AI作曲・音楽生成ツール Suno/Udio 比較【2026年版】
AI音楽生成ツールの代表格であるSunoとUdioを、料金・音質・商用利用・法的リスクの観点から比較。2026年6月時点の公開情報に基づき、できることと注意点を整理した。

3行まとめ
- SunoとUdioはどちらもテキストプロンプトから歌詞・ボーカル付きのフル楽曲を数十秒で生成できるツールで、無料枠と有料プラン(月額$10〜$30程度)がある
- 音楽の方向性として、Sunoはポップス寄りの洗練された仕上がり、Udioは音響的な忠実度(オーディオフィデリティ)で評価されることが多い
- 2024年にRIAAが両社を著作権侵害で提訴。その後2025年10月にUMGとUdio、2025年11月にWMGとSunoがそれぞれライセンス契約による和解に至っており、記事公開時点(2026年6月)では主要原告のうち2社との訴訟は決着済みだった
AI音楽生成ツールとは
AI音楽生成ツールは、テキストプロンプト(ジャンル、ムード、歌詞などの指示)を入力すると、AIが楽曲を自動生成するサービスだ。従来のDAW(デジタルオーディオワークステーション)による作曲とは異なり、楽器演奏やシンセサイザーの操作、音楽理論の知識がなくてもフル楽曲を作れる。
2024年頃からSunoとUdioが急速に注目を集め、2026年現在もこのカテゴリの主要プレイヤーとなっている。
料金比較
| 項目 | Suno | Udio |
|---|---|---|
| 無料枠 | あり(制限付き) | あり(制限付き) |
| 標準プラン | Pro:約$10/月(約500クレジット) | Standard:約$10/月 |
| 上位プラン | Premier:約$30/月(約2,000クレジット) | Pro:約$30/月 |
| 商用利用 | 有料プランで可 | 有料プランで可(ただし2026年2月時点でダウンロード停止中、下記参照) |
| 無料枠の商用利用 | 不可 | 不可 |
※上記の料金は各公式サイトの情報を参考にしたものだが、2026年6月時点で料金体系が変更されている可能性がある。正確な金額は公式サイトで確認してほしい。Udioは2026年2月17日更新のヘルプセンター記事で、UMGとの和解に伴い楽曲のダウンロードを無効化したと明記しており(出典)、生成した楽曲を書き出せない状態が続いている可能性がある。復旧時期は本記事では確認できていない。
クレジット制について
両ツールともクレジット制を採用しており、楽曲1曲の生成にクレジットを消費する。楽曲の長さや生成オプション(リトライ回数、バリエーション数など)によって消費量が変わるため、同じプランでも生成できる曲数はユーザーの使い方によって異なる。
機能・音質の違い
Suno
Sunoはテキストプロンプトから歌詞とメロディを含むフル楽曲を生成する。ジャンル指定(ポップ、ロック、ヒップホップ、EDM、クラシック風など)、ムード指定、歌詞の直接入力に対応している。
音楽的な仕上がりとして、Sunoはポップス寄りの洗練された楽曲を生成する傾向がある。ボーカルの自然さやメロディの「キャッチーさ」を重視した設計と言える。
Udio
Udioも同様にテキストプロンプトからフル楽曲を生成するが、音響的な忠実度(オーディオフィデリティ)の面で高い評価を得ることが多い。楽器の音色や空間的な奥行きなど、音のクオリティそのものに注力している印象がある。
共通する制約
どちらのツールにも共通する制約として、以下の点がある。
- 楽曲構成の反復傾向:特に長尺の楽曲では、同じフレーズや構成パターンが繰り返されやすい
- アレンジの細かい制御が難しい:「Aメロの後半でテンポを上げて」「ブリッジでストリングスを入れて」といった細かいアレンジ指示への対応は限定的
- ミキシング・マスタリングの品質:プロの音楽制作と比べると、ミックスの質に差がある場合がある
テキストプロンプトだけで楽曲をコントロールすることには構造的な限界があり、DTMの代替というよりは「アイデア出し」「BGM制作」「プロトタイピング」に向いているツールと考えた方がよい。
商用利用と著作権の問題
有料プランの商用利用権
SunoもUdioも、有料プランで生成した楽曲については商用利用の規約上の許諾自体はある。ただしUdioは、UMGとの和解に伴い2026年2月17日更新のヘルプセンター記事(出典)で楽曲のダウンロードを無効化したと明記しており、書き出しができない状態では、YouTube動画のBGMやポッドキャストのジングルのように音声ファイルを外部に持ち出す用途には使えない。Sunoについてはダウンロード制限の情報は確認できていない。
ただし、無料枠で生成した楽曲は商用利用不可。利用規約の詳細は各公式サイトで確認する必要がある。
RIAA訴訟の経緯と現状
2024年6月、RIAA(アメリカレコード協会)がSunoとUdioの両社を著作権侵害で提訴した。The Vergeの報道によると、訴訟の主な争点は、両社のAIモデルが著作権で保護された楽曲を学習データとして使用したかどうかにあり、Universal Music Group、Sony Music、Warner Music Groupなど大手レコード会社が原告に名を連ねていた。
