2026年9月6日 日曜日
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Figma Buzzとは?バナーを大量生成する新ベータ機能を確認した

Figmaが2025年5月7日のConfig 2025でオープンベータ公開した「Figma Buzz」は、デザイナーとマーケターが同じ場所でブランド資産を量産できるツール。スプレッドシートを取り込んでテキスト・画像欄を自動で差し替える一括生成機能と、OpenAIのgpt-image-1を使った画像生成・編集機能を備える。

Figma Buzzとは?バナーを大量生成する新ベータ機能を確認した
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目次

3行まとめ

  1. Figma Buzzは、ブランドデザイナーとマーケターが同じ場所でブランドに沿ったアセットを量産できるツールとして、2025年5月7日のConfig 2025でオープンベータ公開された。
  2. 目玉機能は「一括作成(Bulk create and export)」。スプレッドシートファイルをアップロードし、1つのデザイン内のテキスト・画像欄をスプレッドシートの列に紐づけると、Figma Buzzが残りのアセットを自動生成する。書き出しはPNG・JPEG・PDF形式に対応する。
  3. 画像生成・編集にはOpenAIの「gpt-image-1」を使用し、プロンプトで画像の作成・編集ができる。このほか画像の高解像度化・背景除去、テキストのトーン調整・翻訳・要約といったAIツールも搭載している。

何のためのツールか

Figma公式ブログの記事(著者はプロダクトデザイナーのAosheng Ran氏・Natasha Tenggoro氏、アドボケートのKaitie Chambers氏)は、Figma Buzzが解決しようとする課題を次のように説明する。「製品開発プロセスは、リリースで終わるわけではない。マーケターなら誰でも知っている通り、出荷はしばしば、製品をユーザーの手に届けるための一連の施策・キャンペーンの始まりに過ぎない」。デザインチームとマーケティングチームは多くのブランドアセットを協力して作る必要があるが、断片化したツールとサイロ化したワークフローがその妨げになっているとし、「ブランドデザイナーはFigmaの力と精密さを求め、マーケターはブランドガイドラインを気にせず使える簡単さを求める」という両者のニーズを一つの場所で満たすために作られたとしている。

Affirm社のアソシエイト・クリエイティブ・ディレクター、Bethany Valoe氏のコメントとして「Figma Buzzは実行作業の多くを我々の手から取り除いてくれるので、チームは自分たちが最も得意とすること――大きく考え、ブランドを前に進めること――に集中できる」という一節が紹介されている。

作れるものの例

公式ブログは、Figma Buzzで作れるアセットの例を次のように挙げている。

  • ソーシャルメディア投稿: 複数のプラットフォーム・サイズ向けのアセット
  • デジタル広告: ディスプレイ広告・ソーシャル広告向けの既製テンプレートと空白フレーム
  • プロモーション: デジタルチラシ・メールヘッダー画像などの告知素材
  • イベント素材: 招待状・スケジュール・バッジなど
  • 社内コミュニケーション: 社内サイネージ・インフォグラフィック・1ページ資料
  • お祝い事: 誕生日カード・お礼状・結婚式の招待状などのカスタム素材

一括作成機能──スプレッドシートで大量生成

公式ブログが特に強調しているのが「Scale up your creations(制作をスケールさせる)」という節だ。「タイトなスケジュールと大量のコンテンツに直面した時、スピードとスケーラビリティが鍵になる」とし、次の機能を紹介している。

  • テキスト・画像欄をスプレッドシートの列に紐づけて、アセットを大量生成する
  • アセットをPNG・JPEG・PDF形式で書き出す
  • Grid Viewでキャンペーン全体を俯瞰できる

具体的な手順として、「1つのデザイン内のテキスト・画像欄をスプレッドシートファイルをアップロードして対応する列に接続すると、Figma Buzzが残りの必要なアセットを自動で生成してくれる」と説明されている。1件ずつ手作業でアセットを作る手間を省く機能だ。

AI機能の中身

公式ブログが挙げるAI関連機能は次の通り。

  • AI画像生成: OpenAIの「gpt-image-1」を使い、一連のプロンプトで画像を作成・編集できる
  • 画像編集ツール: 画像の高解像度化、背景除去
  • テキストツール: コピーのトーン調整、翻訳、要約(短縮)

