかわらず、内容面でこれらに触れる使い方はできません。
また、口パクを付けた立ち絵などキャラクターの姿を画面に出す場合は、音源利用規約とは別にキャラクター利用ガイドラインの確認も必要です。音声とビジュアルで規約の枠が分かれている点も見落としやすいポイントです。
ここまでの音源利用規約は、提供元がキャラクター音声の利用条件を定めたものです。これとは別の論点として、声そのものの権利については、法務省が2026年8月7日に公表した「肖像、声等の無断利用による民事責任の在り方に関する検討会」の取りまとめ報告書が、「声がパブリシティ権の保護対象に含まれることについて、異論がなかった」と記しています。報告書が扱うのは肖像や声を無断で使った場合の民事責任で、法務省の発表によると、現行法と判例法理を踏まえた法的整理を示すことが目的とされています(詳しくは肖像・声の無断利用とパブリシティ権)。
筆者はクレジット表記をどう運用しているか
筆者はVOICEVOXでYouTube解説動画を運用しており、動画ごとに「VOICEVOX:ずんだもん」形式のクレジットを概要欄に記載する運用にしています。動画単位でテンプレート化してしまえば手間はほぼ発生しないので、迷ったら「毎回書く」に倒すのが安全だと考えています。
VOICEVOXの実務まわりでは、読み間違いの修正手順やずんだもん動画制作の自動化も別記事にまとめています。VOICEVOX ENGINEのAPIを動画編集のパイプラインに組み込む手順は動画編集にAI音声を入れる方法、動画編集ソフト側の商用利用条件はCapCutのAI機能と商用利用の条件で別途まとめています。
確認したのはずんだもん系のみという範囲
本記事は2026年7月時点で、VOICEVOX公式のソフトウェア利用規約と東北ずん子・ずんだもんプロジェクトの音源利用規約を確認して書いています。規約は改定される可能性があるため、利用前に必ず最新の原文を確認してください。
また、本記事で個別に確認できたのは東北ずん子・ずんだもんプロジェクト系のキャラクターのみです。それ以外のVOICEVOX収録キャラクターは提供元が異なり、条件も別に定められているため、使うキャラクターごとに必ず公式の利用規約を確認してください。本記事は法的助言ではなく、判断に迷うケースでは提供元への問い合わせを推奨します。
確認した利用規約のページ
出典・参照資料
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