Claude CodeのセッションをブラウザでGenUIごと覗くmacaron-artifacts──プロンプトも会話履歴も送らないテレメトリ設計を読む
MindLab Researchが公開しているmacaron-artifactsは、Claude Code・Codex・Kimi Codeのセッションをブラウザで可視化するローカルWebUI+プラグイン。同梱の`genui-builder`スキルでGenUI TSXをコマンドラインから生成・プレビューできる。公式READMEは「プロンプト・会話履歴・トークンは一切送信しない」というテレメトリ仕様を項目単位で公開している。

3行まとめ
- macaron-artifactsは、Claude Code・Codex・Kimi Codeのセッション(ワークスペース一覧・会話の全文・ツール呼び出し・GenUIのライブプレビュー)をブラウザで見られるようにするローカルWebUI+プラグインバンドル。Claude Codeでは
/plugin marketplace add→/plugin install macaron@macaronの2コマンドで導入する。- インストール不要で試す方法として、
bunx/npxで直接起動できる3つの独立パッケージ(mcc=Claude用・ポート7878、mcx=Codex用・7979、mkx=Kimi用・7980)が用意されている。- 公式READMEはテレメトリ仕様を「ほぼ全てがカウンターか所要時間(ルートパターン・エンジン名・ステータスコード・コード長)」「プロンプト・会話履歴・トークンは一切送らない」「唯一の自由記述フィールドはUIレンダリング失敗時のメッセージで、200文字に切り詰めた上でURL・メールアドレス・APIキー・ファイルパスを除去してから送信する」と項目単位で明記し、
MACARON_TELEMETRY=0での完全オプトアウトも用意している。
何ができるツールか
macaron-artifactsは、READMEの冒頭で「Claude Code・Codex・Kimi Codeと一緒にMacaronを動かすための、プラグインマニフェスト・ローカルWebUIランタイム・GenUIツール・ドキュメントを公開するプロジェクト」と説明されている。主な機能は3つ。
- ビジュアルセッション: プレビュー付きでワークスペースとセッションを閲覧し、ブラウザから続きのターンを実行できる
- ライブチャット: 対応するエージェントランタイムから、思考過程・ツール呼び出し・GenUIプレビューをストリーミングで見られる
- プロバイダ制御: 環境にログイン済みの状態(ambient login)か、Macaron・OpenRouter・LiteLLMのような互換エンドポイントに対して実行できる
同梱のgenui-builderスキルにより、対応するエージェントはコマンドラインからGenUI TSXを生成できる。
インストールと起動
Claude Codeでの導入はREADMEによれば次の2コマンド。
/plugin marketplace add https://github.com/MindLab-Research/macaron-artifacts
/plugin install macaron@macaron
CodexとKimi Codeでの導入コマンドはそれぞれ次の通り(README「Codex」「Kimi Code」節より)。
# Codex
codex plugin marketplace add https://github.com/MindLab-Research/macaron-artifacts
codex plugin add macaron@macaron
# Kimi Code(セッション内で実行)
/plugins install https://github.com/MindLab-Research/macaron-artifacts
/reload
インストール後は新しいセッションを開始してスラッシュコマンドとバンドル済みスキルを読み込ませる必要がある。導入せずに試したい場合は、3つの独立パッケージ(それぞれ自己完結したサーバー+Webバンドル入り)をbunxまたはnpxでその場起動できる。
bunx mcc@https://pkg.pr.new/MindLab-Research/macaron-artifacts/mcc@<sha> # Claude → http://localhost:7878
bunx mcx@https://pkg.pr.new/MindLab-Research/macaron-artifacts/mcx@<sha> # Codex → http://localhost:7979
bunx mkx@https://pkg.pr.new/MindLab-Research/macaron-artifacts/mkx@<sha> # Kimi → http://localhost:7980
Claude Code内では/macaronでローカルサーバー(node server/dist/index.js、固定ポート7878)を起動しブラウザを開く。画面は「Dashboard(~/.claude/projects/**/*.jsonlから全ワークスペースを最終活動順に一覧)」「Workspace(1プロジェクトのセッション一覧とプレビュー)」「Session(思考・ツール呼び出し・GenUI TSXのライブプレビューを含む全文トランスクリプト、SSE経由の追加メッセージ)」「Settings(Anthropic互換プロバイダの管理)」の4つ、とREADMEは説明している。
ネットワーク公開とテレメトリの仕様
デフォルトではサーバーは127.0.0.1にバインドされ、ローカルマシンからしかアクセスできない(認証不要)。スマホや別マシンから使いたい場合は、READMEは次のようにルーティング可能なアドレスへのバインドと共有トークンの設定を案内している。
MACARON_HOST=0.0.0.0 MACARON_AUTH_TOKEN=your-long-random-token /macaron
リモートリクエストにはこのトークンの提示が必須になる一方、localhostからのアクセスは常にチャレンジされない、とREADMEは明記している。トークンを設定せずにループバック以外へバインドした場合は、起動時にサーバー自身がトークンを生成してログに出力し、「無防備な公開状態のまま放置されないように」する、という設計になっている。
テレメトリについてのREADMEの記述は次の通り(原文引用と訳)。
macaron reports anonymous usage to our own umami instance so we can see which engines and features actually get used. Almost everything sent is a counter or a duration — route patterns, engine name, status codes, code lengths. Prompts, transcripts, and tokens are never sent.
