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Autodesk Formaとは──AIが日照・風・騒音を計算しながら建築の初期設計案を作る

Autodesk Forma(旧称Forma、現Forma Site Design)はクラウド型の建築計画AIツールで、公式製品ページには日照・採光・風・騒音・エンボディドカーボン(体現炭素)・太陽光発電ポテンシャルまで、10種類近い環境解析機能が並ぶ。「Site Automation」機能はAIでサイトレイアウトそのものを自動生成し、Revitへの書き出しにも対応する。

Autodesk Formaとは──AIが日照・風・騒音を計算しながら建築の初期設計案を作る
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建築の初期計画段階(企画・基本構想フェーズ)で、日照や容積率、周辺環境への影響をいちいち手計算・別ソフトで検証していては時間がかかる。Autodesk Formaは、この「計画段階のデータドリブンな意思決定」を1つのクラウドツールにまとめた製品だ。現在の正式名称は「Forma Site Design」で、公式サイトは「データドリブンな計画のための、行くべきAI搭載クラウドソフトウェア」とうたっている。

  • Autodesk Forma(現行製品名「Forma Site Design」)は、日照・採光・風・騒音・エンボディドカーボン・太陽光発電など約10種類の環境解析機能をクラウド上で提供する建築計画AIツール
  • AI機能「Site Automation」はサイトレイアウトそのものを自動生成し、Revitへの書き出しにも対応する
  • Forma Site DesignはAEC Collectionに含まれ追加費用なしで使えるが、単体プランの月額料金はAutodesk公式ページ(2026年3〜4月時点のInternet Archiveスナップショット)でも{{PRICE}}というプレースホルダーのままで、実際の金額は確認できなかった

何ができるツールか

Autodesk公式の製品ページは、機能を大きく4カテゴリーに分けて説明している。

サイトコンテキスト

  • Forma Data Marketplace: 信頼できるプロバイダーから周辺の文脈データを閲覧・注文
  • 地形編集ツール: 実際の地形を再現・改変し、地形が設計に与える影響を検証
  • IFC/OBJインポート: 外部ツールからのジオメトリ統合
  • ジオロケーション: 実座標での正確なデータ・解析・文脈の取得

3Dモデリング

  • 3Dスケッチ、Site Automation(後述)、住宅ツール、ラインベースの建物生成、駐車場設計ツール、フロアプラン・ユニット配置

環境解析(Environmental analysis) ── 公式ページに列挙されている解析機能は次の通り

  • エリア解析: 面積指標の把握
  • Sun hours解析: 任意の日付での地上・ファサードの日照時間評価
  • Daylight potential解析: 採光要件を満たしているか、不足・過剰なエリアを特定
  • Wind解析: 詳細/簡易の風解析で建物形状が風況に与える影響を評価
  • Microclimate解析: 太陽・風・地域の気象データから屋外空間の温熱快適性を評価
  • Embodied carbon解析: 建物の体現炭素(エンボディドカーボン)影響を測定
  • Noise解析: 鉄道・道路からの騒音を簡易/詳細解析で評価
  • Solar energy解析: 年間の太陽光発電ポテンシャルとパネル配置の最適化
  • Shadow study: 任意時刻の日影シミュレーションと画像出力
  • View解析: 任意地点から対象への視認性評価

クラウドコラボレーション

  • Forma Board: アイデア・指標・ビジュアル・フィードバックを集約し、チームとクライアントの認識を揃える

AIが設計案そのものを作る「Site Automation」

環境解析が「既存案を評価する」機能であるのに対し、Site Automationは案そのものを自動生成する機能だ。公式ページの説明はこうなっている。

"Site Automation: Automate site layouts with AI to explore options faster and make smart planning decisions."

