MiniMax公式CLI「mmx」は「MiniMax Code」と別物──テキスト・画像・動画・音声を1コマンドで叩くツールの中身
MiniMaxが公式配布するCLI「mmx-cli」(npm)は、テキスト・画像・動画・音声・ビジョン・検索をターミナルから直接呼び出すツールだ。既報のコーディングharness「MiniMax Code」とは別物で、`npx skills add MiniMax-AI/cli`でエージェントのスキルとしても組み込める。GitHub実測でスター2,076(2026年8月27日確認)のREADME本文を確認した。

目次
MiniMaxには自社モデル向けの製品が2つある。すでに扱った「MiniMax Code」はコーディング専用のharness(デスクトップアプリ)だったが、もう一つ「MiniMax-AI/cli」(npmパッケージ名はmmx-cli)は、テキスト・画像・動画・音声・ビジョン・検索というMiniMaxのAPI機能をまとめてターミナルから叩く、汎用の公式CLIだ。README本文を一次ソースに、両者の違いと中身を確認した。
3行まとめ
mmx-cliはテキスト・画像・動画・スピーチ(TTS)・ビジョン・検索の6機能を1つのCLIから叩ける公式ツール。GitHub実測でスター2,076(2026年8月27日確認)。npmでnpm install -g mmx-cli、またはAIエージェント向けにnpx skills add MiniMax-AI/cli -y -gでスキルとして追加できる- 認証はOAuth(Device Authorization Grant + PKCE)とAPIキーの2方式。両者は排他的で、CI/CD向けには
--api-keyフラグでの直接指定が案内されている。グローバル(api.minimax.io)と中国(api.minimaxi.com)の両リージョンに対応- MiniMax H3(動画生成V2)にも対応しており、
--reference-image/--reference-videoでキャラクターや動きを参照させたリファレンス動画生成もコマンド一発で叩ける
「MiniMax Code」との違い
以前扱った「MiniMax Code」は、公式サイトのProduct欄に「NEW」ラベル付きで掲載されている、コーディング専用のharness(デスクトップアプリ)だった。今回のmmx-cliはそれとは別の製品で、READMEはこう名乗っている。
The official CLI for the MiniMax AI Platform. Built for AI agents. Generate text, images, video, and speech — from any agent or terminal.
(MiniMax AIプラットフォームの公式CLI。AIエージェント向けに作られている。テキスト・画像・動画・スピーチを、どんなエージェントやターミナルからでも生成できる)
つまり「MiniMax Code」がコーディングという1つのタスクに特化したアプリなのに対し、mmx-cliはMiniMaxのマルチモーダルAPI群を薄くラップした汎用ツールで、Claude Code・Cursor・OpenClawなど他社のAIエージェントに「スキル」として組み込んで使うことを想定している。インストール方法にもそれが表れている。
# For AI agents (OpenClaw, Cursor, Claude Code, etc.): add skill to your agent
npx skills add MiniMax-AI/cli -y -g
# Or install CLI globally for terminal use
npm install -g mmx-cli
GitHubページを2026年8月27日に直接開いて確認したところ、スター数は2,076だった。利用にはMiniMaxの「Token Plan」への登録が必要とREADMEに明記されている。
6つのサブコマンド
READMEに列挙されている機能は次の6つ。
mmx text: マルチターンチャット、ストリーミング、システムプロンプト、JSON出力mmx image: テキストから画像生成、アスペクト比・バッチ指定mmx video: 非同期の動画生成、進捗トラッキングmmx speech: 30種類以上のボイスによるTTS、速度調整、ストリーミング再生mmx vision: 画像理解・説明mmx search: MiniMax提供のWeb検索
READMEに載っているクイックスタートの例をそのまま引用する。
mmx auth login
mmx text chat --message "What is MiniMax?"