(macaronは、どのエンジン・機能が実際に使われているかを把握するため、自社運用のumamiインスタンスへ匿名の利用状況を報告する。送信されるものはほぼ全てカウンターか所要時間──ルートパターン、エンジン名、ステータスコード、コード長。プロンプト・トランスクリプト・トークンは一切送信しない)
唯一の自由記述フィールドは「UIレンダリング失敗時のメッセージ」で、200文字に切り詰めた上でURL・メールアドレス・APIキー・ファイルパスを除去してから送信する、ともREADMEは明記している。ブラウザのDo Not Track設定も尊重され、MACARON_TELEMETRY=0で完全にオプトアウトすると、トラッカースクリプト自体が注入されず、サーバーからの外向き通信もゼロになる、という仕様だ。
genui-builderスキルの中身
同梱のgenui-builderスキル定義(SKILL.md)を直接開くと、GenUI TSXの生成をどう組み立てているかが分かる。エージェントがmcp__macaron.render_uiというMCPツールを使える場合は、完成したTSXモジュールをそのままcodeフィールドに渡してホスト側にインライン描画させる「Preferred path」が優先される。このツールが無い場合のフォールバックとして、@genui/cliというコマンドラインツール(bunx genui@...経由で起動)によるlint(構文チェック)・check・build(HTMLへの書き出し)・dev(-p 4173などでのローカルプレビューサーバー起動)の4サブコマンドが用意されている。スキル定義は「デフォルトはストリーミングで、モデル出力を段階的に描画すること。ユーザーが明示的に非ストリーミング出力を求めない限り、TSX全体の完成を待ってから一括描画する体験を作らないこと」という方針も明記している。
対応環境の内訳
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応プラットフォーム | Linux・macOS(Windowsはネイティブ非対応、WSL推奨) |
| 動作確認済みNode | Node 22 |
| 対応エージェント | Claude Code・Codex・Kimi Code |
| 設定ファイルの保存先 | ~/.claude/macaron-config.json |
| 開発元 | MindLab(Macaron-V1シリーズと同じ開発元) |
手元で確認した範囲
筆者はClaude Codeを日常的に使っているが、macaron-artifactsを実際にインストールして動かす検証は今回していない。プラグインのインストールコマンド自体はREADMEの記述通りシンプルだが、~/.claude/projects/**/*.jsonlという実際のセッションログを外部WebUIに読ませる構造である以上、導入するかどうかはテレメトリ仕様を読んだ上で各自判断すべき点だと感じた。READMEに書かれたテレメトリの説明が実装と一致しているかどうかまでは、コード本体を読み込んで検証していない。ライセンスはApache 2.0で、GitHub上のスター数はこの記事執筆時点で14だった。
README「Notes」節には、開発者自身が明記する既知の制約もある。「Claude Codeはプロジェクトディレクトリを~/.claude/projects/-<エンコードされたパス>として保存するが、元のフォルダ名に含まれるハイフンは曖昧になるため、macaron-artifactsは最善推定でデコードしたパスを表示する」という一文で、フォルダ名の復元が完全ではない場合がある、と自ら認めている。
テレメトリの実装について確認できていないこと
このプラグインの実際の動作、GenUI TSXプレビューの表示品質、Anthropic互換プロバイダとの相性については、README・SKILL.md・LICENSEファイルの記述以上のことは確認していない。テレメトリ送信先として名指しされている「自社運用のumamiインスタンス」の実体(ドメインや運用主体)についても、READMEの記述以上の裏取りはしていない。Zenn記事検索では「macaron-artifacts」という文字列自体の該当記事はこの記事作成時点で見当たらなかった。
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