「Start from anywhere(どこからでも始められる)」の節では、テンプレートを選ぶ・ゼロから始める・OpenAIのgpt-image-1とGeminiで画像を作成する、という3通りの始め方が紹介されており、画像生成にはOpenAIだけでなくGoogleのGeminiも使われていることが分かる。

ブランドガイドラインとの両立

Figma Buzzは、Figmaプラットフォームの一部であるため、デザイナーは自分のデザインをFigma Buzzにコピー&ペーストしてチームテンプレートとして公開できる。テンプレートの一部を「ロック」することで、マーケターに対して「アレンジは自由だがデザインの一貫性は守られる」編集体験を提供できるという。より自由な編集を求めるマーケターは、ブランドガイドラインを外して編集することも可能(ただし「自己責任で」との但し書きつき)とされている。O3社のシニアUXデザイナー、Simone Dehel氏は「Figma Buzzはアセット生成において既にゲームチェンジャーであることを証明している」「マーケティングチームとの協働が改善し、不要なストレスが減り、全体のプロセスが効率化された」とコメントしている。

提供状況

公式ブログの結びには「Figma Buzzは現在ベータ版で、本日よりユーザーに順次展開されている」とある。記事の公開日は2025年5月7日で、Config 2025(Figmaの年次カンファレンス)に合わせて発表された。

1年以上経った現在の提供状況(2026年8月29日確認)

公式ブログだけでは分からなかった料金体系・現在の提供状況を、Figma Buzzの製品ページ(figma.com/buzz/)とPlans & Pricingページを直接curlして確認した。

まず、2026年8月29日時点でもFigma Buzzの表記には「Beta」タグが付いたままで、正式版への移行はまだ確認できなかった。画像生成についても「gpt-image-1とGeminiの組み込み統合により、プロンプトで好きな画像を作成できる」という記述があり、公式ブログ時点(2025年5月)と同じくOpenAI・Google両方のモデルを使う構成が継続していた。

料金面では、Pricingページに「Figma Buzz(ベータ版)は全シートタイプで利用できる(beta is available on all seats)」という一文があった。同じベータ機能でも、Figma MotionとFigma SitesはFull seat限定なのに対し、Figma Buzzは無料のStarterプランを含む全プランで使える、という違いがある。2026年8月29日時点の料金は次の通り。

プラン Full seat月額 含まれるAI クレジット Figma Buzz
Starter(無料) $0 1日150クレジット・月最大500クレジット 利用可
Professional $16/月 月3,000クレジット 利用可
Organization(年払い) $55/月 月3,500クレジット 利用可
Enterprise(年払い) $90/月 月4,250クレジット 利用可

つまりFigma Buzz自体に追加料金は発生せず、既存のFigmaプラン・シートに含まれる形で提供されている(AI機能の利用にはプランごとのAIクレジット消費が発生する可能性があるが、Buzz固有のクレジット消費量までは価格ページに明記がなかった)。

Release notesページ(2026年8月26日時点の最新項目まで確認)にも、Figma Buzzに関する更新が見つかった。2026年8月14日付の項目では、Figma Slides・Figma Buzz・Figma Sitesに共通する新機能として「テキストラップ」(BalanceとPrettyという2つの新しい折り返しオプション)が追加されている。2025年5月のベータ公開から1年以上が経過した後も、機能追加が続いていることが分かる。

公開から1年以上、日本語の実務者事例は見つからず

  • 本記事はFigma公式ブログの記事本文(2025年5月7日付)に加え、現行の製品ページ・Pricingページ・Release notesページ(いずれも2026年8月29日にcurlで取得)にもとづく。実際にツールを使用して動作を検証したものではなく、記述は公式ページの説明の整理にとどまる。
  • 「Figma Buzz固有のAIクレジット消費量」(画像生成1回で何クレジット消費するか等)はPricingページに明記がなく、確認できなかった。
  • ベータ版から正式版への移行時期の見通しは、確認した3ページのどこにも記載がなかった。「1年以上ベータのまま」という事実だけが確認でき、その理由・今後の見通しは分からない。
  • 日本語圏でのFigma Buzzの紹介記事・実務者による活用事例は、今回の調査範囲では確認できていない。

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