その後、訴訟は和解の方向へ動いている。2025年10月、Universal Music GroupはUdioとライセンス契約による和解に至り、Udioは既存の無許諾学習データによるサービスを終了し、許諾済み楽曲のみで学習する新しいプラットフォームへ移行すると発表した。2025年11月には、Warner Music GroupがSunoと5億ドル規模の和解に達し、SunoはWMGの楽曲での学習許諾を得るとともに、コンサート検索プラットフォームSongkickを買収している。記事公開時点(2026年6月)で、原告のうち少なくとも2社(UMG・WMG)との訴訟は決着済みだった(出典:Wikipedia「Suno AI」「Udio」各項目、脚注の一次報道に基づく)。
一方でSony Musicとの訴訟の帰趨や、和解によってUdio・Sunoのサービス内容・料金体系がどう変わったかは、本記事の点検範囲では確認できていない。AIと著作権の問題全般についてはAI著作権の現在地 ― 米最高裁「AI単独の著作権なし」確定、NYTも参照してほしい。
どんな場面で使えるか
法的リスクを理解した上で、以下のような用途では実用的に使われている。
- YouTube動画・ポッドキャストのBGM:短いジングルやバックグラウンドミュージックの制作(Udioは2026年2月時点でダウンロードが停止中のため、書き出しが必要なこの用途には向かない。Sunoは制限の情報を確認できていない)
- ゲーム開発のプロトタイプ:ゲームのサウンドトラックのアイデア出し
- 楽曲のデモ制作:曲のイメージをチームに共有するためのラフスケッチ
- 個人的な楽しみ:自分だけで聴く音楽の生成
一方で、商業リリースを目的とした楽曲制作(ストリーミング配信、広告音楽など)については、著作権リスクと品質面の両方から、プロのミュージシャンやサウンドデザイナーとの併用が現実的だ。
AIによる音声生成の安全面についてはAI音声クローン詐欺の手口と対策も参考になる。
品質の限界とSony訴訟の未確認点
AI音楽生成は技術的に急速に進化しているが、「プロの楽曲制作を完全に代替する」段階には達していない。生成される楽曲のクオリティは印象的だが、細かいアレンジの制御、楽曲構成の多様性、ミックスの質といった面では、DAWでの手作業に及ばない部分がある。
また、RIAA訴訟のうちUMG・WMGとの分は和解に至ったが、和解に伴うサービス内容の変更(Udioの学習データ方針転換など)が既存ユーザーの利用条件にどこまで影響するか、Sony Musicとの帰趨がどうなったかは、本記事の点検範囲では確認できていない。商用利用を検討する場合は、この点を考慮に入れる必要がある。
SunoとUdio公式サイト、Vergeの報道
本記事の情報は、以下の公開情報に基づく(2026年6月時点)。
- Suno — 公式サイト
- Udio — 公式サイト
- The Verge: RIAA Sues AI Music Generators Suno and Udio (2024/06)
料金・機能は変更される可能性がある。音質の評価は主観的な要素が大きく、本記事の記述はレビュー記事やユーザーの報告から得た一般的な傾向であり、すべてのケースに当てはまるとは限らない。
出典・参照資料
更新・訂正履歴
- 本文は『2024年にRIAAが両社を著作権侵害で提訴しており、訴訟は2026年6月時点でも継続中』『RIAA訴訟の行方は2026年6月時点で不確定』としていたが、Wikipedia英語版のSuno AI・Udio項目(該当箇所は一次報道への脚注付き)によると、2025年10月にUniversal Music GroupとUdioの訴訟がライセンス契約で和解し、Udioは既存の無許諾学習データによるサービスを終了して許諾済み楽曲のみで学習するモデルへ移行、2025年11月にはWarner Music GroupとSunoの訴訟が5億ドル規模の和解に至っている(SunoはWMGの楽曲での学習許諾とSongkick買収を含む)。つまり記事公開時点(2026年6月)で、原告3社のうち少なくとも2社は既に和解しており『訴訟が継続中で不確定』という記述は実態より古い状態を指していた。本文・3行まとめの該当箇所を和解の事実に基づいて修正した。なお和解後のUdioの新しい料金体系(Standard/Proのサブスクリプション表)が旧来のまま存続しているかは、出典(udio.com)がJavaScript描画でcurl取得できず確認できていない。
- 本文は『SunoもUdioも、有料プランで生成した楽曲については商用利用を認めている。YouTube動画のBGM、ポッドキャストのジングル、ゲームのサウンドトラックなどに使用できる』と無条件で書いていたが、Udioヘルプセンターの記事「Changes associated with the Universal Music Group ("UMG") partnership」(dateModified 2026-02-17、2026-08-27にcurlで再確認)に、UMGとの和解に伴いUdioは楽曲のダウンロードを無効化した(downloads disabled)と明記されていた。書き出せない楽曲は動画・ポッドキャストへの利用ができないため、Udio側の商用利用に関する記述を「ダウンロード停止中につき、書き出しを要する用途には使えない」旨に修正した。
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