2026年9月11日 金曜日
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研究· 約14

Deep Research(ディープリサーチ)ツールの実力比較、用途別の使い分けが見えてきた

複数のAIが備えるディープリサーチ機能を比較したベンチマーク(AIMultiple報道)。速さ・網羅性・精度がツールごとに分かれ、「どの調べ物にどれを使うか」を考える材料が出てきた。

Deep Research(ディープリサーチ)ツールの実力比較、用途別の使い分けが見えてきた
執筆・編集:
目次

3行まとめ

  1. 複数AIのディープリサーチ機能を比較したベンチマークが公開(AIMultiple報道)
  2. Grokは速さ、ClaudeやGeminiは網羅性と、ツールごとに挙動の違いが分かれた
  3. 数値は特定条件下の1回の結果で、人間による検証は引き続き必須とされる

AIMultipleが公開した比較の中身

2026年4月の第1週に、複数のAIが備える「ディープリサーチ(Deep Research)」機能を比較したベンチマークが公開された(AIMultiple報道)。出典によると、検証は50問・6種類の質問タイプを使う「DR-50」、実タスクで7ツールを評価する「DR-2T」、そして5タスク・33個の正解チェックポイントで突き合わせる「Agents vs. Deep Research」という複数の枠組みで実施された。

ツールごとの挙動の違いがはっきり出ている。出典の記述では、Grok Deep SearchはChatGPT Deep Researchより約10倍速く、探索するWebページ数も約3倍だという。一方Claude Deep Searchは6分超をかけて261ページを調査、Geminiは15分超で62ページという結果で、速さと網羅性のバランスがツールごとに分かれた。

どの調べ物にどれを使うか

「どのAIが一番賢いか」ではなく「どの調べ物にどれを使うか」を考える材料が出てきた点が大きい。出典は用途別の傾向として、レポート作成や総合的な分析にはGeminiやClaudeが向くとし、スピード重視ならGrok、構造化データの収集には別系統のツールが適すると整理している。精度面ではDR-50でPerplexity Sonarが34%と報じられるなど、絶対値はまだ高くないことも示された。

どのプランで、いくらで使えるのか

ベンチマークが答えるのは「どれが速いか・深いか」までで、実際に道具を選ぶときにはもう一段手前の条件が要る。自分の契約でその機能が使えるのか、どれだけ叩けるのか、いくらか。各社の公式ヘルプと料金ページに2026年8月14日にアクセスしたところ、下記11件のソースのうち6件(OpenAIのヘルプ記事2件・料金ページ、x.ai/pricing、Perplexityのヘルプ記事2件)はCloudflareのボット判定により403で直接は読めなかった。直接読めたページはその場で、読めなかったページはWayback Machineに保存された近い日付のアーカイブ(2026年7月8日〜8月1日)で内容を確認した。それでも確認できなかった1項目は表から削除し、その旨を明記する。

ツール(機能名) 使えるプラン 公式に書かれた回数上限 公式ページ上の月額
ChatGPT / Deep research プラン別の比較表(Free/Go/Plus/Proのどれで使えるか)は公式ページを再取得できず、本記事では記載しない。Proに含まれることはヘルプ記事「About ChatGPT Pro tiers」で確認済み 数値の記載なし。「使用量はプランによって異なる」とし、残りタスク数はアプリ内のカウンターで確認する方式。月次枠のあるプランは初回利用日から30日ごとにリセット(ヘルプ記事「Deep research in ChatGPT」で確認) Pro は $100 と $200 の2段階($100 は Plus の5倍、$200 は20倍の使用量)。ヘルプ記事「About ChatGPT Pro tiers」で確認。Free・Go・Plus の金額は取得できず
Claude / Research Pro・Max・Team・Enterprise の有料プラン(Web・デスクトップ・モバイル) Research 専用の枠はなく、通常の会話と同じ上限を消費する。「複数のソースを取得するため上限の消費が速くなりうる」と明記。上限は5時間のセッション単位でリセットし、有料プランには週次上限も加わる Pro $17/月(年払い・$200一括)または $20/月(月払い)、Max $100/月から(Pro の5倍か20倍を選択)、Team $20/席・月(年払い。月払いは $25)、Enterprise $20/席+API料金の従量
Gemini / Deep Research ヘルプの機能一覧表では「Google AI プランなし」を含む全区分に提供。ただし同じページに「Google AI プランのないユーザーは、高需要時にDeep Researchのような処理負荷の高い機能が使えないことがある」という注記がある 数値の記載なし。「Deep Research のような機能は使用量をより多く消費する」とあり、上限は5時間ごとに更新され、週次上限に達するまで使える Google One のプランページから月額の数値を取得できず。プラン差は倍率表記(Plus 2x、Pro 4x、Ultra 5x・20x)
Grok / DeepSearch 現行の公式料金ページ・製品ページに「DeepSearch」の名称は見当たらない。DeepSearch を X Premium+ 向けとする記述は2025年2月19日の Grok 3 発表ページにある。現行の料金ページでは「Real-time web + X search」という機能名に変わっており、提供区分はFreeが「Limited」、上位プランが「Expert」 数値の記載なし。Free は「generous limits」の範囲内、SuperGrok は「全機能でより高いレート上限」 Free $0/月、SuperGrok $30/月。SuperGrok Lite・SuperGrok Heavy・Business・Enterpriseという上位プランもあるが、料金ページに金額の記載はなく取得できず
Perplexity / Research(旧 Deep Research) 無料ユーザーは「limited access」、Pro 購読者は「extended access」 数値の記載なし 料金ページを確認できず

5社を並べて共通していたのは、どこも「Deep Research を月◯回」という数字を公式には出していないことだった。契約前に「月に何回叩けるか」を確定させることはできず、使いながら自分のカウンターで測るしかない、というのが現状の共通解になっている。