サイトレイアウトの自動化により、より多くの設計オプションを高速に検討し、計画上の意思決定を助ける、という位置づけになる。3Dスケッチや住宅ツール、ラインベースの建物生成ツールと組み合わせることで、初期構想段階の案出しスピードを上げる狙いだと読める。

他ツールとの連携

Forma Site Designは他のAutodeskツールとの接続も特徴としている。

  • Revit: Forma Site Designの提案案をRevitに送信し、詳細設計フェーズへスムーズに移行できる
  • Autodesk Docs: Docsのファイル・Revitシートを直接Forma Boardで確認できる
  • Dynamo・Autodesk Construction Cloud・Rhinoとの接続にも対応

「Forma」は単一製品ではなく製品ファミリーだった

この記事はここまで「Forma Site Design」1製品を扱ってきたが、Internet Archiveに保存されたAutodeskサイトのURL一覧(autodesk.com/products/forma-*配下)を確認すると、「Forma」というブランド名の下に複数の独立した製品が並んでいることが分かった。

製品名 位置づけ(確認できた範囲)
Forma Site Design 本記事で扱う、計画段階の環境解析・Site Automation
Forma Build 別ブランド(旧称等不明、本記事では詳細未確認)
Forma Data Management データ管理関連
Forma Design Collaboration 設計コラボレーション(BIM Collaborate Pro相当と見られる機能名が並ぶ)
Forma Carbon Insights 炭素分析。旧称「Autodesk Insight」からの改称で、Forma Building DesignやRevit上で直接、体現炭素(embodied)・運用炭素(operational)・総炭素量を測定できるとされる
Forma Construction Connect 施工連携関連

Forma Carbon Insightsの製品ページには次の記載があった。

"Autodesk Insight is now Forma Carbon Insights, providing total carbon analysis, including embodied and operational carbon, across design stages."

つまり、本記事冒頭で紹介した「Forma Site Design」内の環境解析機能一覧にある「Embodied carbon解析」は、Site Design単体の簡易的な機能である可能性があり、より本格的な炭素分析は「Forma Carbon Insights」という別製品(旧Autodesk Insight)が担っている可能性がある。両者の機能範囲がどう重複・分担しているかは、今回確認した資料だけでは判別できなかった。

提供形態

Forma Site DesignはAEC Collection(Autodesk Architecture, Engineering & Construction Collection)に含まれており、AEC Collectionをすでに契約しているユーザーは追加費用なしでForma Site Designにアクセスできる、と製品ページに明記されている。単体価格については、参照したアーカイブページには「Starting at {{PRICE}} / month」というプレースホルダー表記のまま数値が読み取れない状態だった。

購入ページ(2026年3月13日時点のアーカイブ)を確認すると、Forma Site Designは「Forma Site Design in-market offering」と呼ばれ、AEC向け業界クラウド「Autodesk Platform」の最初の機能セットと位置づけられている。購入形態は主に3種類ある。

購入形態 内容(購入ページより)
年間契約(1年 or 3年) 月払いより33%割安。3年契約なら契約期間中の値上げも回避できる
月払い 契約不要で柔軟。1年/3年契約へはいつでも変更可能
Flex(トークン制) 100以上の製品に日割りレートでアクセスできるトークンを購入し、必要な分だけ消費する従量制

この購入ページにも具体的な金額($表記)は一切含まれておらず、「今日の価格」「月払い価格より33%節約」といった相対的な表現のみで、絶対額はページのHTML内に存在しなかった。企業向けには別途「Enterprise Plan」があり、こちらは金額非公開の個別見積もりとなっている。

料金は今回も確認できず、他製品ページとの重複範囲も未整理

  • Autodesk公式サイトは自動化されたボット対策(Akamai)がかかっており、本記事執筆時点(2026年8月27日)でもリアルタイムのページ取得は403エラーで失敗した。そのため本記事はInternet Archive(Wayback Machine)に保存された2026年3〜4月時点のスナップショット計4点を一次資料としている。現時点の最新の機能・価格とは差異がある可能性がある
  • 単体プランの月額料金は、参照したアーカイブページでは{{PRICE}}というプレースホルダーのままレンダリングされており、具体的な金額を確認できなかった。別のForma系製品(Forma Build)の購入ページのアーカイブも確認したが、同様に価格が静的HTMLに含まれていなかった。この2件を踏まえると、Autodeskの価格表示は購入ページ上でJavaScriptによって動的に読み込まれる設計になっており、Wayback Machineのスナップショットでは構造的に価格を取得できない可能性が高い、というのが今回の調査で分かった範囲の結論だ
  • 「Forma Site Design」と「Forma Carbon Insights」の炭素分析機能がどう重複・分担しているか、Forma製品ファミリー全体(Build・Data Management・Design Collaboration・Construction Connect等)の詳細は、今回の調査範囲では確認していない
  • 日本語版サイトの提供有無、日本市場での価格・提供状況は今回確認していない

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