Kimi Code CLIの中身──TypeScript製・npm配布、Claude Codeと同じジャンルの自社ハーネス
Moonshot AIのAIコーディングCLI「Kimi Code CLI」は、公式ドキュメントによるとTypeScript製でNode.js 22.19.0以上が必要、`curl | bash`のワンライナーかnpmでインストールできます。Claude Code・OpenCode・Codex・Hermes Agentとの相互運用も公式にドキュメント化されており、Agent Client Protocol(ACP)のサブコマンドも用意されています。公式ドキュメントを実際に開いて確認した仕様を、インストールからAPIキー接続の手順までまとめました。

目次
2026年8月27日、Kimi公式ドキュメントを実際に開いて確認した内容です。 当サイトのKimi(Moonshot AI)とは何かという記事では、Kimi Codeを「ターミナル(黒い画面)から使うCLI型のコーディング支援ツール」と1行で紹介しました。今回は、そのKimi Code CLI自体を公式ドキュメント(www.kimi.com/code/docs、platform.kimi.ai)ベースで深掘りします。Claude Code・Codex CLI・Grok Buildと同じ「AIラボが自社でターミナル型コーディングエージェントを持つ」流れの一角ですが、Kimi Code CLIには実装言語やAPIキー接続手順など、公式ドキュメントに具体的な記述があります。
3行まとめ
- Kimi Code CLIはTypeScript製・npm配布で、Node.js 22.19.0以上が必要。インストールは
curl -fsSL https://code.kimi.com/kimi-code/install.sh | bash(macOS/Linux)かnpm install -g @moonshot-ai/kimi-codekimi acpというサブコマンドがあり、Agent Client Protocol(ACP)に対応。公式ドキュメントはClaude Code・OpenCode・Codex・Hermes Agentとの「サードパーティツールでの利用」を別ページで案内している- Kimi API Platformで発行したAPIキーは、CLI内の
/loginコマンドから接続・切り替え・入れ替えができ、途中でCLIを再起動する必要はない
何をするCLIか
公式ドキュメントの定義によると、Kimi Code CLIは「ターミナルで動作するAIエージェントで、ソフトウェア開発タスクや日常のターミナル操作を助ける」ものです。コードの読み書き、シェルコマンドの実行、ファイル検索、Webページの取得を行い、作業しながらのフィードバックに基づいて次の手順を自律的に計画・調整する、とされています。想定される用途として、公式ドキュメントは次の3つを挙げています。
- コードの記述・修正:新機能の実装、バグ修正、リファクタリングの完了
- プロジェクトの理解:見知らぬコードベースを探索し、アーキテクチャや実装についての質問に答える
- タスクの自動化:ファイルの一括処理、ビルド・テストの実行、複数スクリプトの連結
Claude CodeやCodex CLIを使ったことがある人には馴染みのある機能セットです。
インストール:2つの方法
公式ドキュメントは、インストール方法を2つ案内しています。
インストールスクリプト(推奨・Node.js事前インストール不要)
# macOS / Linux
curl -fsSL https://code.kimi.com/kimi-code/install.sh | bash
# Windows(PowerShell)
irm https://code.kimi.com/kimi-code/install.ps1 | iex
Windowsでは初回起動前に「Git for Windows」のインストールが必要で、Kimi Code CLIは同梱のGit Bashをシェル環境として使う、と明記されています。Git Bashが標準以外の場所にインストールされている場合は、KIMI_SHELL_PATH環境変数にbash.exeの絶対パスを設定する必要があります。インストールスクリプトは最新リリースを自動ダウンロードし、チェックサムを検証したうえで、kimi実行ファイルをPATHに配置します。
npmインストール
Node.js 22.19.0以上が前提です。
npm install -g @moonshot-ai/kimi-code
# または
pnpm add -g @moonshot-ai/kimi-code
公式ドキュメントは「Kimi Code CLIは完全にインタラクティブなTUIアプリケーション」であり、最良の見た目のためにはtrue-color・リガチャ対応のターミナル(KittyやGhosttyなど)での実行を推奨する、とも書いています。
Kimi API PlatformのAPIキーで接続する手順
インストール後にKimi API Platform(platform.kimi.ai)のAPIキーで接続する手順は、公式ガイドに次のように整理されています。
- プロジェクトディレクトリで
kimiを実行してインタラクティブUIを起動 /loginと入力すると、プラットフォーム選択画面が開く- APIキーの発行元(
platform.kimi.ai)に対応する選択肢(Kimi Platform (API key · platform.kimi.ai))を矢印キーで選び、Enter - APIキーを貼り付けてEnter。CLIがキーを検証し、アカウントで利用可能なモデル一覧を読み込む
- 使いたいモデルを選んで確定すると、そのセッションの使用モデルが切り替わり、選んだプラットフォームとモデルが保存されて次回起動時にも引き継がれる