機能名の移り変わりも押さえておきたい。Perplexity のヘルプ記事は現在「What is Research mode?」という題で、Deep Research は「Research」に呼び名が変わっている。別記事「What's New in Advanced Deep Research」は2026年7月8日時点のアーカイブで「Updated over a month ago」と表示されており、少なくとも6月上旬より前に更新されているが、正確な更新日までは確認できていない。xAI も現行の料金ページでは「DeepSearch」という名称は見当たらず、「Real-time web + X search」という機能名に変わり、提供区分が「Limited」「Expert」という言葉で表されている。半年前のベンチマークや比較表を読むときは、そこで使われている機能名が今も同じものを指しているかを先に確かめたほうがいい。

AI検索側のツールまで含めた横断比較はAI検索エンジン比較(Perplexity・SearchGPT・Gemini・Arc Search)にまとめている。

ChatGPTのプラン別提供表は取得できず空欄のまま

  • 上の表のうち、Claude・Geminiの公式ページとGrok 3発表ページ(x.ai/news/grok-3)は2026年8月14日に直接開いて確認した。OpenAIのヘルプ記事2件・料金ページ、x.ai/pricing、Perplexityのヘルプ記事2件は同日403で直接は開けず、Wayback Machineに保存されたアーカイブ(2026年7月8日〜8月1日、8月14日に近い時点のスナップショット)で内容を確認した。プラン構成も価格も変更されうる。
  • ChatGPTのプラン別Deep research提供表(Free/Go/Plus/Proのどれで使えるか)は、openai.com/chatgpt/pricing/が直接アクセス・Wayback Machineのいずれでも取得できなかったため、本記事では記載していない。
  • 初出時にあった「SuperGrok Plus $100/月」という記載は削除した。x.ai/pricingのアーカイブ(2026年8月1日時点)を確認したところ、該当する名称・金額は見当たらず、Free($0/月)とSuperGrok($30/月)以外のプラン(SuperGrok Lite・SuperGrok Heavy・Business・Enterprise)は金額非公開だった。
  • OpenAI の Free・Go・Plus の月額、Google AI 各プランの月額、Perplexity の料金は、該当ページから数値を取得できなかったため空欄にしている。他社情報や推測での穴埋めはしていない。
  • 各社が Deep Research 単体の回数上限を公表していない以上、「どれが一番多く叩けるか」の比較はできない。表が示せているのは「使えるかどうか」と「上限の決まり方」までである。
  • Gemini・Grok・Perplexity の法人/上位プラン(Business・Enterprise 等)の条件は、今回確認した個人向けページの範囲外である。
  • 冒頭のベンチマーク数値(速度・調査ページ数・精度)はAIMultipleによる二次情報で、本記事で追試はしていない。

1回のベンチマークを鵜呑みにしない

数値はいずれも特定条件下の1回のベンチマークであり、バージョン更新で容易に変わりうる。出典自身も「ディープリサーチを使っても、LLMは依然として事実を取り違える(ハルシネーション)傾向があり、深刻な誤解につながりうる」と注意を促しており、人間による検証は引き続き必須だと述べている。鵜呑みにせず「速さが欲しい調べ物」「腰を据えた分析」で道具を分ける、くらいの距離感で参考にしたい。

なお本記事の数値・固有名詞はAIMultipleの報道に基づくもので、各ツールの最新仕様は提供元の公式情報での確認をおすすめする。

403で読めなかったページと、削除した記述

  • 2026-08-14: 「各社の公式ヘルプ・料金ページを2026年8月14日に開いて読んだ」という記述を訂正。11件の出典URLのうち6件(OpenAIのヘルプ記事2件・料金ページ、x.ai/pricing、Perplexityのヘルプ記事2件)は同日403(Cloudflareのボット判定)で直接は読めておらず、Wayback Machineのアーカイブで内容を確認した。読めた分と読めなかった分を本文・確認できていないことの節に明記した
  • 2026-08-14: ChatGPTのプラン別Deep research提供表(Free/Go/Plus/Proのどれで使えるか)を削除。openai.com/chatgpt/pricing/を直接アクセス・Wayback Machineのいずれでも取得できなかった
  • 2026-08-14: 「SuperGrok Plus $100/月」を削除。x.ai/pricingのアーカイブ(2026年8月1日時点)に該当する名称・金額が見当たらなかった。一方、ChatGPT Proの「$100と$200の2段階、Plusの5倍・20倍」はhelp.openai.com/en/articles/9793128のアーカイブ(2026年7月27日時点)で原文「Pro $100 unlocks 5x higher usage than Plus, while Pro $200 unlocks 20x usage than Plus」を確認できたため、そのまま残した
  • 2026-08-14: xAIの機能名について「『DeepSearch』ではなく『Search』『Multi-agent』『Expert』という名前で機能が並ぶ」としていた記述のうち、確認できなかった「Multi-agent」を削除。x.ai/pricingのアーカイブで確認できたのは「Real-time web + X search」という機能名と、「Limited」「Expert」という提供区分の表記のみだった
  • 2026-08-14: Perplexityの別記事「What's New in Advanced Deep Research」について「最終更新は2026年7月16日」としていた記述を削除。2026年7月8日時点のアーカイブで既に「Updated over a month ago」と表示されており、7月16日という未来の日付とは整合しなかった
  • 2026-08-14: Geminiの行に、Google公式ヘルプの注記「Google AI プランのないユーザーは、高需要時にDeep Researchのような処理負荷の高い機能が使えないことがある」を追記。既存の「全区分に提供」という記載だけでは可用性を過大に読ませるため
  • 2026-08-14: 表の第3列(回数上限)を散文で言い直していた3文を削除し、結論1文のみを残した
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