mmx image "A cat in a spacesuit"
mmx speech synthesize --text "Hello!" --out hello.mp3
mmx video generate --prompt "Ocean waves at sunset"
mmx search "MiniMax AI latest news"
mmx vision photo.jpg
mmx quota
READMEでは6機能、公式ドキュメントでは「音楽」が加わり7機能
GitHubのREADMEは機能を6つ(Text/Image/Video/Speech/Vision/Search)と説明しているが、MiniMax公式ドキュメントサイトの「MiniMax CLI」ガイドページを直接読むと、そこではmmx musicという7つ目のサブコマンドが案内されている。ドキュメントページに掲載されているコマンド一覧を、READMEとつき合わせて表にすると次のようになる。
| 機能 | 基本コマンド(公式ドキュメント記載) | 説明 | READMEに記載あるか |
|---|---|---|---|
| Language | mmx text chat |
マルチターンチャット、ストリーミング、システムプロンプト、JSON出力 | あり |
| Image | mmx image generate |
テキストから画像生成、アスペクト比、バッチ生成 | あり |
| Video | mmx video generate |
非同期生成、タスク状態確認、ダウンロード | あり |
| Speech | mmx speech synthesize |
TTS(複数ボイス、ストリーミング) | あり |
| Music | mmx music generate |
テキストから音楽生成。歌詞あり/インストゥルメンタル両対応 | なし |
| Vision | mmx vision describe |
ローカルファイル・URL・file IDからの画像理解 | あり |
| Search | mmx search query |
組み込みWeb検索 | あり |
公式ドキュメントのクイックスタート例にはmmx music generate --prompt "Upbeat jazz song about a summer beach" --out jazz-summer.mp3という具体的なコマンド例まで載っている。README側にMusic機能の記載が無い理由(単なる更新漏れか、ドキュメント側が先行しているのか)はこの記事では確認できない。また、ドキュメントページにはmmx config show/set(リージョンや既定モデルなどの設定確認・変更)、mmx update/mmx update latest(アップデート確認・最新版への更新)という、README本文には明示されていない運用系サブコマンドの説明もある。
GitHub・npmの実測値(2026年8月31日時点)
GitHub APIとnpm registryを直接叩いて確認したところ、次の数値だった。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| GitHubスター数 | 2,079 |
| フォーク数 | 163 |
| オープンなIssue数 | 20 |
| リポジトリ作成日 | 2026年3月25日 |
| 最終push日時 | 2026年8月31日 |
| npm公開バージョン数 | 23(最新1.0.24) |
| npm初回公開日 | 2026年4月8日 |
README冒頭のバッジはlicense: MITと表示しているが、npm registryが返す1.0.24のpackage.jsonにはlicenseフィールドが設定されておらず、GitHub APIのリポジトリメタデータもlicense: nullを返す。README上の表記とパッケージメタデータが一致していないことになるが、これがライセンス自体の実質的な変更を意味するのか、単なるメタデータの記載漏れなのかは、この記事の範囲では判断できない。
動画コマンドはHailuo-2.3とMiniMax-H3の両対応
mmx videoサブコマンドは、旧世代のVideo Generation V1(Hailuo-2.3)と、既に何度か扱っているMiniMax-H3(Video Generation V2)の両方に対応している。README記載のコマンド例を見ると、H3向けには先頭フレーム指定の画像入力に加えて、キャラクターやモーションを参照させる--reference-image・--reference-videoのオプションがある。
mmx video generate --api-key "$MINIMAX_API_KEY" --model MiniMax-H3 \
--prompt "Keep the same character" \
--reference-image character.png --reference-video motion.mp4
H3利用時のファイルサイズ上限もREADMEに明記されている。画像30MB・参照動画50MB・参照音声15MB・リクエスト全体で64MBまでで、これは超過するとAPI呼び出し前にCLI側でプリフライトチェックされるという。H3のデフォルトはテキストから動画生成時、2K・5秒・16:9とされている。
認証はOAuthとAPIキーの2方式、リージョンは自動判定
mmx auth loginはOAuth(Global/China)とAPIキー貼り付けを選べる対話式のほか、--api-keyでの非対話ログインにも対応する。OAuthはRFC 8628のDevice Authorization GrantにPKCEを組み合わせた方式で、ブラウザが開いてコードを入力する流れになり、access_token/refresh_tokenは~/.mmx/config.jsonに保存される(5分のバッファで自動リフレッシュ)。APIキー認証は、GlobalとCNの両エンドポイントに自動でプローブしてリージョンを判定するとREADMEは説明している。OAuthとAPIキーは排他的で、片方でログインするともう片方はクリアされる。
環境変数による制御も一通り用意されている。MINIMAX_REGION(global/cn)、MINIMAX_BASE_URL(APIベースURLの上書き)、MINIMAX_OUTPUT(text/json)、MINIMAX_TIMEOUT、MINIMAX_VERBOSE、そしてCI/サービス実行時にホームディレクトリが違う場合向けのMMX_CONFIG_DIRだ。
mmx searchについては、READMEに1点注記がある。
The
/v1/coding_plan/searchAPI returns at most 10 results per call and does not currently expose a pagination parameter (see #107). Refine your query if you need different results.
(/v1/coding_plan/search APIは1回の呼び出しにつき最大10件しか返さず、現時点でページネーションパラメータは公開されていない。異なる結果が欲しい場合はクエリを絞り込むこと)
10件という上限を、自分でIssue #107を開いて確認したわけではなく、README本文の記載をそのまま紹介している。
MiniMax Code・mmx-cli・スキル集の3製品が並ぶ状態
これで、MiniMaxが公式に出しているエージェント/開発者向け製品は少なくとも3つ確認できたことになる。コーディング専用harnessの「MiniMax Code」、汎用マルチモーダルCLIの「mmx-cli」、そして開発フレームワーク別のAgent Skills集「MiniMax-AI/skills」だ。3つは重なりなく役割分担されているように読めるが、実際にすべてを併用してワークフローを組んだ検証はしていない。
インストールして動かす検証はしていない
この記事はMiniMax-AI/cliのREADME本文とGitHub APIのメタデータのみを一次ソースとしている。実際にmmxをインストールし、OAuthログインや各サブコマンドの動作、H3動画生成のプリフライトチェックが記載どおりに機能するかを検証してはいない。Token Planの料金体系、mmx quotaで確認できる実際の消費量についても、この記事の範囲では確認していない。Zenn検索では「MiniMax CLI」に対応する記事は0件(2026年8月27日実測)。
関連記事: MiniMax Codeとは何か──自社モデル向けコーディングharnessの3つの機能を公式サイトで確認する / MiniMax公式Skillsマーケット、CREDITS.mdをたどるとAnthropicの公式リポジトリに行き着いた / MiniMax M3──428Bパラメータ・100万トークン文脈のオープンウェイト中国モデル
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