接続確認は/statusコマンドでセッション状態を表示し、簡単なタスク(例:「現在のプロジェクトを確認し、ディレクトリ構造を簡単に説明して」)を送って応答が返れば接続成功、という流れです。
既に別のログイン方法を使っている場合は、CLIを終了せずに/loginを再実行するだけでKimi API Platformのキーに切り替えられ、CLIの再起動は不要です。APIキーの入れ替えも同じ/loginから行います。
公式ドキュメントのトラブルシューティング欄には、APIキー検証が失敗する場合のチェック項目(発行元プラットフォームの一致、余分な空白の混入、キーの有効性、対応アカウントでのAPI呼び出し可否)や、/loginがCLIのアイドル中にしか実行できない点(タスク実行中は完了を待つか、EscかCtrl-Cで中断する必要がある)が明記されています。
サードパーティツールとの連携、ACPサブコマンド
Kimi Code Docsのサイドバー構成を見ると、「Reference」セクションにkimiコマンドのリファレンスと並んでkimi acpサブコマンドの項目があります。ACPはAgent Client Protocol(エージェントクライアントプロトコル)の略で、Grok Buildの公式ドキュメントにも同名のプロトコルへの対応が明記されており、複数のコーディングエージェントベンダーが同じプロトコルで外部アプリからの呼び出しに対応し始めていることがうかがえます。
また、ドキュメントのサイドバーには「Use in Third-Party Tools」という項目があり、その配下に「Claude Code」「OpenCode」「Codex」「Hermes Agent」という4つのページ名が並んでいます。これは、Kimi Code CLIをこれら他社ツールの中から(あるいは連携させて)使う手順が公式に用意されていることを示しています。それぞれのページの本文までは今回確認していませんが、少なくとも見出しレベルでは「自社CLIを競合ツールの中から呼び出す」導線が公式に用意されている点は確認できました。
ビルトインツール一覧──何を自動許可し、何を承認制にしているか
「Reference」配下の「Built-in Tools」ページを開くと、Kimi Code CLIがMCPサーバーのインストールなしに最初から持っているツールの一覧と、それぞれのデフォルトの承認方針が具体的に書かれています。読み取り専用のツールは既定で自動許可、書き込み・実行系のツールは既定でユーザー承認が必要、という方針が一貫しています(YOLOモードでは通常のツール呼び出しの承認がスキップされる、との記載もあります)。代表的なものを抜粋すると次の通りです。
| ツール | 既定の承認 | 内容 |
|---|---|---|
| Read | 自動許可 | テキストファイルの内容を読む |
| Write | 要承認 | ファイルを新規作成・上書きする |
| Edit | 要承認 | 文字列の厳密な置換 |
| Grep | 自動許可 | ripgrepによる全文検索 |
| Glob | 自動許可 | globパターンでのファイル検索 |
| Bash | 要承認 | シェルコマンドを実行する。ドキュメントは「最も権限を要求し、最も汎用的なツール」と説明 |
| WebSearch | 自動許可 | Web検索(ホスト側の検索実装が必要) |
| FetchURL | 自動許可 | 指定URLの内容取得 |
| TaskStop | 要承認 | 実行中のバックグラウンドタスクを停止する |
Bashツールの実行タイムアウトは、フォアグラウンドが既定60秒・最大5分、バックグラウンドタスクは既定10分(kimi -pのprintモードでは既定でタイムアウトなし)と細かく規定されています。Readツールは1回の呼び出しで最大1,000行または100KBまでという上限も明記されています。
Changelogで分かったこと、見出し止まりで中身を読んでいないページ
「Release Notes」配下のChangelogページを開くと、Kimi Code CLIのバージョン履歴が確認できました。この記事の調査で遡れた最も古い項目は0.2.0 (2026-05-26)で、この記事執筆時点(2026年8月28日ごろ取得)での最新項目は0.39.1 (2026-08-28)でした。つまりKimi Code CLIは、少なくともこのChangelogが記録している範囲では2026年5月26日ごろから継続的にバージョンを重ねており、約3か月で0.2.0から0.39.1まで、少なくとも38回のマイナー・パッチリリースを経ています。「Kimi K3自体は2026年7月正式発表」という当サイトの既存記事の情報と突き合わせると、Kimi Code CLI自体はKimi K3の正式発表より前から開発・リリースが続いていたことになります。ただし0.2.0より前のバージョン(0.1.0など)がChangelogページに存在するかどうかは、このページの表示範囲内では確認できませんでした。
一方で、Kimi Code Docsのサイドバーには他にも多くのページ名(Model Context Protocol、Agent Skills、Plugins、Agents and Sub-Agentsなど)が並んでおり、Claude Codeのプラグイン・スキル体系と似た構成であることがうかがえます。ただし本記事で実際に本文を確認したのは、Getting started・Kimi API Platform接続ガイド・Changelog・Built-in Toolsの4ページで、Hooksの具体的な仕組みやAgent Skillsのファイルフォーマットなど、見出し名は確認できても中身までは読んでいないページが残っています。
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